平成27年8月10日

平成27年度
市民・前進
会派視察報告書
参加者
松山
哲男
視察日程
:平成27年8月10日(火)
視察先と目的:島牧村役場
山菜採り遭難事故等防止の取り組みについて
相手対応者 :島牧村副村長 野崎 泰生氏
防災対策室長 成田 一久氏
総務課長
花田 明氏
議会事務局長 佐藤 享氏
1.視察目的
北海道では、毎年春になると、山菜採りに出かけた方々の行方不明や遭難死
亡などの事故が発生し、登別市においても同様の事故が発生していることから、
遭難事項等への取り組みの調査・研究。
2.視察内容
・「島牧村山菜採り遭難事故等防止要綱」(H17年5月施行)を策定し、そ
れは、「遭難事故の予防、及び遭難事故が発生した場合の対応について必
要な事項を定めることにより、遭難防止を図ることを目的」としている。
・策定の背景として、捜索費用の負担増がある。また、遭難事故が発生した
場合、役場職員数が少ないので、捜索従事によって本来の業務に支障をき
たしている。
・警告・看板の設置等を講じているが、遭難事故は後を絶たない状況である。
・山菜採りの範囲が、島牧村・寿都町・黒松内町にまたがるので、「月越地
区遭難防止対策協議会」を設置し、連携した取り組みをしている。捜索費
用等は、入山した時の自治体が負担となるが、統一した要綱制定の予定で
ある。
・遭難事故が発生した場合、村は、警察及び岩内・寿都地方消防組合と連携
し、遭難現場で調査活動及び初動捜索に参加するが、この段階で発見され
ない場合は、家族等からの捜索活動の要請があると、救助遭難対策本部を
設置し関係機関と協議し捜索救助活動に従事する。
・初動捜索で発見した場合、発見された人から、「遭難していない。なぜ、
捜索をしたのか」などのことを言われることもある。
・捜索救助活動を要請した者に捜索依頼書を提出させている。
・要綱には、「捜索費用の負担」が定められ、①ハンターや地域精通者の人
1
件費②捜索に直接要する消耗品費等③捜索従事者等に供する食糧費が、捜
索費用内容で実費相当額を遭難者または捜索救助を要請した者に負担させ
る内容となっている。なお、消耗品費は燃料代、食糧費は警察と自衛隊に
は出ない。
・村長の認める「捜索費用の免除」条項も定められている・
3.感想
・当市においても、「遭難事故の予防、及び遭難事故が発生した場合の対応
について必要な事項を定めることにより、遭難防止を図ることを目的」と
し、山菜採りは自己責任であることと事故予防の啓発の面からも、捜索費
用負担条項のある「山菜採り遭難事故等防止要綱」を制定すべきである。
2