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ギングする、あるいは別にグランドスタックしてください。グラ
ンドスタックする場合は、安全のためリギング金具で相互連結し
ます。
小型化するためにクリアした課題
SLAM…多才なスモールラインアレイモジュール
小さなエンクロージャーに6本のユニットとKFシリーズ独特の
ホーンロード・デザインを搭載、容積あたりの出力は世界最高
水準を達成。それがKF730 SLAM(Small Line Array Module)で
す。
前面を占める中域/高域ホーンの十分な大きさで、広帯域に
わたる水平指向性を110度に制御、低域でも水平指向性を制御
するために独自の技術を採用しています。また中域/高域間をパ
ッシブにしたバイアンプで、システム全体をよりシンプルに、よ
りリーズナブルに構成するシステムです。
KF730は4本から18本までのアレイを素早く簡単に構成可能
です。KF760シリーズ同様、KF730シリーズでもアレイの大きさ
や設定は必要な垂直指向性に基づいて定義します。プルバック
して角度を調整する場合でも、基本はマルチポジションのフライ
バーを正確に設定してアレイの狙いを定めます。
アレイモジュール同士の角度は12度、6度、3度、1.5度のい
ずれかを選択可能ですが、前面同士は必ず密着させておきま
す。通常はアレイを吊り上げただけで、垂直軸に対して+10度
から-70度までのエリアをカバーすることができますが、SLAM
の基本設計はどのような放射角度にも対応できるものです。
12インチユニットを2本搭載したSB730が専用サブウーファー
として設計されました。アレイの上部に設置してKF730と共にリ
どのくらい小さいのか? KF730は幅
724mm、奥行き446mm、高さ330mm。
KF730は、高い評価を受ける技術チームのたゆまぬ努力から
生み出されたものです。EAWは、すぐれた人材を採用し続けて
きただけではなく、作業そのものを向上するための新しいテク
ノロジーを開発するなど、常に探求を続けています。その結
果、技術チームはプロジェクトをゼロからスタートするのではな
く、蓄積された研究成果という途中のポイントから着手すること
ができたのです。さらに先進的なモデリングプログラムとサイク
ルの早いプロトタイプ生産ラインを駆使し、さまざまな問題解決
にあたりました。
今回「柔軟性が高く効果的なラインアレイ」という構造上の
基本的な問題は、KF760で解決済みでした。しかし、エンクロ
ージャーをかなり小さくしながらも同等の特性を提供しなけれ
ばなりません。まだ難題があります。KF730で定義されていた
テーマの1つ、それがコンパクトラインアレイでは恒常的な問題
だった「水平指向性の維持」だったのです。
この外寸では史上最大のホーン
問題解決のカギは「大きくないのに大きなホー
ン」の設計でした。7インチの中域ユニット2本と
1インチの高域ドライバー2本をすべて1つの大
きなホーンに取り付けることができるだろ
う、EAWのエンジニアはそう直感しました。
ホーンの開口部がエンクロージャーの前面
を占めることになれば、この小さな エン
クロージャーでも水平指向性を維持でき
ホーンの開口部を可能な限り大きくするた
めウーファーを側面に配置。適切な位置関
係で水平面における軸外への放射は限りな
く減少し、その分のエネルギーを軸上に集
中した、外見は手を加えられたが、特性も
向上している。
設計後、側面にはハンドルのスペースがな
かった。「必要は発明の母」の言葉通り、
ウーファー用スペースにハンドルを配置する
という突飛なアイデアを具体化することに。
KF730の3Dポーラプロットを取る
と、他に類を見ない指向性制御
の様子がわかる。どの帯域でも
カラーリングされている部分が6dBポイントまでに収まっている。
るだろうと予測したのです。ホーンが完成して中域と高域の問
題を解決してみると、次は低域ユニットを収容するスペースを
確保する、というテーマに立ち向かうことになりました。
EAWは低域に関するテクノロジーの開発にかけては、業界全
体をリードしています。大きな中域/高域ホーンを搭載したまま
でも10インチのユニット2本ならエンクロージャーの両脇に収容
できる、そしてユニットの配置によって水平指向性を低域まで制
御できる。これが技術チームの決定でした。
プロトタイプの時点で低域部の外観には変更が加わりました
が、リスニングテストで理論の正しさを実証しました。
システムユース
KF730はKF760シリーズの特徴を多く引き継いでいるので、
簡単に使え、アレイの構成によって50席から数千席までさまざま
な現場に対応します。アレイ設計の基本的な手法は簡単です。
狭いエリアを狙うのか、ある程度広いエリアにサウンドを拡散さ
せるかによって、エンクロージャー同士の角度を決めるので
す。
何本ものアレイモジュールにわたって描く弧がかなりゆるや
かであれば、ラインアレイ効果が大きくなって出力が増大し、
放射距離も長くなります。アレイモジュールを追加しながら弧を
急激なカーブにしていくと、カバーエリアがだんだん近くなって
きます。しかし、アレイに最も近いリスナーが自然な再生音を心
地よいレベルで楽しんでいるとき、数十m離れた客席でも再生
音を同じ特性で聴くことができるのです。
パワーリングにも工夫を凝らし、アンプの数を減らすことがで
きました。低域と、パッシブの中域/高域はいずれも公称16Ω
なので、2Ω駆動可能な2チャンネルのパワーアンプ1台で
KF730を8本ドライブすることができます。またメーカー定義の
DSPを少なくし、どのような状態のアレイでも簡単にハンド
リングできるのが特徴です。
SLAMは設備用システムの新たなソリューションと
しても効果的ですが、トータルシステムとして威力
を最大に発揮するのはポータブルユースです。
企業イベントからアリーナツアーまで、SLAM
はあらゆる指向性に対応するアレイを構成し
ます。EAWの歴史の中で最軽量となった
リギングシステムは、新しい設計技術
広い帯域にわたってシステムのエネル
ギーは、逸脱を最小限にとどめなが
ら110度の範囲内だ。大型の中域ホ
ーンはクロスオーバー250Hzで100
度。低域ユニットはその配置によっ
て、中域の指向性と整合するよう100
度までに制御されている。
が製品をいかに高めたかを物語っています。金具に採用された
素材は、目標に掲げた重量という点でも、15本以上のアレイモ
ジュールを吊るための強度という点でも、6061-T6
アルミニウムしかありませんでした。建築構造物や自動車にも使
われるものです。モデリングプログラムでの設計が終わってか
ら、限界要素分析プログラムで仮想引張テストを行いました。
ここで押出成形の断面をさらに改良し、より強度が必要な箇所
には部品を追加しました。その結果、最初のプロトタイプは目
標としていた仕様を満足したのです。
SLAMのエンクロージャーも、バルト海沿岸産の樺材をすき
間なく重ねた合板を使い、「EAWのトレードマーク」といわれ
る贅を尽 くした構造になっています。またSLAMの場合は、エ
ンクロージャーに一体化したリギングシステムがひじょうに丈夫
なフレームとしての役割も果たしています。
エンクロージャーを小型化し、アンプの台数を減らしたため、
SLAMシステムは輸送に必要な手間や空間を圧縮しました。ツ
アーケースもオプションでご用意しています。
SLAMエンクロージャーのハンドルも技術チームの勝利を物
語っています。ユニットやホーン、リギング金具を設計し終わっ
てみると、側面にハンドルを付ける場所がなかったのです。必
要は発明の母と言いますが、まさにその通り、技術チームはウ
ーファーユニット用のスペースに着目。創意工夫にあふれた円
形ハンドルを、どの角度からも握りやすいように取り付けまし
た。
KF730 SLAMというソリューション
KF730 SLMAは、他のいかなるコンパクト・ラインアレイより
も高い特性規準をクリアしています。これほど小さく軽いエンク
ロージャーで、KFシリーズの特性を3ウェイで提供するのです。
安定した周波数特性は、水平指向性の範囲を超えても急激に変
化することはありません。柔軟性に富み、使い方が簡単で、さ
まざまな規模の会場でコンサートレベルの出力を提供するトー
タルパッケージなのです。
中域と高域の両方を放射するホーンが
エンクロージャー前面を占領。ホーンを
限りなく大きくしたため、KF730はサイ
ズから想像も付かないほど安定した水
平指向性を実現している。これこそホー
ンロードシステムだけに実現できること
だ。多くのラインアレイがそうであるよう
に、ラインアレイ効果は垂直方向に現れ
て水平方向には現れないものなのだ。
軽量化にこだわりつつ強度
を増すため、フライバーやリ
ギングシステムには6061-T6
アルミニウムを採用。安全率
10:1で18本のリギングを可
能にした。作業の安全性を
考慮し、輸送時にはリギング
金具はすべて本体内部に収
納される。
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