経営方針 事業の概況 当行の考え方 (PDF 747KB)

経営理念
経営方針
福岡県内を営業地盤に「中小企業専門金融機関としての使命と役割に徹し、地域社会とともに発展する」ことを
経営理念に掲げ、地域の皆さまに親しまれ、信頼される銀行を目指して、
「ハート・ツー・ハート」の業務活動を展開し、
金融サービスの充実と健全経営、
地域社会への貢献に努めております。
中 期 経 営 計 画( 平 成 2 7 年 4 月から平成30年3月まで )
行動の原点は、中小企業専門金融機関
∼これまでも、そしてこれからも、地域になくてはならない福岡中央銀行となるために∼
Ⅰ.
基本方針
1. 地元中小企業への貢献を第一に考動し、
地域と共に栄える
2. 業務の改革により、生産性を高め、
収益力を強化する
3. 人の改革と強固なガバナンスにより、
活力ある組織作りを行う
Ⅱ.
主要施策
1. 中小企業の経営支援強化による融資拡大
2. 事業所取引先と店周エリアを核とした営業基盤の強化
3. 業務の合理化・効率化
4. 法人・個人双方に提案できる総合営業人材の育成
5. 経営管理態勢の充実
行 是
われわれは自助の精神に徹し、自らを育て、銀行を育て、地域になくてはならない福岡中央銀行にしよう。
行 訓
われわれは常に福岡中央銀行の代表である。
地元に親しまれ信頼される銀行員となり、中小企業専門金融機関としての使命に邁進する。
まず 自らを育 てよう
顧客に満足を与えよう
常に目標を持ち、不断の努力によって自己の
成 長をはかり、銀 行になくてはならな い 人と
なろう。
より正しく、
より早く、
より親切に、常に顧客の身
になって考えよう。顧客の満足は最高の信用で
ある。
信 頼される仕 事をしよう
勇気ある開拓者となろう
仕事に全力を傾け、業務に習熟し、信頼される
確実な仕事を成し遂げよう。
常に創意工夫をはかり、積極進取、勇気 ある
開拓者となろう。断じて傍観者であってはなら
ない。
銀 行と共に前 進しよう
銀行は生活の基盤である。敬愛と協調のもと、
みんなの創意と行動を結集して銀行の発展を
はかり、銀行と共に栄えよう。
事業の概況
平成27年3月期の業績
このような金融経済環境のもと、役職員一同、業績の向上と経営体質の強化に努めてまいりました結果、業容面では、
預金及び譲渡性預金は前年同期比25億73百万円増加し、3月末残高は4,522億95百万円となりました。貸出金は前
年同期比32億37百万円増加し、3月末残高は3,530億1百万円となりました。有価証券は前年同期比8億79百万円
増加し、3月末残高は1,031億73百万円となりました。
損益面では、経常利益は前年同期比3億1百万円増加して14億85百万円となりました。また、当期純利益につきまし
ても、前年同期比73百万円増加して7億30百万円となりました。
営業面では、公共債、証券投資信託及び保険の預り資産残高は、平成27年3月末で418億円となっております。
店舗関係では、老朽化等に伴う移転リニューアルにより、平成26年4月に志免支店、平成26年8月に二日市支店が、そ
れぞれ新店舗で営業を開始しております。
政府による経済政策や日本銀行の継続的な金融緩和策などを背景に、緩やかな景気回復の持続が期待されるもの
の、一方で、市場金利は歴史的な低水準で留まり、他の地域金融機関等との競合も激しさを増すなど、金融界を取り巻く
経営環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような環境のもと、当行は、平成27年4月から、向こう3年間における新しい「中期経営計画」をスタートさせてお
ります。本計画では、長期ビジョンを見据え当行の存在意義をあらためて示すべく、表題を「行動の原点は、中小企業専
門金融機関」とし、副題には「これまでも、そしてこれからも、地域になくてはならない福岡中央銀行となるために」を掲
げております。
また、この3ヵ年計画においては、当行の強みを磨く期間と位置付けし、経営理念でもある「福岡県内を営業地盤に、
中小企業専門金融機関としての使命と役割に徹し、地域社会とともに発展する」を目指すべき姿として、基本方針には
「地元中小企業への貢献を第一に考動し、地域と共に栄える」、
「 業務の改革により、生産性を高め、収益力を強化する」、
「人の改革と強固なガバナンスにより、活力ある組織作りを行う」の3つの柱を定めております。
この「中期経営計画」における諸施策の着実な遂行により、今後とも地域の中小企業及び個人の皆様にとって、なくて
はならない「この街でごいっしょに」の地域金融機関として地域社会と共に発展し続けることを目指し、役職員一致協力
して努力してまいります。
預金残高は、前年同期比で25億円増加して4,522億
円となりました。
個人
(単位:億円)
法人
5,000
4,218
4,352
4,386
971
1,050
4,497
4,522
4,000
973
1,174
1,228
貸出金残高は、
地元中小企業および個人のお取引先の資
金需要にお応えした結果、前年同期比で33億円増加して
3,530億円となりました。
個人
(単位:億円)
法人
4,000
3,369
3,400
3,447
3,497
3,530
2,040
2,074
2,117
2,139
2,130
1,328
1,325
1,330
1,358
1,399
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
平成26年
3月期
平成27年
3月期
3,000
3,000
2,000
2,000
3,244
3,380
3,336
3,322
3,294
1,000
1,000
0
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
平成26年
3月期
平成27年
3月期
0
事業の概況
平成26年度のわが国の経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動や夏場の天候不順等の影響により個
人消費や企業の生産活動に弱い動きが見られましたが、政府の経済政策による景気の下支え効果もあって、企業収益や
雇用・所得環境は着実な改善を続けるなど、全体として緩やかな回復基調で推移しました。なお、先行きにつきましては、
原油安による資源国経済の動向や中国経済の減速懸念、欧州における債務問題の展開などに伴う海外景気の下振れリ
スクはあるものの、基調的には緩やかな回復を続けていくものと考えられます。
金融情勢につきましては、日本銀行は、平成25年4月に導入した異次元の金融緩和策「量的・質的金融緩和」を引き続
き推進し、平成26年10月には、消費税率引き上げ後の需要面の弱さや原油価格の大幅な下落によってこれまで着実に
進んできたデフレマインドの転換が遅れるリスクへの対応として、従来よりも残存期間が長い長期国債の買入れを中心
に、マネタリーベースの年間増加額をそれまでの年間約60∼70兆円から約80兆円にまで拡大させることを柱とした
追加緩和の導入を決めるなど、2%の「物価安定の目標」の実現に向け、金融緩和を一段と強化しております。
事 業 の 概 況
預かり資産残高
有価証券残高は、
1,031億円となりました。
預かり資産残高は、前年同期比で33億円増加して
418億円となりました。
事業の概況
(単位:億円)
有価証券残高
投資信託残高
1,200
1,000
公共債残高
1,022
956
926
1,031
418
918
400
385
355
308
800
300
271
600
200
400
100
200
0
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
平成26年
3月期
0
平成27年
3月期
コア業務純益は、
15億81百万円となりました。
経常利益は、
前年同期比で3億1百万円増加して14億
85百万円となりました。
当期純利益は、前年同期比で73百万円増加して7億
30百万円となり、過去最高を更新しました。
当行は昭和26年創立以来64年間黒字決算を続けて
おります。
69
57
62
85
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
31
45
59
75
143
109
平成26年
3月期
平成27年
3月期
1. コア業務純益とは
預金や貸出金、為替業務などであげた
利益(業務純益)から一時的な変動要因を除いた、
銀行の本来業務での利益です。
2. 経 常 利 益とは
銀行が本業を含めて普段行っている継続的な
活動から得られる利益です。
経常利益に特別損益と税金等を加減算した
最終的な利益です。
3. 当 期 純 利 益とは
(単位:百万円)
コア業務純益
177
137
242
231
210
用 語 解 説
経常利益
2,500
(単位:百万円)
当期純利益
2,000
2,110
2,037
2,000
1,920
1,889
1,500
1,581
1,404
1,485
1,355
1,184
1,500
1,000
1,000
850
697
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
平成26年
3月期
0
平成27年
3月期
(単位:億円)
250
8.54
200
202
平成24年
3月期
自己資本額
8.63
207
平成25年
3月期
平成26年
3月期
平成27年
3月期
(単位:%)
10
自己資本比率
8.69
8.71
213
220
8.26
214
8
150
6
100
4
50
2
0
平成23年
3月期
平成24年
3月期
旧 基 準
平成25年
3月期
平成26年
3月期
平成27年
3月期
新基準
※平成26年3月期より新しい自己資本比率規制(バーゼルⅢ基準)
に基づき
算出しております。
0
自己資本比率
自己資本額
銀行の安全性・健全性を示す最も代表的な指標が
自己資本比率です。
自己資本比率は国内のみで営業している銀行の場
合、国内基準である4%以上の確保が求められており
ます。
平成27年3月期においては、新しい自己資本比率
規制(バーゼルⅢ基準)の段階適用による影響や、貸
出 金が順 調に推 移したことに伴うリスク・アセットの
増加により前年同月比0.45ポイント低下し8.26%
となりましたが、当行の自己資本比率は国内基準の
2倍以上あり、劣後ローン等の負債性資本調達手段に
頼ることなく高い安全性を維持しております。
今後も収益力を高め内部留保を積み上げることにより、
自己資本の充実を図ってまいります。
平成23年
3月期
730
657
568
467
500
500
0
(単位:億円)
個人年金保険等残高
500
福 岡 県 内 の 個 人・中 小 企 業 の 皆 さ ま へ の 貸 出 を
基 本として おります 。
(単位:億円)
中小企業等向けの貸出金残高
貸出金残高
当行は、
“地元に親しまれ、信頼される銀行”
を目指して、
地域の皆さまの資金需要に対して積極的に取り組んでま
いりました。特に、地元中小企業および個人の皆さまの資
金需要に最大限お応えした結果、平成27年3月末におけ
る貸出金のうち、
中小企業等向け貸出金割合は90.86%、
貸出先件数割合は99.84%に達しております。
今後とも引き続き地域金融機関として個人・中小企業
の皆さまの健全な資金需要に対して的確にお応えし、地
域社会の発展に貢献していきたいと考えております。
4,000
3,369
3,400
3,061
3,447
3,063
3,094
3,497
うち個人ローン
3,152
(90.85%)
(90.09%)
(89.74%)
(90.14%)
539
534
545
578
3,530
3,207
(90.86%)
629
3,000
2,000
1,000
0
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
平成26年
3月期
平成27年
3月期
厳 格 な 資 産 査 定と適 切 な 保 全・引 当 で 、資 産 の 健 全 性 維 持に努 めて おります 。
平成27年3月期の金融再生法開示基準による当行の不良債権額は169億1百万円、
不良債権比率は4.78%となりました。
当行は、堅実経営をモットーに信用リスクの管理強化に努め、また「金融検査マニュアル」で示された、資産査定、引当
基準の考え方を踏まえ、自己責任に基づき、かつ外部監査人との合意のもと、十分な貸倒引当金の繰入を実施しておりま
す。不良債権に対しての担保や貸倒引当金による保全率は93.34%で、残りの部分に対しても自己資本での対応が十分
可能です。
今後も皆さま方の資金需要にお応えしながらも、
審査、
リスク管理を徹底しながら、
資産の健全性維持に努めてまいります。
金融再生法開示債権の状況(平成27年3月期)
(単位:百万円)
破産更生債権等
24,000
危険債権
5.02
16,968
12,000
6,722
2,446
7,527
5.14
17,721
18,024
1,715
1,725
6,720
8,455
4.78
2,048
4
5,973
3
2
8,000
4,000
0
8,745
8,540
9,285
平成23年
3月期
平成24年
3月期
平成25年
3月期
8,878
7,844
平成26年
3月期
平成27年
3月期
金融再生法開示債権の保全内訳
平成27年3月31日
開
示
債
正常債権
95.22%(336,542百万円)
総与信額
(353,443百万円)
金融再生法開示債権の保全状況(平成27年3月期)
未保全部分
6.66%
1
0
保全部分
93.34%
(単位:百万円)
危険債権
要管理債権
合 計
額(A)
8,878
5,973
2,048
16,901
対 象 債 権 に 対 す る 貸 倒 引 当 金(B)
1,751
655
82
2,489
担 保 ・ 保 証 等 に よ る 保 全 額(C)
7,127
5,036
1,121
13,285
保
8,878
5,692
1,203
15,775
100.00%
95.29%
58.77%
93.34%
全
権
破産更生債権等
額(D)=(B)+(C)
開 示 額 に 対 す る 保 全 率(D)÷(A)
要管理債権
0.58%
5
16,901
不良債権比率
1,500
不良債権額
16,000
18,514
5.13
危険債権
1.69%
破産更生債権等
2.51%
不良債権比率 (単位:%)
6
5.43
20,000
要管理債権
用 語 解 説
1. 破 産 更 生 債 権 等
破産更生債権及び
これらに準ずる債権 とは
破産手続開始、
更生手続開始、
再生手続
開始の申立て等の事由により、
経営破綻
に陥っている債務者に対する債権及び
これらに準ずる債権。
2. 危
債務者が経営破綻の状態には至ってい
ないが、
財政状態及び経営成績が悪化し、
契約に従った債権の元本の回収及び利
息の受取りができない可能性の高い債
権。
(
)
険
債
権 とは
3. 要 管 理 債 権 とは
3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和
債権。
4. 正
債務者の財政状態及び経営成績に特に
問題がないものとして、
上記1から3ま
でに掲げる債権以外のものに区分され
る債権。
常
債
権 とは
コーポレート・ガバナンス(企業統治)について
(平成27年6月26日現在)
当行は、
コーポレート・ガバナンスの重要性が増すなかで地域金融機関としての社会的責任と公共的使命を果たすことを
柱とした企業倫理を構築することを基本方針として、経営の意思決定の迅速化、責任体制の明確化、取締役会の監督機能
強化等に取り組んでおります。
会社の機関の内容
1. 当行は、監査役制度を採用しており、監査役4名のうち3名については、
会社法第2条第16号に定める社外監査役
(非常勤)であり、監査の透明性・実効性を高めております。常勤監査役1名につきましては、
取締役会その他重要な会
議等に参加し、
必要に応じて意見を述べております。
2. 取締役会や監査役(会)が、株主に対する責務を十分に発揮できるよう、善良なる管理者としての注意義務・忠実義
務を履行し、違法行為や社会通念上不適切な行為等を阻止するため、
監査役による、
また取締役相互の監視体制の整
備にも努めております。
〈 取締役会 〉
取締役会では、
取締役会規定に基づき、
経営に関する重要な事項等を決定するとともに、
業務の執行状況について
監督を行っております。また、取締役会には、
社外監査役3名を含む監査役4名が出席し必要があると認められた場
合には、
意見を述べております。なお、
牽制機能の強化を図るため、平成27年6月に新たに社外取締役1名を選任し
ており、当行の取締役は11名(うち社外取締役2名)となっております。
〈 常務会 〉
常務会は、
取締役頭取、
専務取締役、常務取締役をもって構成し、取締役会が定める方針に基づき、
業務執行に関す
る重要な事項について決定または協議する役割を担っております。
〈 監査役会 〉
監査役会は、
社外監査役を含む監査役全員で構成されており、
法令、
定款、
監査役会規定等に基づき運営され、
監査
に関する重要な事項等の報告・協議・決議を行っております。
また、
監査役の機能強化のため、
監査役4名のうち社外監査役を3名とする体制とし、監査役監査の一層の充実・強
化に努めております。
3. 当行における経営の意思決定プロセスについては、
取締役会や常務会および職務権限基準等の行内諸規定に基づ
き意思決定を行う体制としております。また、弁護士や税理士と顧問契約を締結し、必要に応じて助言等を受けてお
ります。
内 部 統 制シ ステム の 整 備 の 状 況
当行は、会社法施行により求められた内部統制に関する基本方針を以下のとおり取締役会で決議するとともに、継
続的な体制の見直しを行うことにより、内部統制の充実・強化および適切な体制の確保に努めることとしております。
1. 取締役・使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンスガイドブックをはじめとするコンプライアンス体制にかかる規定を、役職員が法令・定款および当
全行のコン
行の行内規定を遵守した行動をとるための行動規範とする。また、その徹底を図るため、総合企画部が、
プライアンスの取組みを横断的に統括することとする。監査部は、
総合企画部と連携の上、
コンプライアンスの状況を
監査する。これらの活動は定期的に取締役会および監査役会に報告されるものとする。法令上疑義のある行為等に
ついて従業員が直接情報提供を行う手段として総合企画部長を窓口にする内部通報制度および顧問弁護士を窓口
にする外部通報制度を設置する。コンプライアンスの重要な問題を審議し、取締役会に答申するコンプライアンス委
員会を設置する。
市民生活の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは断固として対決し、
関係遮断および被害防止のための体
制整備に努める。
財務報告の適正性を確保するために、財務報告に係る内部統制を整備・運用、評価するための規定を定め、財務報
告の信頼性確保を図る。
2. 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
文書取扱規定に従い、取締役の職務執行に係る情報を文書または電磁的媒体(以下、文書等という)に記録し、
保存
する。取締役および監査役は常時これらの文書等を閲覧できるものとする。
3. 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
リスク管理規定により、
リスクカテゴリーごとの責任部署を定め、
当行全体のリスクを網羅的・総括的に管理し、
リスク
管理体制を明確化する。各部署ごとのリスク管理の状況を、
総合企画部が統括し監査部が監査を行い、
その結果を定
期的に取締役会に報告する。リスク管理の重要な問題を審議し、取締役会に答申するリスク管理委員会を設置する。
4. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
行内規定に基づく職務権限および意思決定ルールにより、適正かつ効率的に職務の執行が行われる体制をとる。
5. 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
監査役はその職務の執行に必要な場合は、
監査部員に監査役の職務の遂行の補助を委嘱することができるものとする。
6. 前号の使用人の取締役からの独立性に関する事項ならびに監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に
関する事項
監査役の前号の使用人の人事異動や人事考課等については常勤監査役の意見を尊重する。また、当該使用人は
専ら監査役の指示に基づき監査役の職務の執行を補助するものとし、監査役より監査業務に必要な命令を受けた
使用人は、その命令に関して、取締役、監査部長等の指揮命令を受けないものとする。
7. 取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制
取締役または使用人は、監査役に対して、法定の事項に加え、当行に重大な影響を及ぼす事項、内部監査の実
施状況、内部通報制度による通報状況およびその内容をすみやかに報告する。
8. 前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
内部通報制度の定めに準拠し、前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由に不利な取扱いを行うことを
禁止する。
9. 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又
は債務の処理に係る方針に関する事項
監査役がその職務の執行について必要な費用の前払又は償還等の請求をしたときは、当該監査役の職務の執行
に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
10. その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役会による各業務執行取締役および重要な使用人からの個別ヒアリングの機会を最低年2回
(臨時に必要と監査
役会が判断する場合は別途)設けると共に代表取締役、監査法人とそれぞれの間で定期的に意見交換会を開催する。
内 部 監 査 お よび 監 査 役 監 査 の状 況
〈 内部監査 〉
当行では独立した内部監査部門である監査部が業務遂行状況等について監査を実施し、各部門のコンプライアン
スやリスクに関する管理状況等について、諸法令や行内規定等との整合性や有効性を検証し、その状況を取締役会
等へ報告しております。
また、
内部監査部門と外部監査部門、
監査役および内部統制部門との連携を強化し、
内部管理態勢の充実を図って
おります。
〈監査役監査 〉
監査役は、監査部や会計監査人、
内部統制部門と緊密な連携をとりながら、内部統制システムが適切に構築され運
用されているかを監査しております。
監査役は、毎月開催される取締役会等において、
監査部が行う内部監査の実施状況の報告を定期的に受けるとと
もに、内部監査部門と随時意見・情報交換を行っております。さらに、
監査役会による各業務執行取締役および重要な
使用人からの個別ヒアリングの機会を最低年2回(臨時に必要と監査役会が判断する場合は別途)設けると共に代表
監査役・監査部と会
取締役、会計監査人とそれぞれの間で定期的に意見交換会を開催することとしております。また、
計監査人および内部統制部門においても、必要に応じて意見・情報交換を行っております。
このように、当行の内部監査部門、監査役、会計監査人および内部統制部門は密接な連携を保ち、
効率的な監査を
実施するよう努めております。
コン プ ライ ア ン ス( 法 令 等 遵 守 )の 体 制
当行は従来から、より地元に親しまれ信頼される銀行を目指してきました。そのためにもコンプライアンス態勢の
定着を経営上の最重要課題として位置づけ、その徹底を図るべく全役職員が一丸となって取組んでおります。
コンプライアンス統括部署の総合企画部を中心に、関係各部と連携して法令やルールに則した業務処理がなされ
ているかをチェックする体制を整備すると共に、毎年「コンプライアンス・プログラム」を策定し具体的計画の実践に
向け諸活動を展開しております。また、関係各部・営業店にはコンプライアンス責任者・担当者を配置してコンプライ
アンスの徹底状況をモニタリングすると共に、
「コンプライアンス・ガイドブック」に基づく職場研修や啓蒙活動等を通
してより高い自己規律や自己責任の企業倫理の構築に努めております。
リスク管理 の 体 制
金融の自由化・国際化・規制緩和の急激な進展にともない、金融機関が直面するリスクは一段と複雑化・多様化して
おります。
このような環境の中で当行は、取締役会を頂点としたリスク管理体制を構築しております。
リスクに適切に対応できる体制を一層充実させるため、頭取を委員長とする「リスク管理委員会」と、その下部組織
として関係各部からなる委員会、
作業部会を設置してリスク管理の徹底と経営の健全性の維持向上に努めております。
また、非常事態対策マニュアルを策定して、
不測の事態に備えております。
〈 市 場 関 連・流 動 性 リ ス ク 〉
各種市場関連リスク管理体制として、
「リスク管理委員会」の下部組織であるA L M(資産・負債総合管理)委員会
を設置し、月1回の委員会開催を通してリスク管理の徹底を図っております。
金利リスク対策として、調達面では金利予測に応じて期間など調達構造の均質化を図り、運用面では市場金利の
変動にともない貸出金利を変化させることができるよう短期プライムレート連動型長期貸出金利を導入しています。
また、国際証券部において常時運用資産の点検に取組み、安定的な収益確保を目指すと共に運用と調達の資金
ポジションの適切な管理を行うことにより、資金繰りについて常に把握し、流動性リスクを考慮した業務運営を行って
おります。
〈 事 務 リ ス ク・シ ス テ ム リ ス ク 〉
事務・システムリスク管理体制として事務部を主管部とした関係各部からなる作業部会を設置して、
リスク管理の
充実・強化を図っております。
事務リスク対策として、監査部による総合監査のほかに部分監査を併用して営業店監査を行うほか、事務部事務
指導役による臨店指導や自己責任原則に基づく営業店自身による毎月の自店検査を実施するなど、事故の未然防止
に取組んでおります。さらに、事務規定の充実を図り研修等を通して営業店事務水準の向上に努めております。
システムリスクにつきましては、当行のオンラインセンターであるシステムバンキング九州共同センターと共に、
元帳の二重化、大規模災害時に備えたバックアップセンターの設置など、非常事態対策も講じております。
〈 信 用 リ ス ク 〉
信用リスク管理体制として融資統括部を主管部とした関係各部からなる作業部会を設置して、
リスク管理の充実・
強化を図っております。
当行では銀行の重要な資産である貸出金の健全性を堅持し、厳格な信用リスク管理の維持を図るため従来より
審査部門と推進部門を分離し、審査の独立性・客観性を確立させることにより個別案件ごとに厳正な審査を行って
おります。
さらに、各種信用情報や
“キャスター”
による企業の経営分析と
“アラーム管理システム”
による倒産の事前チェック
などを行い、不良債権発生の防止に努めると共に信用格付の導入や信用リスクの計量化(与信先の債務不履行等で
債権が回収不能になる可能性を数値化して把握すること)にも取組み、より高度な融資運営を目指しております。
また、自己査定につきましては、金融庁が公表した「預金等受入金融機関に係る検査マニュアル」を踏まえて、自己
責任原則に基づきかつ外部監査人との合意のもと制定した自己査定基準に従って厳格に実施しております。
・「市場 の変動に伴って資産、負債等の価値が減少するリスク」を市場リスク、
「金融機関に対する信用低下や運用・調達の極端な不一致から急速な資金の流
出に対応できなくなるリスク」を流動性リスクといいます。
「コンピューターシステムの障害や不正利用等により損失を被るリスク」をシステムリスクとい
・「事務面での事故や不正に係わるリスク」を事務リスクといい、
います。
・「貸出先の経営悪化で貸出した資金の元本回収ができない、ないしは利息収入が得られないなどのリスク」を信用リスクといいます。
コーポレート・ガバナンス体制
株 主 総 会
選任・解任
選任・解任
監 査 役
監 査 役 会
取 締 役 会
監 査
選任・監督
基本方針
(取締役会等への出席)
選任・解任
代表取締役
常 務 会
会計監査
会 計 監 査 人
各種委員会
本部各部
・
各営業店
内部監査
監 査 部
内部管理体制
非常事態対策本部
取 締 役 会
監 査 役(会)
危 機 管 理
非常事態対策
総合企画部
営業統括部
コンプライアンス委員会
リスク管理委員会
信用リスク
ALM・市場関連リスク・
流 動 性 リ ス ク
主管部
融資統括部
ALM委員会
金融円滑化委員会
事 務リ ス ク・
システムリスク
主管部
事務部
内部統制委員会
経営計画策定検証委員会
事故未然
防止・対策
預金保険機構
対 応
反社会的勢力
対 策
事故防止委員会
預 金 保 険
対策委員会
反社会的勢力
対策委員会
本 部・営 業 店
内 部 監 査