別添 1 平成 27 年度 海外展示会事業 キュレーション・ブース設計・施工管理業務 仕様書 (企画競争) 一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会 I. 基本的な考え方 世界のマーケットが成熟度を増し、経験値の高い消費者が増えつづける現代において、ものの 持つ価値は多様化し、かつ厳しい批評の目に晒されている。それは長い伝統と歴史によって既に 価値を裏付けされている伝統品工芸品にも当てはまる。近年、日本の伝統的工芸品は、製品自体 からものづくりの在り方、歴史、技術など背景までを含めて海外からの注目が集まり、高い関心 を寄せられている。これを好機と捉え、伝統的工芸品をより強く海外マーケットに向けてアピー ルすることは今後の国内外における展開を推進するためにも極めて重要かつ緊急の課題である。 一方で、その発表の舞台となるアンビエンテにおいて、世界中から集う、感度の高いバイヤー やプリスクリプターの五感を刺激し、驚きを与えるには、魅力的な出品物の選出はもちろん、個々 の出品物の展示に留まらない展示ブース全体の魅力の創出が不可欠である。展示空間を一つのコ ンセプトの元にまとめることで、ブース全体で伝統的工芸品のポジティブなイメージの発信・定 着を図り、見本市における日本のプレゼンスを向上することにつなげたい。また、これまでにな い自由な発想のブース展開をすることは出展者ばかりでなく、主催者からも求められている。 そこでクリエイティビティの高いブース展開をすることで、そこに出展する日本の伝統的工芸 品にバイヤー・プレスクリプターの関心を誘い込み、出品物もコントラクト市場も視野に入れな がら、 「質」の向上とともに「分野」の拡大も図る。その上でより一層の出展効果を求め、需要 拡大を狙うことを目的とする。 II. 契約期間 契約締結日から 2016 年 3 月末日 III.業務の内容 アンビエンテ(会期:2016 年 2 月 12 日〜16 日)において、一般財団法人伝統的工芸品産業振 興協会(以下「当協会」という。) が出展するブースのキュレーション・設計・施工管理を行う。 日本の巧みの技を意識したコンセプト・プランニング、商品力のある出品物の選定、感度の高 いインスタレーションを行うことができる才能豊かなキュレーターを起用する。 想定条件は以下の通り。 (出展ホール、面積とも主催者審査により決定する) ・ 出展面積は約 140 平米を予定。 ・ 出品物は公募で募ったものの中から当協会が選定し、キュレーターとの協議の上、決定する。 1. 展示キュレーション・ブース設計(実施設計) ・施工管理業務 (1)展示キュレーション・ブース設計(実施設計)業務 ① コンセプト・プランニング(基本設計) ブースの展示コンセプト・基本設計の企画立案。世界中から極めて感度の高いバイヤーやプレ スクリプターが集うため、来場者の五感を刺激し、驚きを与えるコンセプトにすること。 (ア) 展示コンセプトの立案 (イ) 基本デザイン立案、設計図書作成 (ウ) 什器、備品、照明の提案 (エ) 全体平面レイアウト図の作成 ② インスタレーション スペース展開・展示陳列方法の策定。前段記載の「基本的な考え方」を具現化するようなイン スタレーションにすること。出品物がよりよく表現できるような仕様とすること。出品物の特徴 によって必要なアレンジを加えること。 またキュレーターは設営時に現地渡航が可能であること。 ③ 実施設計 ④ 留意点 ・ 現時点では、主催者から場所の確定をもらっていないため、空間設定は、ブースロケーショ ンやフロアの形が変更になっても、応用の利くデザインを提案すること。 ・ 遠くからでも人目を引く工夫や仕掛けがあること。離れた場所から見ても、ガレリア全体が 目立ち、集客効果のある空間デザインを構築すること。 ・ 出品者の展示条件は、画一的なものにしないこと。各出品者の展示スペースは均一・平等で ある必要はない。 ・ レイアウトには、全体のイメージを壊さない範囲で、ユティリティースペースやストックル ームを設ける等、機能性、使いやすさ等を意識し、運営面の工夫を施すこと。 ・ 当協会のロゴを使用すること。 ・ 施工に関する主催者レギュレーションおよび現地法令を遵守すること。 ・ 主催者より指定される会場位置や採択される出品申込企業の出品内容等にあわせて、ブース デザインや構成等について設計を変更・修正する可能性があるため、受託者は当協会の求め に従い、随時、ブースデザインの変更・修正に応じること。 (受託者は応募時に提出するプレ ゼンテーション資料をベースに当協会と協議を行い、当協会が指定する期日までに最終的な 実施設計図書を確定させる) 。 (2)施工管理 ① 業務内容 (ア) 調達資材・物品、製作資材に関する現地施工会社への指示、助言 (イ) 調達資材・物品、製作資材の検査、検収 (ウ) 施工工程作成に関する現地施工会社への指示・管理 (エ) ブース設営に際する全体監理、検収、報告 (オ) 現地出張 (カ) 展示物据付・機材調整等のサポート (キ) 展示品搬出入作業との調整 ② 留意点 ・ ブース設計(実施設計) ・施工管理業務責任者は、設営時に現地への渡航が可能であること。 ・ 現地にて対応が可能であること。 ・ 展示会前々日までにブースの施工・設営が完了し、前日に展示・装飾作業を行うことができ るよう工程監理すること。 ・ 現地の施工会社とは英語で連絡・調整・確認を行うため、日本語・英語ともに対応可能であ ること。 (3)現地施工会社選定用の製作施工費予算書、設計図書、仕様書の作成 ① 業務内容 (ア) 現地施工会社選定用の製作施工費予算書、設計図書、仕様書の作成(英語) (イ) 現地施工会社選定にかかる設計図書、仕様書への質問に対する回答 (ウ) 現地施工会社選定にかかる見積内容の確認 (エ) 現地施工会社選定にかかる書類の審査(必要な場合のみ) ② 留意点 ・ 設計図書、仕様書等は、主催者レギュレーション、現地法令を遵守して作成すること。 ・ 施工会社は受託者より提出された施工費予算書・設計図書および仕様書を基に現地で選定す る。 2. 広報業務 (1)出品物カタログデザイン ① 業務内容 ・ カタログ・封筒のデザイン及び印刷物の作成。 ・ 以下の基本使用を守ること。 i) 色:表紙、中面カラー(自由、4 色) ii) 言語:英語 iii) 印刷資材:グリーン購入法に適合したもの ② 留意点 ・ コンセプトに従い、ブース全体デザインと統一感をもたせること。 ・ ロゴが調和するデザインであること。 ・ 出品物、企業情報などが分かり易く、ユーザーフレンドリーなカタログであること。 ・ 掲載する文字情報及び写真は出品者から取得し、取得したデータは全て当協会と共有する。 ・ 写真は出品者から取得する他、カメラマンを起用すること。 ・ 受託者は当協会の求めに従い、随時、デザインの修正・変更に応じること。 (2) その他 委託限度額内であれば、上記以外のブースに効果的に来場者を誘致するための提案を積極的に 行うこと。 3.連絡・調整業務 (1) 連絡・調整 ① 1〜3に係わる当協会との各種連絡・調整・確認。 当協会と受託者は、緊密に連携・情報共有を行い、定期的に打ち合わせを行う。 ② 業務工程表の作成 ③ 当協会が作成する出品者マニュアルに必要なデータの作成 ④ 留意点 ・本委託業務に関する打ち合わせは、原則として当協会で行い、かかる交通費等は受託者の所在 地に係わらず、受託者が負担する。 (2)出品者との連絡・調整 ① 出品者との各種連絡・調整・確認 ② 現場対応(施工会社との仲介含む) ③ クレーム処理 ④ 留意点 ・ 出品者と十分コミュニケーションを取り、方針を策定すること。 ・ 受託者が出品者と直接連絡調整を行う場合は、当協会への情報共有を徹底すること。 (3)主催者との連絡・調整出品者との各種連絡・調整・確認 ① 各種工事申請書類等作成にかかる主催者への確認 ② 会場諸規程(主催者 Regulation) 、現地関係法令等確認 ③ 留意点 ・ 主催者とは、主に英語で連絡・調整・確認を行うため、受託者は、日本語・英語ともに対応 可能であること。 (4)現地施工会社、その他関係業者との連絡・調整 ① 現地施工会社、その他関係業者との連絡・調整 ② 会場施設との各種連絡・調整・確認 ③ その他関係業者との各種連絡・調整・確認 Ⅴ.納品物 1. コンセプトペーパー(上述1.(1)①) 2. 実施計画(業務工程表含む) (上述1.(1)③) 3. 基本設計および実施設計(上述1.(1)①・③) 4. 現地施工会社選定用の製作施工費予算書、設計図書、仕様書(上述1.(3) ) 5. 出品者カタログ・封筒、同デザイン画(上述2.(1) ) 6.実施報告書 7. その他、当協会が指定するもの ※上述1~7すべての提出物に関して、当協会が指定した期日までに、電子媒体(最終版)を当 協会へ提出すること。 Ⅵ.業務遂行上の留意点 1. 個人情報の取り扱いに十分留意し、情報漏洩が生じないように管理すること。 2. 本業務遂行にあたり、当協会の承認を得た業務工程管理表に定めた納期を守ること。 以上
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