内閣府消費者委員会事務局 中間取りまとめ等意見受付担当御中 意見の

内閣府消費者委員会事務局
意見の対象
中間取りまとめ等意見受付担当御中
特定商取引法専門調査会「中間整理」に対する意見
団体名
全大阪消費者団体連絡会(ゼンオオサカショウヒシャダンタイレンラクカイ)
住
〒540-0026
所
連絡先
電話番号
大阪府大阪市中央区内本町 2-1-19-430
06-6941-3745、メールアドレス
[email protected]
望まない訪問販売・電話勧誘販売を消費者が予め拒絶できる制度(Do-Not-Knock 制度及
び Do-Not-Call 制度)の実現を求めます。
【理由】
・不意打ちの訪問販売・電話勧誘販売で、必要のない契約を迫られて迷惑している消費者、
被害を受けてしまう消費者が、私たちのまわりで今もたくさん生まれています。
消費者の不意を突く訪問販売・電話勧誘販売は、事業者の持つ情報力や交渉力の優位性
をより大きくし、事業者による一方的な勧誘になりがちです。悪質商法の温床にもなって
います。
・訪問販売・電話勧誘販売については、特定商取引法の 2008 年の改正により、再勧誘が
禁止されました。しかし、初回の勧誘は認められるため、消費者は一度応対しなければな
りません。そして、一度であっても事業者と応対すると、言葉巧みな勧誘員の話を断るの
が難しかったり、電話を切ることすら簡単ではない人が、消費者には少なくありません。
意
見
高齢などの理由で、判断力が低下した消費者にとっては、なおさらです。
事実、特定商取引法の改正以降も、訪問販売・電話勧誘販売に関する消費者相談の件数
は減っていません。60 歳代以上の高齢者の相談が 5 割~6 割を占め、他の販売手法と比べ
て特に多くなっています。今後の高齢者人口の増加により、被害が更に増加することが強
く心配されます。
再勧誘の禁止が、消費者被害防止対策として不十分であったことは明かです。一度でも
応対する場を持ちたくない消費者に対して、そのことを保障する Do-Not-Knock 制度及び
Do-Not-Call 制度が必要です。
・本来、自宅は生活の場であり、職場は自らの仕事をする場です。そこで消費者契約の勧
誘を受けるかどうかは、消費者の選択に任されるべきことです。
それを望まない消費者に対して、不意打ちの訪問販売・電話勧誘販売を行うことは、そ
れ自体が消費者にとって迷惑で、悪質な事業活動です。「営業の自由」によって正当化で
きる事業活動ではありません。
Do-Not-Knock 制度及び Do-Not-Call 制度を導入し、勧誘を受けるかどうかについての
消費者の選択権を保障して、消費者被害の防止を図るべきです。
内閣府消費者委員会事務局
意見の対象
中間取りまとめ等意見受付担当御中
消費者契約法専門調査会「中間とりまとめ」に対する意見
団体名
全大阪消費者団体連絡会(ゼンオオサカショウヒシャダンタイレンラクカイ)
住
〒540-0026
所
連絡先
電話番号
大阪府大阪市中央区内本町 2-1-19-430
06-6941-3745、メールアドレス
[email protected]
①高齢等により消費者の判断力が衰えていることを分かっているのに、そのことにつけ込
んで契約を結ばせる行為は悪質です。こうした「つけ込み型」契約は取り消しできるよう
にすべきです。
②電話や街頭で執ようにつきまとわれたり、大きな声で怒鳴られたりすれば、消費者は困
惑してしまいます。「執ような勧誘」「威迫」「迷惑を覚えさせる勧誘」による契約は取り
消しできるようにすべきです。
③消費者がインターネット通販、テレビショッピング、カタログ通信販売などで買い物を
する場合、画面で表示されている表示、広告、チラシを信じて申し込むのが普通です。そ
れがウソの内容だった場合に、それを信じて契約してしまった場合(不特定多数に向けた
不実告知)には、取り消しできることを明確にすべきです。
④消費者はその契約が必要だと思うから契約します。事業者がそう思い込ませるためにウ
ソをつく行為(動機の不実告知)は悪質で、その場合は取り消しできることを明確にすべ
きです。
⑤不当な契約条項について、少なくとも以下については、例外なく無効であることを明確
にすべきです。
意
見
・消費者の解除権・解約権を制限する条項
・事業者に特別な解除権・解約権を付与する条項
・事業者の解除権・解約権の要件を緩和する条項
・消費者の一定の行為により、消費者の意思表示があったとする条項
・契約文言の解釈権限を事業者のみに与える条項
・法律に反しない限り有効と注意書きし、本来不当な契約を有効とさせるような条項
⑥消費者の中には悪質業者に欺されたときでも、欺された自分が悪いと思い込んだり、恥
ずかしくて相談できない人がたくさんいます。一人暮らしの高齢者の場合には、まわりの
人が気づくにも時間がかかります。取り消しできる期間が、追認できるときから 6 ヶ月、
契約から 3 年では短すぎるので、民法の例を参考にして延長すべきです。
⑦事業者が消費者に不利益な事実を告げなかった場合、故意ではなかったとしても不実告
知に等しい利益の告知があれば取り消しを認めるべきです。また、故意であれば、利益の
告知がなくても取り消しを認めるべきです。
⑧不当勧誘行為に基づく取消権の効果について、現状よりも消費者の返還義務が広がるこ
とがないよう、原状回復義務を減免する規定を設けるべきです。
⑨損害賠償額の予定・違約金条項について、「平均的な損害の額」の立証を消費者に求め
る規定を改め、事業者の責任とすべきです。