憲法予習編 第 17 回目 レジュメ

憲法予習編
第 17 回目
レジュメ
・統治機構
(国家による人権侵害から、国民を守るために、憲法がある)
・憲法 41 条「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」
・憲法 65 条「行政権は、内閣に属する」
・憲法 76 条 1 項「すべて司法権は、最高裁判所および法律の定めるところにより設置する
下級裁判所に属する」
⇒権力分立(立法権、行政権、司法権)
・国会
・憲法 41 条「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」
・
「国権の最高機関」の意義
⇒政治的美称説(国会が、国民の代表者によって構成されていることを強調した意味で
ある)
・
「唯一の立法機関」の意義
1. 国会中心立法の原則(国会でない機関は立法してはいけない)
【例外】憲法 77 条 1 項「最高裁判所は、訴訟に関する手続き・・について、
規則を定める権限を有する」
⇒「訴訟に関する手続き」について、最高裁判所は立法権を持っている
2. 国会単独立法の原則(国会が立法するにあたって、他の機関が関与しな
い)
【例外】憲法 95 条「いつの、地方公共団体のみに適用される特別法は、法
律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の
投票においてその過半数の同意を得なければ国会は、
これを制定することができない」
⇒法律を制定するにあたって、住民投票を必要とする
・憲法 42 条「国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する」
⇒二院制
・憲法 45 条「衆議院議員の任期は、4 年とする」
・憲法 46 条「参議院議員の任期は、6 年とし、3 年ごとに議員の半数を改選する」
⇓
任期について
衆議院のメンバー:4 年(解散あり)⇒短期的な民意を反映
参議院のメンバー:6 年⇒中長期的な民意を反映
・憲法 59 条 1 項「法律案は、この憲法の定めのある場合を除いては、両議院で可決したと
きに法律となる」
・憲法 59 条 2 項「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院
で、出席議員の 3 分の 2 以上の多数で、再び可決したときは、法律となる」
・憲法 47 条「選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを
定める」
⇓
公職選挙法
・選挙制度
1 つの選挙区から何人当選するか
・小選挙区制⇒1 人
(多数派のみから選出)
☆死票が多い
・大選挙区制⇒複数人
(少数派からも選出)
・比例代表制
得票を政党単位で計算して、比例の割合に応じて、議員を当選させる制度
・選挙制度の決定⇒国会に裁量がある
・憲法 58 条 2 項「両議院はおのおのその会議その他の手続き、および内部の規律に関する
規則を定め、
また院内の秩序を乱した議員を懲罰することができる」
⇒<前半部分>議員の規則制定権
(国会中心立法の原則に対する例外)
<後半部分>議院のメンバーに対する懲罰権
=「組織の自律性」
・憲法 62 条「両議院は、おのおの国政に関する調査を行い、これに関して出頭および証言な
らびに記録の提出を要求することができる」
⇒国政調査権
法律を制定するためには、考慮事項がたくさんあるので、その判断の
前提として調査をする権能
国政調査権の範囲も、国政のほとんどの範囲に及ぶが、行政権や司法権
の行使への妨害となるような、国政調査権の行使はできない
また、人権侵害をしないようにすることも求められる
⇒「出頭および証言を要求することができる」が、憲法 38 条における「自
己 に不利益な供述を強要すること」はできない
(レジュメここまで)