三次元CAD情報標準化ニュース 三次元CAD情報標準化ニュース

27JEITA-知基第 506 号
三次元CAD情報標準化ニュース
発行 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)三次元CAD情報標準化専門委員会
http://home.jeita.or.jp/3d/
本ニュースレターは三次元CAD情報標準化専門委員会の活動状況をお伝えするものです。
会員募集中
1. はじめに(専門委員会の概要)
■三次元CAD情報標準化専門委員会とは
い、現状ツールの問題点と改善案を検討し、より良い
DTPD の作成環境実現を図ります。
本専門委員会は、一般社団法人 電子情報技術産業協会
(3) 実証分科会
(JEITA)内の専門委員会として 2007 年 9 月に設立しまし
標準化分科会、活用分科会で検討した規格・ガイドライン
た。ツールに依存しない三次元CAD情報を有効に活用す
の活用効果および課題を実務ベースで検討していきます。
る業界標準の確立と、関連業界内に広く普及させていくこ
とで、我が国のもの造り技術の進歩、すなわち設計・製造
■専門委員会会員
の革新と高度化を図ることを目的としています。委員会で
の成果は業界標準(JEITA規格)として制定・発行し、更に、
(正会員会社)
エリジオン(株)、オムロン(株)、キヤノン(株)、
これを広く普及させていくとともに、日本工業標準規格(JI
コニカミノルタ(株)、(株)島津製作所、セイコーエプソン(株) 、
S)への提案、更にはISOにおける国際標準の確立を目指
ソニー(株)、(株)東芝、ナブテスコ(株)、(株)ニコン、
しています。
日本電気(株)、パナソニック(株)、(株)日立製作所、
富士ゼロックス(株)、富士通(株)、富士電機(株)、
ブラザー工業(株)、(株)堀場製作所、ヤマハ(株)
■専門委員会活動の概要
本専門委員会の下部組織として分科会を設置し、主なテー
マは分科会で検討します。
(1)
(1) 標準化分科会
3D 情報を幅広く且つ一気通貫での活用を図る為に、ツー
ルに依存しない 3D 情報の標準化・規格化を図ります。
(2) 活用分科会
DTPD(Digital Technical Product Documentation)の運用
について、実際に DTPD を使用する立場での検討を行い
ます。3DA モデルガイドラインにより規定された 3DA モデ
ルを、実運用上、どのように作成していくべきかの検討を行
(賛助会員会社)
(株)アルゴグラフィックス、
(株)NTT データエンジニアリングシステムズ、
シーメンスインダストリーソフトウェア(株)、
(株)図研、SOLIZE(株)、ソリッドワークス・ジャパン(株)、
ダッソー・システムズ(株)、(株)電通国際情報サービス、
日本航空電子工業(株)、日本ユニシス(株)、
PTC ジャパン(株)
※2015 年 7 月 1 日現在
2. 最近の活動
■標準化活動への参加
JEITA 規格を策定することで、業界標準化を進めるととも
に、3D 製図に関する JIS 原案作成委員会へ参加し、3DA
モデルの規格化を進めています。産業データに関する
ISO・TC184/SC4 運営協議会へ参加し、DTPDの規格化を
進めています。
★米国調査(2014年12月に実施)
電子部品、医療機器、自動車関連企業および標準化
団体での取り組みを視察し、米国での3D定義と活用
の進行、幾何公差中心の設計、標準整備が進んでい
ることを確認しました。
■海外状況視察
海外での3Dデータ活用の状況、および標準化動向を把握
し、本委員会活動の参考とするため、視察団を派遣してい
ます。調査結果は、本委員会会員で共有しています。
★台湾企業調査(2011年2月に実施)
大手EMS企業の“3Dデータ一気通貫プロセスの現状と今後
の動向について”視察しました。
★欧州調査(2012年4月に実施)
自動車、飛行機、測定機関連企業及び標準化団体での取り組
みについて視察し、欧州では、標準化と機能開発に対する体
制ができていることを確認しました。
米国視察団
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会が共同テーマとして協同で作業をすすめることで、一
般公開可能にしています。 この活動には金型工業会、
産業技術総合研究所、CMMコンソーシアムのご協力を
得ました。2014年度は日本設計工学会の後援を頂き、
JEITA 主催「大学/高専による設計コンテスト」の実施を
通じて、設計工程上流での効果を検証しました。
■ 「JEITA規格ET5102 3DA モデル規格」の作成と発行
3DCADモデル情報に関して、そのモデリング過程において
入力される情報を有効に活用し、次工程への効率的な製品
情報作成をめざす方法を「3D 単独図ガイドライン Ver1.0、
Ver1.1、Ver2.0、Ver3.0」、「JEITA規格ET5102 3DA モデ
ル規格」にまとめ、公開しました。Ver3.0 では、「3DA モデル
ガイドライン」に改名し、JEITAとして3DAモデルの特徴を
活かした表現方法について項目を抽出し実務で利用できる
「JEITA普通幾何公差」の規格を作成し、本書に盛り込んで
います。
■教育普及活動
2015年度は日本設計工学会主催「大学/高専による設計
コンテスト」に後援し、3DAモデルによる樹脂部品設計を
教育指導しました。また、幾何公差研修会を2015年度よ
り開始し、日本の電機精密産業界への幾何公差設計の
教育普及を進めております。
■「金型工程連携ガイドライン」の作成と発行
日本金型工業会の協力を得て、製品メーカと金型メーカ間の
コミュニケーション向上、生産性検討のフロントローディング
促進を共通課題として、「金型工程連携ガイドライン」を作成
しました。本ガイドは、モールド金型要件(金型設計・加工に
関する設計・技術情報)を3DAモデルに盛り込み、その盛り
込み度合が客観的に判断できるようランク分けする事を提言
しています。
■セミナーの開催
本委員会では、会員を対象とした無償セミナーを開催し
ています。
■「3DA モデルを活用した測定ガイドライン」の作成と発行
三次元CAD データの活用が遅れている部品の評価・測定の
分野に関して、3DAモデルの接触測定を活用した効率的な
測定についての検討結果を「3DA モデルを活用した測定ガ
イドライン」としてまとめました。本ガイド作成にあたっては、
東京大学先端科学技術研究センター、理化学研究所、産業
技術総合研究所、光学式非接触三次元測定機精度評価法
標準化コンソーシアムの協力を得ています。
2010年 夏季セミナー(主なテーマ:自動検査等)
2011年 幾何公差セミナー
2011年 秋季セミナー(主なテーマ:自動検査等)
2013 年
三 次 元 CAD 情 報 標 準 化 セ ミ ナ ー 2013
(各社事例発表、パネルディスカション等)
2013年 秋季セミナー[東京・大阪]
(主なテーマ:会員外へのガイドライン、活動紹介)
2014年 秋季セミナー[東京・大阪]
(主なテーマ:会員外へのガイドライン、活動紹介)
■効果実証活動
本委員会では、3DAモデルの規格化、活用方法の検討と普
及活動を実施していますが、一方で、これらを適用すること
による規格及び各種ガイドラインの課題抽出と、現場で本当
に効果が上がるのか検証を行う活動を2012年度後半より開
始しました。特に、1社単独では実証しにくい内容や、一般公
開が難しい各社取り組んでいる製品適用内容等、専門委員
3. 発行物
■ガイドライン、事例集
※委員会公式サイト(http://home.jeita.or.jp/3d/)から PDF 版を無料でダウンロードできます。
「JEITA 3DA モデル ガイドライン -3DA モデル作成及び運用に関するガイドライン-」
Ver3.0(2013.09.20), Ver2.0(2011.05.18), Ver1.1(2008.12.27)
「JEITA 3D 単独図作成ガイドライン -3D 単独図の標準的な作成手順と必要な CAD 機能-」 Ver 1.0 (2010.05.21)
「JEITA 3D 単独図 金型工程連携ガイドライン -「製品設計」と「金型設計・製作」間での 3D 単独図の有効な活用方法-
プラスチック部品編」 Ver1.0(2012.10.10)
「JEITA 3D 単独図を活用した非接触測定事例 -3D 単独図を用いた非接触測定評価の試行-」 Ver1.0(2012.10.10)
「JEITA 3D 単独図試行事例集 -3D 単独図実現に向けた各社の取り組み-」 Ver1.0(2009.04.01)
「JEITA 3DAM 幾何公差表記事例集 -3DAM における幾何公差表記のガイドライン-」 Ver.1.0(2012.07.12)
4. お問い合わせ
JEITA 三次元CAD情報標準化専門委員会 事務局
JEITA 三次元CAD情報標準化専門委員会では、会員を
募集中です。本専門委員会活動にご興味のある方は、
ご遠慮なく、次の問い合わせ先にご連絡ください。
E-mail: [email protected]
TEL: 03-5218-1059 FAX: 03-5218-1078
〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-1-3 大手センタービル
作成 2015 年 9 月
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