Press Release プレス・リリース 兵庫陶芸美術館 開館 10 周年記念特別展 「THE TAMBA(秋)-秋麗に古丹波を愛でる- 」 平成 27 年9月 19 日(土)~平成 27 年 11 月 29 日(日) 菊花文三耳壺 重要文化財 平安時代後期(個人) 秋草文四耳壺 重要文化財 室町時代前期(文化庁) 「THE TAMBA(秋) -秋麗に古丹波を愛でる- 」について 平成 17 年[2005]秋、「やきもののふるさと丹波-名品でたどる 800 年のあゆみ-」 と題した開館記念特別展に始まり、兵庫陶芸美術館では、「TAMBA STYLE-伝統と実験 -」(平成 19 年[2007]冬)、「Made in TAMBA-丹波の里のやきものづくり-」(平成 21 年[2009]夏)、「柳宗悦と丹波の古陶」(平成 24 年[2012]春)など、これまでにも丹波 焼に焦点をあてた展覧会を実施してきました。また、当館の収蔵品の中核である“田 中寛コレクション”や開館以来、蒐集してきた丹波焼をご覧いただくテーマ展でも、 その形や用途、模様、色、銘などを取り上げ、より深くご理解いただけるよう趣向を 凝らしてきました。 現在、丹波焼として広く流通しているやきものですが、その成り立ちについては、 長く隣接する播磨国で 11 世紀以降も生産されていた須恵器の影響を受けたものと考 えられてきました。しかし、丹波焼最古の窯のひとつと考えられていた三本峠北窯跡 の灰原から出土した甕の形状や壺の表面に描かれた刻画文などから、東海地方の瓷器 系陶器として発生したことが明らかとなりました。また、丹波焼を語る上で六古窯と いう言葉がしばしば取り上げられますが、それぞれの産地の自然環境や製陶技術など によって、やきものの様相が異なっているため、それらを比較することで丹波焼の個 性を垣間見ることができます。 一方で、これら丹波焼の中に新たな美の価値観を見出した人物として、民藝運動を 指導した柳宗悦(1889~1961)が知られていますが、柳の他にも、写真家の土門拳(1909 ~1990)や考古学者の楢崎彰一(1925~2010)など、多彩な人々が丹波焼を囲んで交 流し、その魅力が広がっていきました。 開館 10 周年の節目の秋、800 年以上の歴史が続く丹波焼の源流や技術的、生産的な 側面を探るとともに、古丹波と呼ばれる優品をさまざまな視点を通してご紹介します。 中世の景観と陶工の手仕事がいまなお受け継がれている丹波立杭は、失われつつある 日本の原風景であり、ものづくり日本の伝統と技術が息づいています。 ◆展覧会の特徴 (1) 重要文化財2点を含む、各地に伝わる丹波焼の優品が一望できる展覧会 国の重要文化財に指定されている丹波焼2点が揃い踏みとなるとともに、全国各地 の美術館、博物館、個人が所蔵されている丹波焼の優品が一堂に会する、開館記念特 別展以来の名品の数々をご鑑賞いただきます。 (2) 丹波焼の陶片から、その歴史や特徴を探っていく展覧会 窯跡あるいは各地の遺跡から出土した丹波焼の陶片を手がかりに、いつ、どのよう に出現し、発展を遂げていったのかなど、これまでに判明している丹波焼の歴史や特 徴に加え、技術的、生産的な側面も探っていきます。 (3) 六古窯の中世古陶を一望し、丹波焼の個性をみつめる展覧会 中世から現在まで、途絶えることなく、やきものづくりが行われてきた六古窯(常 滑、瀬戸、信楽、越前、丹波、備前)の各窯場を代表する作品を通して、丹波焼との 類似性や相違性などを比較し、丹波焼の個性を垣間見ていきます。 (4) 丹波焼に惹かれ、つどった人々の交流にも焦点をあてた展覧会 丹波焼に美が見出され、広く世間に知られるようになった過程には、丹波焼を囲ん で交流したサロン的な空間があり、そこには、各分野の第一線で活躍する多彩な人々 がつどいました。丹波焼が発見された経緯を、これらの人々とゆかりのある丹波焼と ともに、ご紹介します。 展 覧 会 概 要 ◆展覧会名称:「THE TAMBA(秋)-秋麗に古丹波を愛でる-」 ◆会 期:平成 27 年9月 19 日(土)~11 月 29 日(日)(63 日間) ◆開場時間:10 時~19 時 /10 月 31 日まで 10 時~18 時 /11 月 1 日から 29 日まで (入館はいずれも閉館時間の 30 分前まで) ◆休館日:月曜日(但し、9月 21 日(月・祝)、10 月 12 日(月・祝)、11 月 23 日(月・祝)は開館し、9月 24 日(木)、10 月 13 日(火) は休館) ◆観覧料:一般 1,000(800)円、大学生 800(600)円、高校生 500(400)円 中学生以下無料 ※( )内は前売り券および 20 名以上の団体割引料金です。 ※ 65 歳以上の方は半額になります。 ※ 17 時以降に観覧される場合には、夜間料金になります。 (一般 500 円、大学生 400 円、高校生 250 円) ※ 前売り券はローソンチケット、ミニストップ(Lコード 56053)、 セブンイレブン(店頭マルチコピー機セブンチケットより)で 11 月 28 日(土)まで販売しています。 ◆会 ◆主 ◆協 場:兵庫陶芸美術館 展示室1、2、4、5 催:兵庫陶芸美術館、神戸新聞社 力:丹波立杭陶磁器協同組合、丹波古陶館、全但バス株式会社 ◆後 援:兵庫県、兵庫県教育委員会、篠山市、篠山市教育委員会、 丹波市、丹波市教育委員会、(公財)兵庫県芸術文化協会、 (公財)兵庫県国際交流協会、 NHK神戸放送局、サンテレビジョン、ラジオ関西、 関 連 イ ベ ン ト ◆10 周年記念対談:「10 年の歩みと今後の丹波」 日 時:10 月 3 日(土)14 時~15 時 30 分 対談者:林屋晴三(東京国立博物館名誉館員) 乾 由明(兵庫陶芸美術館名誉館長) 会 場:当館研修棟1Fセミナー室 ※参加費無料(ただし、観覧券の半券が必要です) ※事前申込制(先着 110 名)、詳しくはお問い合わせ下さい。 ◆10 周年記念シンポジウム:「THE 丹波―民藝・考古学から―」 日 時:10 月 31 日(土)14 時~16 時 対談者:井上喜久男(元愛知県陶磁美術館館長補佐)、 鞍田崇(明治大学准教授)、 中西薫(丹波古陶館館長)、 弓場紀知(当館副館長) 会 場:当館研修棟1Fセミナー室 ※参加費無料(ただし、観覧券の半券が必要です) ※事前申込制(先着 110 名)、詳しくはお問い合わせ下さい。 ◆ワークショップ:「Welcome to Tea Party! ~アフタヌーンティーパーティ ーの楽しみ方お教えします~」 日 時:10 月 25 日(日) 14:00~16:00 会 場:当館エントランス棟2F、ウッドデッキ 事前申し込み制(有料)30 名定員。(応募者多数の場合は抽選) 応募〆切 10 月6日(火) 17:00 必着、詳しくはお問い合わせ下さい。 ◆当館学芸員によるギャラリートーク 9月 26 日(土)、10 月 10 日(土)、10 月 24 日(土)、11 月7日(土)、 11 月 21 日(土) いずれも 11 時より1時間程度(観覧券が必要です) ◆同時開催:テーマ展 「市野雅彦―軌跡、丹波にて」 9月5日(土)~2016 年2月 14 日(日) ◆第 38 回 陶器まつり:10 月 17 日(土)・18 日(日) ◆関西文化の日:11 月 14 日(土)・15 日(日) ※「陶器まつり」「関西文化の日」の期間中は、割引料金で展覧会をご覧いた だけます。 ◆最古の登窯初焼成:11 月 21 日(土)~24 日(火) ◆次回展予告: 「再゛丹波(冬)―丹波の登窯とその時代―」 12 月 12 日(土)~2016 年 2 月 14 日(日) ※企画は都合により変更になることがあります。 本資料に関するお問い合わせ 兵庫陶芸美術館 広報担当:企画・事業課 松山典子(マツヤマノリコ) E-mail:[email protected] 展覧会担当:学芸課 仁尾一人(ニオカズト) E-mail:[email protected] TEL:(079)597-3961 FAX:(079)597-3967 〒669-2135 兵庫県篠山市今田町上立杭4 http://www.mcart.jp
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