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所属
人間科学部人間科学科
職名
准教授
氏名
前川
英字表記
(ABC,def)
MAEKAWA, Miyuki
取得学位
京都大学博士(教育学)
最終学歴
大阪大学大学院人間科学研究科 博士前期課程修了
専門分野
臨床心理学、心理療法学(夢分析・イメージ表現・遊びによる心理療法、身体性)
美行
大学院所属状況 人間科学研究科
大学院における研究指導担当資格の
有無 (○
有 ・無)
“生活の場”の心理療法(産業心理臨床、学生相談、児童養護施設など)
、発達障害・子育て支援
現在の研究テ
①心理療法の技法論(夢・イメージ表現、箱庭・描画・遊戯療法)
ーマ(複数可) ②子どもおよび成人の発達障害(自閉症スペクトラム)への心理的援助(心理療法)に関する研究
③自己感・主体性と身体性の関連
④生活の場(産業臨床・学生相談・福祉施設等)における臨床心理士の役割と援助の可能性
Ⅰ
研究活動
著書
単著・共著・共同執筆
(アンソロジー)・編
著・翻訳(単著)・翻
訳(共著)の別
著書等の名称
発行または
発行所、発表雑誌(及び巻・号数)等の名称
編者・著者名
(共著の場合のみ記入
該当頁
発表の年月
心理療法における偶発事-破壊性と力―
単著
2010 年
創元社
アトピー性皮膚炎に苦しむ青年期女性の夢と言葉
共著
2013 年
『ユング派心理療法』 ミネルヴァ書房
面接構造を乱す不測の事態への対応法
単著
2011 年
『臨床心理学』金剛出版 第 11 巻第 2 号
河合俊雄編著
201―218 頁
221-222 頁
学会誌掲載論文(査読付)
論文の名称
単著・共
筆頭/非筆
頭著者別
発行年
発行所、発表雑誌(及び巻・号数)等の名称
2011 年
日本箱庭療法学会『箱庭療法学研究』
編者(共著の
場合
該当頁
著の別
術後せん妄時の幻覚に苦しむ癌患者にみられ
単著
第 24 巻第 2 号
た身体性の回復に関する考察
「針を抜く夢」について
―共同体からの離脱と「個」の成立―
3-20 頁
単著
2015 年
日本ユング心理学会『ユング心理学研究』
第 7 巻第 2 号
91-110 頁
自分を切り出すこと
2015 年
単著
日本ユング心理学会 『臨床ユング心理学研究』
第1巻第 1 号
―主体の確立と塗り絵―
(2015 年 9 月発行予定)
学会誌掲載講演録
生き物としての箱庭や言葉
単著
講演録
2012 年
日本箱庭療法学会『箱庭療法学研究』第 24 巻第 3 号
123-139 頁
学会における研究発表
学会名
日本箱庭療法学会第 24 回大会
基調講演・招待講
演・一般講演の別
一般発表
発表の
年月
2010 年
発表タイトル
「発達障害の常同的箱庭表現と内的体験」
概要
発達障害の心理療法に特徴的な、常同的で変化の少
ない箱庭作品を、イメージ表現の特徴として理解し、
語りの特徴とともに、象徴機能と自己感の関連につ
いて考察を提示した。
日本箱庭療法学会研修会(2011 年度)
招待講演
2011 年
「生き物としての箱庭と言葉」
【招待講演】自験例の箱庭療法・イメージ・言葉を
紹介し、象徴機能の現代的特徴を考察した。また、
そのような特徴を可視化しうる箱庭療法の発展可能
性を、別役実の「たたずまい」という言葉を用いて、
「自己感」との関連から考察した。
日本臨床心理士認定協会第 69 回臨床心理士研修会
協力講師
2012 年
「イメージと査定」
成人 ADHD の査定結果と心理療法過程を提示し、
イメージ表現の特徴をまとめた。一般に療育・訓練
という発想に偏りがちな発達障害の支援において、
イメージによる心理療法が有効であった事例の本発
表に対して、フロアからは心理療法の新たな可能性
として注目され、討議が行われた。
日本ユング心理学会第2回大会
一般発表
2013 年
「針を抜く夢について―刺さるもの・貼りつく
大震災被災者の心理療法事例の事例研究発表。被災
もの―」
体験を自分自身の成長に生かした心理療法の経過
を、夢の変容過程を通して考察した。それは現代社
会と主体のあり方についての考察でもある。
日本心理臨床学会第 32 回秋季大会
理論研究口頭発表
2013 年
「風景構成法の持つ空間構成性と身体性
-視点移動と遠近法-」
口頭発表に必要な「理論的独自性」が認められ発表
枠を得て、描画法理解に関する新しい視点、
「臨床家
が病理として捉えがちな描画特徴には、病理ではな
く健康さの現れもあるのではないか」との仮説を提
示した。着眼点の興味深さと今後の実証研究への期
待が指定討論者より述べられ、討議された。
研究会における研究発表
京都大学こころの未来研究センタープロジェクト研
研究発表
2013 年
究会、
『こころの古層と現代の意識研究会』
「風景構成法における偽の近代意識と身体性
本発表に対して、カナダ・アルバート大学と京都大
―遠近法と伝統的描画法―」
学の社会心理学者から、社会文化心理学的に見られ
る日本人の描画特徴が議論された。
表現未来の会(第 2 回研究会「身体表現の可能性」
) 研究発表
2013 年
「心理療法という出会いが生み出すもの」
舞踊学と工学の研究者・学生の参加する研究会にお
いて、箱庭療法のもつ力を事例を用いて紹介した。
科研費プロジェクト研究会第 3 回
研究発表
2013 年
「言葉と身体」
身体表現ワークショップに参加している研究者の研
究会。言葉と身体の関連を述べた。
表現未来の会(第 4 回研究会)
研究発表
2014 年
「インタビューによる主観的体験の分析につ
科研費プロジェクトの身体表現ワークショップ(手
いて」
合わせ)の参加者に対してインタビューする調査研
究について。研究計画を発表し、検討した。
2014 年度科研費プロジェクト研究会「インタビュー
研究発表
2014 年
研究会」
「主体的活動へー母親インタビューのまとめ
身体表現ワークショップ参加者へのインタビューの
―」
結果を M-GTA 法により分析し、その特徴を抽出し
て、参加者の主体的体験の変容を考察した。
2014 年度科研費プロジェクト研究会「スライド制作
研究会」
制作発表・検討
2014 年
「TEAWASE 秋・ 風の通り道」
石巻の商業施設におけるスライドショーのためのス
ライドの試作検討会。
京都大学こころの未来研究センター研究報告会
ポスター発表
2014 年
2014『こころの未来~私たちのこころは何を求めて
「現代心理療法場面にみられる象徴化機能の
2 年目の研究成果の報告会において、ポスター発表
現代的問題」
を行った。
「身体表現が生み出す自己感の中核化と交流
身体表現WS参加者のインタビューを M-GTA 法に
の広がりーインタビューよりー」
より分析し、自己感との関連で考察した。
「心理療法で語られる自己感」
工学系の研究会における招待講演。人の心、自己感、
いるか~』
第 5 回表現未来の会『共創表現・実践の深化』
計測自動制御学会(SICE) SI 部門 ロボット・セラピ
研究発表
招待講演
2015 年
2014 年
ー部会 平成 26 年度第 3 回研究会
についての講演。特に「らしさ」を理解する象徴機
能や、共感機能について、事例におけるイメージ表
現を紹介しながら述べた。
学会研究発表における指定討論・講師等
日本箱庭療法学会第 24 回大会 研究発表
指定討論者
2010 年
(アトピー性皮膚炎の青年との心理療法)
座長として、アトピー性皮膚炎の高校生との描画や
箱庭を含む心理療法過程について。身体化の心理療
法関係の視点からコメントした。
日本箱庭療法学会第 25 回大会 研究発表
指定討論者
2011 年
(高齢者施設におけるオノマトペ的かかわり)
座長として、高齢者との心理的かかわりについての
発表に対して、言語以前の遊戯療法とのメタファー
で考察しコメントした。
日本箱庭療法学会全国研修会(2011 年度第 1 回)
分科会講師
2011 年
「イメージの動きと表現」
精神科入院患者との描画療法の事例発表に対して講
師としてコメントした。箱庭や夢などのイメージが
象徴的に表現される場合と、うまく展開しないケー
スとを比較し、さらに身体症状のあるケースとも比
較して考察した。
日本箱庭療法学会全国研修会(2012 年度第 1 回)
分科会講師
2012 年
「箱庭療法と遊び-むずむず動き出す」
座長として、箱庭療法を使った幼児の遊戯療法のケ
ース発表に対して、遊びと言葉と自己感の関連を考
察し、コメントした。
日本箱庭療法学会第 26 回大会 研究発表
指定討論者
2012 年
(乳児院における心理療法事例)
座長として、乳児院における心理療法(2 歳児対象)
事例発表に対して、箱庭療法の砂による表現と自己
感の芽生えについてコメントした。
日本箱庭療法学会第 27 回大会 研究発表
指定討論者
2013 年
「発達障害と診断される子どもの親面接」
研究発表「発達障害と診断される子どもの親面接」
(井芹聖文他)に対して、家族の「塊」
・凝固性の強
さの特徴について、コメントした。
日本箱庭療法学会第 27 回大会 研究発表
指定討論者
2013 年
「発達障害における不確定のイメージとその
研究発表「発達障害における不確定のイメージとそ
補完」
の補完」
(畑中千紘)に対して、ロールシャッハテス
ト反応の構造的分析から得られた研究のオリジナリ
ティと臨床的有用性を、阪大法における「主体」概
念との関連からコメントした。
日本箱庭療法学会全国研修会(2014 年度第 1 回)
分科会講師
2014 年
「イメージが展開するプロセスを味わう」
座長として、箱庭療法を用いた発達障害小学生に対
する心理療法の経過発表にコメントした。小児科ク
リニックにおける臨床心理士の課題を討論材料とし
て提示した。イメージ豊かな表現を理解するための
臨床家の理解力、親のサポートなど、特に小児科ク
リニックの心理士が注意すべき事をコメントした。
学内研究所紀要論文・エッセイ
著書等の名称
夢分析で語られる「死」について
単著・共
著の別
発行年
発行所、発表雑誌(及び巻・号数)等の名称
単著
2011 年
東洋英和女学院大学死生学研究所『死生学年報 2011』
編者・著者名
(共著の場
合のみ記入
該当頁
93-115 頁
リトン社
〈エッセイ〉震災によせて―悲しみとともに
単著
2012 年
東洋英和女学院大学死生学研究所『死生学年報 2012』リトン社
229-231 頁
子どもの生きる力を支える ―『禁じられた遊
2013 年
単著
び』と『千と千尋の神隠し』より―
子どもが語る物語の力
167-187 頁
リトン社
2014 年
単著
―学校に妖怪が生まれるとき―
〈コラム:震災と言葉〉生まれる言葉
東洋英和女学院大学死生学研究所『死生学年報 2013』
東洋英和女学院大学死生学研究所『死生学年報 2014』
187-206 頁
リトン社
2015 年
単著
東洋英和女学院大学死生学研究所『死生学年報 2015』リトン社
270 頁
学内紀要論文(査読なし)・エッセイ
論文の名称
単著・共著
発行また発
表の年月
発行所、発表雑誌(及び巻・号数)等の名称
の別
編者・著者名
(共著の場
合のみ記入)
該当頁
ゆれる(巻頭言)
単著
2010 年
東洋英和女学院大学『心理相談室紀要』.vol13.
1-3 頁
身体と記号の共生~見えない語り手~
単著
2011 年
東洋英和女学院大学『心理相談室紀要』.vol14.
36-46 頁
“自分の実感”と身体性
単著
2012 年
東洋英和女学院大学『心理相談室紀要』.vol15
64-73 頁
単著
2013 年
東洋英和女学院大学『心理相談室紀要』.vol16
62-72 頁
単著
2014 年
東洋英和女学院大学 『心理相談室紀要』.vol17
65ー75 頁
単著
2015 年
東洋英和女学院大学 『心理相談室紀要』.vol18
46-55 頁
2011 年
『臨床心理事例研究:京都大学教育学研究科心理教育相談室紀
33-35 頁
-自我体験と身体的自己感―
風景構成法の空間構成と身体性に関する一考察
―遠近法と視点移動―
イメージ表現と身体性
―伝統的な平面感覚と伝来の視点―
「踊る身体」と「庭」に関する考察
―盆踊りと箱庭療法の象徴性―
他大学院心理相談室紀要の大学院生事例論文に対する誌上コメント:
「孤」から「個」へ ―野口論文へのコメント―
単著
要』 第 37 号
「市原論文へのコメント」
単著
2012 年
『臨床心理事例研究:京都大学教育学研究科心理教育相談室紀
要』第 38 号
42-44 頁
「ともに体験する偶然の力」(土井論文へのコメント)
単著
2014 年
『臨床心理事例研究:京都大学大学院教育学研究科心理教育相談
113-115 頁.
室紀要』第 40 号,
「自分と繋がること」 (宮本論文へのコメント)
単著
2014 年
『心理相談研究:神戸女学院大学大学院人間科学研究科心理相談
65-68 頁.
室紀要』 第 15 号,
「孫悟空 A 君とのプレイセラピー
―門馬論文へのコメ
単著
2015 年
『学習院大学大学院 臨床心理学研究』 第 10 巻
33-36 頁
ント―」
Ⅱ
教育活動
教育実践上の主な業績(項目ごとに年月日順)
1
年 月 日
概
要
教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
①臨床心理学(大学)
毎年度(前期)
臨床事例(摂食障害、不安障害等)を挙げて講義し、概念や用語の理解と定着を目指している。特に医
学との連携や差異に着目し、臨床心理学的視点から心理的問題を解説。こころの問題を身近なものとし
て理解するための素材としてコミックや、DVD など身近なものを資料として用いている。さらに、授業
内で「自分を知る」+「客観的理解法を学ぶ」ために、心理テストを実施。心理学的尺度と描画法を組
み合わせて実施し、自分を対象に心理テスト実施し分析する。大教室での授業のため、教材の配布やレ
スポンスシートに工夫をしている。
②「(保育・子どものための)臨床心理学」(大学)
2013・2014 年度(後期)
保育・子ども学科の学生対象に特に学んでおきたい臨床心理学を講義した。乳幼児から小学生までの発
達、特に 3 歳までのこころが形成されるプロセスを映像資料を用いて講義。学生の関心事を確認し、虐
待・発達障害などへの理解と対応について、実習での学生の体験や、コミック、自閉症の DVD などを
紹介して視聴し、話し合いながら理解を深めることを試みた。履修者が少人数であったこともあり、心
理テストと箱庭制作を体験し、自己理解につなげた。以上のような心の理解から、心理学が問題にアプ
ローチする方法を解説。そして、成人の心理的問題を自己感の視点から解説し、保育者自身の心理的健
康の重要性理解のための工夫をしている。
③「(保育・子どものための)心理学概論Ⅱ」
(大学) 2013・2014 年度(後期)
「心理学概論Ⅰ」に続いて、「動機づけ」「情動」「心の発達」
「人格」等の内容。身近な行動を理解する
ための学問としての「心理学」を講義した。大教室での授業であるが、
「人格」の章では心理テストを簡
単に施行できるような工夫をして、各自が授業内で施行した。実習により、心理学的概念としての人格
と、自己の特徴を理解するような教材として心理テストを組み合わせ、作成した。毎回、レスポンスシ
ートにより理解・到達度の把握を工夫した。
④担当ゼミ演習(大学)
毎年度
文献輪読とともに、個人およびグループによる体験学習を重視している。特に 3~4 年の 2 年間は就活
a: 3 年/4 年
abの中で各 1 ゼミずつ,毎年
や卒論、進学など、自分について振り返る心理的成長著しい時期でもあり,クローズドグループとして
b: 1 年/2 年
2 ゼミ担当
の活動も重視している。「夢を生きる」ゼミとして、夢体験ノートをテキストとして作成。
・希望者には、総合病院の病棟におけるボランティア(1年間)を紹介した。病院関係者との連携によ
り、社会経験の学びを支える。先輩から後輩に体験報告を行い、経験を継承する。
a)【体験学習】
:3 年初めと 4 年初めに2回の箱庭制作を行い、考察する。体験とともに、テーマを決
めて仲間の制作を観察し、自己と他者を比較してまとめ、考察する課題を出す。
【卒業研究】各自のテーマを問題意識としてまとめる。研究教材を作成。卒業研究をポスター発表し、
論旨をゼミでまとめる。
b)【体験学習】:箱庭制作実習と、夢テキストや自己観察による自己分析を行う。グループによる協力
の実験を行い、自他のこころへの関心を広げる。
⑤生と死をめぐる人間学(大学)
⑥家庭裁判所調査官相談会(大学&大学院希望者)
2011 年~毎年(後期)輪講 1
現代青年の自己感と身体性の問題を論じている。
「自分体験」
「自我体験」を身近な例を挙げながら説明。
回担当
2013 年度は、東北大震災の被災者の詩を紹介し、「物語と鎮魂」をテーマに講義した。
2015 年
東京家庭裁判所主任調査官による相談会を企画実施(小林准教授と共同開催)。仕事の内容を学び、少年
犯罪の理解を深める。調査官受験相談も実施。学生の職業興味を広げ、卒後の進路への参考にする。
⑦産業臨床心理学特論(大学院)
2010 年~毎年(前期)
産業心理臨床場面における法律や制度の理解のために、厚労省の方針・指針等を、自作資料により解説。
自験例をもとにしながら、
「自殺」
「鬱」「発達障害」「ライフサイクル上の問題」等、産業臨床で出会う
様々な問題を整理し、個人臨床との相違点を理解できるような工夫を行っている。
・また、修了生を招いて産業臨床の実際の理解を深める(2~3 回程度実施)。
⑧担当ゼミ演習(大学院修士課程対象)
毎年度
修士課程 1 年と 2 年の学生対象。学外実習指導と臨床実践指導、修士論文のための研究指導を行う。少
人数でのゼミ形式により、個々のテーマに沿って、研究指導や臨床指導が深めやすい。毎年、前期後期
で 2 冊の講読を目指し、それぞれが自分の専門分野を創る「博士コーナー」をプレゼミとしている。学
生主体の発表と質疑応答である。それによって、互いに学ぶ意識を高める工夫をしている。
⑨京都大学大学院教育学研究科における集中講義
2012 年(後期集中講義)
『心理療法と身体性』
⑩慶応大学における「臨床心理学」
2
京都大学大学院教育学研究科において、博士課程後期学生を中心に 20 人程度の受講生に対して、夢や
イメージの展開とともに、
『心理療法と身体性』という視点からの事例研究を指導した。
2011 年・2012 年(前期)
抽象的概念やトピックスを取り上げて、より現象学的理解を深める内容を展開させた。
毎年度使用
心理尺度から、「新性格検査」「ソーシャルスキル」「自我同一性地位」「自己主張尺度」などを集めた心
作成した教科書、教材、参考書
①授業用心理テスト集
『これも自分と認めざるを得ない』作成
理テスト集を作成。ゼミで、希望者に配布し、結果にコメントして返却する。自己理解を深めるための
教材。
②授業用パワーポイントのスライドを作成
毎年度
学部「臨床心理学」
(一般化した)事例の紹介、コミックのPDF、相談室や箱庭の映像を作り、映像資料として授業に利
用
大学院「産業臨床心理学特論」
「臨床心理基礎実習」
③『夢ノート集』を作成
毎年度
見た夢の理解を導くノートを作成。また、全員の夢を集めて「20 歳の夢―青年期の夢―」集を作成し、
配布。青年期の思い出となるようなゼミ生全員の夢ノート集作成。
④「フレゼミ・ワークブック」と
2013・2014 年度
フレゼミで学ぶ配布資料を 1 冊に綴じ、まとめた。実習的に授業内で書き込む。提出物が多いため、そ
れらをまとめて「フレゼミテキスト」と「フレゼミワークブック」の 2 冊を作成。書き込み練習用の「フ
「フレゼミ・テキスト」を作成。
レゼミワークブック」を毎週提出し、添削して返却する。
⑤『トランプの家族』ゲーム教材作成
毎年度
「話を聞く―発言するーまとめる」作業のためのゲームを作成。
⑥復職支援、産業臨床事例集(大学院)プリント教
毎年度
法律や個人事例等によって業務全般を理解できるようなプリントを作成。
材
⑦『生と死をめぐる人間学(大学)
』 テキスト分担
執筆および改訂
「自分が生まれること ―臨床心理学の視点から」
厚労省HPを活用し、事例を引用してグループで討議する資料を作成。
2011 年(以降、毎年度使用)
分担執筆者として、自己感や自己認識と心理的問題との関連を考察したテキスト作成し、さらに改訂。
3
教育方法・教育実践に関する発表、講演等
和光大学における教職員向け講演会
2010 年
『学生相談にかかる研修会』講師
講演した。不登校・自殺未遂・被害妄想的訴え・身体化・鬱・発達障害等多肢にわたる学生の問題と個
「気になる学生への対応~学生相談の現場から~」
4
学生相談に訪れる学生の特徴と学生支援の基本的考え方、システムづくりの必要性を、教職員に対して
別の心理相談的かかわりを解説し、さらに大学全体が学生支援として取り組むべき課題を講演した。
その他教育活動上特記すべき事項
【大学 Task Force 等】
「フレッシュマン・セミナー」Task Force
2011 年・2012 年度
フレッシュマンで学ぶべき内容を教員間で共有できるよう、シラバス内容を決定しテキストを作成。
大学院基礎実習 Task Force
2011 年~毎年度
大学院修士 1 年生が入学直後の必修授業である重要性にかんがみ、基礎的実習としてなにを学ぶべきか、
どのような体制で行えるかを議論、整理している。
2015 年度大学カリキュラム改革 Task Force
2012 年・2013 年度
本大学の 2015 年度からの改革に関する検討会に参加。
「心理科学科」として心理学領域をまとめ、将来
の心理師国家資格化も念頭に置きつつ、学部教育の充実と大学院との連携を図った。
2013・2014 年度
心理学領域教員の連携・協働のためのコーディネーター
京都大学臨床教育実践センター客員准教授
2009 年~2012 年度
臨床教育実践センターの活動に参画し、教育や研究に還元した。
明星大学大学院における「臨床心理実習」講師
2010 年度
明星大学大学院(1種指定校)臨床心理実習「事例研究会」において、遊戯療法に表れる象徴的遊びの
大学心理学領域コーディネーター
【他大学院臨床実践指導】
理解と、母子並行面接の際の注意点を指導した。
Ⅲ
学会等および社会における主な活動
1
学会活動
日本箱庭療法学会第 28 回大会準備委員
2
年月
概
要
2014 年
東洋英和女学院大学(横浜校地)における大会の企画運営の準備委員を務めた。
2011 年
リカレント教育講座で学ぶ教師や、全国から参加している小・中・高教師及び特別支援担当
一般講演・臨床実践指導
【一般講演】
京都大学大学院附属臨床教育実践研究センター 第 14 回リカレント教育講座
『対応に困る子どもたちへの多面的理解と関わり』
教員、教育相談施設の職員を対象にした公開講座。生徒へのかかわりのケースを検討し、教
師の立場からの支援を検討した。
京都大学大学院附属臨床教育実践研究センター 第 15 回リカレント教育講座
2012 年
『「心の教育」を考える:不登校・多動・非行―教師への支援―』
リカレント教育課程で学ぶ教師や、全国から参加している小・中・高及び特別支援担当教員、
教育相談施設の職員を対象にした公開講座。メンタルな問題を抱えた児童への教員の行う対
応の重要性と可能性を検討した。
サンケイリビング新聞社
講師
「春の生涯学習ウィーク 2012 in 新宿」特別講座
2012 年
「夢を知って自分を知る」
幅広い層の一般受講生を対象に、心理療法において夢をどのように扱うのかをテーマに自分
を知るヒントとして夢が意味深いことを解説した。
【学内講演】
生涯学習センター
横浜市民大学第 3 回「物語の読解―いろいろな専門分野から
2013 年
―」「
『千と千尋の神隠し』―深層心理学の立場から」
オープンキャンパス、ミニ授業「夜見る夢はどんな夢?」
死生学研究所 第 3 回研究会
『心理療法で語られた夢のなかの死』
分析心理学的な物語の解釈について、「千と千尋の神隠し」を取り上げて、受講生と共に映
像を確認しながら講義した。
2013・
本学のオープンキャンパス(横浜校舎)において、模擬授業として臨床心理学の中の夢分析
2014 年
について一般にも役立つ理解法を紹介する授業を行った。
2010 年
夢分析の自験例を紹介しながら、夢における「死」体験の意義と重要性や、夢見手が夢を心理
療法の場で話す夢分析アプローチについて講演した。
死生学研究所 連続講座講師 『子どもの生きる力を支える』
2012 年
震災支援の活動での体験をもとにした講演。被災した子どもたちを対象に、ボランティアで
集まった修了生により「お楽しみ隊」を結成。遊びを考え、実際に訪問して活動したが、そ
のことから傷ついた子どもたちの生きる力が回復する内的プロセスを考察した。
死生学研究所 第 4 回連続講座講師
「子どもたちの日常とファンタジー―学校
2013 年
に妖怪が生まれるとき」
「学校の怪談」をテーマとして取り上げながら、現代小学生の発達と心理状態、および怪談
の持つ心理学的意義を講演した。特に学校という「生活の場」(トポス)の持つ力を場所性
という概念から考察した。
【震災支援】
原発事故のため福島県大熊町・双葉町から東京に避難している 100 人余りのコミ
2011 年
2011 年度は月に 1 回、修了生とともに訪問し「お楽しみ会」を開催。2012 年 4 月からは、
ュニティに対して、震災支援を行った。
~2013 年
個々の相談(うつ症状、不登校)にリファー先の紹介や相談援助を行っている。
表現未来の会 「身体表現から始まる未来のデザイン」コメンター参加
2012 年
東松島で行われた表現未来の会主催のワークショップ報告会にコメンターとして参加。
東日本大震災の被災地域(東松島・石巻市)における身体表現活動に参加し、被
2013・
東洋英和女学院大学西洋子教授・早稲田大学教授三輪敬之教授主催のワークショップであ
災者も含む様々な人との交流を深め、インタビューも行っている。
2014 年
る。
2012 年
教育センターに勤務する教育相談員(臨床心理士他)に、箱庭療法の基本を紹介し、センタ
【臨床実践指導】
杉並区済美教育センター
研修会講師
『箱庭療法の基本』
ーでの遊戯療法事例にみられる箱庭作品の特徴をコメントした。
大学院ゼミ生交流研修会:2012 夏「子どもをめぐる問題」
[卒後教育]
2012 年
児童養護施設や病院等子どもとのかかわりのある臨床実践現場で感じている問題や事例に
ついて修了生(2 人)が発表。発表者から実践を学び、皆で検討した。
世田谷区教育相談室烏山分室 研修会講師 事例検討会
2012 年
中学生男子とその母親のケースについて発達障害の支援という視点から検討した。最近の教
育相談によく見られるケース。犯罪や、不登校等の垣根が低く、家族による守りも薄い中で
育っている子どもたちである。そのような場合には、特に学校との連携、母親の心理療法に
よるサポートが重要であることを指摘した。
英和臨床実践自主勉強会
講師【卒後教育】
大学院ゼミ生交流研修会:2013 夏「生きることを支える:臨床心理士の仕事」
、
2012 年
月例で行う修了生の自主勉強会の講師。メンバーがそれぞれの臨床実践における事例や問題
~2013 年
を持ち寄り、検討する。
2013 年
産業領域、中学校の心理相談の現場で臨床心理士として活動している修了生の発表から在学
[卒後教育]
生が臨床心理士の現場について研鑽を得る研修会を企画開催した。
(児童養護施設)グループスーパービジョン研修会講師(3 か月に 1 回)
2013・
児童養護施設における、心理職と他職種との合同ケース検討会に講師として参加。
2014 年度
3
新聞寄稿
なし
4
インタビュー
5
高等学校等へのアウトリーチ活動
厚木東高校出張授業『スクールカウンセラー』
6
2014 年
高校生対象に臨床心理士の仕事としてスクールカウンセラーを紹介した。
2010 年
本学教授 6 人に出講を依頼し、
「人間科学の知」を体験する講座を企画立案。
「人間科学」の
その他特記すべき事柄
生涯学習センター
コーディネーター
「横浜市民大学~私たちの文化と心・人間科学の知~」企画立案。
周知を図り、深い知恵の伝達を目的とする講座をコーディネートした。
生涯学習センター
コーディネーター:
「こころの相談室から」企画・立案実施
2012 年
かねてより開催要望が寄せられていた「心理臨床の一般向け講座」を企画し開催した。教員
・2013 年
の負担増にならず、かつ六本木心理相談室の宣伝も兼ねた形式として、嘱託講師と修了生を
講師とした講座をセンターと相談室の共催で企画開催。好評により毎年の開催となり、継承
されている。大学の地域貢献となるとともに、地域に開かれた心理相談室の広報、さらには
大学院広報としても役立つことを目的としている。
Ⅳ
外部資金獲得状況(科学研究費等)
科学研究費
研究資金提供元
研究課題名
代表・分担・共同の別
期間
予算規模(単位:千円)
研究資金提供元
研究課題名
代表・分担・共同の別
期間
予算規模(単位:千円)
2013 年度
1,312 千円
その他財団等
東洋英和女学院大学 研究助成
高度情報化社会におけるイメージ表現と
代表者(個人研究)
身体性に関する臨床心理学的研究
科学研究費助成事業 連携研究者
『創造的な身体表現活動での共振創出に関す
~2014 年度
連携研究者(研究代表者
西洋子教授)
2013 年~2015 年度
―
2013 年度
0円
る研究―身体的共創から社会的共創へ―』
京都大学こころの未来研究センター
「心理療法場面にみられる象徴化機能の現代
的問題に関する臨床心理学的研究」
代表者
(一般公募型研究)
~2015 年度