校長だよりUENO通信NO12 [221KB pdfファイル]

学校だよりUENO 通信
NO12
2015.3.24
豊中市立上野小学校 校長 奥井 泰伸
6年生 卒業おめでとうございます!
3月18日(水)に卒業式がありました。本年度は、男子102名、女子82名、計184名の
卒業生が本校を巣立っていきました。当日は、保護者の皆様をはじめ、ご来賓の皆様、在校生代表
の5年生が出席し、厳かな雰囲気の中で滞りなく卒業式を終えることができました。
今まで中心になって学校を引っ張ってきてくれた6年生、本当に有難うございました。
私の卒業生へのお祝いのメッセージは下記のとおりです。
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第65期生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
保護者の皆様、ご家族の皆様、お子様のご卒業、まことにおめでとうございます。この世に生を
受けてから今日まで見守り、子どもの幸せを願い育ててこられたことに敬意を表します。また、ご
来賓の皆様方には、本校卒業生のために早朝よりお越しいただき、この晴れの日をご一緒にお祝
いいただき心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
さて、卒業生のみなさん、突然ですが、1つ質問があります。
「今、皆さんは幸せですか?」
「卒
業おめでとう…とみんなに祝ってもらえてうれしいな、幸せだ。
」と思う人もいるでしょう。
「友だ
ちや学校と別れるのは寂しい。幸せとは言えないな。
」と考えている人もあるでしょう。
みなさんは、ブータンという国を知っていますか?ヒマラヤ山脈の南にある九州と同じくらい
の面積で、インドと中国の二つの大きな国に挟まれている国です。この国は世界には例を見ない
国民全員への調査があります。それは、
「国民総幸福量」というものです。
「国民総生産」
(GNP)
という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、これは、経済力のレベルを示すものです。
ブータンでは経済力よりも国民の「幸せと感じる心」を大切にしているのです。そして、ややもす
れば経済の発展にのみ目を向けがちな現代の考え方を見直そうという声がささやかれ始めていま
す。
さて、先ほどみなさんに「今、幸せですか?」と尋ねましたが、おそらくみなさんの答えは卒業
生184名全員がそれぞれに違う答えだと思います。そして、その答えはすべて正解です。違って
当たり前なのです。それは、みなさんひとりひとりが、顔も背の高さも違うのと同じように「感じ
る心」が違うからなのです。では、幸せと感じるのはどうしてでしょうか。医学的には脳内のホル
モンが活性するとかと聞いた事がありますが、先生は、今までの経験に基づいているのだと思い
ます。今日まで幸せだと感じた経験が、次の幸せを生み出すのです。しかし、いつも幸せなことば
かりではありません。この学校を巣立ち中学生となり、そして、大人への階段を一歩ずつのぼり、
そしてお父さんやお母さん達と同じ位の年齢になり、先生と同じくらいの年になり、おじいちゃ
んやおばあちゃんとなっていくのです。そうです、人生は長いのです。その中でみなさんがずっと
幸せを感じ続けられるように先生は祈っていますが、幸せと感じられない出来事に出会うことも
あると思います。その時は、きっと落ち込むでしょう。しかし、その時までにたくさんたくさん幸
せを貯めていた人は、少しの落ち込みで済みます。そして、たくさん幸せを貯めておくには、普段
から何気ない、ちょっとした事にも幸せを感じることです。小さな幸せは、みなさんの身の回りに
いっぱいあります。是非、小さな幸せをこつこつと貯めて、ちょっとぐらいつまずいても平気、そ
れを乗り越える「強い心」をもって成長して下さい。そして、周りの人にも幸せのお裾分けをして
あげてください。上野小学校の在校生、先生方そしてもちろん私もみなさんの幸せを祈っていま
す。卒業本当におめでとう。
さて、保護者の皆様、今日まで本校の教育にご理解とご協力をいただきありがとうございまし
た。お子様が今日の晴れの日を迎えられたこと教職員一同を代表して心よりお祝い申し上げます。
私が今お子様方へ話しましたメッセージは、保護者の皆様方、ご家族の皆様へのメッセージでも
あります。我が子を授かったことで数えきれないほどの幸せを心のひだに収めてこられた事と思
います。是非これからも一つでも多くの幸せが増えることを願っております。
私は上野小学校の校長で幸せでした。ここで多くの子ども達そして多くの方々と出会うことが
でき、たくさんの幸せをお裾分けしてもらいました。心を込めてお礼申し上げます。ありがとうご
ざいました。これで卒業生のみなさんへのお話を終わります。
平成26年度(2014年度)の修了式
3月24日(火)に平成26年度(2014年度)の修了式が体育館で行われました。1年生か
ら5年生までの児童に下記のような私の最後のメッセージを送りました
おはようございます。さあ、今日で 3 学期が終わります。また、今日で平成 26 年度が終わるので、
修了式とも言います。さて、皆さんは、修了式と聞いてどの様な漢字を頭に思い浮かべでしょう
か?「終了」か「修了」どちらを思い浮かべたでしょうか?低学年の人は習っていない漢字もある
ので難しいと思います。
「終了」は、すべての物事が終わることを意味します。
「修了」は、やらな
ければならない事、するべきことを終える意味です。
4月に入学、進級した皆さんは、それぞれに目標をもって入学し、また進級しました。ただ単に
一年が過ぎた「終了」でしょうか?それとも目標を掲げ自分なりに頑張った、
「修了」でしょうか?
それぞれに分かれる事でしょう。
「のびゆくこども」の最後には、修了証という欄があって、ハンコが押してあります。それは皆
さんがこの 1 年目標をもってやり遂げたという証明です。単なる終わりではなく、1 年しっかり
頑張り、やり遂げたぞという気持ちを持ってほしいと思います。その達成感を大切にしてほしい
のです。もし、がんばれなかったところがあれば、今日はそういう意味ではリセットの日、つまり
やり直しの日ですから、新学期、新年度に向けて自分の目標を見つけてください。しっかりやり遂
げた人は、さらにもう一段階上のハードルを設けて挑戦して欲しいと思います。
この後、春休みの諸注意があると思いますが、事故などに気をつけて 4 月の始業式で元気に登
校してくださいね。
さて、校長先生は、実は今日が「終了式」です。今日で上野小学校の校長先生を終わります。皆
さんと会えるのは今日が最後なので、簡単にお別れの挨拶をしたいと思います。4月からは、ヨー
ロッパにあるドイツのミュンヘン日本人国際学校の校長先生となります。東京の羽田空港から飛
行機で12時間かかる遠い学校の校長として働きに行きます。皆さんと過ごした毎日はとても楽
しく、成長に驚かされた日々でした。これからも元気で笑顔を大切に成長してください。
たくさんの思い出をありがとう。さようなら。これで校長先生の最後のお話を終わります。
保護者の皆様、2年間という短い間でしたがご理解と多大なご協力をいただきありがとうございまし
た。お世話になりました。心より感謝申し上げます。