か せき 化 石 せっけんをつくろう 17 御前崎市立浜岡中学校 科学部 顧問 松浦泰彦 かた お せっけんねんどをアンモナイトやサンヨウチュウの 化石の 型 に押 しこみ、化石のレプ リカをつくります。アンモナイトやサンヨウチュウがどのような時代を生き、どんな体 けんきゅう い み のしくみをしていたのか。 研 究 のためにレプリカをつくる 意 味 などが学べます。 ●準備するもの て ぶくろ しょく よう しき 化石レプリカ作り用の型(エグザファイン製)、せっけんねんど、ゴム手 袋 、食 用 色 かっ せい たん そ 素 、マスク、活 性 炭 、アロマオイル、プラスチックカップ ●体験の手順 せんせい ちゅうがくせい にい ねえ ①先生 や 中 学 生 のお兄 さん・お姉 さんから「化石」や「アンモナイト」 「サンヨウチ せつ めい ュウ」についての説 明 を聞きます。 ②「せっけんねんど」をよくこね、やわらかくします。 ③好きな色になるよう、食用色素や活性炭をまぜこみ、色をつけます。 かお ふたた ④香 りづけにアロマオイルを加え、 再 び、こねます。 ⑤やわらかくなった「せっけんねんど」を化石レプリカ作り用の型に入れます。 かんせい ⑥プラスチックカップに入れ、完成 です。 しゅう かん かん そう かた ⑦家に持ち帰り、ふたを開け、1 週 間 ほど乾 燥 させれば、硬 くなって「せっけん」 として使えます。 ねんどをこねる。せっけん の色は、食用色素・活性炭 でつける。アロマオイルで 香りづけもする。 ねんどをまるめる。 化石レプリカ用の型に 入れおしこむ。 完成。 型からとりだす。 ●かいせつ ○化石は、どのようにしてできたの? おおむかし 大 昔 、アンモナイトやサンヨウチュウは、 うみ 海 にすんでいました。 し 死 んで、海のそこのどろの 中にしずんでし まいました。 かわ なが にく じ し ん 川 から流 れてきたどろがつみかさな り、肉 は ほね 化石 が と じこ め ら れて い たと こ ろ も、 地震 で から り く ち くさってなくなりますが、骨や殻のかたい ぶ ぶ ん てつぶん かた む い たり 、 か わい て 陸地 にな っ た りし ま せっかいぶん あめ あら すがた 部分 は、鉄分 や石灰分 がしみこみ、化石がで す。それが、雨 で洗 われて、化石が 姿 をあら きます。 わします。 せいぶつ ○「アンモナイト」や「サンヨウチュウ」ってどんな 生物 ? こ せい だい き ちゅう せい だい はく あ き きょうりゅう じ だ い 「アンモナイト」は古 生 代 デボン紀 から 中 生 代 白 亜 紀 ( 恐 竜 が生きていた時代 ) せい そく ぜつめつ どうぶつ とう そく るい まで生 息 し、恐竜とともに絶滅 してしまった動物 です。今のタコやイカと同じ頭 足 類 と から なか えきたい りょう ちょうせつ いうなかまに入ります。殻 の中 は、 “空き部屋”になっていて、中の液体 の 量 を 調 節 し う しず ろう と て浮 いたり沈 んだりしていました。イカと同じく、漏 斗 とよばれる部分から海水をは じ ゆう およ き出し、水中を自 由 に泳 ぎ回っていたようです。 こ せい だい 「サンヨウチュウ」は、 「アンモナイト」よりもっと古い時代(古 生 代 カンブリア紀 こん ちゅう せっ そく どう ぶつ がい こっ かく ~ペルム紀という時代)を生きた動物です。昆 虫 と同じ節 足 動 物 のなかまで、 「外 骨 格 」 とう ぶ きょう ぶ び ぶ とよばれる殻をもっていました。体は、頭 部 ・ 胸 部 ・尾 部 の3つの部分からできてい ふく がん せ なか がわ て、頭部には、複 眼 とよばれる昆虫と同じ目をもっていました。背 中 側 は、外骨格と よろい はら がわ む ぼう び いうかたい 鎧 でおおわれていましたが、腹 側 は、無 防 備 であったため、今のダンゴム シのように身を丸めて守っていたようです。 ○なぜ、レプリカをつくるの? こう おん しっ け しんどう 苦労してほり出した化石も、時間がたつと高 温 や湿 気 ・光、振動 などによりこわれ か のう せい ほ ごう せい じゅ し じょう てしまう可 能 性 があります。そこで、掘 って形をととのえた化石は、合 成 樹 脂 などの 丈 ぶ そ ざい はく ぶつ かん ちょう き かん てん じ 夫 な素 材 でレプリカにすることがあります。これにより 、博 物 館 での 長 期 間 の展 示 や けん きゅう か のう 研 究 のための持ち運びが可 能 になりました。 ●気をつけよう す こ ぼ う し がい ○活性炭を使うときは、吸 い込 み防止 のためマスクをつけましょう。手についても害 は て ぶくろ ありませんが、洗っても、とりづらいので、しっかり手 袋 をはめてください。 ○石けんとして使用することもできますが、肌に合わないと感じた時は、 使用を中止 か がく かん ない してください。また、科 学 館 内 では使用しないでください。 ●くわしくしらべてみよう ・アリキ文・絵 神鳥統夫訳 小畠郁生監修「化石はおしえてくれる」リブリオ出版 ・小泉忠明・文 つだかつみ・絵「なぜ大昔のことがわかるの?」偕成社 ・子供の科学編集部「アンモナイトと三葉虫」誠文堂新光社 ・http://blog.livedoor.jp/web247/archives/2013-12.htm Web247 247 のちからこぶ ・https://www.gsj.jp/event/2002fy-event/niigata2002/theme-b.html 独立行政法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター GEOLOGICAL SURVEY OF JAPAN
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