6月号 - 社会福祉法人武蔵野会 八王子生活実習所

社会福祉法人武蔵野会 八王子生活実習所 広報誌
社会福祉法人 武蔵野会
かがやき
平成27年6月30日発行 第93号
八王子生活実習所
〒193-0931東京都八王子市台町1-24-7
☎ 042-623-1630 FAX 042-624-7682
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宿泊旅行③~小淵沢・山中湖の旅~
サービス管理者のつぶやき
本格的な梅雨の時期に入りました。雨音は何となく心を落ち着けてくれます。当
実習所の敷地内の植栽の手入れが終了しました。南側にある建物の全景が見えるよ
うになり、何となく人の目が気になる気がします。
梅雨の訪れと共に庭の梅の実が熟してきました。先日、海グループの人たちが交
代で収穫をしました。立派な梅の実が沢山とれ、現場では紀州の南高梅に負けない
梅干を作ると張り切っています。完熟したものから順番に塩漬けしました。梅雨が
上がった時期には土用干し、そのあとは紫蘇を加えて本漬けになります。漬いた時
期、9月か10月頃には昼食に出し、皆さんに味わっていただく計画です。
(Y)
~福祉の役割~
八王子生活実習所 施設長 安田喜人
本格的な梅雨になり、蒸し暑い日が続くようになりました。暑くてもすっきりした
青空が恋しくなる季節です。利用者の送迎で八王子市内を車で走ると、鮮やかなエン
ジの花をつけた柘榴の木を見かける機会があります。中には大きな木もあり、夏の終
わりには、実を楽しむ方がいることがわかります。
先日、神奈川医療少年院にお邪魔する機会に恵まれました。少年院は「非行を行っ
たあるいは行う可能性がある」子供たちを教育する機関で良く知られた存在です。し
かし、医療少年院を知る方はあまり多くないのではないかと考えます。医療少年院は
「非行を行ったあるいは非行を起こす可能性がある」というところまでは少年院と同
じですが、「知的障害を持つ子供たちを教育する機関」であるということです。全国
に4か所しかなく、神奈川医療少年院は日本で最初の知的障害児専門施設です。入院生
は男性ばかりで80名。医務・庶務を含め50名ほどの職員が対応していて、2対1の入所
施設と変わりがありません。
今回お邪魔した理由は、その子供たちの社会復帰がとても難しく、福祉がどう関わ
るべきか探る目的がありました。
入院生の非行内容は、窃盗・傷害・強制わいせつ・放火などと物騒なものです。し
かし、実情を伺うとそうでないことがわかります。強制わいせつの子は女性の手袋に
固執していて、「これ頂戴」とひざの上に手を出したというもの。ある入院生は警官
の前で包丁をひらひらさせ、「逮捕しろ」と迫ったとのこと。この子は虐待事例で、
家にいることが苦しかったためであったと聞きました。このようなケースが多く、在
宅の保護状況が不適切なため入院に至ったといいます。
見学や説明の後のディスカッションで、福祉新聞に「変わる少年院」というシリー
ズを書いている記者の福田氏の発言がありました。「医療少年院に入っている子供た
ちをどうとらえれば良いのか苦しんだ」とのこと。そこで1回目の記事についた見出し
は「寄る辺なき子供たち」というもの。ほとんどの入院生が、「生まれたその時か
ら、生きにくさを感じている子供たちであると感じた」と話しています。
そして、虐待や養育拒否により親と一緒に暮らせない入院生が多いことから、入院
時に帰住先が決まっていない少年が半数程度もいるといいます。現在は医療少年院の
職員が帰住先を探しているのですが、なかなか決まらず、少年院の教育期間が通常は
11カ月程度のところ、30カ月以上も居続けなければならないケースもあるといいま
す。
再犯を避けるということではなく、生まれてからずっと生きにくさを感じているこ
の子たちに「生き直し」をしてもらうことが必要なようです。多くの方たちを無条件
で受け入れている福祉が、何らかの役目を持つべきではないかと考えます。これから
できることを探していくことにしました。
プラットホーム
宿泊旅行②
鉄道博物館・サイボクハムへの旅
今年度2回目の宿泊旅行は5月21日(木)~22日(金)の日程
で埼玉県に出かけました。1日目はさいたま市にある鉄道博
物館の見学です。鉄道博物館には明治時代から現代まで実
際に運行していた車両が30両以上展示されています。思い
思いに気になる車両をまわり、昔の木製の車内に驚いた
り、それぞれの座席の座り心地を比べてみたりとワイワイ
楽しんできました。
宿の休暇村奥武蔵では、豪華な会席料理をお腹いっぱい
堪能し、大浴場でのんびりとお風呂に入り、旅の疲れをい
やしました。
2日目は日高市にあるサイボクハムへ行きました。サイボ
クハムにはこだわりのブランド豚を味わうことができるレ
ストランとショップがあり、ボリューム満点のランチと試
食して厳選したショッピングを楽しみ、実習所への帰路に
つきました。 (板谷)
宿泊旅行③
小淵沢・山中湖の旅
5月28日(木)~29日(金)に山梨県を旅行しました。車内ではドラえもんのDVDや車窓
から見える景色を楽しみ、昼食は武田信玄像が出迎える「信玄館」で食べました。ほうと
うや山菜などを楽しんだ後は、お土産売り場で桃やぶどうのお菓子、Tシャツなどを手に
取って選びました。その後「道の駅こぶちざわ」で革小物作りを体験しました。まず花の
形の革を二枚選び、皮を湿らせてトンカチで名前の型を押します。魚、三角など様々な型
を選んで押し、世界に一つだけのキーホルダーが完成です。その後はそれぞれ足湯に浸
かってリラックスしたりソフトクリームを食べたりしました。
宿泊する「雅樹雅」ではサッカーのボードゲームに熱中したり、のんびりとテレビを
見たりして過ごし、夜は翌日に備えてゆっくりと休みました。
二日目は遊覧船「白鳥の湖」を目指して山中湖に行きました。「白鳥の湖」はデザイ
ナーの水戸岡鋭治がデザインしたものです。「大きいね」と目を見開く人、豪華な内装
に「すごいね」と話す人など様々でした。船内では舵を切って「出発!」と張り切った
りソファに座って景色を楽しみながら、岸が近付くと皆で手を振りあいました。「白鳥
の湖」を満喫した後は近くの「キャンティコモ」でイタリアンを食べました。帰りのバ
スでは二日間を振り返って思い出話に花が咲きます。実習所に戻って出迎えられると
「にこにこだった」「楽しかった」と話したり、拍手をしたりして旅行のことを伝えて
いました。 (吉山)
エフォート
個別外出⑥⑦
今年度2回目の個別外出は5月30日(土)2つのグループに分かれて出かけてきまし
た。⑥グループは電車を使って上野動物園に、⑦グループは車で相模原市にある麻溝
公園に行ってきました。この日は天候にも恵まれて、五月の暖かい陽を浴びながら、
一日を存分に楽しんできました。
個別外出⑥ 上野動物園
個別外出⑦ 麻溝公園
八王子夏祭り開催
八王子生活実習所では今年も地域
の皆さんと一緒に花火大会を楽しむ
ことができるように、模擬店を用意
し園庭を開放します。花火大会での
園庭開放は毎年恒例となっており、
地域の皆さんにもすっかり親しまれ
るようになりました。小さいお子さ
んや御年配の方にもおいでいただけ
るよう、椅子やテーブルを配置し、
館内の トイレ の開放をは じめ、授
乳・オムツ交換スペース等も用意し
ます。 どなたでも入場できますの
で、たくさんの方のご来所をお待ち
しています。
【日時】平成27年8月1日(土)
17:00~20:30
(雨天中止となります)
【場所】八王子生活実習所
【費用】入場無料
【申込】不要、直接会場へ
武蔵野会 永年勤続表彰式
6月17日(水)にパレスホテル立川におい
て、社会福祉法人武蔵野会の平成27年度
永年勤続者表彰式が行われました。勤続4
0年3名、30年11名、20年8名、10年32名の
合計54名の職員ひとり一人に上野理事長
からに表彰状が授与されました。
八王子生活実習所では、今年度から転
入した板谷職員が勤続20年で表彰を受け
ました。
夏休み子ども陶芸教室
今年度も夏休みを利用して、地域
のお子さんと一緒に陶芸教室を行い
ます。夏休みの自由研究に利用した
り、ご家族と一緒に過ごす夏休みの
思い出としてご参加頂ければと思い
ます。皆さんのご参加をお待ちして
います。
【日時】平成27年8月1日(土)
10:00~12:00(雨天決行)
【場所】八王子生活実習所
【対象】こども(15歳以下)、
ご家族(定員40名)
【作品】ごはん茶碗などを予定
【持物】エプロン、手拭タオル、
汚れても良い服装
【講師】陶芸作家
(江利川智子氏・宇都宮美苗氏)
【費用】1,500円(材料・焼成費込)
【申込】八王子生活実習所
担当:金子まで
グループ往来
梅雨の季節になり、はっきりしない天気の日が多くなっ
てきました。雨と割り切って室内での活動を工夫したり、
貴重な晴れ間を存分に活用するなど、各グループで
様々な取り組みを行いました。
宙 ~そら~
おやつレクでワッフルを作りました。
ホットケーキミックスと牛乳、卵を混ぜ生地を作ります。ワッフルメーカーに生地を流
し込むと、少しずつ甘い匂いが部屋中に広がります。完成したワッフルに生クリームや
チョコソース、バナナ等、思い思いのトッピングを飾りました。「美味しい!」「おかわ
り!」と皆さん笑顔で大満足の宙グループでした。
(神宮寺)
ミックス粉で生地を作ります
ワッフルメーカーに
生地を流します
美味しそうに出来ました
海・渚 ~うみ・なぎさ~
五月の下旬、海グループはドライブでわくわくビレッジへ行きました。天気も良く、爽
やかな風が気持ち良い絶好の散歩日和でした。皆で公園内を散歩しました。木陰やベンチ
でのんびりと休憩をする方、巨大アスレチックを見学する方、木のチップの上を歩いてボ
コボコする感覚や香りを確かめる方など、皆さんそれぞれ楽しんでいました。
すれ違う人と挨拶をしたり、滑り台では女の子に「がんばれ!」と声援をもらったり
と、地域の人たちとの交流もできた一日でした。
(津川)
これから散策に行ってきます
滑り台に挑戦しました
木陰で休憩をしました
風 ~かぜ~
昨年から始めたミニ菜園で今年は枝豆づくりを始めました。
まずは土を掘り起こし、苗を植えるための溝を作りました。次に、苗が倒れない様、
しっかりと土に力を入れてギュッ、ギュッと抑えました。利用者の方と一緒に「大きくな
あれ」「倒れないでね」とおまじないをかけました。
最後に、支柱をつけました。仕上げにジョウロで水をたっぷりかけると完成です。枝豆
が、すくすくと育ってくれることを楽しみにしている風グループでした。 (高橋美江)
そっと苗を持ちます
苗をしっかりと植込みます
植込み完了です
星 ~ほし~
今年度の切手絵のデザインをみんなで選びました。
今回は、可愛い!と人気のあったお猿さんの温泉の絵に決定し、いよいよ本格的に作品
作りが始まりました。
みんなで切手を台紙から剥がす、アクリルボードに貼る、下絵に切手を貼りつけるなど
手分けして行っています。
様々な切手の中からデザインに合った色合いの切手を選別するのも大切な作業です。
「こんな切手があったよ」「見て!綺麗に貼れたよ!」と会話しながら、みんなで頑
張っています。 (斉藤)
切手絵のデザインが完成しました!
切手剥がしに
取り組んでいます
下絵に切手を
貼りつけています
雨の日は肌寒い時もありますが、晴れると一転蒸し暑くなりま
す。先月から始まった個別面談、グループ懇談会が7月にもあり
ます。引き続きご協力お願いします。
実習所7月予定
7月
日
曜
午前
1
水
災害伝言ダイヤル
風グループ懇談会
8
水
星グループ懇談会
9
火
宿泊旅行⑥(~10)
14
火
内科検診 出構医師
15
水
精神科相談 鶴田医師
16
木
保護者学習会10:30~
17
金
個別外出⑨
個別外出⑨
24
金
個別外出⑩
個別外出⑩
事業概要報告
午後
報告対象月 平成27年度5月分より報告
5月分 利用者数情報
利用者現員数
57名(定員40名)
障害者支援区分 区分2-1名 区分3-1名 区分4-3名 区分5-7名 区分6-45名
実利用者延べ数 1,052名
5月期利用率
114.3パーセント
リスクマネジメント情報
事故件数累計
軽微事故件数累計
ヒヤリハット件数累計
0件
5件
0件
苦情情報
苦情受付累計 0件
要望受付累計
0件
編集後記
技術の進化は本当に早いと感じます。特に情報機器などは、日進月歩以上に思えてな
りません。身近なところでは携帯電話です。私はいまだに折り畳み式のいわゆる「ガラ
ケー」を使っています。実習所には各グループにiPadがありますが、皆さんが画面をな
ぞっている姿を「いいね」「すごいね」とは言いながら、見守っているだけの状態です。
「今からでも遅くない」と自分に言い聞かせ、触れる機会を作り、支援の場面で活用で
きるように取り組んでいきたいと思います。 (I)