授業科目名 農業・食料政策学Ⅰ Agricultural and Food PolicyⅠ 必修・選択 開講セメスター 単位数 主担当教員名 必修 4 2 長 濱 健一郎 〈授業の目標〉 農業・食料政策学Ⅰでは、産業としての農業に関する政策や、国民に供給する食料に関する政策、さらには地 域環境を見据えた環境政策等を中心に、「社会・経済の背景と政策登場の意義」について理解する。あわせて政 授 策が登場する社会構造を把握する。つまり「農業・食料政策を通して社会構造を把握し、分析する」視点を修得 業 の すること。 目 標 〈到達目標〉 ①日本の食料輸入の背景を、経済政策との関係から述べることができる。 ②農産物貿易拡大のための農業政策に関する国際的ルールについて時系列的に説明することができる。 授 業 の 概 要 ・ 計 画 ③日本の農業構造と、めざす農業構造を実現するための政策の意図につて討議することができる。 〈講義の概要〉 主に1985年以降の「国際化」時代を対象とし、農業・食料政策の展開過程を、日本経済の中に位置づけ、政策 の意図を理解する。同時に、国際化に対応すべくどのような考え方で政策展開を図っているのか。その政策の成 果と課題は何か。日本経済・世界経済との関連から日本の農業・農村政策のあり方をとらえる方法を学習する。 〈講義の計画〉 1. 農業政策は誰のための政策なのか。先進国と途上国の農業政策の特徴 2.食料の価格弾力性と食料自給率-農業・食糧政策の意義- 3.農業政策の転換と国際化-農産物貿易の拡大と対応- 4.プラザ合意と市場開放圧力-各国の業保護政策- 5.ガット・ウルグアイラウンドの基本的枠組み 6.アメリカ・EU・日本の農業保護政策と対応 7.WTO農業交渉における日本の主張-多様な農業と多面的機能- 8. 自由化と国家貿易-ミニマム・アクセス- 9.国際化時代に対応する日本の農業政策-価格支持政策から直接支払いへ- 10.食料・農業・農村基本法の登場 11.直接支払制度の登場と国際ルール 12.直接支払制度と経営安定対策-戸別所得補償制度の考え方- 13.条件不利地域政策と農村地域政策 14.農業政策における環境問題への対応 15.国際化時代の日本の農業・食料政策の展望と課題-ガットからFTA・TPPへの流れ- 成績評価の方法 試験(100%)。ただし試験を受験する資格(欠席5回以上は受験資格なし)の確認として出席は毎回とる。試験 の際には、自筆のノートだけ持ち込みを認める。 テキスト・参考書等 参考書: 田代洋一『農業・食料問題入門』大月書店、2,600円 岸靖彦編『世界の直接支払制度』農林統計協会、2,100円 鈴木宣弘『現代の食料・農業問題』創森社、1,600円 履修上の留意点 参考書や講義配付資料を用いて、各単元について予習や復習を行うこと。講義を受けて不明な点は質問用紙を配付 するので、必ず質問すること。 備考 平成25年度『農業・食糧政策学』を改題。
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