Course4-2

ライマンブレイク銀河
Lyman break galaxy
たくさんの天体からどうやって遠方銀河を見分けるか
銀河円盤
銀河の外側
遠い銀河
銀河間物質
ものすごく遠い銀河の光
距離に応じて光が吸収される。
遠い銀河からの光は途中の天体・物質に吸収され
て、ぼろぼろになって地球までやってくる。
近くの天体
光の強さ
遠くの天体
もっと遠くの天体
波長
ライマンブレイクの検出
ライマンブレイク
=遠方(z>3)星形
成銀河のスペクトル
の大きな特徴。
ライマンブレイクの
原因
912Aのライマン
端 Lyman limit
(n=1→無限大)に
よる連続吸収
Lyman limitによる吸収(<912A)
IGMとしての
Lyman α forest
によるライマン
α(1216A)より短
波長側での準連続
的吸収。
IGMによる吸収(<1216A)
Lyman break Galaxy (LBG)
ライマンブレイクをはさむようにフィル
ターを選べば撮像観測だけでライマンブ
レイク銀河 Lyman Break Galaxy
(LBG)を検出することができる。
U
G
Steidel + 96 APJ 462, L17
Steidel + 99 APJ 519, 1
Steidel + 03 APJ 592 728
R
Miley+ 04
LBGの選択のしかた
銀河のSEDモデルを使えば2色図上のどこにz=3銀河がいるか
予測できる。
U-G
z=3.5
z=2.8
G-R
モデル予測
実際の観測データ
LBG@z=3,4,5,…に応用できる
Lyman breakをはさむようにフィルターを選択すれば、
z=3,4,5,6…のLBGを検出することができる。
Yoshida+ 07
Dickinson+ 03
Spectroscopic confirmations of LBGs
実際分光してみると確かにz>3の銀河
すべてmR~25と非常に暗い→10m望遠鏡でなければ分光できない。
LBGの発見→10m望遠鏡の金字塔的観測の1つ。
LBG: z>3でLy breakが可視域に入ってきて検出されやすくなってい
る銀河
いくつかのものに
ついては強い
Lyman α輝線
Steidel + 96 APJ 462, L17
rest-紫外域にある多
くの星間ガス吸収線
銀河の星形成率
Star formation rate
銀河の星形成
星形成の現場
The trapezium region
within the Orion Nebula
HII region
銀河の星形成
星形成の現場 --- 複雑な物理。。。
Dust
Gas
Dust
Dust
UV 
SN
Gas
ee
e
e-
IR 
銀河中の星形成 star formation
星形成の現場 --- 複雑な物理。 --- しかも時々刻々と変わる。
銀河風
原子銀河雲の収縮・分裂・衝突・合体
AGN feedback
星間ガス・分子雲
超新星爆発・恒星風
星形成領域の形成・星生成
星の進化
星の種族構造の進化
1cycleするごとに
銀河の進化
重元素生成
銀河の星形成率 SFR
実際のSFRを決める要因はガス
の密度、化学組成、衝撃波の強
さと頻度、磁場など。これらを
全部考慮するのは難しい(非現
実)ので、ガス密度のみを考慮
した以下の経験則を用いる。
Schmidt law(1959)
星形成率
C(t): 星形成率 star formation rate (SFR)
一般にガス密度が高いほど星形成率が高い(ガス雲の濃いとこ
ろで星はたくさん生まれる)。
C (t )  k g (t ) n
σg: ガス密度
通常n=1.4±0.15
(Kennicutt 1998)
ガス密度
銀河の星形成率
遠い銀河ではガス密度を測れないのでluminosityとの相関から
以下の経験則を用いる。(Kennicutt 98; Salpter IMF)
この場合のSFR(Mʘ/yr) (0.1Mʘ<m<100Mʘ )
UV continuum
: SFR=1.4x10-28L(UV) (ergs/s/Hz)
重い星からの寄与。0<z<6で使える。dust吸収が強い。IMF依存性。
Hα
: SFR=7.9x10-42L(Hα) (ergs/s/Hz)
重い星からの寄与。z<2で使える。time scale短い。IMF依存性。
Lyα
: SFR=9.1x10-43L(Lyα) (ergs/s/Hz)
High-zで有効。dust吸収強い。escapeメカニズム不明。
FIR
: SFR=4.5x10-44L(FIR) (ergs/s)
dust吸収強い天体で有効。dust heatingメカニズム(AGN/SF)不明。
など
実際に観測される各Lにはextinctionが加わっていることに注意。
SFRの進化については来週。
銀河の光度関数
luminosity function
光度関数 luminosity function
L 
L dL
 ( L)dL   ( * ) exp(  * ) *
L
L L
*
L* :典型的な銀河の明るさ
Φ*:振幅
α :べきの傾き
log(number density)
宇宙には銀河が何個あるか?
光度関数 --- 光度ごとの銀河の個数密度分布関数。
最も基本的な観測量の1つ。
銀河の光度関数は経験的・近似的に以下のSchechter function
(1976)で表されることが知られている。
理論的にはこれはPress-Schechterの表式で裏づけられる。
Power law
α
Exponential
Cut-off
L*
Φ*
log(luminosity)
L 
L dL
 ( L)dL   ( * ) exp(  * ) *
L
L L
*
L* :典型的な銀河の明るさ
Φ*:振幅
α :べきの傾き
log(number density)
光度関数 luminosity function
Power law
α
Exponential
Cut-off
L*
Φ*
log(luminosity)
ちなみにこれをmagnitudeで書くと以下のように汚くなる。
 (M )dM  0.4 (ln 10)(10
*
0.4( M  M * )  1
)
exp( 10
銀河数密度
    ( L)dL  *(  1)
光度密度
 L    ( L) LdL   * L*(  2)
0.4( M  M * )
)dM
Luminosity function
光度関数 --- 「宇宙に銀河が何個あるか?」
光度関数のいろいろな観測量への依存性が知られている。
銀河の形態 Ellipticals/spirals/AGNs/dwarfs
観測波長 γ/X ― radio
* L 
環境 cluster/field
 ( L)dL   ( * )
L
redshift 進化
Schechter parametersで
定量的な比較ができる。
L dL
exp(  * ) *
L L
Φ*
α
L*
Local LF
2dF galaxy survey
Derived LF
(mean K-corrections)
Observed
numbers
Local LF
2dF vs. SDSS – good agreement
Color/Morphology-specific LF
形態別光度関数
色別光度関数
Blanton+ 01
All
E/S0
Sa
Sb
Sc
Im
Folkes+ 99
Is the Schechter function universal?
銀河全体としてみればSchechter
functionの形になっているが、形
態別に見るとむしろGaussian、
その重ね合わせがSchechter
function
銀河の形態は環境(銀河数の多い
ところ、少ないところ、など)に
よって異なる(後述)。したがっ
て光度関数も環境依存性がある。
Binggeli, Sandage & Tammann 98
銀河の星形成史
銀河はいつ星を作ったか?
星形成率密度 star formation rate desnidy (SFRD)
ρ* [M yr-1 comoving Mpc-3]の進化を知りたい。
Madau plot (1996)
SFRを何で測るか? --- ベストな方法はない。
UV continuum (GALEX, LBGs)
H and [O II] emission in spectroscopic surveys
mid-IR dust emission
1.4GHz radio emission
どの銀河を使うか?
emission galaxy, radio galaxy, ULIRG, AGN, LBG, LAE …
さまざまな研究がさまざまな銀河を使ってさまざまな手法で
SFRDを求めMadau plotを描いている。
IMF
Dust 補正
LFのどこまで積分するか?
Cosmology
星形成率密度 star formation rate density
*(1+z)3.1 (z<1)
Hα/Hβ
X/submm/radio
UV
OII
Hopkins 04
decline?
星形成率密度 star formation rate density
*    L LUV
Hopkins & Beacom 2006
dL
L
LBG: rest-UV LF
LBGのrest-UV(1500-2500Å) LF evolution
z=10→4で明るい方の数密度が増加(L*が進化)。
Rapid Buildup of L*
galaxies
z=4
z=10
Bouwens+ 15
Mass of ~L* galaxies
Springel et al. (2005)