学校だより 武蔵野市立関前南小学校 平成27年 2月号 伝える心と受け継ぐ心 副校長 水井美智子 大相撲初場所で白鵬が、33 度目の優勝を果たしました。 「昭和の大横綱」大鵬の 32 度目の優勝記 録を 44 年ぶりにぬりかえ、名実ともに白鵬は「平成の大横綱」となりました。審判への批判が物議 を醸していますが、私は白鵬の栄誉を称え、惜しみない拍手を送りたいです。白鵬は、モンゴル出 身ではありますが、日本の歴史や相撲の歴史をよく知っています。また、横綱に昇進してから一度 も休まず出場し、あの大相撲八百長問題以降も相撲界を一人で支えてきました。日本の国技である 相撲を愛し、受け継ぐ心は「日本人力士以上の力士」だと思います。日本の伝統を後世に伝えてい って欲しいと願っています。 地域の方と「おてだま」の昔遊び 先日、2年生の生活科「ひろがれわたし」の単元で、福祉の会 の方々をお招きしました。昔遊びを通して地域の方々とかかわる ことを目標に新たに設定した活動です。初めての試みでお願いし た取組でしたが、地域の方々の篤いご厚意に逆に胸を打たれまし た。事前にまりつきの歌を紙面に起こしたり、お手玉を作ってく ださったり、持ち帰って道具の点検や練習をしたりと最善の準備 をしてくださいました。当日、子どもたちはかわいい布地のお手玉を嬉しそうに投げ、こまやけん 玉の技を地域の方と競い合っていました。楽しそうに遊ぶ子どもたちの姿を見守る地域の方はみな 笑顔でした。日本の、そして地域の伝統を愛し、大切にしたい思いがその優しい表情や行為から伝 わってきました。地域の方々が自分達の文化を伝えていきたいという思いを子どもたちは肌で感じ、 記憶の中に残していくことでしょう。文化は、時代が変化する中で大切に“伝え”られ、 “受け継が れ”ていきます。時が流れても、この子どもたちが受け継いだ文化はきっと次世代の子どもたちに 伝えられていくと私は信じています。これからも学校が、人の心を伝え、受け継ぐ場となることを 継承していきたいと思います。 武蔵野ふるさと歴史館を訪ねて 昨年の 12 月に開館した「武蔵野ふるさと歴史館」へ、市内 で一番乗りに見学に行きました。3年生の子どもたちは天秤棒 を担いだり、石臼を引いたりと大はしゃぎでした。この「武蔵 野ふるさと歴史館」は、50 年間集めた武蔵野市の古い歴史的財 産を分かりやすく展示した地域の貴重な資料館です。そこには、 武蔵野市にあった中島飛行機工場の映像展示もありました。子 どもたちは、約70年前の市の人々のくらしや町の様子を食い入るように見ていました。平和を願 う武蔵野市のメッセージを子どもたちは、しっかりと心に受け止めていました。
© Copyright 2024 ExpyDoc