平成 27 年 6 月 25 日発行 ほ 普及センターだより こ う じ え ん 耕耳苑 宮古農業改良普及センター TEL:0193-64-2220 FAX:0193-64-5631 岩泉普及サブセンター TEL:0194-22-3115 FAX:0194-22-2806 いわてアグリベンチャーネット http://www.nougyou.kitakami.iwate.jp/agri/index.html 穂いもちの発生量は、伝染源となる葉いもちの発生量と出穂期以降の気象条件に影響されます。水田を よく観察し、葉いもちの病斑がみられた場合には、直ちに茎葉散布を実施してください。 以下にいもち病防除のポイントをまとめたので、今後の防除体系を確認してみましょう。 防除のポイント 伝染源 穂いもちの主な伝染源は、上位葉 主な伝染源は、上位葉(特に上位 主な伝染源は、上位葉(特に上位 3 葉)の葉いもち 葉)の葉いもちです。葉いもちの発生をきちんと の葉いもち 抑えることが穂いもち防除の要になります。 防除体系 図: いもち病 防除体系 *1 穂いもち防除は、出穂直 出穂直前と穂揃期の 穂いもち対象の粒剤施用を基本とし 出穂直前と穂揃期の 2 回の茎葉散布または、穂いもち対象の粒剤施用 回の茎葉散布 穂いもち対象の粒剤施用 ます。ただし、低温等で出穂期間が長引く、出穂後に降雨が続く等、穂いもちの多発生 多発生が予想される 多発生が予想される 場合には、出穂直前から、穂揃期 1 週間後まで、7 7~10 日間隔で茎葉散布を実施しましょう。 場合 日間隔で茎葉散布 *2 箱施用剤等を施用した場合でも、7 7 月 20 日頃になると効果が低下してきます。 日頃になると効果が低下 本田を巡回し、発生が目立ったら、直ちに茎葉散布 発生が目立ったら、直ちに茎葉散布により防除してください。 発生が目立ったら、直ちに茎葉散布 *3 穂いもち予防粒剤(オリブライト剤)を施用する場合は、7 7 月 15 日頃に 穂いもち予防粒剤 日頃に散布します。 散布 なお、 「どんぴしゃり」と「いわてっこ」は穂いもちに強い抵抗性をもつ品種なので、 7 月下旬~8 月上旬に葉いもちの発生が見られない場合は、茎葉散布を省略することができます。 気象条件 葉いもちは、気温 20~25℃、曇雨天(多湿)で感染しやすくなります。一般に、感染から発 病までは 7 日間です。夜温が高く、降雨が続いたときは、注意して観察しましょう。 肥培管理 窒素過多の場合、稲のいもち病に対する抵抗力が低下します。多肥栽培を避け、葉いもちが見 られる場合は、追肥を控えるようにしましょう。 皆さんご存知の通り、近年クマやニホンジカによる農作物被害が多数発生しています。 現在、クマ等の侵入を防ぐ方法は、電気柵の設置が最も効果的 電気柵の設置が最も効果的です。しかし、設置方法 設置方法や設置後の管理 電気柵の設置が最も効果的 設置方法や設置後の管理 が適切でなければ、十分な効果は得られません! が適切でなければ、十分な効果は得られません!今一度、電気柵の基本を確認しましょう! ん! ポイント① 7月には電気柵設置! クマは、7月頃から圃場を下見します。その際に、設置していない圃場は、狙われやすくなります。 また、一度侵入した圃場には繰り返し出没する傾向があります。侵入後に設置しても無理やり突破する 可能性があるため、被害発生前のできるだけ早い できるだけ早い設置が効果的 できるだけ早い設置が効果的です。 設置が効果的 ポイント② ポイント② 昼間も通電! 日中もクマは出没します。 「通電していない=くぐれる!」と一度認識されると、夜間に通電しても 侵入されてしまいます。漏電がなければ電気代はほとんどかかりません。設置した日から、昼夜問わず 通電しましょう! ポイント③ ポイント③ 柵の高さに 柵の高さに注意! 対象動物の目線に設置して、突破する気を起こさせない 突破する気を起こさせないことが 突破する気を起こさせない 重要です! ★クマ:基本的に下からくぐろうとするため、くぼみ等に よる隙間を作らないように、低く一定に張りましょう。 ★シカ:跳躍力は2mを超えますが、柵を跳ぶことはまれです。 斜面を利用して跳躍するのを防ぐため、斜面から 離して設置しましょう。 (下図参照) ポイント④ ポイント④ 設置後の管理が重要! 設置後の管理が重要! 電圧は高いほど有効です。最低5 最低5kv 最低5kv は必要です。下草や木の枝の接触による漏電で、電圧が低下す 必要 ると容易に侵入されてしまうため、設置前後の柵周辺部の刈払いを確実に行いましょう! 写真:柵周辺部の刈払いで 侵入しにくい環境づくり も大切!! 刈払い部分 刈払い部分 地域農業マスタープラン(以下、 「プラン」と言う)を作成していることが要件となる各種補助事業や制度 をご紹介します。活用を検討する際は、普及センターにお問合せください。ご相談したうえで、各事業・資金 の担当窓口をお知らせいたします。 事業名 内容 いわてニューフ 青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図るため、経営が不安定な就農直後(5 年以内)の所得 ァーマー支援事 を確保する青年就農給付金を給付 業 ◇ 給付メニュー 新規就農される方に、農業を始めてから経営が安定するまで最長 5 年間、年間 150 万円を給付 ◇ 給付主体 市町村 いわてリーディ リーディング経営体を目指す認定農業者の経営計画実践に必要な機械・施設のリース導入を支援 ング経営体育成 ◇ 実施主体 地域農業再生協議会 ◇ 補助率 県 1/3(振込手数料は定額) 支援事業 地域集積協力金 プラン作成エリアにある地域の農地の一定割合以上を農地中間管理機構に貸付けた地域に対し、 貸付面積の割合に応じて地域集積協力金を交付 ◇ 交付先 市町村 ◇ 交付単価 市町村に次の基準により配分し、市町村から地域に交付 ・機構への貸付面積の割合 2 割超 5 割以下:2.0 万円/10a ・左記は H27 までの単価 ・沿岸 12 市町村は各単価に ・ 〃 5 割超 8 割以下:2.8 万円/10a プラス 4 千円 ・ 〃 8 割超 :3.6 万円/10a 経営体育成支援 プランに位置付けられた中心経営体等が、融資を受けて農業用機械・施設等を導入する場合、融 事業 資残について助成 (融資主体型補 ◇ 実施主体 市町村 助事業) ◇ 補助率 融資残額の範囲内で、最大で取得価格の 3/10 以内又は融資金額のいずれか低い額 いわて地域農業 ① 担い手育成型 マスタープラン 集落営農組織等が、産地を牽引しながら経営を高度化するために必要な機械・施設の整備 実践支援事業 ② 産地拡大型(園芸産地拡大、畜産地域連携拡大) 園芸や畜産の生産性向上や規模拡大等に必要な機械・施設の整備 ③ 雇用活用園芸産地育成型 雇用労働力を確保し、規模拡大に繋がる施設(パイプハウス)の整備 ④ 6 次産業型 地域が一体となって取り組む 6 次産業化に必要な機械・施設の整備 ◇ 実施主体 集落営農組織、3 戸以上の農家が組織する団体、農業参入企業、市町村、農協など ◇ 補助率 ① 機械・施設の整備 県 1/3、市町村 1/6 又は 県 1/5、市町村 1/10 ② 基盤整備 県 1/2、市町村 1/6 攻めの農業実践 低コスト・高収益な生産体制への転換を図るため、機械利用体系の効率化に必要な農業機械のリ 緊急対策事業 ース導入、高収益作物への転換に必要な農業機械リース導入や資材の導入等を支援 また、集出荷施設や加工処理施設の再編合理化に必要な設備のリース導入等を支援 ◇ 実施主体 地域農業再生協議会ほか(対象:農業者等) ◇ 補助率 農業機械 1/2 以内 高収益品目の導入に必要な資材 定額 集出荷施設等の機能集約に必要な機器・設備 1/2 以内 農業経営基盤強 ◇ 利子助成の対象者 プランに地域の中心となる経営体として位置付けられた認定農業者 化資金利子助成 ◇ 対象事業 農地等の取得・造成、施設・機械の取得、改良、造成等、長期運転資金 金等交付事業 ◇ 利子助成を受けられる期間 貸付当初 5 年間(金利負担実質無利子) (スーパー L 資金) ◇ 利子助成の融資限度額 <個人>3 億円(特認 6 億円) 、<法人>10 億円(特認 20 億円) 次のような方を対象として相談会を開催します。 ○新規に就農したい。(新たに農業を職業としたい) ○将来的に新規就農したいが、どのような支援制度があるのか、どのような準備が必要か分からない。 ○農業に興味があるので、現に活躍している農業者の話を聞いてみたい。 開催要領 内容 日時 ※相談者の状況に応じた支援 7 月 11 日(土) AM10 時~PM3 時 個別相談 就農相談会 策等を紹介します。 農業体験会・ トマトの収穫作業体験、 農業について 農業についての情報交換 語らう会 ※ 7 月 18 日(土) AM6 時~AM10 時 場所 宮古地区合同庁舎 1 階第 2 会議室 (宮古市五月町 1-20) 集合場所:JA 新いわて 宮古営農経済センター (宮古市花輪 10-5-1) 会場:上山農園 参加には事前申込みが必要です。 主催:宮古農業改良普及センター、宮古地方農業振興協議会 お問合・参加申込先:宮古農業改良普及センター(担当:早川) 〒027-0072 宮古市五月町 1-20 TEL:0193-64-2220 FAX:0193-64-5631 申 込 締 め 切 り:7 月 10 日(金) 公益社団法人岩手県農業公社(農地中間管理機構)は、地域農業(経営再開)マスタープ ランの実現に向けて、担い手への一層の農地集積・集約化を進めています。 公社を通した農地の貸し借りには、農地所有者、担い手の双方に次のようなメリットがあ ります。 農地所有者にとっては、 「 信頼できる農地の中間的受け皿」である機構が間に入ることで、 長期間、安心して農地を貸し付けることができるほか、農業経営規模の縮小やリタイアを考 えている方は、一定の条件を満たした場合には経営転換協力金等の交付を受けられます。 また、担い手にとっては、複数の農地所有者から機構が借り入れた農地をまとまった形で 借り受けることができるので、作業の効率化や生産性の向上を図ることができるほか、農地 を借り受ける手続きや賃料の支払いを公社に一本化できます。 なお、公社では、昨年度に引き続き、公社から農地を借り受けたい(公社からの転貸を希 望する)方を、年間を通じて広く募集しています。 詳しくは、公社ホームページ(http://www.i-agri.or.jp/)をご覧になるか、お住まいの市 町村の農政担当課、農業委員会にお問い合わせ下さい。 ≪編集後記≫ 梅雨入りが遅れているようですが、これから暑さは本番になりますね。 こまめな水分補給と休憩を心掛け、元気に過ごしていきましょう。(太田)
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