販売促進事例 販促特別レポート 「販促特別レポート」では、店舗系商売の販売促進として、 新規客獲得、 トライアル客のリピート化、既存客のファン化など、 販売促進について様々な切り口で、事例を中心にご紹介していきます。 最強の販促ウエポン 【ダイレクト・ハンド】 Vol.23 ※今回の販促特別レポートは、主婦ならではの鋭い視線を持ち、主婦の独自のコミュニティを重ねるマーケッター 北山 周氏に 執筆していただきました。 岩本俊幸 株式会社イズ・アソシエイツ代表取締役 販売促進から商売繁盛の加速化をサポートするお役立ち情報サイト 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.23 ダイレクト・ハンド 前回も触れたように、地域密着型ビジネスにとって、新規集客や見込み客集めに活用す る販促ツールの王道といえば、やはりチラシになるだろう。 前回は、チラシ配布 ( 活用 ) の工夫の1つとしてポスティング方法について触れたが、 今回は、街頭・店頭配布に活用する販促ウエポン『ダイレクト・ハンド』を紹介しよう。 ■狙ったスポットで、またはターゲットにピンポイントで接触する 『ダイレクト・ハンド』 人通りの多い街頭や駅前、また繁華街などで、地域周辺の住民、会社員などに手渡しで 配布する販促手法のことを『ダイレクト・ハンド』という。最もなじみのある『ダイレク ト・ハンド』として、チラシやポケットティッシュにクーポン券を入れたものが挙げられ る。 狙ったスポットで、またはターゲットにピンポイントで手から手へ直接届けるという、 直接に接触することが軸となる販促媒体といえるだろう。 この手法では、手渡す人の挨拶、服装、立ち居振る舞いなども重要になるが、より高い 販売促進の成果を出すために、記念品、粗品などのノベルティグッズを添付したり、タイ アップイベントと同時に実施したりするなど、工夫する必要がある。 このような工夫を施して直接ターゲットに受け取ってもらわなければ、なかなか効果を 出しにくい販促手法でもある。なぜなら、ターゲットとなる通行人たちにとって、見慣れ た工夫程度では、そもそも手に取ってもらえず空振りになってしまうからだ。 今回は、販促ウエポン『ダイレクト・ハンド』でも、しかるべき工夫を施し、大きな成 果を上げることができた事例を見ていきたいと思う。 1 COPYRIGHT ©2014 IS ASSOCIATES All rights reserved. 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.23 ダイレクト・ハンド ■わざわざ取りに戻って来てもらえる販促ツール 千葉県のある美容室では、駅前に移転リニューアルオープンするとき、中心的な販促ウ エポンとして、『ダイレクト・ハンド』を実施した。 その内容とは、エコバッグに手鏡、チラシ、ニュースレター(情報誌)を同封したもの である。 チラシの見せ方は、きれいなデザインを施すというよりも、店のこだわりやスタッフの 顔写真付きのメッセージを掲載し、親近感をもってもらう内容となっている。 チラシの仕様は、スタッフの手作りによるもので、片観音開きで折りたたむとハガキサイ ズになる。もちろん、動機付けのためのクーポン券も忘れてはいない。 また、ニュースレターにはもともと、売り込みというよりも親近感を持ってもらうため に、 「店や店長のこだわりに関すること」「専門家の立場からの髪に関するアドバイスや、 お役立ち情報」「店長やスタッフのパーソナルな話題」「地域の店紹介」などがふんだんに 盛り込まれている。 だが、この同封物のなかで、来店の動機付けに至るプロセスで最も効いたのは、センス の良いエコバッグと手鏡であろう。 なぜなら、そもそも『ダイレクト・ハンド』は、前述のように手に取ってもらえなけれ ば、全く意味をなさないからだ。まずは手鏡のように、とにかくターゲットが欲しがって 手に取ってもらうための細工が必要なのである。 チラシの内容 エコバック、手鏡、チラシ、 ニュースレター エコバッグ、手鏡、手作りチラシ、ニュースレター ( 情報誌 ) 2 COPYRIGHT ©2014 IS ASSOCIATES All rights reserved. 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.23 ダイレクト・ハンド 手鏡を選ぶにいたっては、事前に、店のスタッフたちが予算内で「ターゲットの多くが 欲しがるノベルティとは何か?」という簡単な調査をした上で決定した。 その結果、この手鏡欲しさに、一度通り過ぎてからわざわざ取りに戻って来る人もいたほ どだ。 この販促ウエポンを実施した結果、リニューアルオープン時から少なくとも3ヵ月間は 予約でいっぱいになった。そして、初年度の売上は、当初予想を大きく上回る成果を出す ことができた。 この販促ウエポンは、駅前で単なるチラシを配布したり、ティッシュを配ったりするよ りも、1セットのコストはかかるものの、全体のコスト対効果を考えると効果的な手法で はないだろうか。 集客するためには、まず、店の情報を手にしてもらわないと始まらないので、ここぞと いう時に、このような販促ウエポンを使うのも一考の余地はあるだろう。 ※駅前、街頭、公共施設内でダイレクト・ハンドを行なうときは、事前に施設管理者の許可が必要になる。駅構内の 場合は、駅に申請を出す必要があるが、許可をもらうのは難しい状況にある。公道の場合は、所轄の警察署の交通 課に道路使用申請をして、それぞれ許可を受ける必要がある。 3 COPYRIGHT ©2014 IS ASSOCIATES All rights reserved.
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