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2015 年 11 月 5 日
「ジョルジョ・モランディ-終わりなき変奏-」
2015 年 12 月 8 日(火)~2016 年 2 月 14 日(日) 兵庫県立美術館
2016 年 2 月 20 日(土)~4 月 10 日(日) 東京ステーションギャラリー
2016 年 4 月 16 日(土)~6 月 5 日(日) 岩手県立美術館
謹啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は、東京新聞の展覧会事業に対し、格別なご高配、ご協力
を賜り、厚く御礼申し上げます。
東京新聞では、兵庫県立美術館、東京ステーションギャラリー、岩手県立美術館とともに、展覧会「ジョルジョ・モランディ―終わ
りなき変奏―」を開催いたします。日本では 3 度目、17 年ぶりの個展となる本展には、モランディ美術館(ボローニャ)の全面的な
学術協力のもと、油彩約 50 点、水彩、素描、版画約 50 点が展示されます。
20 世紀イタリアを代表する画家ジョルジョ・モランディ(1890―1964)。卓上の瓶や容器、花瓶などを組み合わせた静物画は、モラ
ンディの代表作であると同時に、構図における配置や形のバランスを試みる恰好の主題でもありました。一見、単調に見えるモ
ランディの作品は、瓶や容器といった日常のモティーフを、ある時は一列に、ある時は一箇所にまとめて、配置しては置き直し、
また組み換えてといった試行錯誤を経て描かれたものであり、同じ題材を扱いつつも、各々がまったく別の作品として完成してい
ます。また、モランディは、ひとつの構図を油彩、素描、版画とさまざまな技法で表現する中で、具象から抽象、またはその逆と、
絶え間なく揺らぎ続けていました。このことは、静物画と風景画の間でも、構図を巡っても繰り返されています。本展では、モラン
ディについて頻繁に言及されてきた「シリーズ」と「ヴァリエーション」の本質について、具体的作例で示します。
つきましては、本展を貴媒体上でご紹介いただきたく、周知・告知活動にご協力を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
謹白
左右とも
≪静物≫1951 年
モランディ美術館(ボローニャ)
© photo Sergio Buono, Bologna
【開催概要】
「ジョルジョ・モランディ-終わりなき変奏-」
2015 年 12 月 8 日~2016
日~2016 年 2 月 14 日
兵庫県立美術館
主催=兵庫県立美術館、産経新聞社、神戸新聞社
2016 年 2 月 20 日~4
日~4 月 10 日
東京ステーションギャラリー
主催=東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)、東京新聞
2016 年 4 月 16 日~6
日~6 月 5 日 岩手県立美術館
主催=岩手県立美術館、公益財団法人岩手県文化振興事業団
学術協力=ボローニャ市立美術博物館機構 モランディ美術館
後援=イタリア大使館、イタリア文化会館、ボローニャ市
協力=アリタリア-イタリア航空
協賛=大日本印刷
With the collaboration of the Istituzione Bologna Musei | Museo Morandi - Italy
■リリースに関するお問合せ
東京新聞文化事業部内 「モランディ展」担当:森、竹内
東京新聞文化事業部 〒100-8505 東京都千代田区内幸町 2-1-4 TEL 03-6910-2513 FAX 03-3503-1438
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2015 年 11 月 5 日
■出品作品の紹介
- 静物 Still Lifes –
左上:
≪静物≫ 1946 年
20 世紀美術館(ミラノ)、ボスキ・ディ・ステファノ・コレクション
© Comune di Milano – Museo del Novecento - Collezione Boschi Di
Stefano
右上:
≪静物≫1948 年
トリノ市立近現代美術館、グイド・エド・エットーレ・デ・フォルナリス財団
© by courtesy of the Fondazione Torino Musei
左下:
≪静物≫ 1946 年
国立近代美術館(ローマ)
© Roma, Galleria Nazionale d’Arte Moderna e Contemporanea, by
courtesy of Ministero dei Beni delle Attività Culturali e del Turismo
右下:
≪左手に白いカップのある静物≫ 1930 年
エノス・フェッリ・コレクション
© Luciano Calzolari - Studio Blow Up, Bologna
- 風景 Landscapes –
左:
≪フォンダッツァ通りの中庭≫ 1954 年
モランディ美術館(ボローニャ)
© photo Sergio Buono, Bologna
右:
≪風景≫ 1962 年
ウニクレディト・アート・コレクション
© Marco Baldassarri, Bologna
- 花 Flowers –
左:
≪花≫ 1941 年
個人蔵(モデナ)
右:
≪花≫ 1952 年
ミラノ市立ボスキ・ディ・ステファノ邸美術館
© Comune di Milano - Casa Museo Boschi Di Stefano
東京新聞文化事業部 〒100-8505 東京都千代田区内幸町 2-1-4 TEL 03-6910-2513 FAX 03-3503-1438
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2015 年 11 月 5 日
■ジョルジョ・モランディの生涯
1890 年
1907 年
1909 年
1910 年
1912 年
1913 年
1914 年
1918 年
1919 年
1920 年
1930 年
1934 年
1939 年
1943 年
1948 年
1953 年
1955 年
1956 年
1957 年
1958 年
1962 年
1964 年
7 月 20 日、5 人の兄弟姉妹の長男としてボローニャに生まれる。
ボローニャの美術アカデミーに入学。
初めてヴェネツィアへ行き、第 8 回のビエンナーレを訪問。ヴィットリオ・ピーカの著作『フランス印象派』でセザン
ヌの複製図版を見る。
第 9 回ヴェネツィア・ビエンナーレを訪問、この回にはルノワールとクールベの作品が展示されていた。フィレン
ツェでウフィッツィ美術館へ行き、ジョット、マザッチョ、パオロ・ウッチェッロに特に関心を寄せる。最初の《風景》
を描く。
エディションを明示した最初のエッチング《ボローニャのサヴェナ川にかかる橋》を制作。
夏、母や 3 人の妹とともに初めてグリッツァーナへ。美術アカデミーを卒業。
3 月 21 日と 22 日、アカデミーの同窓生とともに、ボローニャのホテル・バリオーニで未来派展を開催。小学校の
素描の教師の職を得、1929 年まで続ける。
友人のジュゼッペ・ライモンディがモランディにジョルジョ・デ・キリコとカルロ・カッラの作品を紹介、いわゆる「形
而上絵画期」の静物画を描き始める。
ローマでジョルジョ・デ・キリコに会う。1921 年まで刊行された雑誌『ヴァローリ・プラスティチ』の創刊者であるマ
リオ・ブローリオがモランディの作品を買い始め、1924 年まで彼に作品の独占権を与える契約を結ぶ。
ヴェネツィア・ビエンナーレを訪れ、セザンヌの展示を見る。
名声が広まり、ボローニャの美術アカデミー銅版画科の教授職を得る。ピッツバーグのカーネギー賞に招待され
る(以後 6 回出品)。
美術史家のロベルト・ロンギがボローニャ大学での講演でモランディを「イタリアの現存作家のうち最も重要なひ
とり」と評する。
第 3 回ローマ・クワドリエンナーレで一室を与えられ、ブルーノ・サエッティに次いで絵画部門の 2 等賞を受賞。
美術史家アルナルド・ベッカリアによる最初のモノグラフが出版される。
第 4 回ローマ・クワドリエンナーレに参加。5 月、「正義と自由」運動の闘士である評論家との交友関係から、ファ
シスト体制への反乱分子として逮捕。一週間を獄中で過ごした後、釈放。家族とともにグリッツァーナへ移り、1944
年 9 月までそこで過ごす。
第 24 回ヴェネツィア・ビエンナーレで絵画部門の大賞を受賞。ローマのサン・ルカ国立アカデミーの会員に選ばれ
る。
第 2 回サンパウロ・ビエンナーレで版画部門の大賞を受賞。
カッセルで開かれた第 1 回のドクメンタに参加(1959 年にも参加)。
初めてイタリアを離れ、スイスを 2 度にわたり訪問。ヴィンタートゥール美術館での個展と、チューリヒでのセザン
ヌ展訪問のためだった。26 年におよんだ美術アカデミーでの教職を退く。以後、水彩にも関心を高め力を注ぐよ
うになる。
シャガールをおさえ第 4 回サンパウロ・ビエンナーレの絵画部門の大賞を受賞。
グリッツァーナに自宅兼アトリエを建て、夏に限らず長い時間を過ごすようになる。
ドイツのジーゲン市が個展を開催、同市よりルーベンス賞を授与される。
6 月 18 日、数か月間の病の末、ボローニャで死去。
上:自宅でのモランディ、1961 年
photo © Antonio Masotti, Bologna
中:フォンダッツァ通りのモランディのアトリエ
(ボローニャ)、1980 年代
photo © Paolo Ferrari, Bologna
下:グリッツァーナのモランディのアトリエ
(ボローニャ近郊)
■モランディ美術館とカーサ・モランディ(モランディの家)
モランディ美術館は、モランディの妹であるマリア・テレーザからボローニャ市への多数の作品寄贈を受け、1993 年に創設
されました。この寄贈品がボローニャ近代美術館(MAMbo)の既存の所蔵作品に加わることで、最大にして最も重要なモラン
ディ・コレクションが生まれました。
現在の収蔵品は、油彩 62 点、水彩 18 点、ドローイング 92 点、エッチング 88 点、彫刻 2 点、版画原版 2 点。モランディが
扱った素材と技法を網羅し、この画家の歩みをつぶさに辿ることのできる唯一のコレクションです。
2012 年、モランディ美術館はボローニャ市庁舎内から MAMbo 内に移転しました。近代美術館の常設展と連関することで、
モランディの重要性はいっそう明確に見えるようになりました。今日このボローニャの画家を研究することの意義を伝えるべ
く、一部には現代作家の作品も並べて展示し、モランディに関する映像と彼のアトリエを撮った写真家の作品を紹介する部
屋も備えています。コレクションを活用した企画展の開催や、国内外の施設との共同企画も絶えず行っています。
また、ボローニャ市はモランディが人生のほとんどを過ごした自宅兼アトリエを市営化し、建築家マッシモ・イオザ・ギーニに
よるリノベーションを経て 2009 年から公開しています。このカーサ・モランディ(モランディの家)では、写真や蔵書など画家旧
蔵の資料を丁寧にセレクトし、モランディの足跡の細部を伝えるとともに、最新の情報を発信し続けています。
上:モランディ美術館展示風景
photo © Matteo Monti, Bologna
下:カーサ・モランディ(モランディの家)ボローニャ
photo © Roberto Serra, Bologna
東京新聞文化事業部 〒100-8505 東京都千代田区内幸町 2-1-4 TEL 03-6910-2513 FAX 03-3503-1438
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