3 億ドル以上民間借款

○ 3 億ドル以上民間借款(1965 年)
約 11 億ドル以上が韓国政府に供与された。
当 時 の 韓 国 国 家 予 算 は 3.5 億 ド ル 、 韓 国 国 家
予 算の 約 3 倍 の 金 額 が供 与 さ れ た こと に な る。
ちなみに当時我が国の外貨準備高は約 18 億ドル
程度であった。
この経済協力金に関し日本側は個別の補償と
し て 軍 人 ・軍 属 と し て の 徴 収 、 民 間 人 の 徴 用 と
(韓国国内の反対運動)
かの補 償金、その 他の補償請 求を個別に 金額を決め て支払うこ とを主張し たが韓国
側は総 額で支払っ てもらえれ ば韓国政府 が責任を持 って個々人 に支払うこ とを主張
した。
そこで総額で支払うことにしたが、韓国政府は大半の資金をインフラ整備や工場、
企業等 に投資し見 事に「漢江 の奇跡」と 呼ばれる経 済発展の礎 を築いた。
しか し、収まら ないのは国 民感情で、 個人的補償 は僅か、歴 史認識、請 求権、李
承晩ラ インの破棄 等、屈辱的 な譲歩で日 韓基本条約 が結ばれた ことに対す る怒りは
凄 ま じ く 、「 売 国 奴 」「 豊 臣 秀 吉 の 朝 鮮 出 兵 以 来 の 日 帝 侵 略 の 償 い に こ ん な は し た
金 で 妥 協 す る の か 」「 屈 辱 的 妥 協 」 等 々 の 怒 り が 軍 事 政 権 に 対 す る 怒 り と 相 乗 し て
渦巻き 、同時にそ の矛先は日 本に向けら れた。
現在問題になっている「慰安婦問題」に関しては、その頃は全く知られておらず、
韓国側 も補償に関 する請求は 全くしてい なかった。
従っ て全ての補 償に関する 請求権はこ の日韓基本 条約に含ま れており、 その後に
は請求 権は発生し ない、解決 済みとした 。
と こ ろ が 、 廬 武 鉉 政 権 に な っ て か ら 「 慰 安 婦 」「 サ ハ リ ン 残 留 韓 国 人 」「 韓 国 人
原爆被害者補償」は対象外だったから改めて補償交渉を開始せよ、と主張し始めた。
また 日韓基本条 約は屈辱的 であるから これを破棄 し、同時に 日本統治下 に被害を
受けた 個人への補 償などを義 務付ける内 容の新しい 条約を改め て締結する よう要求
し た決 議 文 を 国 会 に 提 出し た 。
金 大 中 ( キ ム ・ デ ジ ュ ン ) 拉 致 事 件 : 1973
年 8 月 8 日 、大韓民国の政治家で後に大統領
に なっ た 金 大 中 氏 が 、 東京 千 代 田区 の ホテ ル
グ ラ ン ド パ レ ス 2212 号 室 か ら 白 昼 、 韓 国 大
使 館一 等 書 記 官 金 東 雲 とそ の 部 下に よ り拉 致
された事件があった。
クゥーデターで政権を奪取し、
(拉致事件の現場検証)
大統領 になった朴 正煕大統領 だが再選す るには国民 の支持を得 る必要があ り、大統
領 選 挙 に 臨 ん だ が ,そ の 対 立 候 補 が 国 民 的 人 気 の あ っ た 民 主 党 金 大 中 氏 で 、 現 役 の
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