プラハ国立美術工芸博物館所蔵

プラハ国立美術工芸博物館所蔵
耀きの静と動 ボヘミアン・グラス
平成27年6月6日(土)~8月30日(日)
本展では、プラハ国立美術工芸博物館が所蔵するガラス工芸品170
件を通して、15世紀から現代にいたるまでのボヘミアン・グラスの
変遷をたどります。
現在のチェコ共和国周辺を指すボヘミアでは、13世紀頃からガラ
ス製造が始められました。1670-80年代、
「ボヘミアン・クリスタ
ル」と呼ばれる無色透明のガラスが開発されると、ヨーロッパのガラ
ス市場を席巻する勢いとなりました。
「コロウラット家紋章文蓋付ゴブレット」は、透明度の高いガラ
スの表面に施されたカットとエングレーヴィングが効果的な作品。
67cmという大きさとは対照的に、細部にまで植物文などの装飾がみ
られます。
19世紀には鮮やかな絵付技法や色ガラスを用いた様々な作風を展
開。
「酒器セット」は、花弁に包まれているかのような繊細なエナメ
ル絵付けが目を惹きます。20世紀初期に流行したアール・ヌーヴォー
様式を象徴する華やかな作品です。
今もなお進化し、様々な耀きを放ち続けるボヘミアン・グラスの世
界をどうぞお楽しみください。
※展覧会の詳細は当館HP(http://www.city.kobe.lg.jp/museum/)を
ご覧ください。
《コロウラット家紋章文蓋付ゴブレット》
1720年
ボヘミア プラハ国立美術工芸博物館
Photo © Gabriel Urbánek
芸
術
だ
よ
り
神戸市立博物館
学芸員 中山 創太
《酒器セット》1900年以降
マイヤーズ・ネッフェ・ガラス工場、シュマヴァ・アドルフォフ
(製作)
プラハ国立美術工芸博物館 Photo © Gabriel Urbánek
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