外国語活動学習指導案 指導者:高橋 梓, AET: Duncan Brotherton When’s your birthday? 1.学年・組 第4学年南組(33 名) 2.日時 平成27年6月4日(木)第4時限(11:40~12:25) 3.授業づくりの視点 外国語活動テーマ『コミュニケーションの種蒔き』 外国語でのコミュニケーションにおいて、言いたいことがいえない・聞いたことがわからない とき、どうしますか。教室内の児童なら、 「日本語に頼る」のが安易な方法だろう。 「沈黙」す ることもあるだろう。しかし、いくつか対処法を知っていれば、 「言葉が分からないからでき ない。 」ではなく、 「別の方法を試してみよう。 」と考えることができる。外国語活動では、外 国語の表現を習得するだけではなく、コミュニケーションを円滑に行うための「方略 (8.資 料参照)」の体得を目指したい。そのような方略を駆使する姿勢を会得することは、児童にと って一生の財産になるだろう。それが、 「コミュニケーションの種蒔き」である。 教材について 児童について 00誕生日は1人に1つずつある。 12 の月と 31 1-100 までの英語表現は去年に学習した。 までの序数を知っていれば、表現できる。 15 と 50 などストレスの位置による意味の なにより、児童にとって興味深いものだ。 違いにも気づいている。序数は未習である。 語尾につく th など、英語特有の音が、序数 語彙は豊富であるが、外国語を母語の音に には必ず含まれている。しかし、同じパタ 当てはめて発音する、所謂カタカナ発音で ーンの繰り返しなので、取り掛かりやすい。 英語表現を覚えている児童も少なくない。 数字は音が似た語が多く、聞きづらいため 授業内外において、積極的に英語を使おう に、日本語で言いたくなる。しかし、1-10 とするが、言えない、聞き取れない場面で さえ知っていれば簡単に言い替えられる。 の対処法が乏しく、日本語に頼ってしまう。 指導にあたって 本単元は「コミュニケーション方略」と「英語特有の音」への入り口とする。教師が、4つの 方略(聞き直す、確認する、言い替える、ジェスチャー)を使う場面・状況を設定する。これ らの方略を知ることによって、本時の活動で、日本語に頼らず、誕生日を伝え合うことができ る。また、日本語には無い子音 /s/ /f/ /th/ /r/ の定着を図る。口の形の絵を示すことで、視覚情 報を手がかりにして、聞き取りができると同時に、自分が調音するときのヒントにもなる。児 童同士で行う活動を多く取り入れ、児童の発話量を保障したい。 4.単元目標および評価規準 コミュニケーションへ の関心・意欲・態度 単元目標 具体的評価規準 母国語を使わず外国語だけ ・伝わりにくいとき,言い換え表現な で話している。 より効果的に、意思疎通がで どを使う。 ・聞き取ったことが、確かか分からな きるように工夫しようとし いとき、聞き返す。 ている。 外国語への慣れ親しみ 日本語には無い英語特有の ・口の形を意識して発音することが 音を調音したり、聞き取った りすることに慣れ親しむ。 できる。 ・話者の口元を見て、言いいたいこと をくみ取ろうとする。 言語や文化に関する 世界には様々な行事がある 気づき ことや、日本と同じ行事でも 時期が違うことに気づく。 ・北半球と南半球では季節が逆にな ることに気づく。など ・世界中の正月は1月で入学式は4 月ではないことに気づく。など 5.単元展開と指導言例(本時6/7) 1時間目 ・月の名前を学ぶ →「Let’s sing the month song」 →「What month is this month?」 ・世界の行事を知る →「When is Christmas day in Australia?」 →「When does school start in Korea?」 3~5時間目 ・序数を学ぶ →「How do you say “一塁、二塁、三塁”in English?」 →「What sound do you hear between 20 and th?」 ・英語特有の音を口の形をヒントに学ぶ →「Look at teacher’s mouth, and copy it.」 →「Is it the r sound or the l sound?」 6時間目 ・ 「確認」 「言い替え」などの方略を実践する (本時) →「You can ask “thirteenth? thirtieth?”」 →「or you can say “one three” instead of “thirteenth”」 7時間目 ・バースデーブックを作る →「Ask everyone’s birthday and write it down on the birthday book.」 →「Now you can say all dates!! Everyone good job!!」 6.本時の目標 英語コミュニケーション活動が円滑に進まないとき、日本語に頼ることなく確認や言い替えなど の対処法を用いて積極的にコミュニケーションを図ろうとする。また、英語特有の音に気を付け て発音しようとする。 7.指導言を中心とした本時の展開 及び 予想される児童の発言・行動 [かまえる] The Month Song: 12ヶ月の歌(全体) Hands up when you hear your 月の歌を歌う。自分の誕生日の月が出てきたら手を挙げる ことによって、児童は集中して聞く。歌詞を映像で出し、聞 birthday month. くだけでなく見て、月の名前を覚えやすくする。 What’s the date today? 「January February March…..」 「June 4th」 [のぞむ] Mini Phonics: 英語の音声(全体→ペア→全体) first, second, quiz time!(口パ 日本語には無い /s/ /f/ /th/ /r/ の音と口の形を確認する。口 クで) パクで序数を言い、口の形だけを頼りにどの序数かを当て るクイズをし、口の形を意識して調音できるようにする。教 師がクイズを出すだけでなく、児童にも出す機会を与えて、 Let’s do in pairs 相手に伝わるように発音することを意識させる。 Any volunteers? 「first」 「second」 「third」 「fourth」 「fourth」 Quiz please. 「quiz time!」 Ordinals Review: 序数の確認(ペア) Let’s say 1st to 12th in pairs. Stand up! ペアで交互に序数を言い、言い終わったら着席をする。ペア で言うことで、二人で確認しあうことができる。聞き手がい るので相手を意識して言うことができる。つまづいている Next, let’s try backwards. ペアには教師が一緒に言うなどの支援をする。 31st to 20th. 「first」 「second」 「third」 「fourth」 「fourth」・・・・ 「thirty-first」 「thirtieth」 「twenty-ninth」・・・・ [ひらく] Introduction of the target language: テ-マの導入(全体) ビデオを見て、今日のターゲット語を聞き取り、意味を推測 Look and listen. することに慣れる。実際の外国語での会話では、たくさんの What are they talking about? 未知語と遭遇するので、文脈から未知語の意味を推測し、相 How did you know the answer? 手の意図を理解する練習をする。 「Birthday!」 「December sixth」 Model and practice: モデルと定着(全体→ペア) 3段階(教師のモデルに合わせて、全体で発話→教室を半 When is your birthday? 分に分けて教師の助けなしに発話→ペアで誕生日を尋ねあ う)に分けてターゲット語の定着を図る。モデルを示し、 Ask in pairs. 段階を踏むことで、安心して発話できるようにする。 「When’s your birthday?」 [ふかめる] KEYS: コミュニケーションの鍵(全体) When’s Kanamori sensei’s 英語コミュニケーションの中で、通じ合えなくて困ったこ とがあっても、日本語に頼る必要がなくなるように、を「確 birthday? 認」 「言い替え」などの方略を実践し、身につける。 What can you say, when you どんなときにそれらの方略を使うかを確認できるように、 couldn’t catch meaning? 実際にききとれなくて困った場面をつくる。 What can you do, when you 「One more time, please.」 still don’t understand? 「Check.」 「Hint, please.」 What can you do, when you 「Gesture, please.」 still don’t understand? Now I know Kanamori sensei’s birthday. ゴール 日本語にたよらない。 Activity: 尋ねあい活動(ペア) Make your own Bingo sheet. 学級の友達に誕生日を聞いて、ワークシートに記入する。児 Ask your friends’ birthday. 童が集めた情報を使って、ビンゴをすることを事前に伝え ることによって、活動を動機付ける。コミュニケーションゴ No Japanese. And be careful ールを黒板に書くことによって、活動の目的を明確にする。 about /s/ /f/ /th/ /r/ sound. 「 (聞こえなかったので、もう一度尋ねよう。) 」 「 (12/1 かな?確認しよう。 ) 」 「 (伝わってないので、言い替えよう。 ) 」 「」 Post Activity: ビンゴ活動(全体) Let’s play BINGO. 尋ねあってわかった友達の誕生日を使って、ビンゴをする。 友達の誕生日も言うことで、自分の誕生日以外の、月と日も When’s 〇〇くん’s birthday? 言えるようにする。 「2/14」 「7/29」 「8/1」 「9/12」 [ふりかえる] Reflections: コメント(全体) 今日学習したことを使った人 今日学習した、聞き直す、確認する、言い替える、ジェスチ はいますか。それは、どんな場 ャーの方略を使った例を尋ねる他,教師からもコメントを 面ですか。 して,次回以降の活動に対する動機付けをする。 ○○さん said △△. 「□□くんが、確認してくれたので、間違いに気づきま It was very good. した。 」 「14 を、one & four と言ってくれたのでわかりやすか ったよ。 」 Ending: 締めくくり(全体) By the way, I have one more 最後に,担任の先生の誕生日を聞き取り、聞き取った日 video. Let’s watch it. 付を、全員そろって言う。一体感に期待。 Whose video? 「Tatsumi sensei !!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「October 2nd !!!!!!!!!!!!!!!!」 When? 1,2,3. 8.資料 本単元の語彙 Desined by Kenta Moriji 「コミュニケーション方略(例) 」<2013年の個人テーマより> L2(第二言語)に限らず L1(第一言語)であっても、実際のコミュニケーションを図る場面で は、言語に関する知識だけではなく、以下のようなコミュニケーション方略が必要不可欠である。 Speaker’s Strategies(話し手の方略) ・聞き手がどんな人か意識して、発話内容・速度・音量を調整することができる。 ・他の表現で言いかえる、相手の理解度を確かめるなど、伝えるための努力ができる。 ・失敗を恐れず、とにかく発話してみる(伝えようとする)ことができる。 Listener’s Strategies(聞き手の方略) ・状況・文脈・非言語情報を足場に、相手の意図を推測することができる。 ・理解度を伝えることや、理解するための交渉(聞きなおし等)をすることができる。 ・相づちを打ち、反応をして、話し手を勇気づけることができる。 など。 本単元のアクティビティー集 Months and Ordinals Birthday Battle Ship Bingo Sheet <7時> バースデーブック 月の名前と序数 -- Birthday Book
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