テーマ 2015年4月17日(金)18:30‐20:30 「東洋 + 西洋 ∼治癒力を高める∼」 ゲスト ■ 風見 大五郎 氏 訪問リハビリ・はり灸「鍼風治療院」代表 ■ 長谷川 佳文 氏 区立碑文谷体育館館長 / 障害者スポーツ指導員 × 日本陸連上級インストラクター、ノルディックウォーキングマスタートレーナー 東洋や西洋から伝わってきた治療法。どちらも自分の身体にあわせて上手にコントロール 外部・地元の専門家をゲストに迎えたトークイベント。 していくことが大切です。漢方や鍼治療といった東洋医学、北欧フィンランドではじまった 祐天寺駅周辺に関連するさまざまなテーマで開催す ノルディックウォーキングなど、それぞれの視点から健康をテーマにお話をうかがいました。 る、気軽な交流、つながりづくりの場です。 まず、ゲストのお二人から、それぞれのご専門についてのお話をうかがいました。 東洋医学の『鍼灸』治療 地元五本木で訪問治療を専門に行う鍼風治療院院長の風見大五郎さんは異色の経 歴の持ち主。もともとはイタリア料理の料理人だったそうで、レストラン勤務中に 患ったストレスによる痛みを鍼灸で治療したときに東洋医学と出会いました。それ 以降、資格を取得し、この『鍼灸』の道に進んだそうです。今回のトークでは、東 洋医学の考え方や治療法について、これまでのご自身の実例などを交え、やさしく わかりやすくお話いただきました。 けいらく 東洋医学の考え方では、 気 や ツボ をつなぐ『経絡』という目に見えない身体 長谷川佳文さん ( 左 )、風見大五郎さん ( 右 ) の連絡システムを使い、私たちの身体の回復をお手伝いしてくれているそうです。 西洋医学では頭痛、腰痛など症状に対する病名はひとつですが、東洋医学では同じ 病名でも痛みや悩みに合わせて違ったツボを選択し、 個々にあわせた治療を行います。 その仕組みは、電車の路線図に例えて考えるととてもわかりやすいそうです!全 身に流れる 14 本の経絡の中に様々なツボが点在している、これを東京の鉄道路線 図で例えると、JRや私鉄などのたくさんの路線を『経絡』、その中にある各駅を『ツ ボ』と置き換えることができます。鉄道事故などのトラブルが起こると、周囲の隣 会場の様子 接する路線で振り替え輸送などをしながら混乱した流れを収拾するように、身体の 痛み も同じような仕組みで回復させることができます。直接、患部を治療する のではなく経絡同士のつながりを考慮して、一番効果のあるツボを治療していくそ うです。 「これが鍼灸の真髄です」と風見さんは力強く話します。おもしろいですね! 日本では西洋医学が入ってくる以前は鍼灸治療で身体の病を治していたので、 「現 代社会のストレスによる症状等にもとても効果のあるもの。トラブルが起こったと きは東洋医学や鍼灸を健康管理のファーストチョイスにしてほしい」そうです。 また、他にも具体的な症状に対して効果のあるツボのお話や、一言に 鍼 といっ さっかしん 風見さんは鍼灸の仕事に携わり 10 年。「痛みは身体か らの信号。自分の身体を誰かに任せるのではなく、敏 感になってほしい」と話します。 ても刺さない鍼(擦過鍼)で擦りつけてツボや皮膚を刺激する治療法もある、など 幅広くお聞きすることができました。 でもやはり、第一に考えてほしいのは自分のことを大切にしてあげること。「治 療に頼るのではなく、普段の運動や食事、睡眠などをきちんと摂って病院や薬に頼 らない幸せな生活づくりをしてほしい」とのことでした。 北欧のスポーツ、ノルディックウォーキングって? 続いて、区立碑文谷体育館の館長である長谷川佳文さんのお話です。長谷川さん は、NPO の日本ノルディック協会に所属し、現在は副理事長として日本全国をま わってノルディックウォーキングの普及活動に取り組んでいらっしゃいます。 当日は目の前でウォーキングも披露いただきました。 長谷川さんは日本でノルディックウォーキングの指導 に取り組まれ、11 年になるそうです。 ノルディックウォーキングは 15 年ほど前に北欧フィンランドからやってきた新しいスポーツです。クロスカントリーの選 手が夏の間に行ったトレーニングがはじまりで、スキーのストックのような2本のポールを使い、コア(体幹)を中心に、お腹、 肩、腕や足など全身を鍛えることができるのが大きな特徴です。「人間はもともと4本足の動物だったが立ち上がったために 身体が揺れてひざや腰を痛める原因になってしまった。それを再び4本足に戻り、歩ける身体づくりをすることがノルディッ クウォーキングの考え方」と長谷川さんは話します。ご高齢の方でも気軽にはじめられ、体験者の方が碑文谷体育館の体組 成計で計ったデータからも週3回のウォーキングを続けることで、とてもお元気になっていることがわかります。 他にも、ノルディックウォーキングが紹介された動画や、長谷川さんが指導に関わる介護施設での体験者の方のお話など、 これまでのご経験に基づいたお話をたくさんお聞きすることができました。「生活の中でスポーツを楽しむことでこんなに身 体が元気になるんだ!ということを知ってもらいたい」とのこと。ノルディックウォーキング用のポールは碑文谷体育館で 貸し出しを行っているので、どなたでも気軽に楽しむことができるそうです。継続して元気に歩くことが健康づくりにつな がるんですね!参加者の中にはノルディックウォーキングを初めて知った方も多かったようで、みなさん興味津々でした。 後半は、日頃から簡単にできるストレッチ、ツボのことなど、参加者のみなさんからの質問にも答えていただきながらアッ トホームな雰囲気で会は進みました。また、具体的な症状のお悩みには、ゲストのお二人それぞれのご意見をうかがえたり、 長谷川さんに実際にノルディックウォーキングの実演も見せていただけたりと、とても貴重な機会となりました! 今回のお話でお二人に共通していたのは、やはり健康な身体づくりのこと。運動・食事・睡眠など、健康を意識して身体 の基礎体温を上げることは、免疫力の向上や活性化にもつながります。「日頃から自分でできる運動やウォーキングなどで、 薬に頼らない身体づくりを続けていきましょう!」という言葉が印象的でした。それでもダメなときは、自分にあった回復 能力を見極めて、高める努力をすることが大切なんですね。風見さん、長谷川さん、本日はどうもありがとうございました! 地元人に聞く! 2歳で祐天寺の住人となり、それから 60 年ずっとこの町で暮らしてきて、今自 宅の片隅でささやかな建築設計事務所を営んでいるのですが、今回改めて「祐天寺 について」考えてみました。 周りは代官山、中目黒に三宿、若者のオシャレな街として発展してきました。そ れに比べて祐天寺はなんだかちょっと乗り遅れて、取り残されているようなイメー ジはありませんか? でも、身びいきかもしれませんが、暮らしやすいし、私はこ の町が好きです。 お年寄りがよく歩いています。ベビーカーを押す人やチャイルドシートにお子さ んを乗せた自転車もよく見かけます。 まちづくり・町おこしでよく言われるのが「その町に無いものを数え上げるので はなく、今ある良さを探そう」ということ。 お年寄りや子供連れにやさしく、歩 行者や自転車にほどよく、子育てしやすいのが祐天寺の良いところなのかなと感じ ているので、そんな良さをこれからももちつづけてほしいと思うのです。 文・(有)AIKO 環境計画 相子芳也さん(祐天寺在住) ● 祐天寺寺子屋トークとは 祐天寺駅界隈に関連する様々なテーマを設定し、地元・外部の専門の方をゲストに迎えたトークイベントです。様々な参加者 が交流・意見交換する地域についての学びの場であり、継続的に開催することで、地域のゆるやかな つながりづくり のきっ かけとなる場を目指します。「祐天寺駅周辺には個性的なお店も多く、また、様々なバックグラウンド(世代や職業)の人が住 んでいます。住んでいる、働いているだけだとなかなか知り合う機会がないけど、知ると面白い地域の人、場所がたくさんあり ます。これを地域の財産として活かし、地域のいろいろな人と協力して、楽しい!学べる!場を作ることで、祐天寺で、様々な 人が知り合う機会を作りたい」そんな想いで寺子屋トークを企画しました。 祐天寺で何か活動したい、つながりをつくりたい、知り合いを増やしたい、一緒に企画を考えてくれる方を募集してます! ●「Facebook 祐天寺つながるプロジェクト」のページはこちらから。 http://www.facebook.com/yutenjitunagaru 主 催:めぐろまちづくり塾、エコライフめぐろ推進協会 連絡先:エコライフめぐろ推進協会 まちづくりグループ(目黒区総合庁舎別館6階) TEL:3715-7835 e-mail:[email protected] HP:http://www.takenoko-town.jp/ Facebook 祐天寺つながる プロジェクト
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