みんなで支えよう

みんなで支えよう
認知症
~ 精華町認知症ケアパス ~
認知症は身近な病気です。認知症を正しく理解し早期発見につなげることで、症状の進行を
ゆるやかにするための適切な治療を受けることができます。
また、周囲の正しい関わり方や様々なサポートの利用で症状の進行はゆるやかになります。
れ
忘
もの
認知
症
曜日や日付を何度も確認しないと
忘れてしまう。
電話をかけることができない。
取り次ぎができない。
ものが “ないない” と
よく探している。
1 つでも該当したら、この冊子を読んでください。
気になることがあれば、地域包括支援センターや
かかりつけ医にご相談ください。
精 華 町
平成27年3月
この冊子は京都府地域包括ケア総合交付金を活用しています
日常生活の経過
家族 のコラム
家
湯上がりの私 (息子) は下着のまま、 部屋で横になり
休んでいたら、 いつの間にか眠ってしまった。 しばらくして、
人の気配で目が覚め、 そこに毛布を持った母が立っていた。
「あぁ、 こんなところに寝て、 風邪でもひいたらどうするんじゃ」
身近な人が認知症のどの時期に該当するのか把握することができます。必ずしもこの通りの
経過をたどるわけではありませんが、この先の経過の中で大まかな位置を知り、今後を見通す
参考としてください。
といいながら、 その毛布をかけてくれました。 私は寝たふり
をして聞いていましたが、 この時ばかりは、 涙があふれて
止まりませんでした。 【「痴呆の人の思い、家族の思い」(中央法規出版)より抜粋】
= 認知症になると何もかもわからなくなるわけではありません。最後までその人らしさは残ります。=
※認知症にはいくつか種類があります。
ここでは「認知症」の多くを占める「アルツハイマー型認知症」について記載しています。
「あれ? ちょっと気になる」
「おかしいな」 と思ったら
元気な時期
発症した時期
元気な
な時期
元気
時期
をチェック !!
○食
事
◎料
理
発症した時期
症状が多発する時期
(変化が起き始めた時)
(日常生活に手助け・介護が必要)
「今日の朝ご飯は何を食べた?」
○
日常生活の行動
○ 会話など
朝ご飯の献立が思い出せないことは
もの忘れ。
朝ご飯を食べたこと自体を忘れていた
ら認知症の疑いあり。
○「あれ」
「それ」などの代名詞が話の
○ 着替え
○
「おなかすいたな …」
○ 食べ物をあるだけ食べてしまう。
○ 食事したことを忘れる。
終末期
(常に介護が必要)
「おかわり … いま何杯目?」
「夕飯はまだか?」
○ 食べ物でないものを口に入れる。
○ 食べこぼす、むせるなどが多くなる。
◎
同じことを繰り返し話す。
○ 電話をかけることや取り次ぐことが
できなくなる。
○ 攻撃的な発言をする。
○ 時間や日にちがわからなくなる。
○
前後、逆に着てしまう。
○
同じ物ばかりを着ている。
○ 介助が必要
流動食となる。
料理の手順がわからなくなる。
○「同じことを繰り返す」
「5分前のことを忘れる」
○
ボタンを掛け違える。
「口を開けてください」
○ 食べる行為を忘れる、
同じ献立が続く。
◎ 調味料の間違え、使い忘れをする。
◎ 火の不始末がふえる。
◎
なかで多くなる。
思い出話が多くなる。
○ 性格に大きな変化はない。
○ 趣味や興味のあったことに
対して関心が薄れてくる。
○ 名前を間違えたり、
うっかり
忘れたりする。
「○○ちゃんだったかね?」
○
身体面の障害が
複合する時期
無関心で声かけにも反応しない。
○ 家族の顔や名前がわからなくなる。
○ 笑顔や表情がなくなる。
○
「質問に答えられない」など会話が成立しない。
季節がわからなくなる。
○
季節感のない洋服を着るようになる。
(夏でも重ね着したり、セーターを着る)
○
○
○「着る」
「脱ぐ」の意味がわからなくなる。
○
着替える方法を忘れる。
着る順番がわからなくなる。
「この服ええやろ?」
○ お金の管理・
○
買い物
○服
お財布が小銭でいっぱいになったり、
支払いがうまくできなくなる。
○
薬
○
○
財布や 通帳を盗られたなどと妄想がある。
の度に同じものばかりを
買う。
○ 買い物
通帳など大切なもの
の保管場所がわから
なくなる。 「どこにいった?」
服薬を忘れる。
◎ トイレの場所がわからなくなる。
◎ 排せつに家族の一部介助が必要になる。
◎ 失禁を隠すために汚れた下着を隠す。
薬の回数や量を間違える。
○
◎ 排せつ
●外
行き慣れた 所への交通機関を間違えるようになる。
● 外出の回数 が減る。
出
●
「もの忘れ」 と 「 認 知 症 」 ・・・「もの忘れ」・忘れたことを自覚できる。
1
(うっかり忘れる)
「盗ったやろ?」
(すっかり忘れる)
認知症はいつのまにか始まり、
個人差はありますが、ゆるやか
に進行していくのが特徴です。
・体験の一部を忘れる。
◎ トイレ以外の場所で排泄する。
◎
排せつ物を手でさわる。
● 自分がいる場所がわからなくなり、
外出して自分で帰ってこられなくなる。
行方不明になることも。(徘徊行動)
・人や場所、時間が「わからなくなる」ことはない。間違えはする。
「認 知 症」・もの忘れを自覚できない。 ・体験そのものを忘れる。 ・人や場所、時間が「わからない」ことになる。
かかりつけ医や地域包括支援
センターなどへ相談を。
はやい対応が肝心です!!
2
頼れる“ちから”
介護
これらのマークがついている事業等は、
最終ページに連絡先等を記載しています。
お気軽にお問い合わせください。
精華町には認知症の方や介護する家族などを支援する体制があります。認知症の進行に
あわせた介護保険サービスや公的サービス、その他の支援を上手に利用しましょう。
症状 が多発する時期
発症した時期
元気な時期
(日常生活 に手助け・介護が必要)
(変化が起き始めた時)
身体面の障害が複合する時期
(常に介護が必要)
終末期
予防・備え
認知症カフェ
予防
・
備え
介護保険サービスの利用について
(介護マーク)のある取り組みは、利用にあたって、要介護・
要支援認定を受ける必要があります。また認定の要介護度に
より、利用が難しいサービスもあります。
精華町役場福祉課、地域包括支援センターにご相談ください。
認知症カフェ
認知症予防教室
地域福祉権利擁護事業(※⑤)
高齢者ふれあいサロン(※①)
成年後見人制度(※⑥)
老人クラブ(※②)
介護者リフレッシュ事業(※③)・介護者家族の会[なでしこの会](※④)
介護者リフレッシュ事業・介護者家族の会[なでしこの会]
相
地域包括支援センター
精華町役場 福祉課
精華町役場 福祉課
談
相談
認知症初期集中支援チーム
認知症安心サポート相談窓口
認知症安心サポート相談窓口
訪問診療・訪問看護・居宅療養指導(歯科・薬剤師等)
訪問診療・訪 問看護・居宅療養指導
認知症疾患医療センター(京都山城総合医療センター)
認知症疾患医療センター
配食サービス、外出支援、おむつ支給、理美容など生活支援サービス
配食サービス、外出支援、おむつ支給、理美容など生活支援サービス
介護
通所介護・訪問介護・短期入所サービス
老人保健施設
介護
小規模多機能居宅介護施設
介護
グループホーム
通所介護・訪問介護・短期入所サービス
老人保健施設
グループホーム
住 ま い
住まい
介護
介 護
介護
介護
療
医療
かかりつけ医
医
かかりつけ医(参考「かかりつけ医認知症対応力向上研修」修了医)
介護
ケアハウス
介護
特別養護
老人ホーム
特別養護老人ホーム
支
認知症サポーター(6ページ参照)
精華町キャラバンメイト連絡会(※⑦)
精華町キャラバンメイト連絡会
援
支援
高齢者等SOSネットワーク事業[認知症高齢者等見守りネットワーク](※⑧)
民生委員・児童委員
認知症予防教室
認知症予防教
室・認知症カ
・認知症カフ
フェ
手芸、野菜栽培などの趣味活動や脳を刺激する
「脳トレ」など、各地区で特色ある予防教室を行っ
ています。活動によっては費用がかかるものもあ
ります。また、カフェでは、ご本人や家族の方の
健康相談、介護相談等も行っています。
詳しくは連絡先(最終ページ)にお問い合わせください。
3
民生委員・児童委員
※① 高齢者ふれあいサロン
自治会単位で月1回程度、趣味活動、健康づくり、
介護予防教室などを開催しています。
※④ 介護者家族の会「なでしこの会」
介護している方、介護をしてきた方が2ヶ月に1回
程度集まり、研修、交流などを実施しています。
※② 老人クラブ
仲間と趣味や社会奉仕などの活動を通して、健康の
増進や教養の向上を図る活動をしています。
※⑤ 地域福祉権利擁護事業
※③ 介護者リフレッシュ事業
在宅で介護をされている方のリフレッシュなどを
目的に研修・交流などを年数回実施しています。
社会福祉協議会が認知症や知的障害などで判断
能力が低下した人と契約し、同協議会の「生活
支援員」が日常の金銭管理や福祉サービスを受
けるための手助けをしています。
《 精華町社会福祉協議会にご相談ください。》
※⑥
成年後見人制度 《 地域包括支援センターにご相談ください。》
認知症や知的障害などで判断能力が十分でない人の法律行為を
保護・援助する後見人を決める制度です。
金銭管理、契約、医療介護の手続きなどを支援しています。
※⑦ 精華町キャラバンメイト連絡会
認知症サポーターの養成講座など認知症の普及啓発を行っています。
※⑧ 高齢者等SOSネットワーク事業
認知症などの方が行方不明になった場合に、地域の支援を得て、
早期発見するための事業です。
4
認知症の方への接し方
認知症の方やその家族を見守る理解者、
応援者です
認知症
サポーターに
なろう
認知症の方への対応は「驚かせない」
「急がせない」
「自尊心を傷つけない」の3つの“ない”
を基本に本人の気持ちになって対応することを心がけましょう。かかわり方しだいで、症状を
和らげることができます。
ぼちぼち
帰ります
《問い合わせ》精華町キャラバンメイト連絡会
精華町北部地域包括支援センター内 電話:94-5677
《翌週》
ゴ
ミ
出
し
が
で
き
て
い
な
い
み
た
い
・・・
おかしいねー
今週も間違った …
ト
イ
レ
の
場
所
が
わ
か
ら
な
い
トイレに
張り紙したの
”
“
あなたも
結婚記念日
忘れないでね
おばあちゃん
もえない
ゴミ
出しにいきましょう
《もえないゴミの日》
また、忘れる
ところだった …
やっ
家が ぱり
一番
やね
(小中学校・自治会・企業などを対象に講座の開催をしています。)
おばあちゃん
今日は もえる
ゴミの日よ
夕
方
に
な
る
と
荷
物
を
ま
と
め
て
、
家
に
帰
る
と
言
い
出
す
講師を派遣します。1 時間半程度の講座を受講し、終了後、サポーター
タ
の証「オレンジリング」をお渡しします。受講料は無料です。
おじいちゃん
トイレはこっちよ
止めても帰るって
きかないの
帰るよ∼
今、
用意するから
これ食べといてね
5
と
何
回
も
言
う
車で家のまわり
まわってくるか
さっき食べたの
忘れたのかしら?
ご
は
ん
は
ま
だ
か
ここが
おばあちゃんの
家よ!
おーい
お昼ごはん
まだか∼
こんな 時はど うする ?
ポ
イ
ン
ト
!
ご
は
ん
を
食
べ
た
こ
と
を
忘
れ
て
【サポーターになるには?】
”
“
食事をしたことを忘れたり、空腹を感じられ
なくなったりしています。
本人は初めて言ったり聞いたりしていると思っ
ています。
最近の記憶が薄れて、今いる場所がわから
なくなり不安になっています。
昔の記憶を思い出している場合もあります。
場所忘れ以外に、薬の飲み忘れもよくおこり
ます。薬をパッケージにいれたまま渡した場合
に、そのままポケットなどにいれて飲み忘れてし
まうことがあります。薬はパッケージから出して、
水といっしょに渡してあげましょう。
「ゴミ出しができていない」「地域の集まりに
参加しなくなった」など日常生活でのちょっと
した変化をきっかけに“声かけ”をしてみま
しょう。地域での見守りが大切です。
「食べていない」気持ちを受け入れ、
「もうすぐでき
ますよ」
「これでも食べて待ってくださいね」と相手
の気持ちによりそう対応をするのが良いでしょう。
一度外に連れ出してから出迎える、
「泊まっていって
くださいね」
「お食事・お風呂にしましょうか」など、
本人の気持ちを受け入れた上で安心させてあげると良
いでしょう。
どこに何があるのかわかるようにしましょう。認知症の
人はできるかぎり自分のことは自分でやりたいと考えて
います。どこにつまずいているのか理解し「ちょっと
した手助け」をしてあげましょう。
地域で認知症の理解を深め、日ごろの“声かけ”から
「明日は○○曜日だから“もえる”ゴミの日ですね」
と会話から気づかせてあげましょう。
「さっき食べたでしょう」
「何度も同じこと言わないの」
などと否定や事実説明をしても本人は納得しないで
逆に反感を持ちます。
自分の家であることを理解してもらうことは難しいです。
「ここが自分の家でしょう!」
「勝手に出歩かないで」
などの否定や説得は不安感をいだかせます。
や さし く
は っきり ・
つめて
ゆ っ くり ・ み
話しましょう。
で きる こ と を
ひ と つ ずつ
やってもらいましょう。
聞 き上 手 に
なりましょう。
6
精華町の頼れる
“ちから”
③
狛田
下狛
相談窓口
京奈和自動車道
精華 下狛 IC
①
認知症に関する不安や悩み、介護の方法などに
ついて相談してください。相談は無料です。
JR
②
① 精華町北部地域包括支援センター
② 精華町南部地域包括支援センター
④
(精華町社会福祉協議会)
⑤
祝園
①
①
③
⑥
③
⑦
②
⑦
②
精華大通り
木津川台
学研 IC
道
車
動
自
和
奈
京
・相談時間:月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)
、
午前8時30分∼午後5時15分
・高齢者の介護や健康、生活についての総合相談窓口です。
介護、健康、福祉、虐待防止、権利擁護、成年後見制度
などの相談に応じています。
新祝園
(高齢者総合福祉施設 神の園)
☎ 94-5677 ※川西・精北小学校区にお住まいの方
☎ 94-4573 ※精華台・山田荘・東光小学校区にお住まいの方
学研都市線
⑤
線
近鉄京都
N
山田川
③ 精華町役場 健康福祉環境部 福祉課
☎ 95-1904
山田川 IC
④ 認知症初期集中支援
認知症初期集中支援チー
チーム
国道163号
(精華町北部地域包括支援センター)
☎ 94-5677
・相談時間:月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)
、
午前8時30分∼午後5時15分
・認知症の心配のある方やその家族に医療、保健、福祉の
専門家が早期に訪問などで関わり支援を行います。
⑤ 認知症安心サポート相談窓口
⑥
④
医療機関
(下狛ふれあいの家)
認知症かなと思ったら・・・
☎ 93-0902
まずは、かかりつけ医にご相談ください。
・相談時間:毎週土曜日、午後 1 時∼午後4時 ・高齢者総合福祉施設神の園の職員が相談に応じます。
⑥ せいかいちごカフェ(高齢者総合福祉施設 神の園)
☎ 94-4125
・相談時間:第2・第4月曜日、午後 1 時∼午後4時
・看護師、介護支援専門員が相談に応じます。
⑦ みんなの元気塾(東畑)
☎ 51-0958
・相談時間:月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)
、
午前9時∼午後5時
・看護師、介護支援専門員が相談に応じます。
京都府認知症コールセンター ☎ 0120-294-677
・相談時間:月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)、午前10時∼午後3時
・認知症介護経験者等が相談に応じます。
○
医師のいる町内医療機関
医療機関名
電話番号
① 精華町国民健康保険病院(桑原医師) 94‐2076
② 藤村医院
94‐5770
③
④
⑤
⑥
コマダ診療所
おく内科医院
藤木医院
下里医院
若年性認知症の電話無料相談 ☎ 0800-100-2707
・相談時間:月∼土曜日(日・祝祭日除く)、午前10時∼午後3時
認知症予防教室・認知症カフェ
【精北小学校区】
① 下狛ふれあいの家 / ☎ 93-0902
93‐1787
72‐7023
94‐2006
72‐1212
72‐
1212
⑦ 山田内科クリニック
98‐3660
検 索
精華町 認知症
認知症の人と家族の会 ☎ 0120-294-456
・相談時間:月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)、午前10時∼午後3時
○
● 「かかりつけ医認知症対応力向上研修」 を修了した
● 認知症医療にも関わっている医療機関
【町外の相談 先】
○
〈参考〉
【認知症疾患医療センター(町外)】
【認知症疾患医療センタ
○
京都山城総合医療センター ☎ 72-6363
・月∼金曜日(土・日・祝祭日除く)
、午前9時∼午後4時
~ いっしょに参加しよう! ~
【川西小学校区】
② 特別養護老人ホーム「神の園」/ ☎ 94-4125
【東光小学校区】
カフェ
のみ
③ みんなの元気塾(東畑)/ ☎ 51-0958