KAI 0 3 0 5 会計人コ−ス3月号 合格体験記 新6 8 回 中野陽介 ペ−ジ1 6 2 0 0 5 年 5 月1 1 日 78頁 P7 8 ∼7 9 認会計士第2次試験合格体験記 脇見不要,学 をフル活用 中野陽介 Profile ▶▶ 1983年生まれ 2003年 認会計士第2次試験合格 一橋大学経済学部3年在学中 受験回数 1回 短答式自己採点 30点 主に利用した専門学 受験のきっかけと学 選び 学習環境 大原簿記学 おいては理論科目の勉強を最後 までテキストベースで行ってお 認 認会計士2次試験科目は内 会計士という職業は自 には縁 大学に入ってしばらくは 容を理解するだけで難しいのに りました。 他 のテキスト等を併用され がなく普通に就職しようと え それを平易な言葉で かりやす る人もいますがかえって非効率 ていました。ですから資格を目 く教えられる講師の方々はとて だと思います。 指す先輩や友人を「大変そうだ も素晴らしいと思い ま す。ま なー」と横目で見ながらマージ た,そうであるからこそ最高の ャンに明け暮れる怠惰な生活を 質のテキスト,答練を作ること 試験当日に向けた調整 送っていました。しかし,転機 ができるのだと思います。試験 は突然訪れました。大学の講演 (委員)対策も万全だと思われ, 知識のアウトプットとしての答 テキストでインプットされた 会である超辛口経営者に「お前 講師の方々は非常に研究熱心だ 練は必要不可欠ですが,大原の ら勉強しないとクソだ」みたい と思います。 答練は時期に応じた内容・難易 な檄を飛ばされたのです。帰る さらに,立川 は地方 であ 頃には目標を高く 認会計士に りながら講師の方々が常駐され 設定して勉強する事を決意して ているので,気軽に相談しに行 早朝ステップ答練は冬は辛い いました。数字が好きだったこ くことができたのも良かった ですが朝早く起きるために夜も とや職務に魅力を感じたことも です。 早く寝るようになるため生活リ その決意を後押ししました。 予備 は数 のパンフレット 度であり勉強のペースメーカー として非常に役立ちました。 ズムを整えるのに役立ちます。 近年の試験傾向と対策 やガイダンスで比較検討し,大 僕は11月頃から夜12時就寝,朝 6時起床を定着させることがで 学の近くにあること・他より安 近年の2次試験は,非常に難 きました。又,簿記のステップ いこと・知名度があること・先 しい問題やマニアックな問題で 答練は早い段階からハイレベル 輩の推奨などにより大原立川 なく基礎知識を修得しているか な答練を受けさせられ打ちのめ を選びました。僕にとって,近 どうかを問う問題が大半です。 されますが,僕の場合はこれが くにあり, 舎が小さく,自習 その点,大原のテキストは基礎 却って危機感を持たせ勝負根性 室が豊富にあった立川 は勉強 知識が完全に網羅され全体の流 に火をつけることとなりまし する環境として理想的だったと れを理解しやすい構成になって た。おかげで得意科目とするこ 思います。 いるので2次試験に完全に対応 ともできたと感じます。 できるはずです。僕は直対期に 78 2004.5 本試験では短答よりも論文で KAI 0 3 0 5 会計人コ−ス3月号 合格体験記 新6 8 回 中野陽介 ペ−ジ1 6 2 0 0 5 年 5 月1 1 日 79 頁 P7 8 ∼7 9 の的中率が高かったと思いま も役立てるべきでしょう。そこ 直対期 す。特に財表は大半を答練でや で重要視したのは個人的成績表 短答対策は応用期から除々に っていたため,試験後は専門学 の論点別成績と順位でした。順 やっていたので特化したのは1 位に関しては気にするな,とい 週間位であり,ずっと論文対策 う意見もありますが,これは答 に専念することができました。 練の為の勉強はするなという意 計算3科目に割く時間も少なく の凄さを実感しました。 コースの選択 味であると思います。ですから 済んだので直対期は 商 法・財 僕は2002年3月に入門,1.5 答練の為の勉強はしていない僕 表・監査の論点つぶし・定義暗 年コースへ入学したので,通常 にとって,その時点での自 の 記・まとめノート作成に多くの 授業期である約10ヶ月は週5∼ レベルを客観的に把握できる順 時間を費やしました。 6回授業がありました。最初の 位は重要な指標でありました。 頃は大変でしたが,ペースをつ 入門生であったので応用期まで かみ出した頃には余裕を持てる は入門生を母集団とし,直対期 ようになりました。休みはほと は全受験生を母集団としていた 僕は最終的には苦手といえる んどありませんでしたが短期集 ので,そのデータが得られる個 科目はありませんでしたが,途 中型の僕には合っていたと思い 人的成績表はとても役立ちま 中段階では多くの苦手科目を抱 ます。 した。 えていました。苦手科目という 後輩へのアドバイス のは,興味が湧かないから勉強 制度改正への対応 時期別学習法 する気が起こらない,その結果 として形成されることが多いと 基礎期 思います。ですから苦手科目克 簿記・財表・監査論・商法の勉 新会計基準と商法制度改正は 基礎期は授業を聞いて復習し 服の一般論としてはその科目を 強範囲に非常に大きな影響を与 問題集を解く位であまり勉強し 勉強する意義を見い出し興味を えるため,制度改正への対応は ませんでした。経済学はすぐ得 持つことが有効であると思いま 重要です。もし対応が遅くなれ 意科目にすることができました す。 ば勉強が非効率になり,理解も が簿記・原計は入門生平 を下 苦手だった簿記を得意科目と 不十 のまま本試験に挑まなけ 回る位でしたので8月頃からは することができたのは答練をひ 合問題を解きまくりました。 たすら解きまくり,下書き用紙 理論科目は暗記を全くしないで を完成させ,ミスノートを作成 全体像の理解に努めました。 してきたからだと思います。特 ればならないからです。 大原の講師陣は制度改正の重 要性を強く認識されているので その対応は非常に早くかつ適切 応用期 に下書き用紙を完成させること でした。特に簿記の新会計基準 授業は応用に突入し答練も本 が重要で,これができるとスピ 講座で学んだ内容は本試験でも 格的に始まりました。基礎期は ードが格段に上がるはずです。 多く出題されていたので役立ち 理解重視していたので授業には ました。 ついていけましたし,経済・原 計は得意でした。しかし,最重 個人的成績表の活用 要の簿記は上級生の壁に苦しみ ました。そこで1日2問簿記を 答練はアウトプットの場だけ でなく,結果をフィードバック 正月もなくひたすら問きまくり ました。 して勉強方法を決定することに 2004.5 79
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