東京大学経済学研究科 2015 年 A1/A2 下津克己 [email protected] shimotsu.web.fc2.com 多変量解析入門 多変量解析とは、多次元のデータにおける、各変数間の相互関連性の分析のための手法の総称 である。多変量データ解析の主目的は、(1) 多くのソースからなるデータから、有用な情報をな るべく失うことなく、少数の指標にまとめあげること、(2) 問題となる特性が明確になっていると き、特性に影響を与える原因を多くの要因系から探しだすことである。 この授業の目標は、様々な多変量データ解析の手法を取り上げ、各手法の対象とするモデルと 基本的考え方を紹介し、受講者が実際にデータ分析を行う能力を身につけることである。単位取 得のためには、授業で紹介した手法を用いて、実際のデータを分析したレポートの提出を要件と する。基礎的な線形代数の知識を前提とする。 キーワード:多変量解析、重回帰分析、 判別分析、主成分分析、正準相関分析、因子分析、多 次元尺度構成法 授業計画 1. データ解析総論 2. 重回帰分析・R の実習 3. 判別分析・R の実習 4. 主成分分析と正準相関分析・R の実習 5. 因子分析・R の実習 6. 多次元尺度構成法・R の実習 成績評価方法:試験ならびにレポート 教科書 円川 隆夫「多変量のデータ解析」1988 年、朝倉書店 参考書 • デイヴィッド・サルツブルグ(著)竹内惠行、熊谷悦生(翻訳)(2010)「統計学を拓いた異 才たち―経験則から科学へ進展した一世紀」、2010 年、日経ビジネス人文庫 • Wooldridge, J. (2013). Introductory Econometrics, 5th edition, South-Western Cengage Learning. 古い版(4th ed.)でも問題ない。 • 浅野 皙・中村 二朗「計量経済学」第二版、2009 年、有斐閣 • 小西 貞則「多変量解析入門――線形から非線形へ」、2010 年、岩波書店 • 竹村 彰通「現代数理統計学」、1991 年、創文社 • C.M. ビショップ (著) 元田 浩、栗田 多喜夫、樋口 知之、松本 裕治、村田 昇 (監訳)「パ ターン認識と機械学習」(上)(下)、2012 年、丸善出版 1
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