沼影小学校

主題「ネットで悪口は要注意」
副題 ~ネット上における書き込みの性質について知ろう~
さいたま市立沼影小学校
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ねらい
今や半数以上の児童が携帯電話もしくはスマートフォンを所有しており、そのほとんどが携帯電話無料アプリ
「LINE」を使用している。通話もグループトークも無料でできる手軽さから、友達との LINE でのやりとりに
多くの時間を費やしている児童も尐なくない。そんな中、ネット上で友達の悪口を書き込むネットいじめの舞台
が、学校裏サイトから LINE へと移っていることが問題視されている。書き込みはアクセスログにより発信者を
特定できることを知り、ネットや LINE 上で悪口を書き込むことのリスクについて理解させることで、ネットい
じめはもちろん、悪口を書き込むことも絶対にしてはいけないという意識をもてるようにする。
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指導計画
(4)問題点についての話合い
(2) 掲示板への書き込み体験
(5)ネット上における書き込みの性質について知る
(3)
「ネットで悪口は要注意」を視聴
(6)感想記入
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(1) ネットいじめについての話合い
授業実践例
(1) 本時のめあてと情報端末の所有状況を確認する。
・めあて「ネット上における書き込みの性質について知ろう」
(2) ネットいじめについて話し合う。
・どんな事例を知っているか ・ネットいじめに対してどのような考えをもっているか
(3) ジャストスマイルを活用して掲示板への書き込みを実際に体験する。
・教師用 PC から不特定児童 X さんへの悪口を書き、それに続く児童の書き込みの様子を見る
・悪口を書かれた X さんがもし自分だったらどういう気持ちになるか
(4)教材「ネット社会の歩き方」から「ネットで悪口は要注意」を視聴する。
・登場人物2人がしてしまったことについてどう思ったか ・どうして犯人が特定されたのか
(5)ネット上に悪口を書き込むことのリスクについて話し合う。
・名誉毀損や侮辱罪にあたる ・ネットで悪口は取り消せない
・ネットへの書き込みは取り返しのつかない被害を与えることがある
・アクセスログから犯人を特定できる
(6)今日の授業の感想を書く。
・今後どのようなことに注意していこうと思ったか
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成果と今後の課題
多くの児童がネットいじめは自分にはあまり関係ないと思っていた中、実際に掲示板への書き込みを体験する
ことで、自分自身が容易に加害者にも被害者にもなり得ることに気付かせることができた。複数の友達と書き込
み合う楽しさから、つい無責任な発言をしてしまいそうになる自分に気付くとともに、悪口が自分へ向けられ、
文字として残ったときの否応のない不快感、嫌悪感についても考えさせることができた。また、感想の中には「ア
クセスログというものを初めて知った。絶対にネットで悪口は書かないようにする。
」というものが多く、犯人
は特定できるという事実が尐なからず今後の児童の軽はずみな書き込みの抑止に繋がるのではないかと思われ
る。別の見方をすれば、自分がネットいじめの被害にあったとき、泣き寝入りや自殺などをする必要など全くな
く、適切な機関に相談すれば犯人を特定し解決できる問題であると分からせることができたことも大きな成果の
一つである。とはいえ、今回の学習はネット上における問題の氷山の一角に過ぎず、今後は様々な場面における
リスクやモラルについて、より知識・理解を深めていく必要があると考える。