事務要領・ガイドライン(大臣許可 - 一般社団法人 全国漁業就業者確保

平成27年4月1日
一般社団法人全国漁業就業者確保育成センター
平成26年度補正 新規漁業就業者総合支援事業
事務取扱要領
~大臣許可漁業版~
1 目的
漁業就業者の減少・高齢化が進む中で、将来にわたって漁業が持続的に発展
していくためには、意欲のある新規漁業就業者の確保が重要である。
そのため、就業希望者が経験ゼロからでも円滑に漁業に就業できるよう、就
業相談会等の開催、漁業現場での実地による長期研修等、各段階に応じた支援
を行い、新規漁業就業者の確保・育成を推進する。
2 事業内容
(1)新規就業者確保・育成支援事業
座学研修:研修する漁業・漁法の概要、船内生活の基本や安全に係る指導
など、座学による研修開始前のオリエンテーション等
実践研修:操業等による漁業現場での研修
(2)技術習得支援事業:漁業活動に必要な技術等の習得のための講習
3 実施要領
(1)前項(1)の「座学研修」は1 次研修生受入機関(漁協、業種別漁業団体等)(以下、
1 次受入機関という)で行う。
(2)前項(1)の「実践研修」は2 次研修生受入機関(漁業者、漁業会社、漁協(自営漁
業)等)(以下、2 次受入機関という)で行う。
(3)1 次受入機関は、主として一般社団法人全国漁業就業者確保育成センター(以下、就
業者センターという)が実施する就業支援フェアの来場者等を対象に、事業内容に沿
った研修計画書を作成し、就業者センターに提出の上、その認定を受ける。
(4)就業者センターは、その研修計画を認定した1 次受入機関に対し別に定める必要な経
費を交付する。
(5)1 次受入機関は、就業者センターの指示により事業費の精算を行う。
(6)計画の変更等が生じ研修が中止・中断等となった場合、所定の届書を提出し経費の精
算を行う。
(7)(3)~(6)項で使用する様式は別に定めるとおりとする。
(8)前項(2)の運用は別途定める。
4 事業費(補助金)
就業者センターが補助する事業費は下記のとおりとする。
(1)座学研修講師指導謝金(実践研修開始前のオリエンテーション等)
1 時間当たりの単価を2,350 円とし、研修時間は1 日6 時間以内、研修実施日は3
日以内とする。また、1 次受入機関で同日に複数の研修生に対して研修を行った場合
の講師謝金は1 名分とする。なお、1 次受入機関の関係者が勤務時間内に講師を務め
た場合、謝金支払いの対象としない(無給の理事等は除く)。
(2)講師旅費(研修生受入機関の関係者以外の者が講師となった場合の旅費)
就業者センターの規定により支給する。
(3)実践研修指導員謝金
1 時間当たりの単価は4,700 円以内、研修時間は研修期間の1/2 までは1 日1 時間
以内、それ以降は1 日1.5 時間以内とする。
なお、
研修終了後に海技士免許を取得する場合は、
2 年目以降は2 時間以内とする。
また、陸上等における研修を行う場合においては、1 時間当たりの単価を2,350 円
以内、研修時間はそれぞれの洋上での研修時間の2 倍以内とする。また、1 ヶ月の研
修実施日は座学研修を含め 20 日以内とする(ただし、座学研修において謝金を必要
としない場合はこれに含めない)。
(4)1 次受入機関の受入事務費等
受入に係る事務費(コピー代、消耗品等)、研修用教材(資料)等、
研修生受入に不可欠なものか査定の上、実費を支給する。
また、2 次受入機関や研修生との研修に係る調整や研修生のフォロー
アップ等のために必要な旅費については、就業者センターの旅費支給に
関する規定の範囲内で支給する。
(5)安全対策費
ライフジャケット、ヘルメットなどの安全対策に係る経費等を研修生
受入に不可欠なものか査定の上、実費支給する。
(6)移動費
研修生の研修地への移動(転居に伴う)にかかる旅費を研修生受入機
関が支出した場合に支給する。
(7)研修用教材費等
雨合羽、長靴等研修に不可欠なものか査定の上、実費支給する。
(8)就業支援フェアへの参加旅費
就業者センターが主催する就業支援フェアにおいて、1 次受入機関、2 次受入機関の
フェア出展者のうち、各 1 名分につき就業者センターの旅費規程に基づき、旅費、宿
泊費を就業者センターが適当と認めた範囲内において助成する。
5 研修日誌
1 次受入機関は、研修生の状況把握のため、就業者センターに定期的に研修日誌を提出
する。
(1)様式は問わないが、研修生氏名・受入機関名(1 次・2 次)、研修内容、研修時間、
研修場所(洋上・陸上)、研修以外の作業時間、出港帰港時間等に加え、日々の感想
(所見)等を記載し、1 ヶ月に1 回提出する。
(2)研修日誌は研修生が記入し、署名又は押印し、1 次受入機関へ直接または 2 次受入機
関をとおして提出する。
(3)送付方法はファックス、メール、郵送等とする。
6 その他
(1)1 次・2 次受入機関は、本研修により研修生が長期間にわたり、現地に留まって生活
する必要があることを留意の上、研修生に対し宿舎等の必要な便宜を図るとともに、
本研修時間を含め、研修生を漁業に従事させる場合は、労働関係法令に基づき、労働
条件に係る事項を書面の交付により明示することや賃金を適切に支払うこと等に留
意しなければならない。
(2)漁業研修を実施するにあたり、他の補助事業等を申請する場合は就業者センターにそ
の旨連絡すること。その際、本補助事業と同様の項目での経費を受けることはできな
い。
(3)事業費に係る証票類及び日誌等の保存期限は5年間とし、監査等に対応できるよう整
理し保存すること。
(4)研修受入機関は、研修終了後3年間は修了生の状況把握に努め、フォローアップを行
い、就業者センター等の依頼があった場合は速やかに、研修修了生の状況報告等を行
うこと。
平成27年4月1日
一般社団法人全国漁業就業者確保育成センター
新規漁業就業者総合支援事業(平成26 年度補正予算事業)の実施に関するガイドライン
(研修生受け入れに係る補助対象条件等について)
~大臣許可漁業版~
[研修生について]
1 「新規就業者確保・育成支援事業」の研修生は、漁業への就業意欲が高く、主として一
般社団法人全国漁業就業者確保育成センター(以下、就業者センターという)が実施ま
たは支援する就業者支援フェア等への参加者であることとするが、適切な研修計画を有
する受入機関において、以下の方法等でマッチングした漁業就業希望者が研修を行うも
のであるとして特に就業者センターが認めた場合についても研修生とすることができ
る。
(1)地方公共団体が開催する漁業就業相談会等
(2)民間団体等が開催する漁業就業相談会等
(3)水産高校や漁業高等学園(北海道、静岡県、佐賀県、宮崎県)の仲介
(4)就業者センターのホームページにおける情報交換
(5)船員職業紹介所又はハローワークにおける斡旋
[指導者について]
2 「新規就業者確保・育成支援事業」の指導者については漁ろう長又は、漁ろう
長と同等の技術やノウハウを有する者とする。
[研修期間について]
3 研修開始から最長 1 年間とする。 ただし、大臣許可漁業の研修で研修終了後に海技
士免許を取得する場合は、研修生が研修開始前に取得した乗船履歴の月数を除いた最長2
カ年間とする。
[研修生の受入人数について]
4 2 次受入機関が複数の研修生を受け入れる際、1 受入機関あたりの研修生の
上限は設けない。ただし、複数の研修生を受け入れた場合の研修指導謝金は、
研修生が同一船舶で同一作業をする場合は 1 名分の研修指導謝金のみを支
給する。なお、同一船舶で機関部・甲板部等異なる作業をする場合は 1 隻に
つき 2 名分の研修指導員謝金を限度として支給する。また、船団で操業する
が乗員の総数が 5 名以下である漁船漁業については1名分を限度とする。
[補助対象としない研修生及び研修生受入機関について]
5 研修生及び研修生受入機関が以下の事項に該当する場合には、補助対象と
しない。
(研修生)
①これまでに累積1 年以上、主として漁業に従事したことがあるもの
②過去に、国又は地方公共団体に係る予算において実施した事業(北海道、
静岡県、佐賀県、宮崎県による漁業学校等を対象とした事業は除く)に
よる漁業研修等を 6 ヶ月以上受けたもの
(ただし、6 ヶ月以内の者についての研修期間は、過去に行った研修期間
を含め 1 年以内とする)
③漁業研修のみを目的にしているもの(明らかに漁業就業の意思がないもの)
④漁業管理、資源回復の取り組みを阻害する恐れ(資源回復に取り組むべき業種に対し
て過剰漁獲が生ずる場合など)のある事業への着業を目的にしているもの
⑤過去1年間に漁業に関する法令の違反に係る掲示又は行政処分を受けたもの
⑥研修時の安全対策に不備のあるもの(ライフジャケットの未着用での乗船等)
⑦現在および過去において暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係
者、総会屋等その他の反社会的勢力に所属するもの
(第 2 次受入機関)
①研修生との関係が3 親等以内の親族が経営する機関
②漁業研修のみを目的にしているもの(研修生を就業させる意思がない機関)
③本事業等において、過去5 年間に3 名以上の研修生を受け入れたものの、現在
漁業に就業している者がいない機関、過去 3 ヶ年度において研修生を受
け入れたものの現在まで 2 名連続して研修生が就業しなかった機関(た
だし、研修生側の理由において中止した者は含まない)等、研修生の研
修後の漁業への着業状況が明らかに悪い機関
④過去1 年間に漁業に関する法令の違反に係る刑事または行政処分を受けたもの
⑤研修時の安全対策に不備のあるもの(ライフジャケットの未着用での乗船等)
⑥他の補助事業による活動時間内での研修生への指導
⑦ 現在および過去において暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係者、
総会屋等その他の反社会的勢力に所属するもの
⑧過去 3 カ年において海技士資格のための最長2カ年間の研修を実施した研修生受
入機関で研修生が研修終了後、または、受験する海技士資格試験に必要な乗船履歴
を取得後、1 年以内に海技士免許資格試験の受験をしなかった2 次受入機関
⑨研修の実施や研修後のフォローアップ等について 1 次受入機関
の協力が得られない機関
[陸上等における研修について]
6 事務取扱要領第4の(3)において規程している「陸上等における研修」については、
研修で使用する漁船や漁ろう機器の整備、漁具の補修・製作、その他漁業生産において欠
かすことができない陸上作業に係る研修とする。
[技術習得支援事業について]
7 「技術習得支援事業」の対象者は、漁業への就業後(漁業による収入が主となった時点
から)原則として 5 年以内の新規就業者および就業の意志が確認された新規漁業就業者
総合支援事業により支援を受けている者とし、所属(予定)機関等から推薦を受けた者
(研修生を含む)とする。
[その他]
8 1 次受入機関(漁協・漁業団体等)又は 2 次受入機関(漁業者等)は就業者
センターが実施する本事業及び履行確認検査等に協力することを補助対象と
なるための条件とする。なお、協力の内容については、就業者センターの判断
によるものとする。
9
研修生及び研修生受入機関は、就業者センターが別に定める事務取扱要領
に基づき必要書類を提出しなければならない。
10 優遇措置について
① 地域再生計画策定地域
地方公共団体が、
漁業協同組合や漁業会社等の研修生受入機関の所在地を地区に含
み、「漁業への新規就業(就業者確保)についての目標」を具体的に定めた地域再生
計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けている場合、当該地域再生計画の地区内の
受入機関については優遇措置を行うものとする。具体的には、別添で定めている研修
生の優先順位にかかわらず優先的に選定する。
② 浜の活力再生プラン策定地域
研修生受入機関の関係する漁村地域が、
浜の活力再生プランの策定及び関連施策の
連携について
(平成26 年2 月6 日付け25 水港第2656 号農林水産事務次官依命通知)
第 2 に掲げる浜の活力再生プランを策定し、水産庁長官の承認を受けている場合、
または今後承認を受けようとする場合、
受入機関の選定については優遇措置を行うも
のとする。具体的には、別添で定めている研修生の優先順位にかかわらず優先的に選
定する。
11 違反行為による補助金の返還
以下のような違反行為が明らかとなった場合、本事業実施のため支出した補助金の一部
又は全額の返還を求める。
・ 前項1 から5 に違反して補助金を受けた場合
・ 前項8 の履行確認検査等に協力しない場合
・ 名義貸し等の行為や研修日数を偽るなどの虚偽研修報告を行う等の補助金受理を目
的とした悪質な行為が認められる場合
・ 研修終了後の着業率が著しく低く、また研修中止の発生が頻繁に見られるなど、明
らかに補助金受理を目的に研修生の受入を行っている場合
・ 研修期間中、研修生受入機関・漁業者又は研修生が以下の行為を行った場合
①研修時の安全対策の不備(ライフジャケットの未着用での乗船等)
②受入機関職員・漁業者による研修生への傷害、暴力行為
③受入漁業者と研修生の間で取り交わした雇用契約の不履行・その他悪質と見なされ
る行為があった場合
④海技士資格取得のための最長2カ年間の研修を実施した研修生受入機関で研修生が
修終了後、または、受験する海技士資格試験に必要な乗船履歴を取得後、1 年以内
に海技士免許資格試験の受験をしなかった2 次受入機関。
12 その他
・ 研修生は漁船への乗船中は必ずライフジャケットを着用することとし、
研修受入機関については、これを指導すること。なお、研修受入機関は、
漁船の安全航行・安全操業など事故防止対策に努めることを補助金の支給
条件とする。
・ 年度をまたがって研修を実施する場合は、国の財政状況等により、研修
終了期間までの研修時間及び指導謝金等を保証するものではない。
・ 本研修時間を含め、研修生を漁業に従事させる場合は、2 次研修生受入
機関は研修生との間で、労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)等の規定
に基づき、賃金、労働時間等の労働条件について合意の上、そのうち一
定のものについては書面によりこれを明示し、研修生に交付すること。
また、研修生たる労働者の労働環境の確保・向上を図るため、労働基準
法、最低賃金法(昭和 34 年法律第 137 号)、労働安全衛生法(昭和 47
年法律第 57 号)、労働者災害補償保険法(昭和 22 年法律第 50 号)及
び船員法(昭和 22 年法律第 100 号)等の労働関係法令の遵守を徹底す
ること。
平成27年4月1日
(一社)全国漁業就業者確保育成センター
平成27年度新規漁業就業者総合支援事業の実施に関する研修生の優先順位
について
1
ガイドライン(平成27年4月1日付け(一社)全国漁業就業者確保育成
センター「以下、「就業者センター」という。)の1で規定による研修生と
は、当該事業に協力する研修生受入機関とマッチングした者であって、予算
の範囲内において(1)から(7)の順で優先順位で補助対象者を選定する
ものとする。
(1)就業者センター及び全国の事業実施機関が実施する漁業就業支援フェ
ア等
(2)地方公共団体が開催する漁業就業相談会等
(3)民間団体等が開催する漁業就業相談会等
(4)水産高校や漁業学校等(北海道、静岡県、佐賀県、宮崎県)の仲介
(5)就業者センター及び全国の事業実施機関のホームページにおける情報
交換
(6)船員職業紹介所及びハローワークにおける斡旋
(7)その他、適切な研修計画を有する受入機関において、意欲の高い漁業
就業希望者が研修を行うものであるとして特に就業者センターが認め
る場合の当該漁業就業希望者