マイクロリアクター技術とは?

SOKEN TIMES
おう
vol.27
May-2015
マイクロリアクター技術とは?
一つの製品単位(ロット)ごとに化学反応を
電子ペーパー向けツイストボール製造用
マイクロリアクター (手のひらサイズ)
行うバッチ式生産とは異なり、流体の流れの中
太陽電池向け色素製造用
マイクロリアクター
チューブ内径 0.5mm
省スペースで
安全性の高い
連続反応装置
です。
で連続して化学反応を行っていくことを連続式
特殊な条件下では、超高速の反応や溶媒に水を
生産といいます。中でも「マイクロ加工技術」
使用する溶剤フリーの反応も可能です。反応装置
の進歩に伴い、その技術を応用したマイクロリ
がコンパクトなので、危険物を扱う際のリスクも
アクターは近年高く注目されています。
大型プラントに比べて大幅に低減されます。
バッチ式生産は大型のプラントで粘着剤など
綜研化学では、新規事業として取り組んできた
の大量生産向きであるのに比べ、マイクロリア
電子ペーパー用ツイストボールや太陽電池向け色
クターを使った連続式生産は、省スペースで少
素の製造ノウハウを通してマイクロリアクターの
量高付加価値製品の生産に向いています。
技術を確立し、現在、用途展開に向けて研究を進
めています。
マイクロリアクター技術は医薬品の新薬合成や
目的物
マイクロ乳化による化粧品をはじめとしたファイ
ンケミカル、ナノ粒子材料の合成による電子情
報・光学素子などへの素材の応用展開、生化学反
マイクロリアクター型 連続式反応装置
応に応用した医療検査システム、レアメタル回収
などの鉱業分野での応用など、さまざまな分野で
マイクロリアクターは、数十から数百μm の微
の活用が期待されています。マイクロリアクター
細なマイクロ空間に原料を流通させ、流れの中
技術は、今後もさらに注目される未来型技術のひ
で瞬時に正確な温度・圧力条件を与えて化学反
とつといえるでしょう。
応行うことができるため、反応条件の制御に優
れ、エネルギー消費が低く、環境にやさしい反
応装置といわれています。
2015 年 8 月まで、本社1Fエントランスにて
マイクロリアクターに関する展示を行っています。
綜 研 化 学 株 式 会 社
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