第31回 全国トイレシンポジウム

平成 27 年 11 月 14 日(土)開催
第31回
全国トイレシンポジウム
世界に発信する日本のトイレ-2020 年のその先へ
日本トイレ協会は今年 5 月に、設立30周年を迎えました。その間のトイレの進歩は著しく、日本はトイレ先進国とまで言わ
れるようになりました。国も世界に向けて、日本のトイレのよさをアピールしようとしており、観光立国の「おもてなし」の象
徴としてトイレの重要性があらためて認識されるようになりました。
しかし、高齢化社会への対応、外国人観光客の増加などをふまえ、バリアフリー社会へさらに歩を進めるためには、トイレ環境
もまだまだ改善の余地があります。
2020 年の東京オリンピック・パラリンピックは、トイレ環境の改善をより一層進め、世界に日本の「トイレ文化」を発信する
契機となります。トイレに関する文化や習慣は国や地域によって様々です。日本を訪れる外国人の多様なトイレニーズにどう対
応していくか、また国内ではますます進む高齢化社会を前提として、
「トイレ弱者」に配慮したさらなるトイレの進化形はどうあ
るべきか等、2020 年のその先の「トイレ新時代」を展望したいと思います。
開催日時
平成 27 年 11
会
東洋大学白山キャンパス
場
月 14 日(土)9:30~17:00
東京都文京区白山 5-28-20
都営地下鉄三田線白山駅、東京メトロ南北線本駒込駅より徒歩 5 分
参 加 費
無料(資料代 2000 円)
主
催
日本トイレ協会
共
催
東洋大学、全国まちの駅連絡協議会
後
援
経済産業省、観光庁、東京都教育庁、日本科学未来館
(一社)日本建築学会、(公社)日本建築家協会、(一社)日本医療福祉設備協会、医療福祉環境エビデ
ンス研究会、都市環境デザイン会議、
(一社)日本医療福祉建築協会、
(公社)国際観光施設協会、
(一
財)自然公園財団、
(一社)日本福祉のまちづくり学会、NPO法人地域交流センター、全国管工事業
協同組合連合会、NPO 給排水設備研究会
協
賛
TOTO 株式会社、株式会社 LIXIL、(一社)日本レストルーム工業会、日野興業株式会社、株式会社総合
サービス、住友ベークライト株式会社、日本カルミック株式会社、株式会社シミズオクト、中日本ハイ
ウェイ・メンテナンス中央株式会社、株式会社アメニティ、株式会社井戸屋、湘南ステーションビル株
式会社、MRC・デュポン株式会社、櫻木神社、柏書房(予定・順不同)
事務局/問合先
全国トイレシンポジウム実行委員会事務局
(株)ダイナックス都市環境研究所内(担当:石垣、山本)
TEL 03-3580-8284 FAX 03-3580-8265
Mail [email protected]
検索 日本トイレ協会
http://www.toilet-kyoukai.jp/
◆プログラム案(交渉中含む/2015 年 9 月上旬時点)◆
【午前の部】
9:30 開会
開会挨拶:高橋志保彦(日本トイレ協会会長)
9:40 キーノートスピーチ
「世界に発信する日本のトイレ文化-東京オリンピック・パラリンピックに向けて」
講師:川内美彦(東洋大学人間環境デザイン学科教授)
10:30 講演 国の「トイレ政策」について
「衛生設備機器に関する経産省の取組み」
講師:関澤和広(経済産業省商務情報政策局)
11:00 日本トイレ協会からの報告
・30 周年記念事業と「トイレ学大事典」の発刊について
・
「トイレでおもてなし推進運動」の展開について
11:10 研究発表・プレゼンテーションセッション(15 分×4 題)
12:10 「グッドトイレ選奨」応募作品のプレゼンテーション
12:30 昼食・休憩
【午後の部】
13:30 分科会
◆分科会 1 トイレニーズの多様化とノーマライゼーションを展望する
コーディネーター:小林純子(ノーマライゼーション研究会副会長)
話題提供:
・車いす利用者の立場から(小島直子さん-「口からうんちが出るようにしてください」著者)
・視覚障害者の立場から(視覚障害者 原さん 鹿島建設)
・国際的視野でトイレを捉えてみると(新聞記者の方)
・全国トイレ連絡会議(商業施設のトイレ)京王電鉄 市川氏
◆分科会 2 これからの「日本のトイレ品質」
-世界に発信する新たなトイレの技術、サービス、ビジネスを展望する
コーディネーター:軍記伸一(日本トイレ協会理事)
話題提供:
・インバウンド観光と海外に発信する日本のトイレ品質(TOTO 株式会社)
・観光拠点としての「まちの駅」とトイレ(全国まちの駅連絡協議会)
・観光都市における優良公共トイレ認定制度(群馬県)
・ハンディキャップトイレの地図情報提供サービス(NPO 法人 Check)
15:00 休憩・会場移動
15:20 分科会報告とパネル討論
「世界に発信する日本のトイレ-2020 年のその先を展望する」
コーディネーター:山本耕平(日本トイレ協会副会長)
パネリスト
小林純子(分科会1コーディネーター)
軍記伸一(分科会2コーディネーター)他
福代梨里花(学生会員)
高橋未樹子(コマニー(株))
(一社)日本レストルーム工業会
16:50 総括
17:00 閉会
【交流会】
17:30~
「トイレ大事典」出版記念を兼ねた交流会(参加費実費)
【関連イベント】
グッドトイレ選奨/パネル・ポスター展示 等
◆昨年の様子◆
2015年グッドトイレ選奨作品募集
①趣旨
グットトイレ選奨は、トイレ文化活動や環境の創造に対して、活動された当事者を讃え、さらなる深化を
醸成していくことを目標に設けられました。
2015 年度で 7 回目になり、年々作品の幅の質も向上し、広がりを見せております。
本年度も、多方面の皆様方の多くの作品のご応募をお待ちしております。(作品とは各種活動を含みま
す)
②選奨の対象
トイレ文化の研究・書籍や映像創作・普及活動・教育等、排水処理、トイレ空間・デザイン・機器・建築
材料等、及び運営・清掃管理上等の新しい試み、提案、深化等に係る結果や具体的活動を対象とします。
③応募資格
日本トイレ協会の会員または、推薦による応募者
トイレ設置者、設計者、施工者、メーカー、メンテナンス従事者、著者、出版社、普及活動者、教育者、
一般市民等々
④選奨の作品や活動の内容
a.原則として、作品発表後3年以内のもの、過去に選奨を受けた作品は除く。
b.選奨作品の数 現上位5作品を選奨。その下5作品を入選とする。
⑤作品や活動の発表方法
a.シンポジウム概要集に掲載
b. シンポジウム会場でのパネル展示等
参加表明者は上記の原稿及びパネルを主催者に締め切りまでにお送りください
⑥参加表明の申し込み方法
下記を明記のうえ、mail、fax、郵送、℡いずれでも結構です。参加表明をご連絡ください。
a.応募者氏名 b. 所属 c. 連絡先(住所、mail アドレス、℡、fax 等)
d. 応募する作品や活動の概要(題名・規模・内容をかいつまんで)
⑦申し込み締め切り
a.参加表明締切
9月25日(金)
※応募者多数の場合にはお申し込みを締め切る場合がありますので、
予めご了承ください。
b.シンポジウム概要集原稿締切
10月10日(土)
原稿のフォーマット等は、後日参加表明者にお送りいたします。
c.展示用パネル等締め切り
10月31日(土)
(概要集原稿と同じでも可)
⑧展示方法
A1(タテ)パネルまたは紙状を基本とします。
※応募者の方に別途詳細をご案内いたします。
作品の場合…写真・平面図・概要・特徴等
メンテナンス(維持管理等)及び活動の場合…写真・概要・特徴など
⑨選考
審査 ・選考委員長:日本トイレ協会 会長
・選考(審査)委員:日本トイレ協会 理事
日本トイレ協会 トイレシンポジウム実行委員
※ただし、応募されている関係者の理事については除外します。
・一般:シンポジウム参加者に当日投票をしていただきます
⑩審査方法
当日シンポジウム参加者による、パネル展示の作品及び活動を確認した上での投票結果も加味した、選
考委員の審査を行います。
⑪申し込み先
日本トイレ協会グットトイレ選奨委員会事務局
〒112-0003 東京都文京区春日 1-5-3 春日タウンホーム1F~A
設計事務所ゴンドラ内 TEL:03-5805-3556
E-mail:[email protected]
担当 浅井佐知子
以上
2015 年
グッドトイレ選奨
審査結果
2015.11.14 グッドトイレ選奨委員会
NO
1
グッドトイレ選奨
緑ヶ丘エントランススペース公衆便所
(株)国建 鮫島拓 宮里睦子
2
移動ができる身体の不自由な方や高齢者用トイレ 「福祉バイオトイレカー」
優成サービス(株) 代表取締役 八木正志
3
トイレ清掃状況の定量的評価 および清掃現場へのフィードバックによる改善
中日本ハイウェイ・メンテナンス中央(株)
4
お年寄や女性に配慮したトイレ
コマニー(株) 高橋 未樹子
5
東京オリンピックに向けたトイレの多言語化対策
中日本高速 道路㈱
東京支社
環境・技術チーム
グッドトイレ特別賞(入選)
NO
6
環境・技術管理部
やまた幼稚園の幼児用トイレ
やまた幼稚園
7
道の駅・まちの駅「パティオにいがた」のトイレ創り
見附市長 久住時男
山本浩司,伊藤佑治
グッドトイレ選奨の講評
日本トイレ協会グッドトイレ選奨委員会
審査担当 日本トイレ協会理事 川内美彦
今回の応募作品 15 点は、建築としてのトイレ、まちづくりの核としてのトイレ、維持管
理、災害時対応、アクセシビリティ(バリアフリー)、基礎的研究、既存の改修など、多岐
にわたっています。その中から審査員とトイレシンポジウム参加者の投票によってグッド
トイレ選奨 5 点と特別賞(入選)2 点が選ばれました。グッドトイレ選奨は得点上位のもの
ですが、特別賞(入選)は得点で選奨作品とほぼ遜色がなかった上に、審査員からの評価
が高かったものが選ばれています。これらの選定作品もまたさまざまな分野にわたってお
り、トイレというものの多様さ、奥深さを感じられるものとなっています。
【グッドトイレ選奨】
・「緑ヶ丘エントランススペース公衆便所(㈱国建
鮫島拓
宮里睦子)」は建築としての
機能と美しさを兼ね備えたトイレで、プレゼンボードも十分に洗練され、ひときわ美しく
仕上がったものとなっていました。
・「移動ができる身体の不自由な方や高齢者用トイレ「福祉バイオトイレカー」(優成サー
ビス㈱代表取締役八木正志)
」は八木氏の熱意と工夫が見る側にも伝わる作品で、災害対応、
環境対策、アクセシビリティなど、現代のトイレが注目している諸問題への一つの解決策
として注目されました。
・
「トイレ清掃状況の定量的評価および清掃現場へのフィードバックによる改善(中日本ハ
イウェイ・メンテナンス中央㈱)
」はわが国の公衆トイレの特徴である高度な維持管理の成
果が可視化され、現場の努力がよく伝わる内容でした。
・
「お年寄りや女性に配慮したトイレ(コマニー(株)高橋未樹子)」は検証実験を基にした実
用性のある基礎的研究であり、対象がお年寄りや女性という現代的な問題意識に根ざして
いることで幅広い共感を得ました。
・
「東京オリンピックに向けたトイレの多言語化対策(中日本高速道路㈱東京支社環境・技
術管理部環境・技術チーム山本浩司,伊藤佑治)」も実用性を見据えた研究であり、2020
年の東京オリパラに向けての社会的な要請の高い分野です。
【特別賞(入選)
】
・「やまた幼稚園の幼児用トイレ(やまた幼稚園)
」は、近年注目が集まっているオープン
トイレをただオープンにするだけではなく、子どもたちの生活空間の中に積極的に投入し
た作品であり、今後のさらなる進化が期待できます。
・「道の駅・まちの駅「パティオにいがた」のトイレ創り(見附市長久住時男)」はまちづ
くりの核としての道の駅・まちの駅のほぼ中央に設えられたトイレであり、トイレを中心
とした人の交流やボランティア活動といった「コト」を生む起点となっています。
以上の 7 作品の他にも、さまざまな問題意識に裏打ちされた応募作品を見ると、トイレ
は社会を映す鏡だと改めて実感させられます。世界一と言えるかどうかはともかく、極め
て高度に発展しているわが国のトイレがさらなる高みを目指すために、皆様のさらなるご
尽力をお願いするとともに、手間を惜しまずパネルを制作して応募してくださった皆様に
深く御礼申し上げます。