第6回手術看護セミナーレポート 周術期の褥瘡予防を考える〜手術室のスキントラブルをなくそう〜 神奈川手術看護認定会では、平成27年1月24日に手術看護認定看護師が中心となり、神 奈川県内の手術室看護師を対象に第6回手術看護セミナーを開催しました。 テーマ:周術期の褥瘡予防を考える〜手術室のスキントラブルをなくそう!〜 参加対象者・参加人数:手術室看護師129人 開催日時:平成27年1月24日(土)11:00〜16:30 開催場所:横浜労災病院看護専門学校 体育館 参加費:1000円 プログラム: 1.施設での具体的取り組み事例 ① 術中皮膚トラブルを起こさないための術前アセスメント 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 星山美穂 ② 医療関連機器圧迫創傷について 川崎市立川崎病院 久野昭子 ③ 脳神経外科の手術における腹臥位用除圧マットの開発について 昭和大学藤が丘病院 岡田貴枝 2.ランチョンセミナー 術中腹臥位について 荏原病院 整形外科医 神先生 3.グループワーク 1グループ8〜9人+認定看護師 1 人 4.グループワーク発表 施設での具体的取り組み事例 《聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院》 ・ 褥瘡の発生要因 ・ 褥瘡予防・管理アルゴリズム ・ 術前リスクアセスメント・スケール →予防ケアの重要性 《川崎市立川崎病院》 ・ 医療関連機器圧迫創傷(MDRPU) (弾性ストッキングや SPO2 プローブ、 点滴ライン、酸素マスクなど) →医療機器の正しい知識と技術が予防の鍵となる 《昭和大学藤が丘病院》 皮膚トラブルが多発していた脳外科腹臥位手術に対して、 医師と体位の見直しを実施。 医師と協働し脳外科腹臥位専用マットを作成した結果、 皮膚トラブルが減少した報告。 ランチョンセミナー ・ 術中腹臥位について SR×Ⅱ開発までの取り組みと今後の課題 グループワーク発表 各施設での取り組み・現状・疑問点と課題を挙げ、その対策について話し合いを行った。 ・ 他職種との連携が必要だが、どのようにするのが効果的か? ・ 医師とどのように連携をとっていくか? ・ 手術室看護師間での情報共有をどのようにするか? ・ ・ ・ ・ ・ ・ 褥瘡予防の物品活用について フィルムドレッシングを剥がすタイミングはいつがいいのか? スタッフが活用できるマニュアルとは? 腹臥位のスキントラブル 4 点支持台の褥瘡予防で有効なものは? コストとリスクを考慮し施設にあったものを使用する 患者体型による皮膚・神経障害のリスク ・ 術前の皮膚状態をスケールを用いて評価するために 共催・協賛企業展示 体位固定物品や褥瘡予防物品などの展示 セミナー終了後のアンケート結果 129名中120枚回収 手術室看護師経験年数:1年目〜25年 講義の内容はわかりやすい内容でし たか? とてもわかりやすい:28% わかりやすい:62% どちらともいえない:8% 無回答:2% グループワークは効果的でしたか? とても効果的だった:43% 効果的だった:47% 無回答:10% 他施設の取り組みは参考になりました か? とても参考になった:51% 参考になった:47% どちらともいえない:2% 《セミナーに対する意見・感想》 ・色々な施設や経験年数の方がおり、 とても参考になった。 ・病院での工夫や様々な方法が聞けて 参考になりました。有意義でした。 ・今後も同様なセミナーや情報交換会 の回数を増やしてほしい。 セミナーに参加してご自身(または現 場)の悩みは解決できましたか 2% 5.たいへん解決 できた 6% 4.解決できた 33% 59% 3.どちらともい えない 0.無記入 セミナ-の内容は今後の看護実践・指導に 活かせると思いますか 2% 16% 5.とても活か せる 4.活かせる 82% 3.どちらとも いえない 《今後、期待するセミナー》 ・ 新人やラダーに沿った教育 ・ 体温管理 ・ 体位固定の実技や特殊体位 ・ 術前外来 ・術前訪問 ・ 急変対応 ・ 手術看護記録 編集後記 今回のセミナーでは、様々な年代・規模の手術室看護師の参加がありました。施設での取り組 み事例の発表やグループワークをとおして、各施設・各自の現状や悩み、課題を共有することが できたと思います。神奈川県の手術看護の質の向上につなげるために、今後も情報発信・情報交 換を行うためにセミナーを開催していきます。 参考資料1) 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 星山美穂 参考資料2) 川崎市立川崎病院 久野昭子
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