平成 27 年度上半期(4~9 月)

平成 27 年度上半期(4~9 月)の消費生活相談状況
東播磨消費生活センター
◆相談件数は 689 件で、前年同期比 12.9%減少。
◆「インターネット情報サービス」に関する苦情相談が1位。
アダルトサイトのワンクリック請求に関する相談が後を絶たず、
60 歳以上からの相談が引き続き増加傾向。
◆「インターネット接続回線」に関する相談が急増。
・今年2月から、NTT東西が光回線を他業者に解放する光回線の
卸売サービス(光サービス)が開始され、様々な業者の勧誘トラ
ブルが発生。
・パソコンの遠隔操作によるプロバイダ変更トラブルに関する相談
も増加。
1
相談件数
(図1)
平成 27 年度上半期の相談件数は 689 件で、前年度同期に比べ 102 件減少(前
年同期比 12.9%減)した。「インターネット情報サービス」に関する相談が減
少した事が主な要因である。
相談の内訳は苦情相談が 561 件(構成比 81.4%)、問合せ・要望は 128 件
(18.6%)である。
図1 相談件数の推移
苦情
(件)
1000
208
196
128
500
624
595
561
25年度上半期 832件
26年度上半期 791件
27年度上半期 689件
0
1
問合・要望
2
苦情相談の傾向
(1) 商品・サービス別(表 1)
苦情相談を商品・サービス別で見ると、1 位は「インターネット情報サービ
ス」で 107 件(構成比 19.1%)と依然として最も多くを占めているが、前年
度同期に比べ 21 件減少(前年度比 16.4%減)している。
次いで多いのが「インターネット接続回線」47 件で、前年度同期 23 件に比
べ約2倍に急増した。光卸回線や、プロバイダ契約の勧誘トラブルによる相談
が目立った。
前年度は大幅に減少していた「健康食品」が再度増加した。通信販売で申し
込んだ定期コースの変更や解約、届いた商品を返品したいなどの内容であった。
表1 商品・サービス別苦情件数
順
位
25 年度上半期
商品・役務名
件数
構成比
1
インターネット
情報サービス
115
18.4%
2
健康食品
41
3
商品一般
工事・建築
順
位
26 年度上半期
順
位
商品・役務名
件数
構成比
1
インターネット
情報サービス
128
21.5%
1
6.6%
2
商品一般
28
4.7%
2
22
3.5%
3
工事・建築
27
4.5%
3
21
3.4%
4
インターネット
接続回線
23
3.9%
4
27 年度上半期
商品・役務名
件数
構成比
107
19.1%
47
8.4%
工事・建築
25
4.5%
4
健康食品
24
4.3%
インターネット
情報サービス
インターネット
接続回線
不動産貸借
21
3.4%
6
フリーローン・サラ金
19
3.0%
5
不動産貸借
19
3.2%
5
商品一般
19
3.4%
7
携帯電話
サービス
17
2.7%
6
フリーローン・サラ金
17
2.9%
6
フリーローン・サラ金
18
3.2%
8
自動車
15
2.4%
7
相談その他
11
1.8%
7
不動産貸借
17
3.0%
9
預貯金・
証券等
14
2.2%
8
役務その他
サービス
10
1.7%
修理サービス
12
2.1%
自動車
9
1.5%
携帯電話
サービス
12
2.1%
9
1.5%
9
パソコン関連
10
1.8%
9
1.5%
10
化粧品
8
1.4%
10
インターネット
接続回線
12
1.9%
9
テレビ放送
サービス
携帯電話
サービス
8
その他
327
52.4%
その他
305
51.3%
その他
262
46.7%
合
624
100.0%
合
595
100.0%
合
561
100.0%
計
計
2
計
(2) 販売購入形態別(表 2)
販売購入形態別で見ると「通信販売」が 190 件(構成比 33.9%)で最も多か
った。商品・サービス別の「インターネット情報サービス」が通信販売に該当する。
「インターネット情報サービス」以外の商品では、ネット通販や新聞広告、テレビ
ショッピングなどで購入した身の回り品、家電製品など様々である。
「通信販売」に次いで多かったのは「電話勧誘販売」で 72 件(12.8%)と、
前年度同期に比べ増加した。2 月 1 日に始まった光回線の卸売サービスの相談
やプロバイダ契約などの相談が目立つ。
「訪問販売」は 49 件(構成比 8.7%)であり、主な内容は、工事・建築、ふと
ん類の販売、公共放送の受信料などについての相談であった。
「店舗購入」については 161 件(構成比 28.7%)で、不動産貸借、工事・建
築についての相談が多く見られた。
特
殊
販
売
3
表2 販売購入形態別苦情件数の推移
販売購入形態
25 年度上半期
通信販売
216
(34.6)
訪問販売
54
(8.7)
電話勧誘販売
66
(10.6)
訪問購入
2
(0.3)
マルチ・マルチまがい
5
(0.8)
ネガティブオプション
2
(0.3)
その他無店舗販売・不明
57
(9.1)
小
計
402
(64.4)
店 舗 購 入
222
(35.6)
合
計
624 (100.0)
26 年度上半期
208
(35.0)
59
(9.9)
51
(8.6)
9
(1.5)
4
(0.7)
0
(0.0)
74
(12.4)
405
(68.1)
190
(31.9)
595 (100.0)
〔件数(%) 〕
27 年度上半期
190
(33.9)
49
(8.7)
72
(12.8)
6
(1.1)
7
(1.2)
1
(0.2)
75
(13.4)
400
(71.3)
161
(28.7)
561 (100.0)
相談内容の特徴
(1) インターネット情報サービス(図 2、図 3)
商品・サービス別の「インターネット情報サービス」107 件を詳細に見ると、
アダルト情報サイトに関する相談が最も多く 74 件、次いでデジタルコンテン
ツ、出会い系サイトと続く。
アダルト情報サイトは、有料と分からず年齢入力したり、動画をクリックす
ると、いきなり登録完了となり、料金を請求されるワンクリック請求の相談で
ある。
デジタルコンテンツ 24 件のうち、利用した覚えのない情報サイトの料金が
未納だというメールが携帯電話に届く、といった架空請求の相談が 11 件あっ
た。
これらの請求を受けて、対処法をネットで検索し、無料で相談を受け付ける
公的機関に酷似した名称の団体に電話で相談したところ、有料で個人情報を削
除すると勧誘される、二次被害につながる相談も増加している。
「インターネット情報サービス」を契約者の年齢で見ると、60 歳以上から
の相談は依然として増加傾向にある。
3
図2 「インターネット情報サービス」内訳
H26年度
H27年度
(件)
100
78
80
74
60
40
30
24
16
20
6
2
2
2
他
の
そ
ゲ
ラ
イ
ン
ル
オ
出
タ
ジ
デ
ア
1
ン
コ
ン
会
い
系
テ
ー
サ
イ
ト
ツ
ン
イ
ト
報
サ
ト情
ル
ダ
ム
0
図3 「インターネット情報サービス」契約者年齢
60歳以上
60歳未満
(件)
150
12
100
27
23
19
35
139
50
101
92
86
72
7件
27
年
度
上
半
期
10
8件
26
年
度
上
半
期
12
5件
25
年
度
上
半
期
11
5件
半
期
10
度
上
年
24
23
年
度
上
半
期
15
1件
0
(2) インターネット接続回線
電話代やプロバイダ料金が安くなると電話勧誘で勧められ、光回線やプロバ
イダの契約をしたが実際は安くならず、解約したいといった内容が多かった。
今年2月から、NTT東西が光回線を他業者に解放する光回線の卸売サービ
ス(光サービス)が開始され、様々な業者の勧誘トラブルが発生した。通信料
が安くなると電話で勧誘を受けたが実際は安くならなかった、以前利用してい
たサービスが利用出来なくなった等という内容であった。
またプロバイダの契約について、パソコンの遠隔操作によるプロバイダ変更
トラブルに関する相談も多数寄せられた。
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