CDP2015活動概要 CDPワークショップ 2015年2月10日 森澤みちよ [email protected] 1 CDPの情報開示要請 投資家質問書対象日本企業 機関投資家 • 気候変動:FTSEジャパンインデックス、時 価総額上位企業を基本に500社 • ウォーター:時価総額上位企業のうち水 リスクの低いセクターを除く150社 • フォレスト:グローバルサンプルで88社 822社 2015年 質問書 66社(2014年) 企業 回答 サプライチェーン質問書 メンバー日本 企業増加予定 企業+政府 2 (サプライヤー、調達先への開示要請) • • • サプライチェーン気候変動質問書 サプライチェーンウォーター質問 書 サプライチェーンフォレストパイ ロット開始 CDPの情報開示要請 800 100 822社 ($95兆) 90 80 署名機関数 700 600 617社 ($63兆) 70 298社 ($19兆) 50 60 500 400 40 300 30 200 20 100 10 0 0 2003 2004 2005 2006 気候変動署名機関数 気候変動運用資産額 2014年投資家要請 全世界回答企業数 3 2007 2008 2009 2010 ウォーター署名機関数2 ウォーター運用資産額 2011 2012 2013 2014 2015 フォレスト署名機関数 フォレスト運用資産額 気候変動 ウォーター フォレスト 2,559社 502社 162社 (サプライヤー回答 含むと4976社) (サプライヤー回答 含むと1064社) 運用資産総額(兆US$) 900 CDP署名機関の推移 2015年 CDP2014気候変動対象企業(投資家要請) アイルランド30 カナダ200 フランス250 S&P(米国) 500 スカンジナビア 260 英国725 ロシア50 中国100 スイス100 オランダ・ベルギー・ルクセンブルグ 150 ドイツ・オーストリア 250 韓国250 日本 500 中欧・東欧100 イタリア 100 アジア 170 トルコ100 スペイン・ポルトガル 125 インド 200 ラテンアメリカ 80 ブラジル 100 南アフリカ 100 オーストラリア 200 ニュージーランド50 電力250 4 輸送100 先進国725 ヨーロッパ300 全世界で6000社以上 日本企業500社対象 CDP気候変動質問書 全対象企業 【主要質問書】 1. 気候変動管理 2. 気候変動リスクと機会 3. 排出量 • ディスクロージャー評価 • パフォーマンス評価 セクターアプローチ 【追加質問設定】 • 自動車/部品製造 • 電気事業 • ICT • 石油ガス • 食品・飲料・タバコ 5 【サンプル設定】 化石燃料、電気事業、鉱 業、化学、セメント、輸送、 プラスチック・ガラス・パッ ケージ森林・パルプ・紙 • 化石燃料セクターのスコアリング(パイロット)開始 (パイロット参加希望企業は3/31迄に登録) レポート作成予定(Carbon Tracker Initiativeと協働) CDP2014気候変動レポート- The A List 6 CDP2014気候変動レポート- The A List win-winな利益を生み出す – CPLIに選出された企業は、年間平均9%の排出削減を達成するとともに、排 出削減活動の平均内部収益率が57%となるなど、財務的にも好影響がもた らされている。 事業を通して気候変動問題にアクションをとる – CPLIに選出された企業は、気候変動に対して自社が及ぼす影響をしっかりと 説明することができ、気候変動による事業への影響についての理解も高まっ ている。 気候変動対策への投資水準を引き上げる – CPLIに選出された企業は、回答評価を実施した企業のうち9%にしかすぎな いが、排出削減活動に対する年間投資金額は総額230億米ドルに達してお り、全回答企業の総額500億米ドルのおよそ半分を占めている。 短期志向からのシフト – 排出削減活動の平均活動期間は12年で、長期的な資金投入となっている。 通常、2016/2017年ごろまでの排出削減目標を設定している企業が多い 中、将来的に炭素収支を均衡させるためには、長期的な戦略が必要。 7 CDPウォーター質問書 対象企業の拡大 英国 100 米国 500 欧州 250 韓国 250 トルコ 100 日本 150 Global 500 オーストラリア 100 南アフリカ 100 8 2014年:Global 500対象企業のみスコアリング(パイロット) 2015年:全対象企業の回答をスコアリング CDPウォーター質問書 リーダーシップ 管理 認知 透明性 • 現状の把握 9 • 水問題が自社に どのような影響 をもたらすか • 水リスクやその 影響をどのよう に管理している か • 水リスクをどの ように解決でき るか 来年以降、水リスクの大きいセクターに追加質問設定予定 (特に、Metals & Mining, Food Products, Oil Gas & Consumable Fuels, Textiles Apparel & Luxury goods, Beverage, Tobacco, Pharmaceuticals, Electric Utilitiesの各セクター) 投資家の水リスクへの関心 投資家の関心 – 水の利用可能性や水不足がもたらす、企業の成長や事業の実施可能性への 影響 – 必要な水が利用できない場合、企業やサプライヤーが受ける影響 – 水へのアクセスについて、コミュニティと対立するリスク 企業に対する質問 – 自社や重要なサプライヤーが水リスク(規制リスク、事業リスク、評判リス ク)にさらされているか。 – 自社とサプライチェーンにおける水リスク管理手法はどのようなものか。 – 現在および将来の事業において、必要な水の量や質を確保できていると 考えられるか。 10 CDPサプライチェーン 気候変動 – 66のメンバー企業の参加 – 3,396社が回答(79か国) 35%が始めてCDPに回答。 – 回答率:52% – ディスクロージャースコア(平均):53 – パフォーマンススコア(平均):C – SCPLI(Supplier Climate Performance Leadership Index) 121社が選出 (うち14社が日本企業) サプライチェーン質問書 対象/回答企業 8000 7000 6000 5000 4000 3000 2000 ウォーター – 14のメンバー企業の参加 – 666社が回答 – 回答率50% 11 1000 0 2009 2010 2011 気候変動対象 ウォーター対象 2012 2013 気候変動回答 ウォーター回答 2014 CDPサプライチェーン 11の主要国別(日本、英国、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイ ン、中国、インド、ブラジル)のサプライヤー分析を実施。 日本および欧州諸国(イタリア除く)がサステナビリティのリーダーとして頭角を 現す一方、アメリカは、まだサステナビリティに関して出遅れており、中国やイン ドについては、サステナビリティ・パフォーマンスを向上させるスコープの測定を スタート。 全地域のサプライヤーの共通点:低炭素エネルギー(2014年平均:22%)や気 候変動リスクマネジメント(同年平均:62%)、スコープ1&2排出報告(同年平均: 60 %- Scope 1 & 2 )の分野において、もっと積極的に顧客との協働の機会を持 つ必要がある。 – EUや米国、カナダ、日本などの先進国は、低炭素エネルギーや 排出削減への取組み強化が望まれる。 – 中国、インド、ブラジルといった新興国では、気候変動や排出削減、 水リスクについての取組みが望まれる。 12 2014サプライチェーンパブリック レポート(2015年1月発表) CDPサプライチェーン 国別 高い サステナビリティ・リスク/回答 マトリックス 脆弱 十分に整備 サプライチェーン 気候変動リスク 日本 米国 イタリア サステナブル: フランス、英 国、スペイン、 ドイツ 中国 英国 スペイン カナダ ドイツ フランス 低い ブラジル 非活動 13 サステナブル サプライヤーのサステナビリティ回答 脆弱: 中国、イ タリア、米国、 非活動: ブラジ ル、インド、カ ナダ インド 低い 十分に整備: 日本 高い COP 21 @ Paris に向けた産業界からのコミットメント 電通・ホンダ・ 日産・花王・ コニカミノル タ・リコー ※署名募集継続中 温度上昇2℃以内に抑える ための科学的根拠に基づい た排出削減目標の設定 (WRI、WWF、グローバルコンパクト と協働) 消費電力の100%を再生 可能エネルギーでまかなう ための戦略策定 (Climate Groupと協働) 花王 全てのサプライチェーンか ら森林破壊につながるコモ ディティ調達を行わない ホンダ・日産・ コニカミノルタ ・キリン (Consumer Goods Forumと協働) ホンダ・花王・ 近鉄・リコー・ コニカミノルタ 14 気候変動政策との責任ある 協働 (WRI、WWF、Ceres、グローバルコ ンパクト、Climate Groupと協働) メインストリームの財務報 告書に気候変動情報を開 示する カーボンプライシングの導入 (世界銀行、グローバルコンパクト と協働) 他機関との協働 IIRC – CDPとCDSBはIIRCとMoU締結 SASB – サステナビリティ情報をメインストリームの報告書に 記載することをCDP USオフィスと協働 GRI(2010年から協働) – CDP質問書とG4ガイドラインのマッピングを発表 – 気候変動が企業にとってマテリアルな環境分野であ る場合、CDP質問書への回答内容のほぼ全てはGRI レポートでも活用可能 15 他機関との協働 Dow Jones Sustainability Index – 気候変動関連の25の質問を7つに削減し、それらをCDPの回答で代替 する。 – 共通質問内容:気候変動に対する責任、社員へのインセンティブの提 供、リスク管理手法、製品/サービスによる第三者の排出削減、排出 削減活動、気候変動リスク、気候変動機会 環境省 – 環境情報開示基盤事業 – CDPに回答し、回答を一般公表をしている場合、気候変動関連情報は CDP回答データで代替される。 16 投資家によるCDPデータの利用-サステナブルIndexでの活用 Markit カーボンディスクロージャーリーダー index FTSE CDP 炭素戦略 Index BNEF グローバルコーポレート再生可能エネルギー Index Dow Jones Sustainability Index (DJSI) FTSE4Good Index Ned Bank グリーン Index Bombay 証券取引所カーボンIndex Korea 証券取引所 – KRX SRI Index Istanbul 証券取引所サステナビリティ Index S&P/IFC 炭素効率Index 17 事例:Nedbank Green Index ヨハネスブルク証券取引所に上場している南アフリカの企業を対象 選定基準 2010年:CDPディスクロージャースコアが75点以上 2011年:前年選定済みの企業-ディスクロージャースコアが70点以上 新規選定企業-ディスクロージャースコアが75点以上、 パフォーマンスバンドE以上 18 ウェイトの設定:パフォーマンスバンドに基づいて設定 事例:NBIM CDP質問書を用いた企業評価の指標とウェイト ガバナンス 10% 排出実績 気候変動管理の責任や報告について、取締役会の関与 GHG排出量と排出原単位 気候変動リスク関連の目標達成時に経営層へ金銭的な インセンティブ スコープ1排出量 リスク評価 排出原単位削減目標 15% 気候変動が社内のリスク管理プロセスに完全に統合され ている。 気候変動による直接的な影響やGHG削減規制によりもた らされる重大なリスクについての評価 気候変動による直接的な影響やGHG削減規制によりもた らされる重大な機会についての評価 戦略と実行 20% 気候変動リスクが事業戦略の重要な位置づけとなってい る。 政策担当者、規制当局との協働 気候変動政策、規制に対する立場 直接操業におけるリスク緩和策 19 25% スコープ2排出量 排出量算定方法 排出量の第三者検証 企業の報告書内で気候変動リスク情報の開示とCDP回 答の一般公表 排出削減 排出原単位の毎年の改善 30% 事例:NBIM 活用例1: NBIM内部でのESGプラットフォームに導入 – 社内のファンドマネージャーがCDP回答分析やスコア情報にアクセ ス – 企業やセクターでのESGデータの比較 – 企業のリスク評価分析の第一段階として活用 活用例2: 企業リスク評価 – 規制リスクにさらされている企業は、そのリスク管理をしていると いう十分な情報を開示しているか。 – 業界基準に則った排出量情報を開示しているか。 – 企業価値を創造するための企業の戦略は何か。 活用例3: 企業のリスク認知度合いを把握 20 投資家向け分析レポート 目的 – CDPが有する豊富な環境データの活用事例として提示し、投資家に、よりCDP のデータを活用してもらうため、財務的な観点も考慮して分析 – 気候変動リスクを低減し関連する新規制を機会として活用している企業を特定 対象セクター – Auto, Utilities, Consumer Goods, Oil & Gas, Materials, Metals & Mining(3か月 ごとにレポート発表予定) 自動車セクターレポート 「No room for passengers: are auto manufacturers reducing emissions quickly enough?」 -2015年2月5日 – CDPデータやさまざまなGHG排出量関連データに基づき、 各国自動車メーカーのランキング – 世界中で自動車の排出規制が強化されている中で、 排出量の側面は企業の収益に重要な影響がもたらされ ることが明らかとなった。 – 日本のメーカー(日産、トヨタ、マツダ、ホンダ)が高評価 21 https://www.cdp.net/en-US/Pages/HomePage.aspx
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