卒業から今日までと、 これから 土 田 (機械工学科 幸 憧れの研究者の道へ 雄 梅 河 内 隆 成 昭和61年卒) 1986年機械工学科卒業の土田幸雄と申します。 この度、卒業後の動きということで時系列的に 私の経験をお話ししたいと思います。 先ず、卒業してから電池メーカーの設備開発 者として働きました。設備開発は、非常に忙し い業務でして、工場のラインが動いている間に、 その改善の検討・試作を行い、お正月などでラ インが止まっている間に、ラインの改造などを 行い、その確認作業というような具合で働いて いました。今となっては信じられませんが、 2ヶ月ほど休みなしということもありました。 数年した頃、商品開発をしたいとの自らの希 望を叶えるべくタイヤメーカーに転職いたしま した。ここでは、主にバスやトラックといった 大型タイヤの構造設計を行っていました。これ は、市場の調査から設計、試作といった一連の 商品開発を行うことができ、なかなか充実した 日々でした。 タイヤメーカーでの開発を10年位してから、 特許事務所への転職を決意し、そして実行しま した。これについては、今でははっきりとした 理由は忘れてしまいました。 特許事務所へと転職したのを機会に「弁理 士」試験の挑戦を開始しました。そして、長い 年月がかかりましたが、3年ほど前に弁理士試 験に合格することができました。弁理士になっ ても仕事そのものの内容は大きな変化はありま せんが、多くの人とのネットワークを構築する ことができたと思います。 さて、これからですが弁理士として更に多く の経験を積み、日 本の技術の保護の ために微力ながら 尽くしてゆきたい と思います。 いまから考えれ ば遠回りだったか もしれませんが、 それも人生だと 思っております。 (応用生物学課程 平成24年卒) 平成24年に本学を卒業し、現在は同大学院応 用生物学専攻博士前期課程の2回生に在籍して います。学部4回 生 か ら 染 色 体 工 学 研 究 室 で 山口政光先生、吉田英樹先生のもとでご指導を 受けています。今年からは博士後期課程へ進学 予定です。 私は田舎育ちで、幼い頃から身近な存在とし て山、川、海といった自然がありそれもあって か生き物に興味を持っていました。高校のとき 生物学を学び、遺伝子の存在を知り一気にのめ り込みました。また伝記やドキュメンタリー等 に影響されて「研究って面白そうだな」という 思いもあり、漠然と研究者を目指すようになり ました。本学で3年間の研究を通し生命の神秘 さ複雑さに触れ、悩まされる日々を送っていま すが、とてもやりがいを持って研究しています。 だれもがプレゼントをもらうと中身がすごく気 になり、早く見たいと思うと思います。研究も 同じでどんな結果がでるのだろうと待ち遠しく て仕方ありません。自分の仮説通りの結果が出 た時も嬉しいですが、それ以上に意外な結果が でたときほどワクワクします。「なんで?」こ れを突き止めるために、考え、試し再度考える。 この試行錯誤こそが研究の醍醐味で最も楽しい 時間だと思います。 進学において近年のポスドク問題や、博士課 程の就職率も気になるところではありますが、 3年間はやりたいことに一生懸命力を注ぎ、後 悔の無い3年間にしたいと思います。博士後期 課程の目標は「世界に通用する技術を一つ身に つける」ことです。研究者として世界で生き残 るためには自分にしかできないことを身につけ る必要があると思います。自分の長所をちゃん と理解し、正しい方向に努力すれば自然と結果 は着いてくると思うので、研究ができる幸せを 忘れずに日々邁進していきたいと思います。 29
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