マーケティング 国内では成長品目へのリソース集中による売上拡大、 グローバルでは 「ラツーダ」 の製品価値最大化に 注力しています。 日本市場 戦略品、新製品、スペシャリティ製品へのリソース集中 営業体制の効率化 主要製品 アイミクス 発売日 効能・効果 特長 2012年12月 高血圧症 イルベサルタン (アバプ ロ) とアムロジピンベシ ル 酸 塩(ア ム ロ ジ ン) と の配合剤 ロナセン 発売日 効能・効果 特長 2008年4月 統合失調症 ドー パミン-2受 容 体と セロトニン-2A受容体を 遮断 トレリーフ 発売日 効能・効果 特長 27 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 2009年3月 パーキンソン病 レボドパ賦活型パーキン ソン病治療剤 北米市場 非定型抗精神病薬 「ラツーダ」の利益最大化 長時間作用型β作動薬 「ブロバナ」 および 新製品 「アプティオム」の収益拡大 主要製品 ラツーダ 発売日 効能・効果 特長 2011年2月 (米国) 2012年9月 (カナダ) 統合失調症、 双極Ⅰ型障害うつ ドーパミン-2、 セロトニン -2A、セロトニン-7受容 体に親和性を示し、アン タゴニストとして作用 アプティオム 発売日 効能・効果 特長 2014年4月 (米国) 2014年10月 (カナダ) 部分てんかん発作 (併用療法) 電位依存性のナトリウム チャネル阻害薬であり、 1日1回服用で、粉砕して も空腹時でも服用可能 中国市場 既存製品の利益拡大 高効率な事業基盤の確立 主要製品 メロペン 「中国販売名:メペム」 発売日 効能・効果 特長 1999年 一般感染症、 発熱性好中球減少症 重症感染症の標準的治 療薬であり、多くの国で 使用されている 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 28 マーケティング 医薬品事業 売上高 (2014 年度 ) 日本市場 1,566 億円 MR 数 1,350 名 (2014 年度 ) 売上高推移 ※MR:医薬情報担当者 重点施策 戦略品、新製品、スペシャリティ製品へのリソース集中 営業体制の効率化 (億円) 2,000 1,745 1,719 1,566 1,500 1,567 営業重点領域 循環器・糖尿病領域、精神神経領域、スペシャリティ領域 1,000 営業重点取り組み項目 500 0 2012 2013 2014 2015 (年度) (予想) 戦略品 アイミクス (循環器)、アバプロ (循環器)、 ロナセン (精神神経)、 トレリーフ (精神神経) 新製品 スペシャリティ製品 シュアポスト (糖尿病)、レミッチ (そう痒症) アムビゾーム (感染症)、ミリプラ (がん)、 リプレガル(ファブリー病) 2014 年度 主な取り組みと業績のポイント 品の使用が加速されました。 戦略品である高血圧症治療剤「アイミクス」およびパーキン 注力した 「アイミクス」 、 「トレリーフ」 および 「メトグルコ」 は伸長 ソン病治療剤「トレリーフ」、ビグアナイド系経口血糖降下剤 しましたが、長期収載品の売上減少を補うことはできず大幅な 「メトグルコ」などの売上最大化を図るべく情報提供活動に注力 減収となりました。 しました。しかし、2014 年 4 月に実施された薬価改定や後発品 の使用促進策の浸透により、長期収載品の減収が大きくなりま 循環器・糖尿病領域 した。特に2014 年 4 月の診療報酬改定の影響は大きく、後発 循環器領域においては、高血圧症治療薬としてアンジオテン 品目別 売上高 品目 29 シンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、カルシウム拮抗薬(CCB)、ARBと (リベート控除前 単位:億円) 薬効 2013 年度 CCB の配合剤、利尿薬、ACE 阻害薬、 αβ遮断薬を取り揃え、 2014 年度 増減率 (%) 2015 年度 (予想) 高血圧症治療のパートナーを目指しています。 「アイミクス」 は、 ARBとCCB の配合剤のうち、アムロジピン10mg を含む唯一 アイミクス 高血圧症治療剤 69 120 72.7 175 アバプロ 高血圧症治療剤 121 114 △5.8 115 ロナセン 非定型抗精神病薬 126 115 △9.0 130 販売拡大を推進しています。 トレリーフ パーキンソン病治療剤 95 116 22.4 152 糖尿病領域では、 「シュアポスト」は 2014 年 11 月に2 型糖 シュアポスト 速効型インスリン 分泌促進剤 17 24 42.3 37 アムビゾーム 深在性真菌症治療剤 48 43 △9.7 49 2015 年 6 月に後発品が発売されたこともあり、2015 年度は ミリプラ 肝細胞がん治療剤 12 9 △22.8 10 減収を見込んでいます。また、2015 年 7 月に2 型糖尿病を適応 リプレガル ファブリー病治療剤 98 97 △1.2 110 症とする週 1回投与のGLP-1受容体作動薬 「トルリシティ」 につい メトグルコ ビグアナイド系 経口血糖降下剤 158 171 8.4 140 アムロジン 高血圧症・狭心症治療薬 270 196 △27.3 170 の製剤であり、強力な降圧効果が期待できます。 「アバプロ」 「アムロジン」 を含めた高血圧領域全般の情報提供を通して 尿病への効能・効果の変更が承認され、売上が伸長しました。 なお、2014 年度まで売り上げを伸ばしてきた 「メトグルコ」 は、 て、日本イーライリリー株式会社と日本における販売提携契約を 締結し、本剤が重点領域である糖尿病領域のラインアップに 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 加わりました。 精神神経領域 統 合 失 調 症、パ ーキンソン病、気 分 障 害、てんかんなどの 精神神経領域治療薬を取り揃えています。その中でも戦略品 である 「トレリーフ」および非定型抗精神病薬「ロナセン」 に注力 しています。 2015 年 2 月に 「トレリーフ」の 剤 形 追 加 品として発 売した 「トレリーフOD 錠 25mg」 は、口腔内で速やかに崩壊し、服薬し やすく取扱いやすい製剤で、嚥下障害を有することが多いと 2015 年度 事業展開と見通し されているパーキンソン病患者さんに貢献できる製剤となって 2015 年度は、後発品の使用促進策の浸透により、引き続き おり、現在、情報提供活動の拡大に努めています。 長期収載品が減収となり、後発品販売開始にともない、 「メトグ ルコ」 も減収となる見込みです。その減収分を戦略品 「アイミクス」 スペシャリティ領域 (がん・感染症・希少疾患) 「ロナセン」 「トレリーフ」 の拡大で吸収し、慢性肝疾患患者におけ 2013 年度から、がん・感染症・希少疾患などで構成される、 るそう痒症の適応を有する初めての治療薬「レミッチ」のプロ 「スペシャリティ領域」 にも注力しています。 モーション開始により、事業規模の維持を目指します。さらに、 がん領域では、肝細胞がん治療剤「ミリプラ」 を扱っており、 2015 年度は 「レミッチ」 に加え、2015 年 7 月に 「トルリシティ」 の 感染症領域では、深在性真菌症治療剤「アムビゾーム」 を中心 販売提携契約を締結しました。今後も提携や導入を推進してい に、カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の適正使用を推進 きます。 し、情報提供しています。 精神領域については、MR を 100 名増員して約 330 名体制 希少疾患領域では、ファブリー病治療剤「リプレガル」の売上 とし、さらなる強化を図っていきます。 拡大と情報提供に注力するとともに、医療関係者や患者さん また、営業リソース配分の選択と集中を図りながら、MRに 向けの Web サイトを開設するなど、希少疾患の啓発活動を よる情報提供とインターネット等を活用した e- プロモーションの 推進しています。 2 つの手法の連動によるハイブリッド・マーケティングの積極的 な活用などにより引き続き効率化を推進します。 FOCUS ハイブリッド・マーケティングの推進 医療関係者に対して的確でタイムリーな情報提供を行うために、MRによる 訪問活動と並行し、インターネットを介した情報提供としてエムスリー株式会社 が運営する医療情報提供ツールである 「MR 君」 や自社スタジオからのライブ 顧客ごとの 専用ページ 「マイページ」 配信講演会、そして多彩なメールマガジンなどの e- プロモーションを実施してい ます。さらに、2013 年には自社の Web サイト上では、業界初と なる顧客ごとの専用ページ 「マイページ」 を開設し、顧客とMR が インターネット上で双方向にコミュニケーションが図れるシステム も導入しました。 今後も従来のMRによるディテールに加えて、さまざまなe-プロ モーションを組み合わせた 「ハイブリッド・マーケティング」 を積極的 に推進し、適切な情報提供を通じて売上拡大を目指していきます。 医療関係者向けWEB サイト 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 30 マーケティング 医薬品事業 売上高 (2014 年度 ) 北米市場 1,482 億円 MR 数 (2014 年度 ) 売上高推移 ※MR:医薬情報担当者 重点施策 非定型抗精神病薬「ラツーダ」の利益最大化 (億円) 2,000 1,500 1,000 700 名 1,453 1,482 2013 2014 長時間作用型β作動薬 「ブロバナ」 および 新製品「アプティオム」の収益拡大 1,668 1,158 500 0 2012 (年度) (予想) 2014 年度 主な取り組みと業績のポイント 品の売上にかかわるフィーが大幅に増加しましたが、売上高の 北米では、子会社のサノビオン社を通じて、マーケティングを 増加と 「ルネスタ」 にかかわる特許権の償却が終了したことによ 展 開して います。2014 年 度 は、グ ロ ー バ ル 戦 略 品 で あり、 り、増益となりました。 2013 年度に双極Ⅰ型障害うつに対する効能追加を取得した非 2014 年 10 月に短時間作用型β作動薬「ゾペネックスIS」の 定型抗精神病薬「ラツーダ」のさらなる販売拡大に向けた活動 販 売 権を 45 百 万ドルで譲 渡しました。 「ゾペネックスIS」は、 を推進しました。また、COPD 治療剤である 「ブロバナ」の増収 サノビオン社の成長に大きく寄与してきましたが、特許期間が を達成し、2014 年 4 月には抗てんかん剤「アプティオム」の米国 満了していることから、売却することとなりました。 「ゾペネック 販売を開始しました。 スHFA」 については継続してサノビオン社が販売しています。 独占販売期間が満了した催眠鎮静剤「ルネスタ」の売上は 「ラツーダ」の利益最大化に向けては、2013 年 6 月に追加 大きく減少しましたが、サノビオン社が注力した 「ラツーダ」が 承認を受けた双極Ⅰ型障害うつの適応症について、市場への早期 大きく伸長したことに加え、円安の影響もあり、増収となりまし 浸透に最注力しました。発売当時より取り組んできた 「ラツー た。利益面では、 「ラツーダ」の広告宣伝費をはじめとする販売 ダ」専任 MRによる充実したプロモーション活動と、テレビ CM 関連費や、政府管掌の保険制度を通じて販売された先発医薬 やインターネットなどによる宣伝活動により、 「ラツーダ」の処方 品目別 売上高 品目 31 2015 箋枚数は着実に拡大しています。さらに 「ラツーダ」 については、 (米国子会社売上高 単位:億円) 薬効 2013 年度 2014 年度 ブロックバスターに成長させるために営業リソースの効果的な 増減率 (%) 2015 年度 (予想) ラツーダ 非定型抗精神病薬 422 825 95.6 1,204 ブロバナ 長時間作用型β作動薬 168 222 31.8 262 アプティオム 抗てんかん剤 ̶ 25 ̶ 70 ルネスタ 催眠鎮静剤 580 115 △80.1 39 ゾペネックス 短時間作用型β作動薬 121 85 △29.5 26 シクレソニド コルチコステロイド 吸入剤・点鼻スプレー 82 67 △17.6 63 投入によって、利益最大化を目指します。 2014 年 4 月には、部分てんかん発作の併用療法を適応症と した抗てんかん剤「アプティオム」 を発売しました。 「アプティオ ム」は、電位依存性のナトリウムチャネル阻害薬であり、部分 てんかん発作の患者さんに、持続的な発作減少効果を提供する 1 日 1 回服用の抗てんかん剤です。 「アプティオム」 については、 臨床試験において良好な忍容性と安全性が認められており、 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 FDA(米国食品医薬品局) より、米国麻薬取締局の審査が必要 となる 「controlled substance(規制薬物)」 には指 定されま 「ブロバナ」 については、営業活動に注力し、さらに売上高を せんでした。サノビオン社は専任 MR120 名を配して、戦略品と 拡大していきます。2007 年の発売以来、 「ブロバナ」 は 7 年連 してプロモーションに注力しました。 続で増収を達成しています。 「アプティオム」 については、早期の売り上げ最大化を目指し、 2015 年度 事業展開と見通し 引き続き営業活動に注力します。また、2015 年度には単剤に 2015 年度は引き続き、 「ラツーダ」、 「ブロバナ」および「アプ よるてんかん発作治療の効能追加を予定しており、 「アプティオ ティオム」の拡大に注力します。 ム」の売上拡大に寄与するものと期待しています。将来のピー 「ラツーダ」 については、引き続きテレビ CM 等の広告宣伝 ク時売上高として 500 億円規模を目標に掲げています。 活動や医療関係者への情報提供活動を実施し、2015 年度にも これらにより、2014 年度と同様に、独占販売期間が満了した ブロックバスターに成長させる計画です。なお、2015 年に競 「ルネスタ」などの既存製品の売上減少の影響をカバーし、増収 合品の後発品が発売になりましたが、 「ラツーダ」 に与える影響 を目指します。 は限定的であると考えています。 FOCUS 「ラツーダ」 の WEB サイト ラツーダのプロモーションを積極化 MRに よ る 情 報 提 供 活 動 と 同 時 に テ レ ビ CMや イ ン タ ー ネット (http://www. latuda.com/) などによる広告宣伝活動を有効活用し、双極Ⅰ 型障害うつの治療を待たれている患者さんの元に、 「ラツーダ」 の情報をお届 けしています。 「ラツーダ」の認知度向上を図るため、消費者 直結型 (DTC) の新しい広告を開始し、テレビ、新聞・雑誌、イン ターネット上のメディアで取り上げられています。また、DTC 広告以外にも医療関係者へのプロモーション、peer-to-peer プログラム、患者会対応などの施策に取り組むことで薬剤特性 について紹介し、ブランド認知度の向上を図りました。 米国で放映している 「ラツーダ」 の CM 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 32 マーケティング 医薬品事業 売上高 (2014 年度 ) 中国市場 171 億円 MR 数 (2014 年度 ) 売上高推移 370 名 ※MR:医薬情報担当者 重点施策 既存製品の利益拡大 (億円) 200 187 171 高効率な事業基盤の確立 150 119 100 76 50 0 2012 2013 2014 2015 (年度) (予想) 2014 年度 主な取り組みと業績のポイント ケティングを担う市場部とプロモーションを担う推広部を軸とし 中国市場では、子会社である住友制葯(蘇州)有限公司を通 た営業体制の強化・拡充を図り、370 名(2015 年 3 月末時点) じて、マーケティング活動を展開しています。カルバペネム系抗 の MRにより30 省市(地区:重要都市、省、自治区) をカバーし 生物質製剤「メロペン (中国販売名:メペム)」、高血圧症・狭心 ています。 症・不整脈治療剤「アルマール」、セロトニン作動性抗不安薬「セ 2014 年度は、主力の「メロペン」 を中心に大きく売上が拡大 ディール」、および消化管運動機能改善剤「ガスモチン」の 4 製 した結果、売上高は前期比 43.7%増の大幅な増収となり、利益 品を販売しています。 面では、販売関連費用等が増加しましたが、セグメント利益では 広大な市場でスピーディーにシェアを獲得するために、マー 前期比 96.4%増の増益となりました。 品目別 売上高 2015 年度 事業展開と見通し (中国子会社売上高 単位:億円) 品目 薬効 メロペン カルバペネム系 抗生物質製剤 2013 年度 98 2014 年度 143 2015 増減率 年度 (%) (予想) 45.7 161 重症感染症治療におけるカルバペネム系抗生物質の重要性 が定着していることなどから、 「メロペン」 は引き続き伸長すると 考えています。しかしながら、中国市場は現在省における入札制 度を介して医薬品価格を引き下げる傾向がみられており、2015 年度は前年度に比較して成長が鈍化すると見込んでいます。 今後の新製品候補として、承認申請中の非定型抗精神病薬 ブロナンセリン (日本販売名: 「ロナセン」)、抗悪性腫瘍性抗生 物 質アムルビシン塩 酸 塩(日本 販 売 名: 「カルセド」) に加え、 2015 年度にはグローバル戦略品である非定型抗精神病薬ルラ シドン塩酸塩(北米販売名: 「ラツーダ」)の承認申請を行う予定 です。今後も継続的に、 中国市場における開発を進めるとともに、 マーケティング体制の強化、新製品を継続的に投入することに より、事業規模と収益の最大化を図っていきます。 33 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 マーケティング 関連事業 医薬品事業と連携し、幅広い分野に事業展開 食品素材・食品添加物・化学製品材料事業 DSP 五協フード&ケミカル株式会社 http://www.dsp-gokyo-fc.co.jp/ 食品素材・食品添加物・化学製品材料事業は、当社子会社 「DSP 五協フード&ケミカル(株)」が担っています。 食品素材・食品添加物事業では、世界で最初に工業化に成功し チンを中心として魚類・甲殻類麻酔剤や合成抗菌剤などを展開 し、食の安心・安全に貢献しています。また、健康維持・生産性 向上を目的とした飼料添加物や混合飼料も販売しています。 研究開発型の動物用医薬品メーカーとして、質の高い新たな 価値を創造することで動物たちの健康を支え、動物たちと共に 暮らす人々の笑顔溢れる社会づくりに努めています。 た 「グリロイド」 (タマリンドガム) を中心とする多糖類や、スープ・ ブイヨンなどの調味料、高甘味度甘味料ネオテームをベースに 使いやすくしたネオテーム製剤 「ミラスィー」 をはじめとする甘味料 など、品質の高い安全な食品の製造に用いられる食品素材・食品 添加物の開発・販売を行っています。なお、 「グリロイド」 について は、販売提携先を通じて北米において販売を開始しました。 化粧品原料、医薬品原料、電子薬剤、コーティング材料など の化学製品材料事業においても、医薬品事業で培った技術と ノウハウを活かし、また、国内外のサプライヤーとの連携を通じ て、皆さまに認めていただける価値を継続的に生み出す、研究・ 開発・販売一体型企業として事業の拡大を図っています。 診断薬・研究用資材事業 DSファーマバイオメディカル株式会社 http://www.dspbio.co.jp/ 診断薬・研究用資材事業は、当社子会社 「DSファーマバイオメ ディカル (株) 」 が展開しています。的確かつ迅速な治療を実現す 動物用医薬品事業 DSファーマアニマルヘルス株式会社 http://animal.ds-pharma.co.jp/ るための診断薬事業としては、インフルエンザや溶連菌などの 感染症診断薬、急性心筋梗塞の診断薬 「ラピチェックH-FABP」 など のPOCT (Point of Care Testing:臨床現場即時検査) 製品、および 動 物 用 医 薬 品 事 業は、当 社 子 会 社「DSファーマアニマル 「オステオリンクスTRAP-5b」 などの骨代謝マーカーやPTH測定 ヘルス (株)」が担っています。犬・猫を中心としたコンパニオン キット 「ルミパルス プレストwhole PTH 「DSPB」 」 、精神神経疾患 アニマルをはじめ、牛や豚、鶏、馬、魚なども対象とした動物用 の診断薬などの開発および販売を行っています。また、医薬品の 医薬品および特別療法食などを販売しています。2014 年 11 月 効果や副作用を投薬前に予測するために実施される、コンパニ には、動物臨床検査に関する情報収集、戦略立案・推進、新規 オン診断におけるバイオマーカーの開発にも取り組んでいます。 検査の研究開発などを担当する検査部を新設しました。 一 方、医 療に関する高 度な研 究を支 援するための 研 究 用 注力しているコンパニオンアニマル事業では、犬用抗てんかん 資材として、iPS 細胞などのヒト幹細胞を用いた再生医療に 剤 「コンセーブ錠」 、犬消化管運動機能改善剤 「プロナミド錠」 、小 応 用 で き る 無 血 清 培 地「S-Medium」、創 薬 研 究 に 有 用 な 動物 (犬・猫) 用抗菌剤 「ビクタスS」 シリーズ、犬用慢性心不全改 Ready-to-Use アッセイモデル「POCA® シリーズ」などについ 善剤 「アピナック錠」 、吸入麻酔剤 「イソフル」 、さらには犬フィラリ ても開発および販売を行っています。このような細胞培養技術 ア症予防薬をはじめ、犬の関節疾患、眼科・歯科領域にいたる などを応用した研究開発では、大日本住友製薬の再生・細胞医薬 動物用医薬品を幅広く販売しています。また、米国ヒルズ社が 事業とのシナジー効果を活用し、医療の発展に貢献しています。 開発した特別療法食 「プリスクリプション・ダイエット」 、健康維持 食 「サイエンス・ダイエット・プロ」 などをラインアップし、コンパ ニオンアニマルの総合的な健康づくりをサポートしています。 畜産事業では、豚用フルオロキノロン系抗菌剤「ビクタス水溶 散 25%」、牛用胆汁酸製剤「ウルソ」、馬用経口駆虫剤「エクイバ ランペースト」 などを販売しています。水産事業では、水産用ワク 大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2015 34
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