長野県医療労働組合連合会 No 15

長野県医療労働組合連合会
No 15
2015年 7月14日
TEL026-228-9376 FAX026-224-5745 E―mail: [email protected]
―――― 医療労働者の生活と権利 県民のいのちと健康を守ろう ―――――
今回で11回目を迎えた第11回介護分野に働く仲間の長野県交流集会は、7月11日(土)JA
長野県ビルで、全県から介護労働者を中心に66名が参加して開催しました。この間、安倍政権は、
社会保障制度改革推進法、医療・介護総合確保法と医療・介護の徹底した給付・サービスの抑制と患
者・利用者負担を強いる改悪を推進しています。こうした情勢をふまえ、
「安心できる介護制度をめざ
して、みんなで一歩を踏みだそう」を集会テーマとしまし
た。介護対策委員の司会で開会、県医労連小林執行委員長
が「長野県介護集会は、全国に誇れる介護分野の取り組み
です。安倍政権は医療・社会保障の改悪とともに、戦争す
るする国づくりをめざして安保法制を強行採決しようとし
ている。医労連は『ふたたび白衣を戦場の血で汚さない』
を決意し、職場・地域で反対の声を大きく上げよう。
」とあ
いさつしました。続いて、曽川介護対策委員長が基調報告を行い、介護対策員会の取り組みや結果、
日本医労連の取り組みへの参加など、介護を巡る情勢の中で活発に運動が取り組まれてきたことを報
告しました。曽川さんは「介護制度の欠陥と矛盾が職場や労働者に矛盾を引き起こしている。利用者
に寄り添った介護ができるように介護制度の改善、介護労働者の労働も安定・向上をめざそう。学び、
交流して地域に訴えよう。
」と呼びかけました。
記念講演は、大阪社会保障推進協議会介護対策委員の肩書きを持ちながら、現役の自治体労働者で
ある日下部雅喜さんより、
「介護崩壊を許さない運動を地域から」の演題で話されました。日下部さん
は、最初に国民の介護を巡る状況は、
「介護危機」
「介護崩壊」が解決される方向ではなく深刻化の一
途にある。しかし、政府がすすめる2025年に向けた「改革」は、
「自助を基本」
「自助を支える共助」
「公助が補完」の仕組みを基本
に、2015年4月から特別養護老人ホームの入所は原則「要介護
3」以上、同年8月から所得によって介護利用料2割負担に引き上
げる、低所得者の施設居住費・食費補助の廃止など、従来の介護保
険サービスを大きく後退させ、利用者と家族に大きな負担増を求め
る改悪が段階的に進められている。自治体独自の軽減・救済策が求
められ、利用者・住民や社保協に結集する共同の働きかけが重要で
ある。地域包括ケアと新総合事業をめぐる市町村の戸惑いと課題の
大きさも具体的事例と共に話されました。介護報酬のマイナス改定による事業者の影響も大きく、介
護報酬再改定、処遇改善は国庫負担で実施することを求める運動が必要。最後に、介護保険財政の仕
組みの問題点や限界、社会保障費を削減する一方で軍事関連費用を増額させている事実を強調され、
長生きして良かったと言える社会にするために、国民に知らせ、自治体とも共同の運動を地域からす
すめようと話されました。
午後のグループ交流を充
実させるために、参加者を
施設・病棟系と訪問・在宅
系の5班に分けました。例
年初めて参加する人も多い
ことから、少しでも緊張感
をほぐす自己紹介ゲームは
好評でした。また、交流時
間は60分程度でしたが、
全員が発言できるように最近の悩みや良かったこと、介護の魅力などをカードに書いて発表し、思い
の共有がすすみました。参加者のアンケートからは、講演の感想は、介護保険制度の問題点・改善の
必要性がよくわかった、グループ交流は、職場の悩みや介護のやりがいを共有できた、他の職場の話
が聞けて充実した交流ができたなど好意的な感想が多数寄せられました。各班は2枚のアピールボー
ドに介護への思いや要求を記入して発表し、それぞれに大きな拍手がありました。アピール行進では
大きな声で介護改善・処遇改善を訴えました。長野駅前での宣伝署名行動では、道行く人に介護職員
の増員と処遇改善を求める署名を積極的に訴え、179筆を集約することができました。最後に会場
に戻って、集会アピールを提案して、介護保険制度の改善と生き生きと介護で働き続けられるように
するために、みんなで一歩を踏みだそうと参加者全員で確認して終了しました。その後、長野民医労
が呼びかけた「親睦会」には23名が参加して交流を深めました。