一般財団法人 ハトマーク支援機構 | 導入事例

一般財団法人 ハトマーク支援機構
全国に約10万社の会員を擁する宅建業界団体が
複合機の運用コストを大幅に削減するなど
会員を含めたグループ全体の業務改革を推進
導入の狙い
全国の宅建協会や会員事業者の業務
支援を推進したい
グループ全体の複合機の導入・運用
コストを削減したい
オリジナル商品を販売できる物流シ
ステムを構築したい
導入システム
リコー製複合機
基幹業務システム
『SMILE BS 販売』
オフィス用品通販システム『たのめーる』
導入効果
複合機の導入・運用コストが大幅に削
減された
各宅建協会のコスト意識が高まった
自前で物流システムを構築する必要
がなくなった
会員事業者に特別価格で商品を提供
できるようになった
ハトマーク支援機構の会報誌「Hatomark fellow」
などを通じて、全国の会員事業者の業務を積極的に支援している
一般財団法人 ハトマーク支援機構(以下、ハトマーク支援機構)は、約10万社の会
員を擁する国内最大の宅建業界団体の会員支援組織として、2013年1月に設立
された。全国の宅建協会や会員事業者の業務支援を行うために、さまざまな活動を
積極的に行っている。その一環として、大塚商会をITパートナーに選定し、複合機
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
一般財団法人 ハトマーク支援機構
●業種:業界団体
の導入・運用コストを大幅に削減。さらに、オフィス用品通販システム
『たのめーる』
を有効活用することで、オリジナル商品を会員事業者に特別価格で販売するサービ
スもスタートさせた。
●事業内容:会員事業者・従業者および都
道府県宅建協会支援事業
●兼務職員数:5名
(2015年4月現在)
グループ全体で複合機の導入・運用コストを大幅
に削減した、一般財団法人 ハトマーク支援機構
2015年4月取材
の提言、不動産に関する調査研究、不
ハトマーク支援機構を通じて
全国の会員事業者の業務を支援
く展開している。2羽の鳩をモチーフ
一般財団法人 ハトマーク支援機構
にした「ハトマーク」をトレードマーク
(以下、ハトマーク支援機構)は、公益
に掲げていることでも知られている。
社団法人全国宅地建物取引業協会連
ちなみに、2羽の鳩は会員と顧客の信
合会(以下、全宅連)
を母体として設立
頼と繁栄を意味し、
「ハトマーク」に施
された。全宅連では不動産業務などに
された赤色は太陽、緑色は大地、そし
携わる宅地建物取引事業者の指導・育
て白色は「取引の公正」を表している。
成をはじめ、住宅・宅地の供給促進策
もともとは、1967年の設立以来、
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動産取引などの啓発事業などを幅広
一般財団法人 ハトマーク支援機構
社団法人として活動を続けてきたが、
添ったきめ細かなサービスを提供すれ
2012年3月に内閣総理大臣から公
ば、大きな強みになります。不動産業
益社団法人の認定を受け、同年4月か
務の枠を超え、いわば、地域の何でも
ら再スタートを切った。それに伴い、
相談屋を目指していくことが今後重要
大幅な組織改革を行っている。
になってきます」
と語る。 「もともと社 団 法 人は人 の 集まり
で、会員の業務を支援することが主な
公共事業を支援することが主な目的
複合機の運用コスト削減など
グループ全体の課題解決に着手
です。そのため、公益社団法人への移
現在のハトマーク支援機構を設立す
行に伴い、会員支援の活動を行う別
る前段階として、会員業務支援団体設
組織を新たに立ち上げる必要があり
立準備委員会(通称、会援隊)を発足
ました。その組織が一般財団法人 ハ
させ、和氣氏が委員長に就任。その後、
トマーク支援機構です」と説明するの
同委員会でさまざまな検討を重ね、グ
は、ハトマーク支援機構 理事長の和
ループ全体の業務改革にも着手した。
氣 猛仁氏。
その取り組みの一つが、複合機の導
現在、ハトマーク支援機構は、会員
入や運用に関わるトータルコストを削
である47都道府県の宅建協会と、そ
減することだった。というのも、各地の
の会員事業者の業務支援を行うため
宅建協会では、会議用の資料などをコ
にさまざまな活動を行っている。例え
ピーするために、複合機を多用してい
ば、宅地建物取引業法は頻繁な改正
た。ところが、以前は各地の宅建協会
があるので、その追加事項などを会員
が個々にITベンダーと契約して複合機
事業者に分かりやすく伝えるために、
を導入していたので、本体のリース料
会報誌「Hatomark fellow」などを発
金や運用費用に大きなばらつきがあ
行している。
ることに気づかず、全体的に高コスト
また、会員事業者の大半を占める中
で非効率となる傾向があった。そのた
小規模の不動産会社のビジネスをサ
め複合機に関わるトータルコストをい
目的でした。一方、公益社団法人は、
ポートするために、
「ハトマークグルー
かに軽減するかが課題の一つだった。
プ・ビジョン」を策定。その骨子は、各
また、ハトマーク支援機構は、会員
会員事業者が地域に寄り添い、生活
事業者の日常業務を支援するために、
全般にわたる地域住民のパートナー
会員事業者向けのオリジナル商品を
になることで信頼の輪を広げていくと
OEM生産し、市場価格よりも安く提供
いうものだ。
することを検討していた。その記念す
そのグループ・ビジョンの策定を担っ
べき第一弾が、管理物件の鍵や小物・
た全宅連 事務局の篠㟢 一成氏は、
伝言メモなどを安全に収納・保管できる
「不動産業界は、大手企業による寡占
「ハトマークキーボックス」だ、同製品
化が進み、中小の企業は厳しい経営状
は、丈夫で壊れにくい亜鉛合金製で、
況にあります。しかし、全国に10万社
暗証番号を任意に設定できるといった
以上ある会員事業者のスケールメリッ
優れた特長がある。
トを生かしながら、同時に地域に寄り
しかし、オリジナル商品を会員事業
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一般財団法人 ハトマーク支援機構
理事長 和氣 猛仁氏
「大塚商会さんには、ハトマークグループの
スケールメリットを生かせるソリューション提
案に期待しています。それにより、ハトマー
クグループに入っていてよかったと思える会
員事業者を増やしていきたいです」
一般財団法人 ハトマーク支援機構
事務局
全国宅地建物取引業協会連合会
事務局次長 篠㟢 一成氏
「ハトマーク支援機構が軌道に乗ったのは、
グループ・ビジョンの策定にも協力してくれた
大塚商会さんのおかげだといっても過言では
ありません。今後もハトマークグループの良き
ビジネスパートナーとして期待しています」
全国宅地建物取引業協会連合会
管理部 財務担当課長
鈴木 淳統氏
「諸事情によって複合機が移行されていな
い宅建協会もあるので、引き続き大塚商会
さんに協力していただきながら、できるだけ
多くの宅建協会で複合機の移行を進めて
いきたいと考えています」
者に提供するためには、全国規模の
にサポートしていくソリューションだ。
物流システムが必要となる。かといっ
「大塚商会さんが提案してくれたソ
て自前でシステムを構築するのは予
リューションは、グループ全体で複合
算的に無理があり、現実的とはいえな
機を一括導入することで、月々の運用
い。そのため、物流システムをいかに
コストを大幅に軽減できる利点があり
確保するかが大きな課題だった。
ます。まさに宅建グループのスケール
そこで、複合機の導入などで長年取
メリットを生かせる、渡りに船の最適
一般財団法人 ハトマーク支援機構
事務局
引していた大塚商会に相談し、業務改
な提案内容でした」と語るのは、今回
岡㟢 卓也氏
革に関するコンサルティングを依頼。
の複合機導入に携わった、同グループ
その結果、複合機や物流システムの課
の全宅連 管理部 財務担当課長の鈴
題が一気に解決へと向かう。
木 淳統氏だ。
「単にIT機器を販売しているだけの
だが、ハトマーク支援機構と全国の
ベンダーとは異なり、こちらの要望に
宅建協会は基本的に別法人なので、ハ
オールラウンドでサポートしていただ
トマーク支援機構で移行を進めても、
けることが、大塚商会さんをITパート
最終的に導入の判断を下すのは各宅
ナーに選定した最大の理由です。実
建協会である。そのため、それぞれの
際、ハトマークグループ・ビジョンを策
宅建協会の理解と協力を得る必要が
「『たのめーる』
は、非常に役立っています。
しかし、まだ実際に利用されていない会員
事業者も多いので、価格面などでメリットの
ある商品のバリエーションを拡充しながら、
利用者をもっと増やしていきたいです」
定する際にも、客観的な立場でさまざ
あったので、実際に移行するまでに少
まな助言をしてくれたので、非常に感
なからず苦労があったという。
謝しています」
と和氣氏は語る。
「全国の宅建協会の会長が集まる会
議に、大塚商会の担当課長に来ていた
だき、コンサルティングサービスの導
大塚商会の提案を受けて
従来の課題が一気に解消
ど、大塚商会さんには全面的に協力し
まず、複合機の導入・運用コストの
ていただきました」
と鈴木氏は語る。
削減については、大塚商会の提案を受
しかし、宅建協会の中には、地元の
け、各宅建協会とその支部の複合機
ベンダーに長年お世話になっているの
入メリットをレクチャーしていただくな
の利用実態調査を実施することからス
で、どうしてもI Tベンダーを変えられ
タートした。その結果、複合機の導入・
ないというところもあった。そのため、
運用コストに大きな格差が生じてい
現在もさまざまな事情により、従来の
ることがあらためて判明。その後、グ
複合機の運用形態をそのまま継続し
ループ内で複合機の導入・運用コスト
ているところもあるという。
の最適化を図るため、大塚商会が提案
一方、オリジナル商品を販売するた
したのが、複合機やプリンターのコス
めの物流システムについては、大塚商
ト削減をコンサルティングにより支援
会のオフィス用品通販システム『たの
する画期的なソリューションだった。
めーる』の仕組みを有効活用すること
大塚商会が行うコンサ ルティング
で問題を解決した。
サービスは、複合機やプリンターなど
具体的には、ハトマーク支援機構の
の出力機器の有効活用を支援し、適正
ホームページの「会員限定割引サービ
な費用対効果が得られるように継続的
ス」から大塚商会が提供している『た
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一般財団法人 ハトマーク支援機構
のめーる』を利用できる環境を整備。
ボックス」はもとより、大塚
ハトマーク会員のIDとパスワードを入
商 会 が 取り扱って いる商
力することで、大塚商会が提供してい
材を購 入するケースも増
る
『たのめーる』の商材に加え、特例で
えている。その理由は、一
ハトマーク支援機構のオリジナル商品
般 の 市 場 価 格よりも安 い
を会員特別価格で購入できるようにし
の でコスト削 減に直 結 す
たのである。
るからだ。その具体例とし
「決済機能や配送業務なども全て
て、ハトマーク支援機構で
『たのめーる』の仕組みを利用してい
は、
『 たの めーる 』を活 用
るので、自前で物流システムを構築す
した「LED節電支援キャン
ることなく、会員事業者にオリジナル
ペーン」を展開。節電効果
商品をダイレクトに提供できるように
に優れているLED照明を特別価格で
なりました。これは非常に大きなメリッ
提供することで、会員事業者のコスト
トです」
と和氣氏は語る。
削減を後押ししている。
全国の宅建協会にリコー製の複合機を約150台導入し、
2色コピー/2色プリントなどでカウンターチャージ料金の低
減も図っている
さらに今後は、オリジナル商品を順
次拡充していく計画だ。
スケールメリットで運用コスト削減
各宅建協会のコスト意識も向上
が多いので、少人数で業務を効率的
2013年4月には、全国の宅建協会
に行えるような商品を提供していくこ
の過半が、大塚商会の提案による複合
とも考えています。しかし、そのため
機入れ替えを実施。その数は合計で
には現場で何を必要としているのか把
約150台に上る。スケールメリットを
握する必要があるので、実際に現地に
生かしグループ全体で複合機を一括
も訪問して情報収集している最中で
導入したことで、月々の運用コストを
す」
とハトマーク支援機構 事務局の岡
大幅に軽減した。
㟢 卓也氏は語る。
さらに、各宅建協会の職員のコスト意
ま た 、ハト マ ー ク 支 援 機 構 は 、
識が高まったことも大きな収穫だった。
「会員事業者は小さな不動産会社
『SMILE BS 販売』をカスタマイズ
「例えば、これまでフルカラーで印
して有効活用している。具体的には、
刷していたものを、2色コピーや2色
ハトマーク支援機構が『S M I L E B S
プリントにするとカウンターチャージ
販売』を導入してグループ全体の複合
の料金が安くなるので、それだけでも
機のカウンターチャージ料金を一括管
コスト削減につながります。宅建協会
理し、各宅建協会に対する請求書の発
の会合などで、
『2色刷りでもこんなに
行や回収管理などを行っている。これ
きれいな仕上がりです』
と理事長が熱
により、各宅建協会の事務負担を軽減
心に説明していたので、その熱意がグ
している。
ループ全体に徐々に浸透していったの
今後もハトマーク支援機機構は、IT
です」
と鈴木氏は語る。
パートナーである大塚商会と密接に連
一方、
『たのめーる』を利用する会
携を取りながら、全国の宅建協会や会
員事業者も急増。ハトマーク支援機
員事業者の業務を全面的にサポートし
構のオリジナル商品「ハトマークキー
ていく考えだ。
一般財団法人 ハトマーク支援機構のホームページ
http://www.hatomark.or.jp/
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2015年6月に作成されました。
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