第32回地域がん診療連携拠点病院 医療従事者研修会 (2015.1.15.) 高齢者肺癌の外科治療 倉敷中央病院 呼吸器外科 奥村典仁 1 Department of Thoracic Surgery, KCH はじめに • 2014年5月WHO発表の世界保健統計 : 日本人の男女合わせた平均寿命は84歳で世界最長。 • 厚生労働省発表の最新の簡易生命表(H.25年): 80歳の平均余命 男性 8.61歳 女性 11.52歳 80歳台前半の高齢者については、早期肺癌であれば 可能な限り根治的治療を受けるべき とする生物学的 根拠が存在。 2 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 3 高齢者肺癌の外科治療の問題点 当科での高齢者肺癌手術の現状 手術例の実際(ビデオ供覧) 当科での手術症例の検討 高齢者肺癌の術後化学療法 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 高齢者肺癌の外科治療の問題点 4 当科での高齢者肺癌手術の現状 手術例の実際(ビデオ供覧) 当科での手術例の検討 高齢者肺癌の術後化学療法 Department of Thoracic Surgery, KCH 高齢者の生理学的特性 呼吸機能: 肺活量・1秒率の加齢性低下 ・・・外的要因(喫煙等)により加速 心機能: 脈拍・心拍出量・心駆出率の加齢性低下 動脈硬化の進行→虚血性心疾患の誘発 その他: 筋肉量・糸球体ろ過率・気道過敏性の 加齢性低下 5 Department of Thoracic Surgery, KCH 肺癌診療ガイドライン (2005年度版) •肺癌外科切除術の適応を年齢のみで 決定しないように勧められる (グレード B) •ただし、基本的に高齢であるほど手術による 死亡率は高いといえる 6 Department of Thoracic Surgery, KCH 高齢者に手術を検討する際の留意点 1.安全に周術期を乗り切れるか? 2.術後の身体機能・PSが保てるか? 3.手術のリスクに見合うだけの予後が期待 できるか? 7 Department of Thoracic Surgery, KCH 高齢者に対する術前評価 1.PS (ECOG) : 2以下 2.呼吸機能 : 術後予測1秒量、DLCO 3.心機能 : 心エコー、負荷心電図 4.並存疾患の厳重なコントロール 5.嚥下機能 : 術前嚥下訓練 6.認知機能 8 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 高齢者肺癌の外科治療の問題点 当科での高齢者肺癌手術の現状 9 手術例の実際(ビデオ供覧) 当科での手術症例の検討 高齢者肺癌の術後化学療法 Department of Thoracic Surgery, KCH 件数 300 80歳以上肺癌手術例の推移 肺癌手術件数 80歳以上肺癌手術件数 253 250 209 211 169 155 150 50 210 211 191 200 100 225 126 158 125 83 92 6.0% 5 7 6 8 15 11 26 34 31 33 38 13.8% 35 31 29 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 10 Department of Thoracic Surgery, KCH 80歳以上肺癌手術例 全国集計 全国 80歳以上切除例 2004年 705 例 ( 6.0% ) 2008年 2565 例 ( 9.2% ) (日本胸部外科学会・日本呼吸器外科学会合同登録症例) 当科 80歳以上切除例 2008年 34 例 ( 17.8% ) 11 Department of Thoracic Surgery, KCH 高齢者でも手術OK! (朝日新聞 2013年2月23日) 83歳で手術を受けた竹内勇さんに、肺がん が再発していないことを説明する奥村典仁・ 倉敷中央病院呼吸器外科主任部長(右) =岡山県倉敷市 12 う全 に 5 受落 半チ う 入 手 分市 敷 ち国 、 ) 執 けち 手 でと ) れ 術 の内 2 市 毎 、的 心 に 刀 るず 術 終1 」 る で 1の 年 の 日 8に 臓 よ し こ、 か わ・ が 内 は を倉 前 竹 自 0も 病 る た と1 ら っ5 使 視 、 切敷 、 内 転 歳約 や と 同 も年 5 たセ わ 鏡 小 除中 右 勇 車 以1 脳 、 院 で後 日 。ン れ の さ す央 肺 さ で 上0 卒 高 呼 きに 後 チ た 一 い る病 に ん お は年 中 齢 吸 たは に 、 。 種 切 手院 ス ( 気 5前 、 者 器 。持 は 1 切 「 り 術で テ 8 に %は 糖 は 外 病 歩 ・ り 胸 口 を、 ー 5 入 ほ手 尿 手 科 の い 5 口 腔 か 受「 ジ ) り ど術 病 術 の 治 て セ は 鏡 ら け上 1 。 の だを な に 奥 療 退 ン わ ( 体 た葉 の 喫 っ受 ど 耐 村 の 院 チ き き 内 。」 が 茶 たけ を え 典 た 。 の の ょ に と ん 店 。 めそ 3下うカ 呼が に ・る患る仁 ・肺う力主 にの カの・メ ば見 通 ・が人が任 開後 所3くラ れつ う ・ 腹も 。・うや るか 岡 ・んが弱部 ・患多い長 手体 25・メ 上っ 山 ・者いう( 術力 時セきス 部た 県 ・ をは 間ンょを 3。 倉 ・の。え5 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 高齢者肺癌の外科治療の問題点 当科での高齢者肺癌手術の現状 手術例の実際(ビデオ供覧) 13 当科での手術症例の検討 高齢者肺癌の術後化学療法 Department of Thoracic Surgery, KCH 症例 : 89歳 女性 検診発見で紹介 無症状 PS : 0 14 Department of Thoracic Surgery, KCH 症例 : 89歳 女性 気管支鏡下生検で肺腺癌の診断 cT2aN0M0 StageⅠB SUVmax : 5.1 15 Department of Thoracic Surgery, KCH 切除標本 16 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 高齢者肺癌の外科治療の問題点 当科での高齢者肺癌手術の現状 手術例の実際(ビデオ供覧) 当科での手術症例の検討 17 高齢者肺癌の術後化学療法 Department of Thoracic Surgery, KCH 第31回日本呼吸器外科学会総会 学術企画パネルディスカッション1 高齢者肺癌の外科治療戦略 High-volume Centerにおける高齢者肺癌の 外科治療戦略 -80歳以上の原発性肺癌切除例209例の臨床的検討- 倉敷中央病院 呼吸器外科 奥村典仁、中島 尊、木村賢司、名部裕介、栢分秀直 藤原 敦史、山科明彦、松岡智章、亀山耕太郎 18 Department of Thoracic Surgery, KCH 緒 言 • 近年、平均寿命の延長に伴い、80歳以上の肺癌症例に 手術を行なう機会は明らかに増加してきた。 • 当科ではこれまで高齢者肺癌に対しても積極的に手術を 行なってきたが、今回、80歳以上肺癌209例という単施設 からの報告としては従来にない症例数で、かつ観察期間 も十分設けた上で、retrospectiveに検討を行なった。 • 高齢者肺癌の外科治療に対する当科のStrategyも含め て報告する。 19 Department of Thoracic Surgery, KCH 対 象 2002年1月から2011年12月までの10年間に当施設で 根治を目指した手術を施行した非小細胞肺癌1661例中 手術時に80歳以上であった 209例 (12.6%) 男性 :137例 女性 :72例 年齢 :80歳~90歳 (中央値 82歳) 術後平均観察期間:46.5ヶ月(中央値41.8ヶ月) 臨床病期Ⅰ期は全例 VATSアプローチ:157例(75.1%) 20 Department of Thoracic Surgery, KCH 80歳以上肺癌手術例の推移 件数 件数 250 肺癌手術件数 80歳以上肺癌手術件数 200 150 100 50 126 169 158 155 211 209 191 225 125 92 16.9% 7.6% 8 6 7 15 34 26 11 38 33 31 0 2002 21 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 Department of Thoracic Surgery, KCH 患者背景(Ⅰ) PS: 0 82 1 107 2 16 3 3 4 1 組織型 : 腺癌 127 扁平上皮癌 67 大細胞癌 4 その他 13 22 手術術式 : 肺全摘 0 2葉切除 2 肺葉切除 99 区域切除 41 部分切除 67 病理病期 (ver.6) : ⅠA 113 ⅠB 44 ⅡA 11 ⅡB 13 ⅢA 19 ⅢB 5 Ⅳ 4 Department of Thoracic Surgery, KCH 患者背景(Ⅱ) 因子 80歳以上 (n=209) 性別 137 72 101 108 199 9 1 208 1 208 男性 女性 術式 肺葉切除以上 縮小手術 根治度 完全切除 非完全切除 術前治療 あり なし 術後治療 あり なし 23 80歳未満 (n=1452) P値 877 575 978 474 1409 37 87 1365 176 1276 n.s. <0.0001 n.s. 0.0002 <0.0001 Department of Thoracic Surgery, KCH 患者背景(Ⅲ) 因子 組織型 郭清 (ND) pStage 腺癌 扁平上皮癌 腺扁平上皮癌 大細胞癌 その他 ND0-1 ND2 I II以上 術後合併症 あり なし 24 80歳以上 (n=209) 127 64 5 3 10 123 86 80歳未満 (n=1452) 1072 265 14 40 61 474 914 P値 <0.0001 *腺癌 vs 扁平上皮癌 <0.0001 157 1089 n.s. 52 347 44 222 0.043 165 1230 Department of Thoracic Surgery, KCH 患者背景(Ⅳ) 全体 (n=1661) 80歳以上 (n=209) 80歳未満 (n=1452) P値 (%) 107.8±18.5 100.9±17.6 108.9±18.4 <0.0001 FEV1 (ml) 2,174±604 1,728±434 2,242±597 <0.0001 FEV1% (%) 71.0±12.8 68.2±12.0 71.4±12.8 0.0013 因子 %VC 25 Department of Thoracic Surgery, KCH 術前並存疾患 術前並存疾患あり : 199例 (95.2%) 虚血性心疾患 : 24例 (11.4%) 不整脈 : 7例 (3.3%) COPD : 40例 (19.1) 脳梗塞 : 29例 (13.9%) 糖尿病 : 21例 (10.0%) (重複あり) 26 [ 男性 ] 132例 (96.4%) 21例 (15.3%) 5例 (3.6%) 35例 (25.5%) 24例 (17.5%) 15例 (10.9%) Department of Thoracic Surgery, KCH 術後合併症 [ 男性 ] 術後合併症 : 44 (21.1%) 32 (23.4%) 11* p=0.018 肺炎 / 誤嚥性肺炎 : 11 肺瘻遷延 :7 6 心房細動 :6 3 呼吸不全(HOT導入) : 6 3 譫妄 :5 4 間質性肺炎 :2 2 (重複を含む) 術後平均在院日数 27 : 8.1 日 8.7 日 Department of Thoracic Surgery, KCH 手術関連死亡 手術死亡 (30日以内死亡) : 1 (0.48%) (肺炎) 在院死亡 (30日以降死亡) : 1 (0.48%) (誤嚥性肺炎) 90日以内死亡(総計) : 5 (2.4%) (+ 肺炎、間質性肺炎、癌死) 全例 男性 28 Department of Thoracic Surgery, KCH Survival Probability Overall Survival (%) 100 All Stages (n=209) 80 cStage IA (n=157) 60 40 20 0 29 3-year 5-year(%) All Stages 70.9 62.6 Stage IA 75.7 66.6 10 20 30 40 50 60 70 80 Time after surgery (months) 90 Department of Thoracic Surgery, KCH 死 因 死 因 症例数 % 全死亡中の割合 手術関連死亡 (在院死も含む) 原病死(肺癌死) 2 0.95 (%) 2.3 30 14.4 35.3 他病死 53 25.4 62.4 25 12.0 29.4 他の悪性腫瘍による死亡 7 3.3 8.2 呼吸不全 4 1.9 4.7 肺炎 / 誤嚥性肺炎 総 計 30 85 40.7 100 Department of Thoracic Surgery, KCH 術式別全生存曲線 (肺葉切除 vs. 縮小手術) 肺葉切除 縮小手術 (%) 100 累 積 80 生 60 存 率 40 20 0 p=0.8603 10 20 30 40 50 60 70 80 90 (月) 術後観察期間 31 Department of Thoracic Surgery, KCH 術式別 術後合併症/術後在院日数 (肺葉切除 vs. 縮小手術) p=0.0125 肺葉切除 合併症あり 26例 なし 75例 10日 8.9日 縮小手術 合併症あり 18例 7.2日 5日 なし 90例 p=0.127 0日 肺葉切除 縮小手術 術後平均在院日数 32 Department of Thoracic Surgery, KCH Overall Survival Survival Probability Male vs. Female (%) 100 Male Female 3-year 5-year (%) Male 61.1 Female 87.3 50.9 83.0 Cancer-specific Survival 100 80 80 60 60 Male 40 40 p<0.0001 20 0 10 20 30 40 50 60 70 80 Time after surgery (mo.) 33 (%) 20 90 0 Female 3-year 5-year (%) p=0.0050 Male 79.5 78.0 Female 92.6 92.6 10 20 30 40 50 60 70 80 90 Time after surgery (mo.) Department of Thoracic Surgery, KCH Prognostic factors of the resected patients aged 80 years or over (multivariate analysis) 34 Factors Hazard ratio 95%CI P-value Gender (Female) 0.388 0.202 – 0.747 0.005 Age (Under 84y.o.) 0.629 0.385 – 1.026 0.063 ECOG-PS (0) 0.591 0.366 – 0.954 0.032 Histology (Adenoca.) 0.567 0.336 – 0.955 0.033 Operation (Lobectomy) 0.726 0.846 – 2.242 0.197 Nodal dissection (ND2) 0.742 0.857 - 2.118 0.197 cStage (Stage IA) 0.784 0.476 – 1.289 0.337 Department of Thoracic Surgery, KCH 80歳以上の肺癌手術報告例(2003年以降の報告:英文のみ) 報告者(年) Aokiら (2003) Koizumiら (2003) Brockら Portら (2004) (2004) 症例数 49 15 17 68 61 術後5年生存率(全生存) 病 期 (p-Stage) 合併症 発生率 死亡率(術後 30日以内) 開胸 Ⅰ 開胸 Ⅰ~ⅢA 胸腔鏡 Ⅰ~ⅢB 41% 67% 47% 44% 38% 2% 20% 5.9% 8.8% 1.6% 16.7% 46.6% 34% 38% 20% 0% 56.9% 55.6% 62%(ⅠA) 46% 82%(ⅠA) 57.3% 18% 1.8% Ⅰ~Ⅲ 31.8% 7.6% 29.1% 40.6% Ⅰ 25.6% 3.6% 65.9% Ⅰ 8.4% 1.4% 56.1% Ⅰ~Ⅳ 21.1% 0.48% アプローチ Ⅰ~Ⅳ 開胸または Ⅰ~ⅢB 開胸 全症例 52.5% 胸腔鏡 Matsuokaら (2005) 40 McVayら (2005) 159 Riquetら (2007) 66 Munnら (2008) 55 Okamiら (2009) 367 本報告 (2014) 209 35 開胸または Ⅰ~ⅢA 胸腔鏡併用 胸腔鏡 胸腔鏡 胸腔鏡 (一部開胸) stageⅠのみ 62.6% 66.6% Department of Thoracic Surgery, KCH 当科における高齢者肺癌の外科治療戦略① 術前リスク評価 1.呼吸機能 : Spirometry、DLCO 2.心機能 : 心エコー、負荷心電図(→実施不能 なら心筋シンチまたは冠動脈CT) →異常があればCAG 3.並存疾患の管理 : 各領域専門医による評価 と 厳重なコントロール 4.嚥下機能 : 術前・術後→不良なら嚥下訓練 36 Department of Thoracic Surgery, KCH 当科における高齢者肺癌の外科治療戦略② 術前処置 1.禁煙の徹底 : 術前1ヶ月以上 2.呼吸リハビリ : インスピレックス等 3.チオトロピウム または サロメテロール/フルチカゾン吸入 4.去痰剤 5.(嚥下機能低下症例)嚥下訓練 : ST介入 37 Department of Thoracic Surgery, KCH 当科における高齢者肺癌の外科治療戦略③ 手術適応の基本姿勢 1.年齢のみで適否を決めない 2.PS (ECOG) ≦ 2 (原則) 3.重篤な呼吸器・循環器疾患の並存がない 4.c Stage ≦ Ⅱ (原則) 5.本人の意欲と家族の協力 38 Department of Thoracic Surgery, KCH 当科における高齢者肺癌の外科治療戦略④ 術式の選択 1.2cm以下のcStageⅠAに関しては原則的に区域 切除を考慮(GGO主体なら楔状切除も) 2.それ以外は肺機能的に可能なら標準手術 3.LN郭清:cStageⅠならND0(sampling)~ND1 →但し、迅速病理で転移(+)ならND2 4.肺全摘は行なわない 5.VATS 39 Department of Thoracic Surgery, KCH 結 語 1. 80歳以上の高齢者肺癌においても、概ね良好な生存が得 られた。全死亡の約6割が他病死であった。 2. 合併症発生率・手術関連死亡も許容範囲内と考えられた。 3. 高齢者においては男性は女性に比べ、有意に生存率が低 かった。これは平均余命の差に加えて、高齢男性の耐術能 が女性に比べ低いことも一因と考えられた。 4. 80歳以上の高齢者肺癌に対しても適切な手術症例の選択 により手術療法は有用である。この際には低侵襲な術式 (縮小手術) とアプローチ(VATS) を考慮に入れることが 重要であると考えられた。 40 Department of Thoracic Surgery, KCH 本日の内容 高齢者肺癌の外科治療の問題点 当科での高齢者肺癌手術の現状 手術例の実際(ビデオ供覧) 当科での手術症例の検討 高齢者肺癌の術後化学療法 41 Department of Thoracic Surgery, KCH 瀬戸内肺癌研究会 SLCG 1201 高齢者非小細胞肺癌完全切除後病理病期 IB/II/IIIA期症例の術後補助化学療法 に対するS-1の連日投与法および隔日投与法の ランダム化第二相試験 42 Department of Thoracic Surgery, KCH 背 景 ・ 2004年以降、外科手術により完全切除された病理病期 IB~IIIA期は手術に術後化学療法を加えることが標準 治療と考えられている。 ・ 高齢患者への術後化学療法については、化学療法に よって生じる副作用を上回る効果が期待できるかの 結論は出ておらず、治療成績の向上のための治療法 開発が求められている。 43 Department of Thoracic Surgery, KCH 研究デザイン 【主な適格基準】 非小細胞肺癌完全切除症例 病理病期:Stage ⅠB、Ⅱ、ⅢA PS 0-1、適切な臓器機能 登録時年齢が75歳以上 説明と同意 術後8週間以内 に治療開始 登録 無作為化割付 【調整因子】 Stage、EGFR遺伝子変異、組織型、施設 A群:S-1隔日投与(月、水、金、日) Ccr≧60 :初回基準量(80 mg/m2) 40≦CCr<60 :減量レベル-1 術後S-1初回投与日からの期間が 合計1年となるまで継続 44 B群:S-1 2週投与1週休薬 Ccr≧60 :初回基準量(80 mg/m2) 40≦CCr<60 :減量レベル-1 術後S-1初回投与日からの期間が 合計1年となるまで継続 Department of Thoracic Surgery, KCH 目 的 病理病期IB/II/IIIA期の高齢者非小細胞肺癌完全切除 例に対する術後化学療法としてS-1隔日投与の認容性・ 有効性を検討する。 Primary endpoint :投与完遂率(Feasibility) Secondary endpoint :有害事象発生割合と程度、 無再発生存期間(RFS)、全生存期間(OS)、QOL 45 Department of Thoracic Surgery, KCH 高齢者肺癌の外科治療 低侵襲手術・厳重な 術後管理 呼吸器外科スタッフ 各種合併症の コントロール 各診療科Dr. 高齢者肺癌 の手術 繊細な麻酔管理 麻酔科Dr. 術前・術後の 重点的リハビリ 綿密な術前準備・ 術後看護 ST・PT 外来・病棟Ns. チーム医療の重要性 46 Department of Thoracic Surgery, KCH ご静聴、ありがとうございました 47 Department of Thoracic Surgery, KCH
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