高石市 高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画 (平成 27~29 年度) 概 要 版 平成 27 年3月 高石市 1 1 計画見直しの背景と目的 少子高齢化の進行に伴い、社会全体で高齢者介護を支える仕組みとして平成 12 年4月に介 護保険制度が創設され、おおよそ 15 年が経過し、この間、高齢化の進行、ひとり暮らし高齢 者や高齢者夫婦のみの世帯の増加、要支援・要介護認定者や認知症高齢者も増加しており、こ れまで以上に地域で高齢者を支える仕組みづくりが必要となっています。 このような状況に対応するため、国は高齢者が要介護状態になっても可能な限り住み慣れた 地域において継続して生活できるよう、“介護”、 “予防”、 “医療”、 “生活支援”、 “住まい”の サービスを一体化して提供していく「地域包括ケアシステム」の考えを打ち出しました。 本市では平成 23 年3月に新たなまちづくりの方向性と本市の進むべき目標を定めた「第4 次高石市総合計画」を策定し、「ひとにやさしい暮らしのまち」を都市目標のひとつに掲げ、 高齢者の暮らしにやさしい健康で長寿のまちづくりを進めているところです。 平成 26 年度は本市の高齢者施策の基本的な方向を示す「高石市高齢者福祉計画・第5期介 護保険事業計画」の見直しの時期であり、また高齢者を取り巻く課題に対応するために、国の 「介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針」を踏まえつつ、 「第4次高石市総合計画」と整合を図った新たな「高石市高齢者福祉計画・第6期介護保険事 業計画」(以下、 「本計画」という。 )を策定します。 2 計画の位置づけ 本計画は、すべての高齢者が生涯を通して、いきいきと暮らせるよう、また、介護や支援を 必要とするときにも安心して暮らせるようにするための計画で、高齢者福祉計画と介護保険事 業計画からなっています。 高齢者福祉計画 :すべての高齢者、あるいは壮年者を含めた健康づくりとともに、高齢 者の生きがいづくりや介護予防、在宅生活の支援、高齢者の尊厳の確 保、防犯・防災、福祉のまちづくりなどを含む総合的な計画です。 介護保険事業計画:介護予防の推進とともに、介護を必要とする人に対する適切なサービ ス提供に向けての基本方向や事業量、保険料などを定めています。 3 計画の期間 本計画の期間は、平成 27 年度から平成 29 年度とし、地域包括ケア計画の目標年次である 平成 37 年度を視野に入れた計画とします。 2 1 人口の推移 人口の推移 0~14歳 人口の推移をみると、年々減少の 傾向にあり、平成 26 年で 58,433 人となっています。 70,000人 15~64歳 65歳以上 60,513 60,259 59,849 59,281 58,987 58,433 13,085 13,223 13,417 13,890 14,393 14,866 38,267 38,014 37,643 36,787 36,209 35,491 9,161 9,022 8,789 8,604 8,385 8,076 60,000人 65 歳以上の高齢者人口は年々増 50,000人 加 の 傾 向 に あ り 、 平 成 26 年 で 40,000人 14,866 人、高齢化率は 25.4%とな 30,000人 っています。 20,000人 10,000人 0人 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 2 世帯数の推移 世帯数の推移 世帯数をみると、平成7年から平 高齢者のいる世帯 その他一般世帯 22,771 22,470 22,287 21,309 成 12 年にかけて若干減少するもの の、概ね増加しており、平成 22 年 25,000世帯 で 22,977 世帯となっています。 20,000世帯 高齢者のいる世帯は年々増加して おり、平成 22 年で 8,784 世帯と なっています。 15,000世帯 22,977 16,922 15,703 15,006 14,193 16,748 4,561 5,548 6,584 7,765 8,784 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 10,000世帯 5,000世帯 0世帯 3 要支援・要介護認定者数の推移 要支援・要介護認定者数は年々 要支援・要介護認定者数の推移 増 加 し て お り 、 平 成 25 年 で 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 2,965 人と平成 21 年から 1.2 倍 増加しています。 要介護3 要介護4 要介護5 3,500人 要支援・要介護認定率は、平成 3,000人 21 年が 18.5%、平成 25 年が 2,500人 20.6%と 2.1 ポイント増加して 2,000人 います。 1,500人 2,622 2,799 2,420 2,502 237 298 338 288 287 313 298 325 333 422 460 440 412 297 321 329 506 1,000人 325 389 386 379 444 476 500人 391 409 386 396 458 0人 2,965 290 326 320 512 432 533 552 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 3 介護保険制度は平成 17 年に抜本的な見直しが行われ、この平成 17 年当初は団塊の世代が 高齢期を迎える平成 27 年(2015 年)に対応するため、新たに介護予防の導入、地域包括支 援センターの創設、地域密着型サービスが創設されるなど、介護保険制度が大きく転機されま した。 今後は、団塊の世代が後期高齢期を迎える平成 37 年(2025 年)を視野に入れ、国が示す “介護”、 “予防” 、 “医療” 、 “生活支援”、 “住まい”のサービスを一体化して提供していく「地 域包括ケアシステム」の構築に向け、本市の特性に応じた施策・事業を展開していかなければ なりません。 「第4次高石市総合計画」では、 「市民力」によるまちづくりを進めるという観点に基づき、 「市民主体のやさしさと活力あふれる“健幸”のまち」を基本理念に、市民力主体のまちづく りをめざしています。 今後、さらに高齢化が進むことが予測され、介護を必要とする高齢者、ひとり暮らし高齢者、 高齢夫婦世帯なども増加することからも、総合計画にある「市民力」によるまちづくりを市全 体で取り組むことが、より一層大事です。 第6期以降の計画は、以下の基本理念のもと、地域包括ケアシステムの構築をめざします。 〈基本理念〉 『高齢者の笑顔があふれるまち “たかいし”』 〈平成 37 年の本市における高齢者の生活のイメージ〉 「自宅でずっと暮らしたい」という普遍的な考えを尊重し、介護の有無に関わらず、市民、 団体、事業所など、本市に関わるすべての人が高齢者の在宅生活を支えるまちづくりが実現 しています。 高齢者全員が主役で、生きがいづくりや健康づくりなどが活発に行われているのはもちろ んのこと、見守りや支え合いなどの支え手としても自主的・主体的な活動が展開されていま す。 介護が必要になっても、笑顔があふれ、自分らしく、安心して暮らせる高石市が実現され ています。 4 基本理念及び平成 37 年における本市の高齢者介護のあるべき姿の実現に向け、次のような 基本目標を設定し、施策・事業を推進していきます。 ①地域包括ケアシステムの構築 ③高齢者の尊厳の確保 高齢者の生活を支える各サービスの確保 認知症を有しても安心して暮らすことがで に努めるとともに、保健・医療・福祉・介護 きるよう、地域全体で認知症高齢者等を支え など、各関係機関が連携のもと、それぞれの る体制づくりに努めます。 サービスが一体的に提供できる体制づくり また、地域包括支援センター等関係機関と に努めるとともに、市民主体による支え合い 連携を図り、虐待の防止、迅速かつ適切な保 のまちづくりに取り組んでいきます。 護に努めるとともに、高齢者虐待防止に対す る市民の理解の向上に取り組みます。 【施策・事業の方向】 【施策・事業の方向】 ●医療と介護の連携体制の充実 ●生活支援サービスの充実 ●認知症高齢者対策の推進 ●地域における支え合い、助け合いの推進 ●高齢者の尊厳の確保と権利擁護 ●相談支援体制・情報提供の充実 ●介護保険サービスの充実 ④福祉のまちづくりの推進 ●サービスの質の向上 高齢者が住み慣れた自宅・地域で生活を送 れるよう、安心して暮らせる住まい環境づく ②生きがい、健康、介護予防の推進 りに取り組むとともに、バリアフリー・ユニ バーサルデザインの考え方に基づき、誰もが 介護が必要となる前から健康づくりや介 外出しやすい、暮らしやすいまちづくりに努 護予防、さらには生きがいづくりを支援して めます。 いきます。 また、近年、台風や地震といった大規模な また、健康増進や介護予防につながる“健 災害が多発していることからも、災害時の避 幸”に暮らせるまちづくり(ウェルネスシテ 難・支援体制を強化するとともに、高齢者を ィ)をめざします。 対象とした犯罪の防止に努めます。 さらに、医療と介護の連携体制の強化を図 ります。 【施策・事業の方向】 ●多様な住まいの確保 【施策・事業の方向】 ●ユニバーサルデザインの推進 ●「第 2 次健康たかいし 21」に基づく ●安全・安心対策等の推進 健康づくり・生活習慣病予防の推進 ●介護予防の推進 ●高齢者の生きがいづくり 5 1 人口及び要支援・要介護認定者の推計 団塊の世代が後期高齢期を迎える平成 37 年(2025 年)までの推計を行ったところ、本市 の総人口は年々減少し、第 6 期計画期間末である平成 29 年で 56,975 人、平成 37 年で 52,268 人になると推計されます。 高齢者人口は平成 30 年の 15,514 人をピークに、以後減少する推計となっています。第 6 期計画期間末である平成 29 年で 15,458 人、 平成 37 年では 14,892 になると推計されます。 一方、高齢化率は年々増加し、平成 29 年で 27.1%、平成 37 年で 28.5%になると推計さ れます。 人口の推計 0-14歳 15-64歳 65歳以上 高齢化率 40% 70,000人 57,957 56,975 56,454 55,919 55,372 54,800 54,204 53,579 52,933 52,268 15,348 15,458 15,514 15,455 15,420 15,369 15,230 15,115 15,018 14,892 27.1 27.5 27.8 28.0 28.1 28.2 26.7 27.6 26.2 34,932 34,559 34,210 33,849 33,611 33,286 32,954 32,651 7,844 7,566 7,307 7,091 6,853 6,666 6,477 平成 27年 平成 28年 平成 29年 平成 30年 平成 31年 平成 32年 平成 33年 60,000人 50,000人 57,473 15,181 35% 40,000人 30,000人 30% 28.4 28.5 32,341 31,951 31,563 6,323 6,123 5,964 5,813 平成 34年 平成 35年 平成 36年 平成 37年 20,000人 10,000人 0人 第6期 第7期 第8期 第9期 推計 要支援・要介護認定者の推計 本計画期間における要支援・ 要介護認定者の推計を行ったと ころ、要支援・要介護認定者は 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 総数 今後も増加し、平成 29 年で 3,500人 3,102 3,201 3,300 3,300 人になると推計されます。 3,000人 2,500人 323 350 348 333 362 要支援・要介護認定別にみる 311 337 336 と、各年ともに要支援1が最も 2,000人 538 555 572 多く次いで、要介護2、要支援 1,500人 487 502 517 2と続きます。要介護4以上の 1,000人 534 549 564 559 574 591 平成27年 平成28年 平成29年 重度者は平成 29 年で 696 人、 500人 全体の 21.1%を占めています。 0人 6 361 25% 20% 2 標準給付費及び地域支援事業費の見込額 本計画期間における標準給付費見及び地域支援事業費の見込額は以下のとおりです。 平成 27 年度 平成 28 年度 4,246,660 千円 4,442,480 千円 特定入所者介護サービス費等給付額 96,922 千円 92,810 千円 94,502 千円 284,234 千円 高額介護サービス費等給付額 83,067 千円 85,710 千円 88,364 千円 257,141 千円 高額医療合算介護サービス費等給付額 10,808 千円 11,152 千円 11,497 千円 33,456 千円 3,767 千円 3,887 千円 4,007 千円 11,662 千円 4,441,224 千円 4,636,039 千円 61,575 千円 87,038 千円 4,502,799 千円 4,723,077 千円 総給付費(一定以上所得者負担の調整後) 算定対象審査支払手数料 標準給付費見込額 地域支援事業費 保険料算定にかかる事業費 平成 29 年度 合計 4,517,396 千円 13,206,536 千円 4,715,765 千円 13,793,029 千円 243,139 千円 391,751 千円 4,958,904 千円 14,184,780 千円 ※概算で表示しているため、端数があわない場合があります。 3 新たな保険料段階 【第5期】 所得段階 第 1 段階 保険料率 基準額×0.5 【第6期】 所得段階 保険料率 第 1 段階 基準額×0.5 第 2 段階 基準額×0.5 第 2 段階 基準額×0.5 第 3 段階 基準額×0.65 第 3 段階 基準額×0.65 第 4 段階 基準額×0.75 第 4 段階 基準額×0.75 第 5 段階 基準額×0.87 第 5 段階 基準額×0.9 第 6 段階 基準額 第 6 段階 基準額 第 7 段階 基準額×1.15 第 7 段階 基準額×1.2 第 8 段階 基準額×1.3 第 8 段階 基準額×1.3 第 9 段階 基準額×1.5 第 9 段階 基準額×1.5 第 10 段階 基準額×1.75 第 11 段階 基準額×2 第 10 段階 基準額×1.75 7 対象となる人 ・生活保護受給者 ・老齢福祉年金受給者で世帯全員が 市民税非課税の人 世帯全員が市民税非課税で本人の前年の合 計所得金額+課税年金収入額が 80 万円以下 の人 世帯全員が市民税非課税で本人の前年の合 計所得金額+課税年金収入額が 80 万円を超 え 120 万円以下の人 世帯全員が市民税非課税で第 2・3 段階以外 の人 世帯に市民税課税者がおり本人が市民税非 課税で前年の合計所得金額+課税年金収入 額が 80 万円以下の人 世帯に市民税課税者がおり本人が市民税非 課税で第 5 段階以外の人 本人が市民税課税で前年の合計所得金額が 120 万円未満の人 本人が市民税課税で前年の合計所得金額が 120 万円以上 190 万円未満の人 本人が市民税課税で前年の合計所得金額が 190 万円以上 290 万円未満の人 本人が市民税課税で前年の合計所得金額が 290 万円以上 400 万円未満の人 本人が市民税課税で前年の合計所得金額が 400 万円以上の人 4 第6期介護保険事業計画期間における保険料の額 第6期(平成 27 年度から平成 29 年度)までの基準額保険料は月額で 5,917 円となります。 なお、平成 27 年4月から公費投入により、低所得者の保険料が軽減されます。 平成 27・平成 28 年度 保険料 段階 基準額に 対する 保険料率 年額(円) 第 1 段階 0.45 第 2 段階 平成 29 年度 月額(円) 基準額に 対する 保険料率 年額(円) 月額(円) 31,950 2,663 0.30 21,300 1,775 0.45 31,950 2,663 0.30 21,300 1,775 第 3 段階 0.65 46,150 3,846 0.40 28,400 2,367 第 4 段階 0.75 53,250 4,438 0.70 49,700 4,142 第 5 段階 0.90 63,900 5,325 第 6 段階 1.00 71,000 5,917 第 7 段階 1.20 85,200 7,100 第 8 段階 1.30 92,300 7,692 第 9 段階 1.50 106,500 8,875 第 10 段階 1.75 124,250 10,354 第 11 段階 2.00 142,000 11,833 第5段階以上の保険料は 平成 27~平成 28 年度と同じ ※平成 27 年度から平成 28 年度における公費投入は決定されていますが、平成 29 年度の公費投入はあくまで も予定であり、上記の保険料を保証するものではありません。 市民主体の まちづくり 連携体制の 強化 計画の 点検・評価 ●若年層はもちろんのこと、高齢者自身が主役となり、自らが地域を支える担い手と して、様々な地域活動に参加できる市民主体のまちづくりに取り組んでいきます。 ●そのような活動を通じて、高齢者をはじめ、誰もが自ずと健康と幸福につながる “健幸”のまちづくりに取り組んでいきます。 ●地域の実情や特性等に合った高齢者の見守りや支援等の取り組みの促進につい て、社会福祉協議会をはじめ、関係課との連携のもと、支援を図ります。 ●大阪府や関係機関、地域包括支援センター、介護サービス事業者などとの連携を 強化し、対応の充実を図ります。 ●本計画については、市ホームページで公表するとともに、広報たかいしを通じて の周知、市情報コーナーや関係機関の窓口等に計画書を置くなど、広く市民に計 画を公表していきます。 ●介護保険サービスの利用状況、要支援・要介護認定やケアプランの適正化も含め、 評価を行うなど、介護保険事業の円滑かつ適正な運営に取り組んでいきます。 ●高齢者の生活を支える各種事業についても、関係各課と連携・強化を図りながら、 適宜点検・評価を行い、誰もが住みよいまちづくりに取り組んでいきます。 高石市 高齢者福祉計画・ 第6期介護保険事業計画 【概要版】 平成 27 年3月発行 発 行:高石市保健福祉部高齢介護・障害福祉課 住 所:〒592-8585 高石市加茂4丁目1番1号 電 話:072-265-1001(代表) FAX:072-265-3100 8 メール: [email protected]
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