2015.05.30 ニ ッ セ ン ケ ン 分 室 「 思 い つ き ラ ボ 」 No.4 1 プリントがこんなにあると楽 しいものです・・・ 製 品 プリント紹 介 の続 きになりますが それぞれ個 別 に見 ることがあってもなかなかこれだけまとまって揃 う ことはないので 人 気 投 票 を行 ったこともあり皆 さんに楽 しんでいただけたようです。今 回 意 外 だったのが 投 票 なしというサンプルが 1点 もなかったのでプリントの好 みは人 それぞれということがあ らためて判 りまし た。今 回 も画 像 では判 りにくいとは思 いますが 言 葉 だけでも伝 わりにくいので画 像 も一 緒 に掲 載 いたしま す。 まず基 本 となる “顔 料 プリント” と “ラバープリント” を紹 介 しますと 顔料プリント イエロー 顔料プリント ブルー ラバープリント ブルー 二度刷り となります。「一 度 刷 り 二 度 刷 り」は生 地 の吸 着 性 や濃 さのムラによって作 成 者 の意 図 によって決 めます が 単 純 に「二 度 刷 り」の方 がきれいに仕 上 が ると思 ってください。本 来 “染 料 プリント” も加 えておくのが 基 本 と言 えるのですが 染 料 プリント加 工 の場 合 は廃 液 の問 題 やバキューム装 置 など設 備 も 異 なること があるので専 門 の業 者 で加 工 することが主 流 になってしまいました。 バキューム装 置 というのは染 料 インク を置 いた時 に同 時 に生 地 の裏 からインク を吸 い込 む装 置 のことになります。 染 料 は生 地 に馴 染 みますので裏 にもインクが回 ると同 時 にヨコにもインクが拡 がってしまいます。細 い線 な どを描 (えが)こうとしたときすぐに余 分 なインクを吸 い込 まないとインクがにじんで線 が太 くなってしまいます ので繊 細 な柄 の場 合 はこの装 置 がないときれいに仕 上 げられません。ということで今 回 のサ ンプルでは作 っていませんが製 品 プリントの基 本 には “染 料 プリント” も当 然 含 まれます。 “顔 料 プリント” と “ラバープリント” にアレンジを加 えたものが次 のサンプルになります。 ラバープリント ラバープリント 半ラバープリント ホワイトタイプ マッドタイプ マッド+顔料 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 〒111-0051 東京都台東区蔵前 2-16-11 (本部) TEL: 03-3861-2341 FAX: 03-3861-4280 WEB: www.nissenken.or.jp 2015.05.30 スポーツウェアにプリントするということはチームロゴや背 番 号 といった必 要 性 のあるものになりますが カジ ュアルウェアにプリントするのはほとんどデザイン的 なものとなりオシャレ感 や目 新 しいものが好 まれます。 市 場 性 が広 まったプリントに慣 れてしまうと ちょっと違 った特 徴 のあるプリントの要 望 が でてきます。「なに か新 しいもの」がファッションということなので「もう少 し 明 るく見 えるプリント」がいいとなれば “ラバープリン ト ホワイトタイプ” を 「艶 のないシブめのプリント」と言 われれば “ラバープリント マッドタイプ” をお奨 め します。 プ リン ト 小 話 いつものように話 が逸 れますが “マッドタイプ” はつや消 しタイプの意 味 で使 っているのですが つや消 し は英 語 では “マット(matt matte)” と出 てきます。プリント業 界 や塗 装 業 界 ではつや消 しの黒 色 を “マッ ド ブラック” とよんでいるので慣 例 的 につや消 しのことを “マッド” と呼 ぶことがあります。読 み間 違 いが そのまま業 界 用 語 となってしまったのか 別 の意 味 があって正 しく “マッド” となっているのかは判 りません が間 違 って 使 っているわけではあり ません。筆 者 も紙 印 刷 のときは “マットタイプの紙 とかマット紙 ” という 表 現 をします。一 部 の地 域 だけかも分 りませんが つや消 しタイプをマッドタイプと表 現 することもあるという ことです。 “ラバープリント ホワイトタイプ” というのは バインダーは透 明 なのが一 般 的 なのですが ホワイトタイプ は乳 白 色 のバインダーを使 って明 るく仕 上 げる ときに用 います。画 像 で見 ても明 るくハッキリした仕 上 がり になっているのが判 ります。一 方 “ラバープリント マッドタイプ” は光 沢 感 を抑 えて落 ち着 いた雰 囲 気 に 仕 上 げたいときに使 う手 法 となります。どちらのタイプも基 本 的 な ラバープリントや顔 料 プリントとは雰 囲 気 の違 う仕 上 がりになります。 “半 ラバー マッド+顔 料 ” はさらに光 沢 感 をなくし落 ち着 いた雰 囲 気 に仕 上 がっていますが 文 字 の通 りラバーインクと顔 料 インクを半 分 ほ どの比 率 で混 ぜ合 わせてプリントしたものになります。顔 料 プリントでも なくラバープリントでもない独 特 の表 現 ができることになります。「あのプ リント ちょっと変 わっているね」と言 わせることができるかも知 れません。 筆 者 が人 気 投 票 に参 加 していれば この “半 ラバープリント マッド+ 顔 料 ” に 1 票 入 れたいと思 った商 品 です。ちなみに今 回 の投 票 には “半 ラバー マッド+顔 料 ”表 面 筆 者 は参 加 しておりません。 今 回 はこの辺 りで原 稿 を終 えますが基 本 的 なプリントにも票 が入 ったことが嬉 しいのです。もちろん票 数 は 少 ないですがシンプルなプリントでもデザインや ちょっとだけ加 工 アレンジをすることで売 れ筋 商 品 を作 るこ とは可 能 になります。これだけのプリントサンプルを眺 めているだけで楽 しいものです。東 京 事 業 所 蔵 前 ラ ボ 東 京 事 業 所 立 石 ラボ 大 阪 事 業 所 の 3 ヶ所 にそれぞれ1セットずつ置 いてありますので興 味 を持 た れたかたは是 非 現 物 もご覧 ください。 原 稿 担 当 :竹 中 直 (チョク) 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 〒111-0051 東京都台東区蔵前 2-16-11 (本部) TEL: 03-3861-2341 FAX: 03-3861-4280 WEB: www.nissenken.or.jp
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