【結果の解説】 Felder-Silverman モデルでは、学習スタイルを 4 分野から分類しています。そして、4 分野はそれぞれ 2 つのタイプがあり、学習者がどちらのタイプをより好むのか傾向を示されています。 以下に 4 分野の説明とタイプ別に学習を促進する方法を紹介します。 (http://www4.ncsu.edu/unity/lockers/users/f/felder/public/ILSdir/styles.htm, 参 照日:0325/2010) ただし、人は絶対にどちらかのタイプに分けられるというのではなく、傾向があるということで、授業中の学習 活動を考慮して自分で学習するときに、より効果的な方法を選択するために質問紙の結果を用いること が奨励されています。 【Active and Reflective Learners:アクティブと内省タイプ】 アクティブタイプは、何かを実際にやる(経験する)ことによって学習が進みます。たとえば、ディスカッション を行ったり、何かを他の人に説明したりすることを好みます。内省的なタイプは、まず静かに考えてみること を好みます。 もし、アクティブタイプなら・・・ 学習の時に実際に何かをやってみるといいでしょう。授業中にそのような機会があまりないようであれば、自 分で学習するときに仲間と一緒に交代で学習の内容を説明しあったりしましょう。 もし、内省タイプなら・・・ 単に読書したり記憶するのではなく、ときどき、立ち止り今まで読んできた内容を振り返ってみたりするとい いと言われています。自分で学習するときに学習内容を短くまとめてみたり、クラスノートを整理したりすると 学習が進むでしょう。 【Sensing and Intuitive Learners:理性と本能タイプ】 理性タイプは事実を学ぶことを好み、本能タイプは可能性や関係について発見することを好みます。 理性タイプは詳細にじっくり取り組み、事実を覚えることが得意で、実験をすることを通してより学習を進め る傾向にあります。 一方、本能タイプは、変化に富んでいることを好み繰り返し何かをすることはあまり好きではありません。 もし、理性タイプなら・・・ 理性タイプの人は、新しく習った内容を実世界に結び付けることでよく理解でき覚えることもできます。もし、 授業では教材を抽象的に扱われるようであれば、先生に対象となる概念や過程の具体的な例を提示し てもらったり、テキストを読んだりして、実際に概念が応用できるか考えてみましょう。 もし、本能タイプなら・・・ 大学の授業では少ないかもしれませんが、記憶や事実を一方的に教えるような授業では、本能タイプは 退屈し学習が進まないかもしれません。そんな時は、先生に事実と結び付くような解釈や理論を紹介して もらったり、学習内容と自分との関連性を見つけたりするようにしてみてください。テストなどでケアレスミスが 多いのもこのタイプなので注意しましょう。 【Visual and Verbal Learners:視覚と言語タイプ】 視覚タイプは、写真、図、フローチャート、タイムライン、動画、デモなど自分で見たものをよく覚える。言語 タイプは、書面や口頭での説明など、言葉を通してより学習します。両方のタイプもいますし、一人の学生 の中にもある程度両方の要素があるので、情報を視覚的と言語的に提示するとみんながより学ぶことにな ります。 多くの大学ではあまり視覚的に情報を提示しないかもしれません。学生は講義を聴き、黒板やテキスト、 ハンドアウトなどに書かれた教材を読むことが主になっているかもしれません。しかし、多くの学生は視覚タイ プなので、視覚的に情報を提示した方が学習が進むでしょう。 もし、視覚タイプなら・・・ 言語的に提示された教材や資料に関して、関連する本などで図やスケッチ、フローチャートなどを探すよう にしましょう。また、ビデオや CD-ROM などが手に入らないかチェックしてみよう。授業で習ったまたは聴いた 事項を、四角や○などにポイントを入れて書き、関係するものを線で結びコンセプトマップを作ってみよう。 また、ノートを取る際に色を使って、関連するトピックは同色にするなど工夫してみましょう。 もし、言語タイプなら・・・ 教材の概要を自分の言葉で整理したり、まとめたりしましょう。グループで行うのも効果的です。メンバの学 生が説明しているのを聴くのも学習を促進しますが、特に、自分で説明するとより理解が深まります。 【SEQUENTIAL AND GLOBAL LEARNERS:順序と全体タイプ】 順序タイプは直線的なステップで理解をしてく傾向にあります。全体タイプは大きな枠の中に飛び込んでい くような学び方をします。個々の関係をみないでランダムに内容を学習し、そして、突然、学習内容の本 質をつかむようになったりします。 順序タイプは解決策を見つけるのに論理的なステップを踏んでいく傾向にあります。一方、全体タイプの人 は、複雑な問題を迅速に解決できたり、大きな概要をつかむと斬新な方法で物事を合わせて考えられた りしますが、どうやってやったかを説明するのは難しいでしょう。 突然分かるようになったりする経験があるので、多くの人は、自分は全体タイプだと間違って解釈するかも しれません。しかし、全体タイプか順序タイプかの違いは、「あ、そうか!」と思う前に何が自分の中で起こっ ているかにあります。論理的に一つずつ考えた上でピンときたのであれば、順序タイプと言えるでしょう。 もし、順序タイプなら・・・ 大学の大概の授業は順番を考えて内容を教えるように構成されています。しかし、先生がトピックや内容 があちこち飛んで説明するようであれば、ついていくのも大変ですし、内容も覚えられないでしょう。先生に 飛ばした内容について再度説明してもらったり、参考文献などを見て自分で順番につなぎ合わせたりして もいいでしょう。また、新しいトピックと自分の知っていることがらと結び付け、自分の中の全体的に考えるス キルを鍛えていくのもいいでしょう。 もし、全体タイプなら・・・ 全体タイプの学習者は、内容を習得する間に、項目やトピックの大きな概要をつかむ必要があることを意 識することは役に立つでしょう。先生が、今まで知っていることと関連付けることなく新しいトピックの説明を はじめると分からないと感じることがあるのではないでしょうか?そんな時は、まず大枠を捉えるために、章全 体を飛ばし読みし、概要をつかむと学習が進みます。もし、新しい事項を他の分野やトピックに関連付け る方法を身につけると順序タイプが想像できないような方法でいろいろなことを応用できるようになります。 ©2010 Yoshi Lab
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