- 1 - 全国市長会関東支部提出議案 群馬県市長会 1 地方行財政の充実

全国市長会関東支部提出議案
群馬県市長会
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地方行財政の充実強化について
(1)工事又は製造の請負に係る随意契約の限度額の引き上げについて
(2)地方拠点都市地域に対する支援の拡充について
(3)中小私鉄等の公共交通に対する支援の拡充について
(4)地上デジタル放送共聴施設の維持管理に対する支援について
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福祉行政の充実について
(1)自治体病院における医師の確保について
(2)介護保険制度の安定的な財政運営について
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橋梁等の老朽化対策について
(1)橋梁等の道路構造物の老朽化対策について
(2)市町村が管理する高速道路を跨ぐ橋梁の補修補強工事について
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子ども・子育て支援新制度について
(1)子ども・子育て支援新制度の円滑な財政運営について
(2)私立幼稚園施設型給付費の市町村負担の軽減について
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地方行財政の充実強化について
地方行財政の充実強化を図るため、国は、次の事項について積極的かつ適切な措置を講
じること。
(1)工事又は製造の請負に係る随意契約の限度額の引き上げについて
工事又は製造に係る随意契約の限度額については、地方自治法施行令167条の2第
1項第1号の規定により、国・都道府県及び政令指定都市は250万円であることに対
して、市町村は130万円となっている。
制定時に比べ、物価や人件費が上昇している中、事務の簡略化やコストの削減、小規
模事業者の育成等を踏まえ、
国や県などと同額の250万円に限度額を引き上げること。
(2)地方拠点都市地域に対する支援の拡充について
産業業務施設が過度に集積する地域から地方への移転を促進するための地方拠点都市
地域に対する支援措置について、法人税及び固定資産税の優遇措置を加えること。
(3)中小私鉄等の公共交通に対する支援の拡充について
中小私鉄等は、移動手段としての地域住民の必要性や高齢化社会における高齢者の重
要性が極めて高いことから、今後も安全で安定した輸送を確保するため、地域公共交通
確保維持改善事業費補助金等を拡充するとともに国庫補助要件の緩和を講じること。
(4)地上デジタル放送共聴施設の維持管理に対する支援について
地上デジタル放送受信のための国の支援制度は、平成27年3月末をもって全て終了
となるが、国の方針で行ったデジタル化であることから、今後も国の責任により地域格
差なく受信できるよう辺地共聴施設の設置者等への施設の維持管理に係る財政支援を講
じること。
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福祉行政の充実について
福祉行政の充実を図るため、国は、次の事項について積極的かつ適切な措置を講じること。
(1)自治体病院における医師の確保について
全国的な医師の地域的偏在や特定診療科の医師不足から、地域医療の中核である自治
体病院においても診療科を維持できず、地域住民が安心して医療を受けることができな
い状況である。
ついては、地域医療を維持・強化し、住民の健康を守るため、必要な医師の確保が図
られるよう下記事項について適切な措置を講じること。
①
研修病院を卒業大学の所在する都道府県の中から選択する制度や、医師に就学年限
分の地域医療を義務付けるなど、地域医療に携わる医師が確保できるよう新医師臨床
研修制度等の抜本的見直しを図ること。
②
産科、小児科などの特定診療科の診療報酬を更に引き上げるなど、勤務医師を特定
診療科へ誘導する措置を講じること。
③
産科及び小児科の医師の集約化・重点化については、地域の拠点病院である自治体
病院に適切な配慮を図ること。
(2)介護保険制度の安定的な財政運営について
介護保険制度の安定的な財政運営のため、低所得者の保険料については、更なる別枠公
費による軽減強化を図るなど、
将来にわたり地方自治体の財政負担が過重とならないよう、
十分かつ適切な財政措置を講じること。
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橋梁等の老朽化対策について
平成24年に発生した笹子トンネルの崩落事故を契機として、橋梁等の老朽化対策が喫
緊の課題となっていることから、国は、次の事項について緊急的かつ適切な措置を講じる
こと。
(1)橋梁等の道路構造物の老朽化対策について
地方自治体が管理する橋梁等の道路構造物の老朽化に対し、今後長期にわたり安全性
及び健全性を維持していくための財政負担は、年々増加し続けていくことから、老朽化
対策に要する修繕費等について、今以上の財政措置を講じること。
また、点検等に要する経費について、建設事業を実施するために直接必要と認められ
る場合には、地方債の対象となるが、それ以外の経費については対象とならないのが現
状であることから、道路の定期点検に要する全ての経費について、地方債の対象とする
こと。
(2)市町村が管理する高速道路を跨ぐ橋梁の補修補強工事について
高速道路を跨ぐ橋梁については、高速道路建設時に既存道路の機能補償として当時の
道路公団が建設し、地元市町村が移管を受けたものであるが、架設後約30年が経過し、
劣化が著しく、補強や高速道路通過車両への第三者被害防止のための補修工事が必要と
なっていることから、補修補強工事を国若しくは高速道路会社の負担と責任で実施する
こと。
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子ども・子育て支援新制度について
平成27年度から施行された子ども・子育て支援新制度については、現場の混乱がない
よう、国は、次の事項について、積極的かつ適切な措置を講じること。
(1)子ども・子育て支援新制度の円滑な財政運営について
子ども・子育て支援新制度に関し、実施主体たる地方自治体が地域ニーズに基づく子
育て支援策を実施することが可能となるよう、必要な財源を確実に確保すること。
また、新制度の円滑な運営に向けて、地方自治体において生じる事務的経費について
必要な財政措置を講じること。
(2)私立幼稚園施設型給付費の市町村負担の軽減について
子ども・子育て支援新制度施行に伴う私立幼稚園施設型給付費については、市町村に
おいては新たなかつ大きな財政負担となるため、負担割合の軽減を図ること。
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