1月28日(月) トイレのスリッパ 1 月のファイナル月曜日です。今日も寒い朝になりました。 僕の年齢は、50 をとうに過ぎていますが、そのほとんどを、学校という場 で生活してきました。その間には、今日ここで僕が話をしているように、たく さんの朝礼の話を聞いてきました。99%は覚えていませんが、3つだけ印象 に残っている話があります。今日はその一つを紹介します。 「トイレのスリッパを揃えましょう」このキャッチフレーズは、学校の永遠 の課題です。何回聞いてきたことか。その都度、その気になって、「よし、や ってやろう」と思って実践するんですが、どうも長続きしません。揃えようと するスリッパに、ちょっと水滴がついていたりすると、もうだめです。出した 手を引っ込めてしまいます。 ずっと以前、朝礼で「トイレのスリッパを揃える」というテーマでこんな話 を聞きました。 「トイレのスリッパは、揃っていると誰でも気持ち良く感じる。しかし、学 校での生活は、先生も子どもたちもとても忙しく、心に余裕をもって、スリッ パを揃える行動をとれる人が限られている。しかも、散らかっているスリッパ を全部揃えるなんてことは、よほど人生に悟りを開いた人でなければ行えない。 そこで提案だ。トイレに入って、自分が履くスリッパは、一番乱れているもの を捜し、それを履きなさい。そして、自分の使ったスリッパだけは、次の人が 履きやすいように、完璧に後ろ向きに揃えるんです。みんながこの気持ちで行 動すれば、必ずトイレのスリッパは揃ってきます。みんなで気持ち良く使える トイレにしましょう。」こんな話でした。 この話、すごく納得して、それ以来ずっと続けています。 みんなが下校して、校舎を見回ると、教室内の机椅子、トイレのスリッパが、 これほど揃っている学校は、今まで経験してきた学校の中では一つもありませ ん。僕の誇りの一つになっています。
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