平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 ワーキンググループ 第 2 回医療・健康ワーキンググループ会議 場所 湯布院庁舎 2 階 第 3 会議室 コーディネーター 熊本大学 政策創造研究教育センター 教授 都竹 茂樹氏 参加者 麻生 美由希、近藤 由起、在津 典良(リーダー)、大津留 喜明、 事務局、㈱地域科学研究所 1.参加者自己紹介 ・初参加の方の自己紹介 ・都竹先生の自己紹介 2.前回のWGの振り返りと今回のWGについて ・このWGでは、保健、福祉、医療、健康増進等に関する分野の担当をしている。 ・今年度中に、このWGを 4 回開催し、10 年後の計画に入れる内容を策定していく。今回 2 回目ま では職員でWGを開催し、次回 3 回目は住民の方にも参加していただく予定。 ・前回のWGでは、課題を出し合った方がよい、ということで、皆で課題を出し合った。結果として、 由布市特有の課題というよりは、全国どこでも共通の課題が多いように思う。今回は、前回出た意 見を見ながら、再度意見を出していき、課題をデータで裏付けしていきたい。 3.前回出た課題の振り返りとデータの確認 ・うつ病について 国保のデータでは、大分県内で 11 位。さほど高い方ではないというイメージ。被保険者数の 1.3% しかいないので、地域に潜在化しているのでないか、という考え方もある。通院していないだけで、 病院へのアクセスの問題などもあり、悩んでいる。毎月の心の相談日への利用件数も年間 15 件く らいしかなく月1回程度。利用がうまくされていない現状で、実態がまだつかめていない。外来・入 院は月に 100-115 件の通院者数というデータがあり、外来、入院ともに少なく、通院していないだ けなのかどうかは把握できていない。大分大学は閉鎖病棟なので、外来は受け付けていない。心 療内科、精神科は挾間に 1 件あるが、週 3 回午後だけ心療内科開設で、1 日 3 件くらいしか診療 ができない。3 か月待ちと聞いたことがある。通いたくても通えない状況もあるかもしれない。 ・国民医療費について 大分県は全国で 4 番目に医療費が高い。全国でH4年は一人当たり 180,000 円、H24 年 307,000 円で倍近い。由布市国保は、H20 年度は一人当たり 313,000 円、H25 年は一人当たり 390,000 円。 被保険者数が減ってきている。9,600 人→8,800 人なので、一人当たりが増加している。これは、一 般、退職者も含めての数字。退職者が 500~600 人、退職者 458,000 円→350,000 円、一般(高齢 者含む)300,000 円→400,000 円になり、一般と退職の開きがなくなってきている。一般の医療費が 1 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 30%の増加。毎年、前年度比 105%くらいで増加している。 →何の医療費が上がっているかわかるか? 通院費が上がっている。循環器が高い。心筋梗塞、血管など。 メタボがベースになっているので、それと関係しているのでは ないか。 ・子どもの肥満について 肥満割合について教育委員会に問い合わせると、校長会に かけないとデータを出すのが難しいとの返事だった。子ども の頃の影響が大きいので、将来を見越して、行動することが大切。大分市が小学校 5 年生に血液 検査をするが、3 割以上で要観察になると聞いた。同じような取り組みを愛知県碧南市で行ってい て、子メタボが増えていると言っていた。子どもの頃の肥満は将来にも影響する。健康、病気に興 味を持っている人は増えているが、詳しくはわからないまま、自分は関係ない、という人が多い。 ちゃんとした行動に結びつくような教育が大切。養護教諭の方にも参加してもらったり、意見をもら ったりしたいが、校長と同席なら良いとの答えだったが難しそう。策定委員会の場に参加して、一 養護教諭としての意見となるのは控えたいみたい。現場の声としての意見を出していただくことは できそう。将来を見越した教育は重要。子ども、というキーワードを軸にして、様々な課や人が連 携して動けるようになることが大切。 ・医療費が高いことについて 何に使われているかの中身を知る必要がある。高いことが悪いわけでもない。アクセスがよいか ら、通院できるという利点との考え方もある。 ・医療費の滞納について 由布市国保世帯では、1 割くらいに滞納がある。どう対応すればよいかが課題になっている。被保 険者数は 1 年で 200 人くらい減っているが、高齢者世帯が増えている。高齢者率は、年 3%増えて いる。外出の機会が減っている、など、未納率が増えていることにもつながっているのではないか。 高齢者医療費は、これから上がってくる。年 5%増に直結している。健康状態をあげることが大事。 由布市としては、予防するのか、かかりつけ医を推奨するのか。大分大学と連携するのか。住民 にも関心を持ってもらう必要があるので、そういった機会の提供も大切。自分の体を大切にすると いう動きも必要。言うは易しですが。。特定保健指導をしていると痛感すると思います。 ・健康診断受診率について 由布市は受診率がよい。6 割。他市では 2 割くらいが普通。受診の際に、早期発見することで、医 療費減につながる可能性もある。元来国保の中で、新規透析者が 2 年くらい出ていないので、効 果はあるのではないかと思っている。協会けんぽとの連携も必要。透析になって退職して国保に 2 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 なり後期になるというケースも年間 5,6 人いる。協会けんぽ、 社保と組んで、進めていく必要がある。最終的に由布市国 保になるため。 →三重の四日市は会社に乗り込んでいっていた。将来を見 越して。社保と国保が連携して、一緒に勉強会をする、など 手を組む方が良いと思っている。同じ人をずっと見ていくこと になるので、制度は違うが、将来を考えると、その方が効率 的かもしれない。健康診断後の特定保健指導率は 50%(H25)。その内、4 割は、変わりなし。1 割 は悪化。半分は維持。健康増進課では、健診でひっかかる前に予防したいと思っている。健康バ ランス教室、6 か月かけて生活習慣を改善していこうというようなコースなどを実施している。 →見せ方、何をしてもらいたいかが大切。糖尿病の講座をしても集まらないから、食事運動、身体 を引き締めるなどの内容にして、一般の方対象にすると、集まる人は変わる。 ・人間関係について 人間関係が希薄になったから発生している問題もある。だからといって濃くするのも難しいから、こ の状態でどうするか。濃いなりの問題もあるだろうから、10 年後にどういった状態にするかを考え ていく必要がある。家族、親族の中でも、つながりが薄くなっている。家族も面倒をみないようにな ると、最終的には福祉になる。遠方でも身内がいればよいが、その人たちからも見放されると、福 祉に頼り、生活保護につながるケースもある。障がい者も高齢化。保護者が亡くなると、兄弟にな り、兄弟も面倒がみられなくなっていく。施設に入っている方は、ずっと施設に入っていることが多 い。 →地域によって人間関係の違いはある? 庄内は近隣のつながりが多いような気がする。近所づきあいがあるから、声掛けも事前に行えて いる。挾間、湯布院は孤立してしまってからの相談が多いように思う。 ・介護について 高齢者の入れる施設を増やす=保険料があがる。介護度が上がる前に、見守りの強化、住民同 士のつながりを増やしていった方がよいのでは、という意見もある。サービスが充実すると、介護 保険料があがる。保険料を下げ、予防を強化するためにも、住民同士のつながりを強くしていくと、 早い段階での発見にもつながるのだろうが、そのための方策、解決策までは見いだせていない。 ・障がい者医療費について 障がい者の医療費は由布市は高いのか?庄内町だけでみても、施設が多いので、医療費の増 加につながっているのか?健康保険料の支払いは少ないが、医療費は高い。慢性疾患も多く抱 えている方も多い。高齢の親御さんのお金、年金で暮せているうちはよいが、自分が高齢になっ たときにどうするか。働いていない高齢者の親と壮年期の方の世帯が庄内地域は多いように思う。 3 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 農業で生計をたてるにしても、昔は農産物、米の値段も高く、一定期間出稼ぎでも稼げていた時 代だったかもしれないが、今後はそうもいかない。本人が、高齢になったときにどうするかという問 題もある。 →今までは、地域で受け入れようとする余裕があったとしても、今後は余裕がなくなるかもしれな い。障がいを持っている人が大変になるからといって、医療費の負担が増えることは考えなくても よいのでは。本人にとって健康じゃないことはよくないので、早い段階から予防などのサポートをし ていくことが大事。 ・地域での活動事例について 関係が希薄になっているとはいえ、地域で頑張っている人もいる。昼食会や茶話会などをボランテ ィアでしている方もいる。看護師や保健師さんが退職して行っている。そういった意欲のある人材 が地域にいると思うので、行政としてシステム化するなど、手伝えることがないか、と思う。 →カフェ型保健室をしている事例がある。自分の家を増築、改築している。介護保険のお世話に ならない、元気だが、新興住宅地で、周りに話ができる人がいないので、家に近所の人を呼んで いる。問題は、ボランティアでは続かない。看護師だとメディカルな部分のアドバイスもできるので、 そういった人が核になってできると良いが、運営するだけでも大変なこと。ただ、頼まれてもないの にしてくれる人はいて、そういった人に頼らざるを得ない状況。どう行政が支援していくか、が大切。 市内の企業への協力の呼びかけをしても良いかもしれない。介護保険を使っていない人たちの行 き場を作るのも大事。人が集まる、話せる場所。ビジネスとして行っている人もいる。介護予防、介 護保険を使わないようにしようと保健師で行動しようとしているが、マンパワーが不足している。他 事業との兼ね合いもあり、職員が全地域をまわるのは難しい。行動してくれる市民の方と連携して 進めたい。 →自治区ごとに教室を運営している事例もあり。豊岡市(人口 8 万人)は市長がする、と言って、全 自治区ですすめている。保健師は基本的に指導しない。できてもしない。人が足りないから。指導 者の育成、教室のパッケージを作る、などを行い、最初は保健師がついていくが、あとはお任せす る。若干の費用は出す。自治区で受け入れる人が必要→区長さんなどに依頼。やってみてわかっ たのは、行政だけでしようとしても広がらない。行政は教材をつくり、システムをつくり、マネジメント をするのが良い。気になったのは、区長さん、責任者さんが大変になる。分担して実施していると ころもあり、そこはうまくいっているが、区長さんだけが対応しているところは続かない。人間関係、 地域のコミュニティが濃いところは参加率も高く、結果もでている。指導者ができて、パッケージも できても、地域で受け入れ態勢ができていないと継続するのは難しい。 ・由布コミュニティ事業について 総合政策課も由布コミュニティ事業をしている。150 地区のうち 43 地区くらいが由布コミュニティを している。そういった地区から盛り上げていくということもある自治区からの手上げ方式。ワークシ ョップの中で、公民館などの施設でサロン型、高齢者向けの集まる場所を作るという話が出る。自 4 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 治区に手を挙げてもらう方式なので、手を挙げるところは意識が高く、人も集まる。由布市は 150 自治区あり、1 自治区 10 戸~何百戸の自治区まであり、バランスも考える必要がある。 →賛同してくれる人が多いところからでも、すすめていく。強引にすすめていくことも大事。 ・家庭の人間関係について 地域の関係希薄化の問題もあるが、家庭の人間関係の希薄化も原因にあるのではないか。 ・糖尿病と肥満の関係 糖尿病には 2 種類ある。インスリンが出なくなるというⅠ型で、子どもとかにも多い。肥満、ライフス タイルに関係はない。肥満、運動不足などが原因のⅡ型は、インスリンは出ているが、効き目が 少ない。子どもでも暴飲暴食、肥満等によりⅡ型も増えてきている。これまで成人病と言われてい たものが、子どもにも増えてきているので生活習慣病と呼ぶようになった。あとは、環境の問題、コ ンビニやファストフードが近所にある、など。これは世界的にも問題となっている。亡国病とも言わ れているくらい重要な課題。子どもの頃に予防するのが大事なので、学校・家庭が大切になってく る。 4.総合計画について ・前回の計画にも、今出たような課題は記載されている。 ・評価をしてみて、まだ問題が残っているのであれば、再度掲載することもよい。 →事務事業評価をしているので、事業ごとにはなるが、それで評価することになる。 ・医療費○%減らします、と書いても、根拠がないと数字を示すのは難しい。 ・充実を図ります、強化します、という文言だと、評価が難しい。できているかどうかの判断基準は 記載されていないので、判断は難しい。 ・いろんな課でいろんな取り組みをしているが、その状況は変わらず、そのままになっているので、 同じ目的に向かって進んでいるというようなことが、今回の計画でわかりやすくなるとよい。 ・具体的なプランを計画に記載するのは難しいだろうが、このWGのテーマを決めていきたい。こ の分野について、将来どういった方向に向かっていくか、などをWGの中で意見を出し、計画に記 載することを決めていきたい。 ・行政がすべて取り組むことは難しいので、共助ということで地域の 方と連携していけるとよい。地域力というキーワードも重要。今まで の行政と自治区とのつながりを変えていかないと、福祉、医療、健 康の分野は扶助費として、市の財政の中でも重要な位置づけにな るので、市民にも理解してもらったうえで、地域力というものを出し ていくとよいのではないか。 ・現状、これだけの課題があるが、何をどうするかは、お金の限度も あるので、優先順位をつけていかないと、中途半端になってしまう。 5 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 コスト・採算を考えると、難しいけどしなければいけないこともあるので、するべきことと、戦略を考 えていく必要がある。 ・このWGのキャッチコピーを作っていくことになると思うが、どうやって決めていくか。意見を出し 合いながら、他のWGと調整しながら、キャッチコピー的なものはつくられていくので、このWGで は、計画に入れるキーワードを出していきたい。 →今の総合計画では、○○のまちづくり、というコピーになっているが、今度の総合計画では、ど ういった形にしていくか、事務局で確認をしておく。 ・各課で立てた目標については、数値目標があると思うが、目標の仮設、根拠はしっかりしている か?計画を立てたら、達成したかどうかの振り返りが必要で、その際に、何の指標で振り返るか が大切で、計画を立てるからには、達成していくことが大切。 ・達成したかどうかの指標を持つかどうかも決めていく必要がある。宮崎県日南市は、指標を持た ないような目標設定に変更していた。指標を持つと、右肩上がりの計画になってしまうので、それ でよいか、という考え方もある。指標とは別の考え方、コンセプトを持つ、例えば健康立市というこ とに基づいて、各課が計画を策定し、実行するというような形。非現実的な数値目標をたてるのは どうかというところもある。事務事業については、数値目標が必要とは思う。 ・他の課と連携してできることはやっていかないといけない。そういった方向性については、計画で 示していきたい。子どもというキーワードで、関係者と一緒に対策を考えていくというような連携。 ・これから 10 年間、どう働いていくか、が大切で、どういったことに取り組んでいきたいか、の考え が出てくるようになるとよい。 ・各WGで作成した成果がバラバラになったとしても、プロセスが大事なので問題ない。出た意見 をまとめていくことになるので大丈夫。 ・PTメンバーが、長崎と日南に視察にいっているので、その報告会に出てもらって、統一感を持っ ていこうと考えている。 5.次回のWGについて ・次回は住民の方も参加予定。 ・市民の意見と職員の意見に相違はあるはず。市民は聞きたいこともたくさんあるだろうが、情報 は知らない。意見等もあると思う。意見、不平不満もあるだろうが、共助を考えると、住民の意見も 大切だし、今出た課題と変わることもあるだろうし、そういうこともあって、住民の意見を聞いてみ たい、と考えている。そして、それらの意見を計画に入れるかどうかは、PT会議などを経て、最終 的に決まっていく。病院の先生も入っていただく予定なので、説明もあるかもしれない。 ・今回までの分は、職員が考える課題なので、市民が考える課題は、また別かもしれない。病院 へのアクセスの問題など。ここだけで解決策は決まらない。また一緒に考えると、すべて変わるか もしれないし、まだそれはわからない。 ・PT会議でこの分野の内容が出れば、またWGに戻して考えるということもあるかもしれない。 ・次回 3 回目は年明けなので、12 月に住民の方に集まってもらおうと思っている。 6 平成 26 年 11 月 18 日(火) 第 2 回医療・健康ワーキングループ会議 ・市民意識調査の結果も、年内には出ると思うので、総合計画の市民の評価がそれでわかる。そ の結果も参考になると思う。 ・住民に、同じような形で課題を出してもらってもよいかもしれない。(2 枚目)それを、子ども、壮年 期、高齢者、、などで分類してみて、職員が出した課題と合わせて確認し、ディスカッション。その 後に、新たな 3 枚目を作る、という形もよいかもしれない。12 月中に住民に集まってもらう予定な ので、その時にできるかどうか検討する。その際に、WGメンバーが 1 名でも参加してもよいので は。 ・住民と一緒に課題を出し合ったもの(3 枚目)が計画の内容で重要になってくる。今課題を分類し ているが、分類方法はこれでよいのかどうかわからないが、住民から出た課題を見て、また分類 していくことになるので、また違うものになっていくと思う。住民の課題が出たらWGメンバーに共 有して、各自で考えてくる。 ・WGで解決策まで考えられるものがあれば、考えてもらいたい。 ・→リーダー 異なる課のメンバーが集まって意見を出し合うことができるのも良いことだと思うの で、できるだけ参加していくようにお願いします。 第 1 回目のワーキンググループで出た課題に、追記あり。 追記内容については、本文に記載。 7
© Copyright 2024 ExpyDoc