船越地区の精霊船 造 り は、 現 在、 地 区 の大人たちが中心と な り 造 ら れ て お り、 ま ず は、 区 の 役 員 会 で、 日 程 を 調 整 し、 日程にそ っ て 行 わ れ ま す 。 日程は、﹁材料の準備﹂、﹁船体組立て・ Ძ ଐႸ ૰ ⎡แ ͳ 8月2日︵日︶ 杉 と 竹 切 り、 藁 そ ぐ り や そ の 他、 船を造るための材料を準備 参加者 大人 名、中学生 33 中、午前中いっぱいかかりました。 大勢の大人が参加している状況で も、 朝 か ら 作 業 を 開 始 し、 炎 天 下 の 作業︶。 殻 を 取 っ た り し、 藁 を き れ い に す る を調達し、そぐります︵そぐるとは、 精霊船の象徴である象鼻や船の輪 口 と い っ た 船 の 内 外 に 使 用 す る、 藁 の材料となる竹を切りにいきます。 となる杉の木や船体の外構やマスト 骨 の よ う な 役 目 ︶ を 用 意 し、 骨 組 み へ さ き か ら と も ま で 通 り、 構 造 上 背 マスト作製﹂ 、 ﹁外枠作業﹂ 、 ﹁仕上げ作業﹂ 、 船 体 の 土 台 と な る キ ー ル︵ 船 底 を ﹁ 旗 付 け 作 業 ﹂ の 5 日 間 に 分 か れ て お り、 それぞれの作業は地区の各組に代々割り 当てられています。 中 学 生 は 全 作 業 に 参 加 し、 精 霊 船 造 り を手伝います。 ﹁南無阿弥陀仏﹂ 各家々は、お盆の時期、 等と書かれた盆旗をお墓にお供えしてい ま す が、 精 霊 船 の マ ス ト に 付 け る 旗 は こ の 旗 を 使 う た め、 お 墓 に 盆 旗 を 取 り に 行 くのも中学生の役割です。 時になると太鼓の音にあわせ盆歌を そ の 他 に も、 先 祖 の 霊 が 戻 っ て く る と 言 わ れ て い る 8 月 7 日 か ら 一 週 間 の 間、 夜 西ノ島に伝わる伝統行事、﹁精霊船造り﹂ を船越地区のご協力のもと、紹介いたします。 このように、精霊船造りから盆行事まで、 中学生は欠かせない役割を担っています。 ナー﹂という行事にも参加します。 歌 い な が ら、 地 区 内 を 回 る、 ﹁ヤーハト 8 Წ ଐႸ 8月4日︵火︶ ᑔ ˳ ኵ ᇌ ⎙⍥ ␈⏣⏲˺ ᙌ 杉の木や竹で精霊船の骨組み を造り、マストを作製 参加者 大人 名、中学生 まず、杉の木を切ったり、竹を割り、 持ちます。 多く住んでいた地区の組が現場を受け なる重要な作業となり、代々船大工が の組み立て作業は、精霊船造りの肝と 細工した材料を用い、設計図を参考 に船体を組み立てていきますが、船体 船体の土台となるキールには、家屋 の梁などを用います。 るための材料を細工します。 船体の基礎となる船底や骨組みを作 18 造 特集 次世代へつなぐ価値あるもの マストは、高さが メートルともな り、背の高い竹を探してきます。大人 がりました。 全 長5・5 メ ー ト ル、 高 さ1・8 メ ー ルにも及ぶ立派な船体の骨組みが組上 加します。 の指導の下、中学生もマスト作製に参 11 6 特集 次世代へつなぐ価値あるもの Ჭ ଐႸ 8月6日︵木︶ ٳ ⎷ᝋ ᱠ ⍥ ӝ⎡˺ ᙌ 外 枠 に ヨ シ ズ を 巻 き、 象 鼻 や 輪口を作製。 参加者 大人 名、中学生 Ხ ଐႸ ˁ ɥ ⎅˺ ಅ 8月 日︵月︶ 船の内部に藁などの詰め物を 敷き詰める。 参加者 大人 名、中学生 10 8月 日︵土︶ ችᩙᑔ්Ơ 8月 日︵日︶ 船体にマストを付け精霊船を海へ Ჯ ଐႸ 作業に参加できなかった区民や 炎 天 下 の 中、 歳 を 超 え る ご 高 齢 の 方 も 作 業 に 参 加 さ れ て お り、 船 越 区 に を 付 け ま す。 盆 旗 は 各 家 の お 墓 に 供 え ▲色とりどりの盆旗 日 の 早 朝、 区 民 が 集 ま り、 マ ス ト に 飾 り 付 け を し、 精 霊 船 の 本 体 に マ ス ト を 見送られ精霊船が流されます。 降ろす。ご詠歌や沢山の見物人に 16 帰 省 し た 出 郷 者 た ち に よ っ て、 名、中学生、帰省者 盆旗を付けます。 参加者 大人 精 霊 船 造 り は、 土 日 を 問 わ ず 平 日 に また、船体外枠には、ヨシの茎を編ん で作られているヨシズを巻き︵以前は小 中学生が集めに行きます。 ら れ た も の を 使 用 し、 前 夜、 前 々 夜 に ばれる俵状の藁を巻きます。 おける精霊船造りの重みを感じました。 仕 事 な ど の 都 合 で、 作 業 に 参 加 出 来 な か っ た 方 々 が 集 ま り、 マ ス ト に 盆 旗 も作業が行われます。 15 麦 藁 を 用 い て い た ︶、 縁 な ど に 輪 口 と 呼 精霊船の象徴である象鼻を作ります。 仕 上 げ の 作 業 と し て、 精 霊 船 に 浮 力 象 鼻 作 り に は、 技 術 が 必 要 で、 経 験 を 持 た せ る た め、 船 体 内 部 に 藁 な ど の 者が作製に携わります。 詰め物を入れます。 50 久々に帰省した出郷者と地元区民が 世間話に花を咲かせます。 取 り 付 け ま す。 完 成 さ れ た 精 霊 船 を 大 人 数日間に渡って相当な手間を掛け造 数十人で、精霊船を海に浮かべます。 られた精霊船を見送る船越区民の皆様 か ら は、 こ の 伝 統 行 事 に 対 す る、 誇 り と継承していくという使命感が感じら れました。 7 20 80 16 16
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