JAILA 第 5 回全国大会 【日時】 平成 28 年 3 月 13 日(日) 9:30~ ※ 受付開始、開場 9:00~ 【会場】 東京理科大学 葛飾キャンパス 講義棟 5 階 〒125-8585 東京都葛飾区新宿 6-3-1 ※ 末尾に、キャンパス構内配置図と建物内地図を掲載してあります。 東京理科大学 HP より引用 (http://www.tus.ac.jp/info/access/katcamp.html) 【交通】 JR 常磐線(東京メトロ千代田線)「金町」駅/京成金町線「京成金町」駅下車、徒歩 8 分。 詳細やその他の経路に関しては、HP をご参考ください。 (参考 URL) 東京理科大学葛飾キャンパス: (http://www.tus.ac.jp/info/access/katcamp.html) 【参加費】 当日会員 1000 円、学生 500 円 (*公開シンポジウムは無料) 【問い合わせ先(JAILA 事務局)】 〒700-8530 岡山市北区津島中2-1-1 岡山大学言語教育センター 那須雅子 研究室 電子メールアドレス: [email protected] 大会当日の緊急連絡先:090-3179-6813(寺西) 1 日本国際教養学会: 平成 28 年 3 月 13 日(日) JAILA 東京理科大学葛飾キャンパス 第5回全国大会プログラム 2 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 研究発表及び講演概要 午前の部 10:10-11:40 <508 教室> 外国語学習成功者のインタビュー考察 那須 雅子 岡山大学 准教授 本研究では、外国語学習者の学習履歴に関するインタビュー記録である「オーラルヒストリー」を分析 し、日本人学習者にとって効果的な英語学習のあり方の特定を試みる。中学生から大学院生までの広い 年齢層に対して実施したインタビューの蓄積データから、特に高度なレベルにまで達している外国語学 習成功者の体験談や学習法を抽出して考察する。日本の小学校から中学、高校、大学までの一貫した英 語教育の現状とその学習成功例を、実際の英語学習者の視点から再検討したい。 工学系学部の大学 1 年生教養基礎科学実験授業における各種教材開発と工夫 大橋 一隆 電気通信大学 非常勤講師 工学系の大学1年生を対象とする化学実験授業において、考える力の養成、視野の拡大を目的として教 材開発を行った実践報告である。教科書の理解のための独自教材の開発、先端科学などのトピックスを アトラクションとして紹介するための教材、推薦図書の紹介、化学実験で身につけて欲しいこと等であ る。授業効果を測定するためのアンケート調査も行い、その結果について報告する予定である。工夫の 一例として、グリーンケミストリーの観点から、実験のマイクロスケール化も行った。 農村直系制家族の内部構造の変動と展開 -中部日本の茶生産地域における 30 年間のパネル研究から- 佐藤 宏子 和洋女子大学 教授 日本有数の茶生産地域の同一対象者に対して、1982 年、93 年、2005 年、2013 年に実施した4時点追跡 研究の結果をもとに、1980 年代から今日までの 30 年という時間の経過に伴って、農村家族の世帯構成 と家族規模はどのように変化したか、世代交替と直系家族の再生産はどのように展開しているかを検討 した。この結果、三世代家族の減少、単独世帯の増加、世帯規模の縮小、子世代の結婚難・後継者不足 による世帯交替の遅滞と直系制家族の再生産率の低下が明らかになった。 3 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 午前の部 10:10-11:40 <509 教室> What Makes a Language Learner’s L2 Pronunciation Better? Investigating Successful L2 Learners’ Learning Strategies and Analyzing Explicit Pronunciation Teaching Anna Maria Chizue HATA 東京大学(院) Many researchers have proven the effectiveness of pronunciation instructions, which, however, does not necessarily lead us to a clear conclusion to answer the following questions. Which aspects of the teaching influenced the learners? What exactly helped them improve their second language (L2) pronunciation? To answer these questions, this study investigates the following points; (a) the successful L2 learners’ learning strategies that they use to polish their L2 pronunciation by interviewing several Japanese learners of English and (b) the significant aspects of explicit pronunciation instructions that might work most effectively in order for learners to gain less accented pronunciation by analyzing school students’ improvement in the production and perception of English phonemes. The Roles of Academic Libraries for Student Engagement Hiroyuki Ida ロンドン大学(院) This presentation considers the roles of academic libraries in supporting students. Recently initiatives have sought to promote students’ engagement. However, libraries still have a fundamental role to support students’ learning. In the UK, students’ academic outcomes are primarily measured through forms of writing that demand independent study. While both teaching and research oriented universities have developed academic libraries by implementing learning commons and collaboration spaces, ‘independent study areas’ remain important. This presentation focuses on the culturally embedded academic libraries in relation to learning innovation. 4 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) Reconsidering Engineering English: Teaching Second Language Poetry Writing in Freshman College English Atsushi Iida 群馬大学 講師 One of the issues of Japanese engineering students at the tertiary level is that they cannot express what they want to say in English though they have a six-year experience of English language learning in secondary school education (Iida, 2011). In this context, these students can write grammatically correct sentences, but they don’t feel attached in their writing. In order to develop their communication skills, it is necessary for them to learn to express their emotions. The aim of this presentation is to discuss what the college freshman engineering English course should be. The presenter will first describe the issue of teaching English to Japanese engineering students and then share his teaching practice- teaching haiku writing in English as a Foreign Language (EFL). With some poems written by his engineering students, the presenter illustrates how haiku writing helps them to express and communicate their emotional insight. 5 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 午後の部 13:10-14:10 <508 教室> 「庶民的ナラティブ」の文体:介護老人保健施設入所者の事例より 寺西 雅之 兵庫県立大学 教授 内田 勇人 兵庫県立大学 教授 本研究は、文体論・物語論の手法を「庶民的ナラティブ」の分析に援用し、その形式的特徴と効果を明 らかにすることを目的とする。発表前半では、介護老人保健施設において実施されているライフレビュ ー調査について紹介し、今回分析の対象となったナラティブが語られた背景について述べる。後半では、 介護老人保健施設に入所している2人の語り手によるナラティブを題材に、その内容および文体的特徴 を分析する。最後に、事例研究を踏まえてナラティブ研究の今後の可能性について考察を加えたい。 ドイツの森の幼稚園 —就学前教育を意識して— 竹下 浩子 愛媛大学 准教授 幼児期の環境教育は、自然体験活動がとても重要である。ドイツでは森の幼稚園への関心の高さがある 一方で、森の幼稚園の卒園した子どもが、一般幼稚園を卒園した子どもに比べて小学校での学習活動に ついていけないという批判もある。そこで、本研究では、森の幼稚園の就学前教育に対する意識につい て明らかにした。調査方法は、2015 年9月にフライブルクの森の幼稚園2カ所を訪問し、園児の様子を 観察するとともに、指導者に対してインタビュー調査を行なった。 6 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 午後の部 13:10-14:10 <509 教室> 語学スキルから<教養>へ ――大学教育とヤコブソンの「選択」の概念―― 鈴木 哲平 東京大学(院) 大学における語学教育は一般に教養科目と見なされている。その中心を成す英語は、しばしば 4 技能(聞く、話す、読む、書く)に分類され、学生はこれらのスキル習得を目指すことになる。し かし、<教養>という言葉を仮に、市民的成熟(社会や個人の問題を多面的に分析し、態度を決定 する能力)の準備であるとするならば、語学スキルの習得と<教養>との間には、現状では隔絶が あると言わねばなるまい。 本発表では、純言語学的概念であるヤコブソンの<選択>を出発点として、語学スキルから<教 養>をつなぐ道筋を素描してみたい。 教養英語教育に求められる学びとは 草薙 優加 群馬大学 准教授 本発表は、現在の大学教育における教養英語の教育目標は何か、概観するとともに議論する。グローバ ル化し激変する社会において、英語教育に求められるのは、学習者の単なる英語力向上だけではない。 英語力に加えて学ぶべき教養力とは何か、文部科学省、経済産業省、日本学術会議、日本経済団体連合 会等の提言や調査報告書から探る。そして、これらの社会的ニーズを英語教師の視点から考察し、今後 の教養英語教育の指針としたい。 7 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 特別講演 14:10-14:50 <508 教室> 「グローバルリーダーとは ~教育プログラムからの考察~」 市川 一夫 兵庫県立大学 名誉教授(総合教育機構 特任教授) 平成24年度より文部科学省は「グローバル人材育成推進事業」を行っています。兵庫県立大学も応募 したのですが残念ながら採択されませんでした。しかし、同年度より独自の「グローバルリーダー教育 プログラム(GLEP) 」を立ち上げ、29 年度より本格実施する予定です。英語教育には e-learning を補助 的に使い、 “グローバル教養概論”などの導入教育から専門課程までのプログラムを現在トライアルで行 っています。この教育プログラムを通してグローバルリーダーとは何かを考えてみたいと思います。 [公開シンポジウム] 15:10-17:40 <511 教室> 「「理系」の「教養」とは」 講師 :高橋 薫(東京理科大学教授) :原口 治(福井工業高等専門学校准教授) :堀 正広(熊本学園大学教授) コメンテータ:山本 貴博(東京理科大学准教授) 司会 :北 和丈(東京理科大学講師) 教育をめぐる文脈で「教養」の価値や役割が語られるとき、その言葉の背後には、特定の知識の総体を 表す意味合い、制度の一部を指す意味合い、エリート主義的な姿勢を肯定/否定する意味合いなどが混在 し、ともすれば焦点の定まらない不明瞭な議論に終始することも少なくない。この混沌とした概念に一 つの像を与える試みとして、本シンポジウムは「理系」という補助線を引いたうえで、なんらかの形で 「理系」と「文系」の横断を体験した各登壇者が、越境者ならではの視点からそれぞれの「教養」論を 展開する。名称に「教養」の語を冠する本学会が避けては通れない「教養とは何か」という大きな問い を考えていくに当たって、本企画が一つのきっかけとなることを強く願う。 8 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) ポスターセッション 11:40-12:20 <510 教室> 1.自己呈示としてのスピーチ: 『私の長所』に対する内容分析から 吉澤 英里 環太平洋大学 講師 スピーチを自己呈示(self presentation)の場面と位置付け、そこでどのような表現がなされるのかを調 べた。 「私の長所」というテーマでスピーチをした大学生 89 名分の発話データを収集した。得られたデ ータについて、 「長所」という語を含む 229 文章のうち 3 文章以上に出現する名詞、形容詞、形容動詞を 分析対象とした。共起ネットワーク分析を行い、解釈の参考として random walks によるサブグラフ検 出を行った結果、15 のサブグループが検出された。 2.ESP と文学教材 久世 恭子 上野学園大学 准教授 理系の英語教育では ESP (English for Specific Purposes) の習得を目指すことが多いが、ESP は英語教 育の中での文学利用を否定的にとらえながら発展してきた。両者は全く相容れないものなのであろうか。 本発表では、ESP と文学の関係を歴史的に振り返り、ESP を主眼とする英語教育において文学教材の果 たす役割はないのか、理工系及び医療系学部での授業実践を紹介しながら議論したいと考えている。 3.フライブルクから学ぶ環境都市政策~フライブルク市でのフィールドワークを通して~ 菅 恵梨菜 愛媛県立松山東高等学校 2 年 愛媛県松山市と姉妹都市であるドイツのフライブルク市は、環境政策に力をいれている環境都市である。 環境政策として、路面電車を上手く利用して自動車を減らし、騒音や CO2 の排出を減らす取り組みや緑 化政策、太陽光発電システムなどがある。そこで、2015 年 11 月にフライブルク市でフィールドワーク を行い、まちの視察、環境政策関係者への聞き取り調査を実施した。発表では、主にフライブルク市の 環境に配慮した交通とエネルギー政策について報告する。 9 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 4.Chemical Kinetics in the Teaching of Applied Mathematics at National Institute of Technology, Akashi College Hiromichi Ogasawara National Institute of Technology, Akashi College, Japan Rie Kuramitsu National Institute of Technology, Akashi College, Japan Mathematics is the theoretical base of engineering. Even biological or chemical phenomena are analyzed by using mathematical methods. We consider “chemical kinetics” as a subject of “applied mathematics” at the college of technology. We think that it is effective in mathematical education from the following points. * Studying “ordinary differential equations”, which expresses changes of quantity in model systems, is the first step for students in understanding the concept of “transport phenomena”―which is a typical application of mathematics to engineering. * An elementary understanding of “calculus” and “atomism” is sufficient to begin to study “chemical kinetics” as an introduction to “material science”. * Case studies of large variations of order in chemical reactions are considered a good introduction to “order estimation”. 5.A Case Study on Science Majors in the Context of English Language Education Hachiro Uchiyama University of Hyogo Mikio Ouchi University of Hyogo Kazuo Ichikawa University of Hyogo With the cooperation, as respondents, of university students majoring in engineering at the University of Hyogo, Himeji Campus, this study explores the students’ backgrounds, opinions on English language education, and their current status, including study habits. A questionnaire survey—containing (1) 27 questions for assessing the respondents’ backgrounds and views, and (2) five short English composition tasks for estimating basic English proficiency level—was carried out. The collected data have been analyzed through multiple statistical measures, with the primary objective of providing information on English language education for science majors. 10 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 6.“ZINE”の社会的役割とその形式的特徴に関して 山﨑 真由 兵庫県立大学環境人間学部学生 本発表では、自主出版物として注目を浴びている ZINE を取り上げ、文体論、特に Multimodality の観 点から、分析と考察を加える。また、ZINE の歴史と発展にも焦点を当て、特に重要な社会的出来事にお いて ZINE が果たした役割および ZINE が受けた影響について代表的な作品や出来事とともに明らかに する。分析を通じて、インターネットや SNS が影響力を増す中で、個人が表現できる場としての紙媒体 である ZINE が今後どのような可能性を発揮できるのかについて考察する。 7.英語学習に関するモーティベーションと実現可能な学習法に関する調査 塩谷 望 兵庫県立大学環境人間学部学生 グローバル化の進行に伴い、多くの日本企業が海外へ進出しており、将来企業で働く立場にある大学生 にも、実用的な英語運用能力が求められる。このような社会背景を意識し、本発表では、日本人学生に とって最も効果的な英語学習法を特定することを目的に現役大学生を対象に行ったアンケートおよびイ ンタビュー(オーラル・ヒストリー)を紹介し、その質的分析の結果を報告する。 8.英語版カバーアルバムに関する文体論的アプローチ 西側 恵莉香 兵庫県立大学環境人間学部学生 近年、翻訳に関して注目が高まっている。中でも、英語→日本語または日本語→英語によるカバー曲の 流行が目立つ。本発表ではそのようなカバー曲の魅力と特徴を文体・技法面から明らかにする。特に、 オリジナル曲の魅力がカバー曲ではどのように変化し伝わっているかに関して、翻訳と文体に関する理 論を援用し、具体的な歌詞分析を行う。翻訳の重要性に関して文体と技法面から明らかにすることが本 研究の最終的な目的である。 9.リメディアル学習としての多読の効果を検証する 深谷 素子 鶴見大学 准教授 本ポスター発表では、リメディアル学習としての英語多読の効果について、2015 年度の授業実践を基に 報告する。英語多読は、平易な英語の本を楽しみながら大量に読むことによる英語力向上を図るため、 英語に対する苦手意識(affective filter)を低める効果があるとされる。リメディアル学習として活用さ れることも多い。そこで、TOEIC300 点程度の英語力の学習者に多読授業を実施した場合、どのような 効果が見いだされるのか、情意面、英語力向上の両面から分析を試みたい。 11 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 10. 美しい姿勢の効用 ~ウォーキング指導における美しい姿勢とその身体的および心理的効果~ 奥谷 昌子 日本エイジレス協会代表・モデル 本発表では、20 代から 70 代までの女性 14 名を対象に、美しい姿勢を継続して意識することでもたらす 身体的効果、および、心理的効果を検証し、美しい姿勢を意識することの重要性を改めて示唆したい。 12 JAILA 第 5 回全国大会(東京理科大学 葛飾キャンパス) 東京理科大学 葛飾キャンパスマップ(東京理科大学 HP より引用) 東京理科大学 HP より引用 http://www.tus.ac.jp/info/access/katcamp.html http://www.tus.ac.jp/info/campus/katsushika.html 至 会場 (講義棟 5 階) 「金町」駅/「京成金町」駅 13
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