バス停におけるバリアフリー化実証実験について

バス停におけるバリアフリー化実証実験について
岡 山 市
バス停におけるバリアフリー化実証実験
課題
現状
超高齢社会を迎える中、公共交
通利⽤の促進のためには、高齢者
等に安全に安⼼して利⽤してもらう
ことが重要であり、バリアフリー化を
実施する必要がある。
特にバス交通において、停留所に
おける乗降部のバリアフリー化の
遅れが顕著であり、大きな課題と
なっている。
バスとバス停の離隔が
高齢者、⼥性、⼦供には大きなバリア
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目的
歩道まで一歩でまたぐ?
それとも一旦⾞道に降りる?
岡山市みちづくり計画(H27.3
改訂)の基本方針に掲げる「公
共交通と連携したみちづくり」として、
高齢者のみならず、障がい者・⼥
性・⼦供等すべての利⽤者が安全
に乗降できるようにバス停のバリア
フリー化推進を図る。
高齢者等は転倒事故の恐れ
<考えられる原因>
・運転手の意識や技術
・現場条件(沿道条件)
今回はここに注目
・バス停の構造
出典:写真、Profilbeton社HP
2つの検討項目
①縁石の形状・高さ
縁石とバスとのギャップ(離隔、高さ)を最⼩限に抑える。
②寄せやすいバス停の形状
バス停への正着性を高める。
(バスが停留所に隙間を空けずに停⾞)
取組内容
・バリアフリー縁石の有⽤性及び寄せやすいバス停の形状を評価・検証することを目的に
実験場(岡山運輸支局跡地)で実験⽤バス停による実証実験を実施
・バスドライバー及び利⽤者へのヒアリング調査等を実施
バス停におけるバリアフリー化実証実験
検討項目①縁石の形状・高さ
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通常の縁石及びバリアフリー縁石で縁石とバスとのギャップ(幅、高さ)などを検証
バスのタイヤ
約11cm
ドイツ・フランスなどヨーロッパの国々ではバス利⽤者の安全確保のため多くのバス停においてバリアフリー縁石(形状や高さを工夫し開発
された、バスの正着性を高めるための縁石)を導入している。
バリアフリー縁石のメリット
○バリアフリー縁石にバスを寄せる際に、バスの⾞体と縁石が接触しない。
○縁石をガイドとしてタイヤを擦らせながら寄せることができる。
検討項目②寄せやすいバス停の形状
「道路の移動等円滑化整備ガイドライン」を参考に
正着の容易さ、発着し易さ、安全性、歩道幅員の確保、本線交通への影響などを検証
(1)切り込みテラス型(既存のバスベイ型の改良)
(2)三角形切り込み型
切り込み幅
「道路の移動等円滑化整備ガイドライン」にも記載されてい
る三角形切り込み型(新形状タイプ)では正着性は高まる
が、バス⾞両が本線にはみ出さないようにするためには切り
込み幅が通常のバス停より大きくなる。
今までバスが寄せきれなかった部分をバス停内に設けた張り出
し状のテラスで歩道とバスの間隔を縮めることができる。
バス停におけるバリアフリー化実証実験
実証実験の内容
実験では、実験会場内に複数ケースの実験⽤バス停を設置し、実際の路線バスと同様の停⾞・発⾞を⾏う。実験を通じて、
1)縁石の形状・高さ、2)バス停の形状、について、①正着性、②安全性、③その他の観点から評価する。具体的な内容は下表の通りとする。
表 実証実験の主な内容
検証項目
主な内容
1.正着性
・正着時の乗降部との離隔【水平・鉛直方向】
(縁石及びバス停の形状毎)
・ドライバー及び利用者へのヒアリング調査等
2.安全性
・縁石への車体接触の可能性
・バス停へのオーバーハングの発生度合い (歩道部への車体の干渉)
3.その他
・必要歩道幅員、本線交通への影響評価、整備費用など
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バス停におけるバリアフリー化実証実験
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・既存のバス停 バスベイ型(道路構造令)+通常縁石15cm
バス
停留所
・実験ケースA 切り込みテラス型+カッセルカーブ18cm
・実験ケースB 切り込みテラス型+カッセルカーブ21cm
テラス
バス
停留所
出典:図、⽇野⾃動⾞㈱HP
・実験ケースC 三角形切り込み型+カッセルカーブプラス22cm
ニーリング時
停留所
下がります。
●ニーリング
バス停と⾞内の床⾯の高さの
差をできる限り⼩さくするために
⾏うもので⾞両のドア側(左側
2輪)のみ下がります。
道路計画課・交通政策課
バス停におけるバリアフリー化実証実験
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実施体制
【実施主体】
岡山市(都市整備局 道路計画課・交通政策課)
【共催】
国⼟交通省中国運輸局
国⼟交通省岡山国道事務所
公益社団法人岡山県バス協会
バス事業者
工程計画
検討項目
平成27年度
10月
11月
12月
1月
2月
3月
備考
計画・準備
(1)実験用バス停の設置工事
(2)実験会場での実証実験・検証
(3)実証実験報告書の作成
※工程は目安とする。詳細は、関係者との調整により決定するものとする。
3/8・9・10
3/18は公開実験