No.662(2016年3月7日)

りそな
マーケットフラッシュ ウィークリー
◎注意事項をよくお読みください。
先週の動きと今週の見通し
No.662
(2016 年 3 月 7 日∼2016 年 3 月 11 日)
■ポイント
— ECB 理事会、追加金融緩和実施の見込み
— ユーロは弱含みか
— 「プ ラス利回り」を 求める動き続く
短期金利
長期金利
円/円スワップ
米国金利
株式相場
為替相場
無担保(翌日物)
円TIBOR(3ヶ月)
新発10年債
先物中心限月
5年
10年
ドルLIBOR(3ヶ月)
T-Note(10年)
日経平均
NYダウ
ドル・円
ユーロ・ドル
ユーロ・円
先週末値
-0.001 %
0.099 %
-0.055 %
151.87 円
-0.10 %
%
0.11
0.634 %
1.874 %
17,014.78 円
17,006.77 ドル
113.74 円
1.1005 ドル
125.18 円
■ウィーリー コメント
過剰と限界
日米欧中銀会合、今年から
ほぼ同時期に
ECB 理事会は 10 日
ECB、預金金利引き下げ等
が見込まれる
12 月は失望
今週の予想
-0.020 ∼
∼
0.090
-0.100 ∼
金利低下
151.50 ∼
∼
-0.15
金利低下
∼
0.05
∼
もみ合い
0.62
∼
金利低下
1.70
上昇
16,300 ∼
上昇
16,250 ∼
ドル上昇
112.50 ∼
ユーロ下落 1.0800 ∼
ユーロ下落 120.00 ∼
もみ合い
もみ合い
0.000
0.110
0.000
152.30
-0.05
0.15
0.65
2.00
17,400
17,250
115.00
1.1100
127.00
%
%
%
円
%
%
%
%
円
ドル
円
ドル
円
〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉
日銀が今年から金融政策決定会合の開催を原則年 8 回としたことにより、
日本・米国・欧州の金融政策を決める会合の開催時期がほぼ重なるようにな
りました。同じ国際金融市場動向の下で会合が開催されるため、各中銀の政
策や姿勢の比較が容易となり、「温度差」なども市場の関心事として取り上げ
られる機会が増えそうです。
今月は 3 月 10 日に ECB(欧州中央銀行)理事会、14-15 日に日銀金融政
策決定会合、そして 15-16 日に米 FOMC(連邦公開市場委員会)が相次い
で開催されます。三者三様とは言いながらも、世界的な景気減速が懸念され
る中で、市場の関心は「何処まで緩和的な政策」へと偏りがちです。
今回の ECB 理事会では、中銀への預金金利を現行の-0.3%から更に
0.1%程度引き下げるとの見方が有力視されています。加えて、月間 600 億
ユーロ(約 7.5 兆円)の規模で行われている資産買い入れの金額や範囲を拡
大するとの思惑も出ています。12 月の理事会でも金融緩和措置が採られまし
たが、市場予想を下回る規模だったため、理事会後の反応は芳しいものでは
ありませんでした。ユーロ買いに繋がっています(図表 1)。(以下次頁)
◎注意事項
*当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に
ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま
た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。
*また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な
どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。
1
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
「満額回答」ならユーロ安か
(前頁より続く)今回も期待が先行してはいますが、12 月時点程にはユーロ
売りに過熱感が無い分だけ、金融緩和が「満額回答」となれば、ユーロ売り余
地を探る動きが見込まれます。
日銀については、1 月に決定したマイナス金利導入からまだ日が浅く、今
回は現状維持となりそうな雰囲気です。但し、日銀については事前の発言と
は異なる金融政策の決定が相次いだため、市場も疑心暗鬼となっています。
政策の読み難さから、市場が値動きを想定するにしても、従来よりも値幅を大
きくして構える必要があります。これがオプション取引で使われる変動率(ボラ
ティリティ)を高めに留め、株価には上値を抑える要因として作用し、同時に円
高気味の推移を導く形となっています。マイナス金利導入後の動きが株安・円
高となった理由の一つが、このボラティリティ上昇にありそうです。
日銀に対し市場は疑心暗鬼
株安・円高の要因
FOMC、拙速な利上げない
FOMC では、昨年 12 月に利上げが実施され、今年についても追加利上げ
の回数が焦点となっています。しかし、利上げを経た新年の相場では株安が
進み、FOMC としてもおいそれとは利上げに進めない状態です。先週 4 日に
発表された 2 月分の雇用統計では、就業者数の伸びは市場予想を上回った
ものの、賃金上昇率は予想を下回るものでした。総じてまちまちといったところ
です。年初の市場混乱と合わせて考えれば、拙速な利上げもなさそうです。
ここで、意識しておくべき点が主に 2 つあるようにみえます。1 つはインフレ
率鈍化の主要因となったエネルギー価格下落です。原油先物相場は年初に
安値を更新しましたが、ここに来て下げ止まりつつあります。今のところ売り手
の買戻しが中心とは思われますが、アメリカのガソリン小売価格も原油先物相
場に合わせて 2 月下旬以降、値を戻しつつあります(図表 2)。各国中銀のア
テが外れたのも原油安・商品価格安が続いたためであり、原油安が止まった
ときには、前提を改める必要性に迫られそうです。
原油安、止まりつつある
もう一つが「金融緩和の限界」です。欧州に加えて日本でもマイナス金利が
導入されましたが、何処までもマイナス幅を拡大できるものでもありません。ま
た量的緩和という名の資産買い入れにしても、買入れる資産が無くなれば、
自ずと限界が見えてきます。日銀は現在、年間 80 兆円の残高増を企図して
国債を買い入れていますが、現行の方式では遅くともあと数年で限界が来そ
うな気配です。限界が来る前にインフレ率が上昇し、マイナス金利にしても資
産買い入れにしても「出口」に向けた動きを能動的に始めることが出来れば何
よりですが、インフレ率が上昇する前に金融緩和に限界が来てしまっては、ど
うしようもありません。単に「金融緩和の限界=通貨高」では終わらない可能性
も出てきます。各国の債務や経済状況等も今一度勘案した上での価格形成
が行われる場合も有り得るためです。
金融緩和の限界は・・・
原油安・人民元安が小康状態となり、目先の市場も落ち着いた展開が想定
されます。しかし、資源の供給・在庫の過剰は未だ解消されていません。この
過剰の解消が先か金融緩和の限界が先か、本当はもっと別のところに根本的
な問題があるのでしょうけど、市場参加者としてはこの両者を睨みながらの
日々が続きそうです。
過剰解消が先か、金融緩和
の限界が先か
図表1:
ユーロの推移
図表2:
ユーロ/米ドル
1.15
ドル
120
原油先物と米ガソリン小売価格推移
全米レギュラーガソリン価格(右軸:1ガロン)
WTI原油先物(左軸)
ドル
4
110
1.13
100
3.5
90
1.11
80
3
70
1.09
60
2.5
50
40
1.07
2
30
1.05
10月1日
10月21日
11月10日
11月30日
12月20日
1月9日
1月29日
20
2014年1月
2月18日
出所:Bloomberg、りそな銀行
1.5
2014年5月
2014年9月
2015年1月
出所: Bloomberg、りそな銀行
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2
2015年5月
2015年9月
2016年1月
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■今週のひとコマ
図表3:
原油先物と豪ドルの推移
ドル
120
豪ドル(右軸:対米ドル)
WTI原油先物(左軸)
米ドル/豪ドル
1
0.95
100
0.9
80
0.85
60
0.8
0.75
40
20
2014年1月
0.7
0.65
2014年5月
2014年9月
2015年1月
2015年5月
2015年9月
2016年1月
出所:Bloomberg、りそな銀行
「資源国通貨」
原油と豪ドル、同じような動き
豪州は資源国
カナダ等も合わせて「資源国
通貨」
豪ドル安も一服
上のチャートは、米 WTI(West Texas Intermediate)原油先物(期近物)価格
と、豪ドル(AUD)の推移です。
両者を比較すると、同じような値動きをしていることが分かります。「原油価格
が下がれば豪ドルは売られ、原油価格が上がれば豪ドルは買われる」です。
これはオーストラリア(豪州)が鉱物資源の産出国であることに由来します。
「資源価格が上がれば豪州の収支にもプラスに働き、豪ドルが買われる」といっ
た理屈です。カナダドルも似た動きをしますが、背景は一緒です。
そんなわけで、豪ドルやカナダドルなどを「資源国通貨」と呼びます。豪州の
動向が必ずしも原油など資源価格だけで左右されることはないのですが、この数
年の資源価格の動きの激しさを勘案すると、豪ドルも影響を受け易いものです。
今後も原油と豪ドルは高い相関をもって、同じような動きをすると思われます。
原油安が小康状態となり、豪ドル安も一服です。
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
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3
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■外国為替市場
米ドル
予想
ドル円:
ドル円は上昇
112.50 −115.00 円
先週のドル円は小幅下落。週初は、前週末の良好な米 GDP 改定値を受け
て、ドル円は 114 円近辺の直近高値で推移したものの、中国株の下落などを
背景に値を下げた。その後は、米 ISM 製造業景況指数や建設支出など良好
な米経済指標を反映して、ドル円は上昇する一方でドルの戻り売りが出るなど
上下に振れる展開となった。週末は、強弱まちまちな米雇用統計を受けて、発
表直後に乱高下するも円安基調を維持したまま週の取引を終えた。
今週のドル円は上昇を想定。株価が安値から切り返してきているなど、リス
ク選好度が高まってきていることが米ドル高・円安に繋がる要因として意識され
よう。10 日の欧州 ECB 定例理事会や、中国消費者物価指数なども注目。(中
條)
ユーロ
予想
ユーロ円:
ユーロ円は下落
120.00 −127.00 円
ユーロドル:
ユーロドルは下落
1.0800 −1.1100 ドル
豪ドル・NZ ドル
予想
豪ドル円:
豪ドル円は上昇
82.00 −87.00 円
NZ ドル円:
NZドル円は下落
73.50 −78.00 円
図表4:
125
124
123
122
121
120
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
先週のユーロ円、ユーロドルは共に上昇。ユーロ円はユーロ圏消費者物価
指数(CPI)が前年比マイナスとなったことを受けて追加金融緩和への期待感
が高まるなか売りが先行したが、円高一服を背景に下げ幅を縮めた。ユーロド
ルは良好な米経済指標を背景とした米ドル高を受けてしばらく軟調地合いが
続いたが、米ドルが反落すると値を戻した。
今週のユーロ円、ユーロドルは共に下落を想定。今週は10日にECB(欧州
中央銀行)理事会が予定されているが、ユーロ圏の物価上昇率がマイナス圏
に沈むなか、追加金融緩和への期待感が燻っている。ユーロ円はECB追加
緩和期待のほか、円相場が円安方向に振れにくくなっていることを背景に軟
調に推移する展開を予想。ユーロドルは米経済の鈍化懸念の後退を背景とし
た米ドル高を受けて、こちらも下落を予想する。(岩城)
先週の豪ドル円、NZドル円は共に上昇。豪ドル円は原油・商品相場の上昇
や良好な豪経済指標を受けて堅調に推移した。尚、豪準備銀行(中央銀行)
は政策金利を2%で据え置いたがその決定に対する反応は限定的だった。NZ
ドル円は弱い経済指標を受けて週の序盤は軟調に推移したものの、その後は
リスク資産の地合いが改善し円安が進むなかで上昇に転じた。
今週の豪ドル円は上昇、NZドル円は下落を想定。豪ドル円は先週からの地
合いを引き継いで堅調に推移する展開を予想する。原油・商品相場に底入れ
の兆しが出ており、加えて豪主要経済指標の改善を受けて追加利下げ観測も
後退している。NZドル円は10日の政策金利の発表を前に上値重く推移する
展開を予想する。政策金利は据置かれるとの見方が大勢だが、今後の利下げ
の可能性について言及がなされる可能性がある。(岩城)
米ドル円
図表5:
円/ユーロ
円/ドル
2016/1/1
ユーロ円
134
132
130
128
126
124
122
2016/1/22
2016/2/12
120
2016/3/4
2016/1/1
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/1/22
2016/2/12
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
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4
図表6:
91
90
89
88
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
77
76
豪ドル円
図表7:
円/豪ドル
2016/1/1
2016/1/22
2016/2/12
NZ ドル円
円/NZドル
84
83
82
81
80
79
78
77
76
75
74
73
72
2016/1/1
2016/1/22
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/2/12
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
■債券市場
国内
予想
金利は低下
TIBOR(3M):0.090 -0.110 %
長期金利(新発 10 年債):
(0.10)-0.00 %
米国
予想
金利は低下
ドル LIBOR(3M):
0.62 -0.65 %
T-note(10 年):1.70 -2.00 %
図表8:
%
0.18
0.17
0.16
0.15
0.14
0.13
0.12
0.11
0.10
0.09
0.08
15/3
先週の国内債は超長期債が上昇(金利は低下)。金利がマイナス圏にあ
る中期・長期債は戻り売りが出る形で軟化したが、金利がプラス圏にある超
長期債は中期・長期債が売られるなかでも上値を試す展開となった。20・
30・40 年債利回りは揃って過去最低を更新。この週実施の 10 年債入札は
弱めの結果となったが、警戒されていたほど悪い内容でなかったことも買い
材料視された。
今週の国内債は超長期債の上昇を想定(金利は低下)。プラスの利回り
を確保している債券を売りに出す向きが限られることが見込まれるなか、先
週に引き続き金利がプラス圏で推移している超長期債を中心に堅調に推
移する展開を予想する。30 年債入札も無難に通過するだろう。一方、中
期・長期債は既に利回りがマイナスとなっており、超長期債に入れ替える向
きも出てくるなか、上値重く推移するだろう。(岩城)
先週の米国債は下落(金利は上昇)。月末の年限長期化の動きが意識さ
れる形で買いが先行したものの、良好な ISM 製造業景況指数を受けて米
国の景気減速懸念が後退したことを受けてその後は 5 年債を中心に売りが
嵩む展開。米雇用統計にて雇用者数増が予想を上回ると、一段安となっ
た。
今週の米国債は上昇を想定(金利は低下)。残存 10-30 年の債券に関し
ては日本や欧州の債券利回りが低水準で推移するなか、投資妙味から底
堅く推移しよう。下落局面でも押し目買いに下値は支えられるだろう。欧州
追加緩和期待も買い材料。一方、強い米経済指標を受けて米経済の鈍化
懸念が後退し、年内の追加利上げ観測が再び高まるなか、残存 2-5 年の
債券は軟調に推移する展開を予想。(岩城)
日米短期金利
図表9:
日本
米国(右軸)
0.90
%
%
0.50
0.30
0.10
-0.10
15/9
15/12
日本
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
▲ 0.1
15/3
0.70
15/6
日米長期金利
16/3
出所:Bloomberg、りそな銀行
15/6
%
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
米国(右軸)
15/9
15/12
16/3
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
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5
■株式市場
先週の日経平均は上昇。週初は、円安の進行を受けて輸出関連株を中
心に上昇したものの、買いは続かず、その後は中国株の下落を受けて、日
本株は一時 16,000 円割れとなった。一方、週半ば以降は、良好な米経済
指標を受けて、全面高となり、上げ幅は一時 700 円を超えた。特に、これま
で値を下げた銀行株の買い戻しが目立ったほか、円安を受けて輸出関連
株も上昇。また、原油価格の上昇を背景に、石油・資源関連株も値を上げ、
週末には、17,000 円乗せとなった。
日経平均
予想
日経平均は上昇
16,300 −17,400 円
今週の日経平均は上昇を想定。先週の流れを次いで、投資家心理の改
善などから、日本株は高値圏で推移しようが、上値追いには慎重になる場
面もあろう。原油高を受けて、エネルギー関連株などが買われる展開を見
込むほか、期末を控え配当取りを意識した高配当銘柄への物色が想定さ
れる。(中條)
先週のダウは上昇。原油相場の上昇や強い ISM 製造業景況指数を受
けて投資家心理が改善するなかで戻りを試す展開となった。なかでも年初
来の下げがきつかった金融株などの上昇が目立った。その他、素材やエネ
ルギー、ハイテク関連株の上昇も株価指数の上昇に寄与した。
NY ダウ
予想
ダウは上昇
16,250 −17,250 ドル
今週のダウは上昇を想定。ここのところの相場の上昇を主導しているの
は年明け以降に値幅を伴って売られていた金融やエネルギー、素材関連
株など。原油安の一服や米経済の減速懸念の後退を受けてリスク回避的
な動きは一旦後退したものの、売り方の買い戻しが一巡すると上値を重くす
るだろう。ただ、今週実施の ECB 理事会で追加緩和が決定され、その内容
が市場に好感されるようなものとなれば上値を試す展開となることも想定さ
れる。(岩城)
図表10: 日経平均
円
20500
20000
19500
19000
18500
18000
17500
17000
16500
16000
15500
15000
14500
2016/1/1
図表11: NY ダウ
18000
ドル
17500
17000
16500
16000
15500
2016/1/22
2016/2/12
15000
2016/1/1
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株
上昇、人民銀が預金準備
率を引き下げ
インド株
上昇、利下げ観測が強まる
ブラジル株
上昇、資源価格の上昇を
好感
2016/1/22
2016/2/12
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株は上昇。G20 財務相・中央銀行総裁会議で具体的な景気刺激策が
示されなかったことが嫌気され、週明けの中国株が値幅を伴って下落。一方、
その後は中国人民銀行(中央銀行)による預金準備率の引下げや弱い製造
業 PMI を受けて景気刺激策への期待感が高まったことなどを背景に戻りを試
す展開となった。(岩城)
インド株は上昇。次年度予算案での税制改正案を嫌気する向きから売りが
先行。一方、政府が財政赤字目標を堅持する方針を示したことで、反対に中
央銀行への利下げ期待が膨らんだことで反発。インド準備銀行(中央銀行)が
銀行自己資本規制の緩和を発表すると上げ幅を拡大させた。(岩城)
ブラジル株は上昇。最大の貿易相手国である中国の預金準備率の引下げ
を好感する向きから週の序盤から買いが先行。鉄鉱石などの金属価格の値上
がりが続くなか、資源大手などを中心に戻りを試す展開となった。(岩城)
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
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6
ロシア株は上昇。原油相場に底入れの兆しがみられるなか、エネルギー
関連株を中心にしっかり。一方、昨年 11 月来の高値に接近する場面では戻
り売りに押されて伸び悩んだ。通貨ルーブルも原油高を背景に堅調に推移
した。(岩城)
ロシア株
上昇、原油高を背景にしっ
かり
図表12: 中国上海総合指数
3800
図表13: ムンバイ SENSEX 指数
ポイント
27000
3600
ポイント
26000
3400
3200
25000
3000
24000
2800
23000
2600
2400
2016/1/1
2016/1/22
2016/2/12
22000
2016/1/1
2016/3/4
図表14: ブラジル BOVESPA 指数
51000
2016/2/12
2016/3/4
図表15: ロシア MICEX 指数
ポイント
1900
49000
1850
47000
1800
45000
1750
43000
ポイント
1700
41000
1650
39000
1600
37000
35000
2016/1/1
2016/1/22
2016/1/22
2016/2/12
1550
2016/1/1
2016/3/4
図表16: WTI 原油先物(期近物)
ドル/バレル
41
39
37
35
33
31
29
27
25
23
2016/1/1
2016/1/22
2016/2/12
2016/3/4
図表17: NY 金先物(期近物)
ドル/トロイオンス
2016/2/12
1300
1280
1260
1240
1220
1200
1180
1160
1140
1120
1100
1080
1060
1040
2016/1/1
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
作成 : りそな銀行
2016/1/22
2016/1/22
2016/2/12
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
総合資金部
高梨 彰
岩城尚也
中條仁美
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
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7
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■過去 5 年間の相場推移
図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸)
円
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2011/03
図表18:
ドル
NYダウ
日経平均
2012/03
2013/03
2014/03
2015/03
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2016/03
米ドル円とユーロ円
円
円
160
150
ユーロ円
140
150
130
140
120
130
110
120
100
110
100
90
米ドル円
90
80
70
2011/03
図表19:
160
2012/03
2013/03
2014/03
2015/03
80
2016/03
WTI 原油先物と日本 10 年金利
WTI原油先物(左軸)
ドル
日本10年金利(右軸)
%
1.40
140
1.20
120
1.00
100
0.80
80
0.60
60
0.40
40
0.20
20
0.00
0
2011/03
2012/03
2013/03
2014/03
2015/03
-0.20
2016/03
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 3 月 7 日(月)09:00 現在
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
8
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■マーケットカレンダー
日本
米国
2/29(月) ★1月鉱工業生産
1月住宅着工件数
1月商業販売統計
3/1(火) 10年債入札
1月家計調査
1月雇用統計
法人企業統計
3/2(水) 2月マネタリーベース
3/3(木) 国庫短期証券(3ヶ月)
流動性供給入札
3/4(金) 1月毎月勤労統計
その他
2月シカゴ地区製造業PMI
★(EU)2月HICP
1月建設支出
2月ISM製造業景況感指数
(EU)1月失業率
(豪)準備銀行理事会
(中)2月PMI製造業
2月ADP民間雇用調査
1月製造業受注
2月ISM非製造業景況感指数
★2月雇用統計
(EU)1月小売売上高
(豪)1月貿易収支
(豪)1月小売売上高
1月貿易収支
CPI
前年比%
16
CPI食品
CPI非食品
14
12
コンセンサス予想:
前年比+1.8%
(1月実績:+1.8%)
10
8
6
4
2
0
11/1
11/7
12/1
12/7
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
3/8(火) ★2月景気ウォッチャー調査
10-12月期GDP2次速報値
1月国際収支
2月消費動向調査
2月貸出・預金動向
30年債入札
国庫短期証券(6ヶ月)
3/9(水) 2月マネーストック
3/10(木) 5年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
政策金利
コンセンサス予想:
0.05%
(1月実績:0.05%)
04/1 05/1 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1
16/1
出所:Bloomberg、りそな銀行
出所:Bloomberg、りそな銀行
3/7(月) 1月景気動向指数
%
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
★(中)2月貿易統計
★(独)1月製造業受注
★(独)1月鉱工業生産
1月消費者信用残高
(EU)10-12月期四半期GDP
<ロシア 国際婦人デー>
1月卸売在庫
2月財政収支
(英)1月鉱工業生産・製造業生産
★(EU)ECB定例理事会
★(中)2月CPI
★(独)1月貿易収支
(NZ)準備銀行理事会
3/11(金) 法人企業景気予測調査
3/12(土)
3/13(日)
3/14(月) ★1月機械受注
2月輸入物価指数
(中)2月固定資産投資
<夏時間開始>
(EU)1月鉱工業生産
★日銀金融政策決定会合(‐15日)
3/15(火) 1月稼働率
1月第3次産業活動指数
黒田日銀総裁定例会見
★2月小売売上高
★FOMC(-16日)
1月企業在庫
1月対米証券投資
3月NY連銀製造業景況指数
3/16(水) 国庫短期証券(1年)
★2月CPI
★2月鉱工業生産
★2月住宅着工
(英)2月失業率
3/17(木) ★2月貿易統計
20年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
3/18(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨(1/28-29開催分)
3/20(日) <春分の日>
3/21(月) 〈振替休日〉
2月景気先行指数
3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
(EU)2月CPI
(英)BOE金融政策委員会
(豪)2月失業率
(独)2月PPI
3/22(火) 1月全産業活動指数
3/23(水) 流動性供給入札
3/24(木) 国庫短期証券(3ヶ月)
3/25(金) ★2月CPI
2年債入札
資金循環統計
3/26(土)
★2月中古住宅販売件数
2月シカゴ連銀全米活動指数
3月リッチモンド連銀製造業景況指数
★(独)3月IFO景況指数
★(独)3月ZEW景気期待指数
(英)2月CPI
(EU)3月消費者信頼感指数
<印 水掛祭>
<印・シンガポール 聖金曜日>
<英・独・豪・香港・ブラジル 聖金曜日>
★2月新築住宅販売
<聖金曜日>
10-12月期GDP確報値
★(独)2月小売売上高
【以降の主要日程】
<国債入札> 2年債(4/27、5/31)、5年債(4/19、5/17)、10年債(4/5、5/10)、20年債(4/21、5/19)、30年債(4/14、5/12)、40年債(5/26)
<日銀金融政策決定会合>4/27-28、6/15-16、7/28-29、9/20-21、10-31-11/1、12/19-20
<米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 4/26-27、6/14-15、7/26-27、9/20-21、11/1-2、12/13-14
<ECB定例理事会> 4/21、6/2、7/21、9/8、10/20、12/8
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
9
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■市場相場動向 (2/29∼3/4)
2/29(月)
-0.001
0.09909
日本円TIBOR
0.16273
円短期金利先物
100.105
利付2年国債
新発債
-0.240
国
利付5年国債
新発債
-0.230
内
利付10年国債
新発債
-0.065
金
利付20年国債
新発債
0.540
利
16/3限
債券先物
152.16
2年
-0.16129
5年
-0.12947
円/円スワップ
10年
0.11235
20年
0.63158
FFレート
0.27
米
TB(3ヵ月)
金
0.315
利
T-NOTE(10年債)
1.735
3
日本円(
ヵ月)
海 L
-0.00714
米ドル(3ヵ月)
外 I
0.63310
ユーロ(3ヵ月)
金 B
-0.22286
英ポンド(3ヵ月)
利 O
0.59125
R
スイスフラン(3ヵ月)
-0.80460
豪ドル(3ヵ月)
2.28000
NZ ドル(3ヵ月)
2.56000
ドル・円(仲値)
113.63
ユーロ・円(仲値)
124.08
豪ドル・円(仲値)
81.02
NZ ドル・円(仲値)
東
74.77
(15
30
)
京
ドル・円
:
時点
外
112.86
ユーロ・円(15:30時点)
国
123.48
ユーロ・ドル(15:30時点)
為
1.0941
ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル)
替
d 31.9
ドル・円
112.69
N
ユーロ・ドル
1.0873
Y
英ポンド・ドル
1.3917
スイスフラン・ドル
0.9984
日経平均(225種/円)
16026.76
東証株価指数(TOPIX)
1297.85
東
日経ジャスダック指数
2345.22
京
東証マザーズ指数
838.67
東証1部売買高(百万株)
2492.81
株
NYダウ(ドル)
16516.50
式
ナスダック総合指数
4557.95
中国上海総合指数
海
2687.98
SENSEX(インド)
外
23002.00
ブラジルボベスパ指数
42793.86
M ICEX指数(ロシア/ドル建)
1840.17
金(NY先物、期近)(ドル)
1234.40
商
原油(WTI先物、期近)(ドル)
33.75
品
CRB先物指数
163.22
お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください
無担保コール
オーバーナイト物
3ヵ月
6ヵ月
16/12限
3/1(火)
-0.003
0.09909
0.16273
100.105
-0.230
-0.225
-0.070
0.485
152.15
-0.17980
-0.14057
0.10075
0.60001
0.37
0.326
1.825
-0.00571
0.63160
-0.22286
0.58844
-0.80480
2.29000
2.58000
112.49
122.39
80.15
74.30
112.69
122.70
1.0888
d 31.4
114.01
1.0868
1.3952
0.9974
16085.51
1300.83
2352.85
852.66
2224.63
16865.08
4689.60
2733.17
23779.35
44121.79
1844.17
1230.80
34.40
163.87
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
10
3/2(水)
-0.002
0.09909
0.16273
100.075
-0.220
-0.205
-0.065
0.479
152.02
-0.16363
-0.12467
0.11075
0.58700
0.37
0.295
1.841
-0.00500
0.63485
-0.22700
0.58719
-0.80100
2.30000
2.58000
113.96
123.93
82.39
75.67
113.98
123.85
1.0866
d 32.6
113.48
1.0868
1.4078
0.9968
16746.55
1349.61
2377.53
870.62
2489.77
16899.32
4703.42
2849.68
24242.98
44893.48
1832.84
1241.80
34.66
164.62
3/3(木)
-0.002
0.09909
0.16273
100.050
-0.205
-0.174
-0.040
0.465
151.67
-0.14201
-0.10835
0.11247
0.57059
0.37
0.275
1.834
-0.01000
0.63560
-0.22914
0.58806
-0.80300
2.31000
2.57000
113.71
123.66
82.89
75.79
114.19
124.00
1.0859
d 31.7
113.69
1.0957
1.4178
0.9922
16960.16
1369.05
2390.29
904.89
2744.28
16943.90
4707.42
2859.76
24606.99
47193.39
1858.69
1258.20
34.57
165.04
3/4(金)
-0.001
0.09909
0.16273
100.050
-0.199
-0.185
-0.055
0.435
151.87
-0.13156
-0.10412
0.10574
0.55283
0.37
0.265
1.874
-0.01000
0.63350
-0.23014
0.58844
-0.80000
2.32000
2.57000
113.65
124.39
83.53
76.54
113.78
124.63
1.0954
d 31.7
113.74
1.1005
1.4229
0.9927
17014.78
1375.35
2404.66
916.33
2652.72
17006.77
4717.02
2874.15
24646.48
49084.87
1878.29
1270.70
35.92
168.55