FEALAC 加盟国若手行政官の方々が災害科学国際研究所 IRIDeS を

FEALAC 加盟国若手行政官の方々が災害科学国際研究所 IRIDeS を訪問されました
(2016/3/7)
テーマ:東日本大震災
場 所:東北大学災害科学国際研究所(宮城県仙台市青葉区)
2016年3月7日(月)午後、FEALAC 加盟国(中南米・東アジア・太平洋諸国)の若手行政
官9名の方々が IRIDeS を訪問されたのを受け、奥村誠副所長(人間・社会対応研究部門)と越村
俊一教授(災害リスク研究部門)が講義を行い、3D 映画「大津波3.11未来への記憶」の上
映および研究所のご案内を行いました。
始めに奥村副所長が、IRIDeS の実践的防災学および7部門37分野にわたる研究活動について、
日本の他の防災関連研究機関との違いもまじえてご説明しました。IRIDeS の文理融合研究の特色
についても、みちのく震録伝や避難訓練プログラム、慶長年間奥州津波研究プロジェクト等実例
を挙げて紹介し、IRIDeS は社会発信・教育活動にも力点を置いている旨を述べました。更に、参
加者の方々の自己紹介を受けて、自らのラテンアメリカ経験を踏まえて日本と中南米の考え方の
相違などについて述べました。
次に、越村教授が津波に関する講義を行いました。まず、東日本大震災の地震と津波のメカニ
ズムや、津波は国境を超える国際災害であることを、図やCGを用いて視覚的に説明しました。
また、東日本大震災の映像分析により明らかになった津波の特徴(漂流物や火災を伴うこと、ス
ピード等)について述べ、更に、東日本大震災の教訓として、ハザードマップに頼りすぎる危険
性、政府からの情報を待って行動しては手遅れになる場合もあること、また、科学には限界があ
ることを、各国行政官にご参考になるようにご説明しました。参加者からは、津波に関する具体
的な質問が活発に寄せられました。
その後、3D 映画「大津波3.11未来への記憶」25分版を英語でご覧いただき、中鉢
奈津子特任助教(広報室)が、映画の作成の背景等ご説明しました。最後に、IRIDeS 棟をご案内
し、主に歴史資料保全活動の模様をご覧いただき、蝦名裕一准教授が被災資料について解説を
行いました。
奥村副所長
越村教授
文責:中鉢奈津子(広報室)
会場の様子
写真:鈴木通江(広報室)