新興国ウィークリーレポート 2016/3/7 【韓国】 総合株価指数は 1.8%高と 3 週続伸、今週は中国貿易統計に注目 先週の動き/今週の展望 総合株価指数は週間で 1.8%高と 3 週続伸した。3 月 1 日が祝日で休場のため、4 日間の立会いだった。週初 2 月 29 日は積極的な買い材料に欠ける中、反落スタート。休場明けの 2-3 日は連日で上昇。中国の金融緩和発表や好調な米経済 指標の支援を受けて世界経済の回復に対する期待が高まり、買 いを誘った。3 日に年初来高値水準を付けた反動で、4 日は小 ▼指数チャート 2,050 [KOSPI/day(2015/12/17 - 2016/3/4)] 反落して終えた。週ベースでは、世界経済に対する懸念が和ら 2,000 ぎリスク資産への買い意欲が高まった。 1,950 今週は最大の貿易相手先である中国の貿易統計が 8 日に発 表される予定で、注目されそうだ。市場予想では輸出が 15.0% 減で前月から減少率が加速する見込み。輸入は 10.2%減の予想 で、前月の 18.8%減から減少幅が縮小するとみられている。 【ロシア】 1,900 1,850 1,800 12/17 12/29 1/11 1/20 1/29 2/12 2/23 3/4 RTS 指数は原油高と中国の金融緩和で 8.0%高、今週も堅調か 先週の動き/今週の展望 先週の米ドル建て RTS 株価指数は週間で 8.0%高と 3 週続伸となった。原油価格に底打ち感が出始めたことや中国の 金融緩和などが好感され、週を通じて堅調な値動きとなった。週前半は、堅調なブレント原油価格と中国人民銀行が預金 準備率を 0.5%引き下げたことを好感。2 日の調整を挟み、週 ▼指数チャート 後半は再び上昇に転じた。OPEC 主要加盟国と非加盟主要産油 国が増産凍結について 20 日にモスクワで会合を開くと報じら れ、調整していたエネルギー、工業株などが再び上昇。週末 4 [RTSI$/day(2015/12/21 - 2016/3/4)] 1,000 900 日には終値ベースでは昨年 12 月 4 日以来、3 カ月ぶりに 800 800 ポイントを超え、818.25 ポイントの高値引けとなった。原油 700 価格と欧米アジアの主要株式市場が堅調ならば、今週は 200 600 日移動平均線が位置する 827 ポイント付近まで戻すか。 500 【ベトナム】 12/21 12/30 1/14 1/25 2/3 2/12 2/24 3/4 原油高と中国の金融緩和で 4 日連騰、200 日移動平均が目処に 先週の動き/今週の展望 先週の VN 指数は週間で 1.3%高と 3 週続伸した。指数の推移に影響を与えていた原油価格に底打ち感が出始めたこと で、じり高の展開となった。中国人民銀行が 29 日夜に発表した預金準備率引き下げも投資家心理を強気にさせた。週初 こそ金融株が相場を下押ししたが、中国の金融緩和に加え、 産油国間が原油増産凍結で合意するとの観測で、欧米、アジ ▼指数チャート [VNINDEX/day(2015/12/18 - 2016/3/4)] 625 アの主要株式市場が総じて堅調となり、VN 指数も 1 日から 4 600 連騰。金融、エネルギー株などが幅広く物色され、週間で指数 寄与度 1 位がペトロベトナムガス(エネルギー)、2 位がビナ ミルク(食品:指数採用銘柄時価総額 1 位)、3 位がバオ・ベ 575 550 ト・ホールディングス(保険)となった。今週は、200 日移動 525 平均線が走る 579 ポイントが戻りの目処となるか。 500 12/18 12/29 1/8 1/19 1/28 2/15 2/24 3/4 2016/3/7 【インドネシア】 【シンガポール】 【先週の動き/今週の展望】ジャカルタ総合指数は 2.5% 高、4800 ポイント台で値固め 【 先 週 の 動 き / 今 週 の 展 望 】 ス ト レ ーツ タ イ ム ズ 指 数 は 7.1%高、終値が約 2 カ月ぶりに 2800 ポイントを回復 ジャカルタ総合指数は週間で 2.5%高と続伸。2 月月間では ストレーツタイムズ指数は週間で 7.1%高と大幅反発。2 月月 3.4%高。先週は原油価格の持ち直しや為替相場でのドル安ルピ 間では 1.4%高。先週は世界的な株高に加え、米ドルに対して ア高を背景に 8 営業日続伸し、4 日には終値で 4850 ポイント シンガポールドルが堅調に推移した効果で週末まで 6 営業日続 に乗せた。前週末に開催された G20 では景気低迷を抑制する 伸となった。29 日は 1 月の銀行融資残高が前月を上回ったこと ための具体策が合意に至らなかったものの市場への影響は限 を受け金融株が好調。2 日は PMI が 48.5 と前月の 49.0 を下回 定的。1 日に発表された 2 月の CPI 上昇率は 4.4%とほぼ予想 ったものの銀行株が値ごろ感から買われた。また、4 日には終 通りで、今後の金融緩和策に期待がかかる。今週は 11 日に 1 値で約 2 カ月ぶりに 2800 ポイントを回復し、年初来高値を更 月の小売売上高が発表される予定。市場予想は前年同月比 13% 新している。今週は外部要因次第か。先週末に発表された 2 月 増。前週末にダウ平均が 1 万 7000 ドルを回復した効果にも注 の米雇用統計で非農業者部門の就業者数が 24 万 2000 人増と予 目したい。9 日はサカ歴新年の祝日で休場。 想を大きく上回ったことで、市場の評価が注目されそう。 ▼指数チャート ▼指数チャート 4,900 [JCI/day(2015/12/21 - 2016/3/4)] 3,000 4,800 [FSSTI/day(2015/12/22 - 2016/3/4)] 2,900 4,700 2,800 4,600 2,700 4,500 2,600 4,400 4,300 2,500 12/21 1/5 1/14 1/25 2/3 2/15 2/24 3/4 12/22 【タイ】 1/4 1/13 1/22 2/2 2/15 2/24 3/4 【マレーシア】 【先週の動き/今週の展望】SET 指数は 2.7%高、外国人 投資家が指数上昇をけん引 SET 指数は週間で 2.7%高と 3 週続伸。2 月月間では 2.4%高。 【先週の動き/今週の展望】クアラルンプール総合指数は 1.7%高、今週は中銀が政策決定会合で金利据え置きか クアラルンプール総合指数は週間で 1.7%高と反発。2 月月間 週初の 29 日は 1 月の鉱工業生産が前年同月比 3.3%減と予想か では 0.8%安。先週は原油価格の上昇や対米ドルでのリンギ高 ら大きく下振れたことが嫌気されて 7 営業日ぶりに反落したも が相場を押し上げた一方、利食い売りが足かせになった。1 日 のの、その後は外国人投資家による買いが指数上昇をけん引 は中国人民銀行(中央銀行)が前日に預金準備率の引き下げを し、4 日続伸した。1 週間を振り返ると、1 日は石油価格の上昇 発表した効果で反発。2 日は原油価格の上昇により続伸したが、 を受けエネルギー株が好調。2 日はネットワーク拡大による業 3 日は小幅に反落。4 日に発表された 1 月の貿易統計は輸出が 績向上が期待される通信株が買われた。4 日は年初来高値を更 前年同月比 2.8%減と予想の 2.5%増から大きく下振れたが、原 新し、3 カ月ぶりの高値で引けている。RSI(14 日)が 70 を 油価格の堅調を受け指数は反発した。今週は 9 日に中銀が定例 超え、買われ過ぎのサインが点灯しているが、8 日発表の 2 月 の会合で政策金利を決定するほか、11 日には 1 月の鉱工業生産 の中国貿易統計が予想から上振れすれば追い風になりそうだ。 が発表される予定。市場では金利を据え置くとの見方が優勢。 ▼指数チャート ▼指数チャート 1,450 [SET/day(2015/12/23 - 2016/3/4)] 1,750 1,400 [FBMKLCI/day(2015/12/17 - 2016/3/4)] 1,700 1,350 1,650 1,300 1,600 1,250 1,550 1,200 12/23 1/5 1/14 1/25 2/3 2/12 2/24 3/4 12/17 12/30 1/11 1/20 2/2 2/15 2/24 3/4 本レポートは、株式会社 DZH フィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。 本レポートは、DZH が信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZH はその正確性、 完全性を保証するものではありません。 ここに示したすべての内容は、DZH で入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。 DZH は、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができ ない場合があります。 本レポートは、お客様への情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の 勧誘を目的としたものではありません。 また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。 本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客様の特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮 したものではありませんので、個々のお客様に適切なものであるとは限りません。 本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそ れらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZH は一切その 責任を負いません。 DZH は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。 DZH およびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのような レポートを発行する場合もあります。 DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合 があります。 本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH 自身のアドレスが記載されている場 合を除き、ウェブサイト等の内容について DZH は一切責任を負いません。 本レポートの利用に際しては、お客様ご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。
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