これからの日本は、急速な後期高齢者人口の増加と生産年齢人口の

開催趣意書
テーマ「予防」
これからの日本は、急速な後期高齢者人口の増加と生産年齢人口の減少を迎え、特に北海
道では、ほぼ全ての市町村において人口減少と少子高齢化がより深刻になって行くことが
予想されております。このような情勢の中、高齢者や労働者をはじめとした道民の健康保持
と増進は、医療・介護費の削減や労働力の確保に重要な役割を果たすものと考えられます。
理学療法士は、リハビリテーションの専門家であり怪我や病気で苦しむ人々を対象とし
ておりますが、その技術は「予防」という分野においても国民の健康保持と増進に大いに役
立つものと考えられます。これまでにもスポーツ障害、生活習慣病、腰痛や転倒などの予防
では様々な実績を積み重ねてきました。近年では、北海道マラソンや全国高等学校野球選手
権大会南・北海道大会での怪我や障害の予防を始めとして、道内各地のスポーツイベントに
理学療法士がボランティアで参加しているほか、腰痛などの労働災害の予防や介護予防に
おいても、活動中の痛みやその他の愁訴に対して適切な対応ができる数少ない専門職種で
あると考えられます。
今後は、従来から行われていた外傷後の再発予防や筋力低下・拘縮予防も含め、理学療法
士に対するニーズは、益々高まってゆくことが予想されております。
そこで本大会では、テーマを「予防」とし、基調講演と特別講演では、理学療法士が行う
「予防」について改めて整理し直し、その特性や課題について考えます。また、シンポジウ
ムでは、高齢者、労働者、学生の各世代における活動の実態について報告するとともに、市
民公開講座では道民の介護予防に役立つ内容を企画しており、
「予防」を行うために必要な
知識と技術を皆さんと共有し、道民の健康保持と増進に更なる貢献をめざします。